害虫・害獣  に困ったら「害虫害獣コンシェルジュ」

身近な害獣として知っておくべきネズミの種類と基本情報

  • ネズミ
2025.03.30

ネズミは世界中で広く分布しており、特に都市部で見かけることが多い害獣です。

ネズミにはいくつかの種類があり、それぞれが異なる特徴を持っています。

本記事では、日本の家屋で見かける主なネズミの種類を紹介し、それぞれの特徴や見分け方について詳しく解説します。

 住宅やビル内などで問題を引き起こすネズミたち

日本に生息するネズミは、約15属10種類です。

そのうち私たちの暮らしを脅かすネズミはドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類で、イエネズミと総称されています。

ドブネズミ (Brown rat)

ここでは、ドブネズミの特徴と見かける場所について解説します。

ドブネズミの特徴

ドブネズミは比較的大きな体を持つネズミで、体長は22〜25cm、体重は200〜400g程度です。毛色は背中が暗い茶色や灰色で、腹部は淡い灰色や白っぽい色をしています。

尻尾は通常20〜25cm程度と体長よりも短めで、色は肌色から茶色、毛は生えていません。耳は比較的小さく、目に届くことはありません。

ドブネズミは非常に適応力が高く、過酷な環境でも生き延びられます。衛生状態が悪い場所でも繁殖しやすく、社会性が強くて群れを作るため、都市部で集団で見かけることもあります。

夜行性で、暗い時間帯に活発に活動します。

見かける場所

ドブネズミは水辺に近い場所が好きです。下水道や水道管、排水溝、ゴミ捨て場、台所や厨房の周りなどに多く見られます。

都市部では、地下鉄や地下室、公園の湿った場所にも生息し、水に浸かっている場所でも問題なく生きられます。また、食料が豊富にある場所にも集まりやすいです。

普段は暗く湿った場所を好みますが、食料を求めて人の生活圏にも進出してきます。

クマネズミ(Black rat)

次にクマネズミの特徴と見かける場所について解説します。

クマネズミの特徴

クマネズミはドブネズミよりやや小柄で、体長は15〜22cm、体重は140〜250g程度です。毛色は茶色から黒っぽい色合いで、腹部は白または黄褐色です。

尻尾は黒っぽく体長よりも長くやや太めで、耳は大きく、顔立ちは丸くて目は小さいです。性格は非常に警戒心が強く、危険を感じると素早く逃げる傾向があります。

見かける場所

クマネズミは主に天井裏や屋根裏、壁の中、高層ビルの上層階に生息します。ドブネズミやハツカネズミと比べて高い場所を好み、立体的な移動が得意です。

特に、ケーブルや電線の上を移動したり、パイプを伝って移動したりすることができます。

ハツカネズミ(Mus musculus)

ハツカネズミの特徴と見かける場所について解説します。

ハツカネズミの特徴

ハツカネズミは小型のネズミで、成長すると体長が6〜10cm、体重が10〜30g程度になります。毛色は灰色から茶色で、腹部は白色や灰色をしています。

尻尾は比較的短く体長の半分程度で、肌色や茶色です。耳は比較的大きく、顔の形はやや尖った特徴があります。

ハツカネズミは非常に素早くて警戒心も強いですが、比較的人の近くに出没することもあります。食事は農作物や穀物を好み、虫も食べます。

巣作りは隙間を利用することが多く、非常に小さい隙間でも通り抜けて巣を作ります。ジャンプ力が高く、身軽で動きが素早いです。

見かける場所

ハツカネズミは物置や倉庫、田畑、土手の周辺に生息します。また、山林近くの人家や農作物が多い場所でもよく見られます。寒さには弱く、比較的温暖な場所を好みます。

ネズミの種類を見分ける方法

一見、ネズミはどれも同じように見えてしまいますが、それぞれの体の特徴から種類別に見分けることが可能です。

体の特徴を元にした種類の見分け方

体の大きさや尾の長さ、耳の形などを観察してネズミの種類を見分けます。

ドブネズミは比較的大きく、尾が短めで背中が暗い茶色です。

ハツカネズミは体が小さくて尾も短く、耳が比較的大きいです。

クマネズミはドブネズミよりも小柄で、尾が長く、耳も大きく丸い顔をしています。

尾の長さや毛の色、体の形状にも違いがあり、これらの特徴を頼りに見分けられます。

生息地や生活習慣を元にした種類の特定方法

ネズミが現れる場所や生活環境によっても、種類を見分けることができます。

ドブネズミは主に水回りに生息し、地下室や下水道でよく見かけます。

ハツカネズミは比較的温暖な場所を好み、家庭内や農作物がある場所が好きです。

クマネズミは高層ビルや天井裏、屋根裏などの高い場所に生息し、立体的な移動能力に優れています。

食習慣としては、ドブネズミは強い雑食性を持ち、クマネズミは特に種実や果物を好みます。ハツカネズミは農作物や小動物を食べ、これらの特徴を元にしても種類を特定できます。

ネズミの種類別の被害と対策

害獣であるドブネズミやハツカネズミ、クマネズミといった代表的なイエネズミは、それぞれ異なる生態や習性を持ち、そのために引き起こす問題も異なります。

ここでは、これらのネズミの種類ごとにどのような被害が発生するのか、被害に対してどのような対策を講じるべきかについて詳しく解説します。

ドブネズミによる被害とその防止策

ドブネズミは、特に都市部や下水道周辺に多く見られる大型のネズミで、住宅や商業施設によく侵入します。

主な被害は、食害や建物の損傷、感染症の拡散が挙げられます。

被害内容

●食害

ドブネズミは、食品や包装材、さらにはビニールや革製品などもかじります。
これにより、家庭や店舗での食品ロスが生じるだけでなく、衛生問題も引き起こされます。

●感染症の媒介

ドブネズミはサルモネラ菌やレプトスピラ菌、さらにはE型肝炎ウイルスなどを媒介します。
これらの病原菌は食物や水を通じて感染し、食中毒やその他の健康リスクを引き起こす可能性があります。

建物の損害

ドブネズミは木材や断熱材、電気配線、ガス管をかじり建物を損傷します。
これにより、火災や停電の危険性が増します。

有効な防止策

①殺鼠剤の使用

ドブネズミは警戒心が低く食欲旺盛なため、殺鼠剤を効果的に使用できます。
被害が集中している場所に複数の置き型タイプの殺鼠剤を設置すると効果的です。

②侵入経路の封鎖

ドブネズミは2.5cmほどの隙間があれば侵入できるため、隙間をしっかりと封じる必要があります。

シーリング材やパテで隙間を埋める、金網を使って広範囲の穴をふさぐといった対策が求められます。

クマネズミによる被害とその防止策

クマネズミは都市部を中心に広く分布し、家庭や商業施設に侵入してさまざまな被害を引き起こします。

その被害は衛生面や建物に関する問題に加え、住民の精神的健康にも影響を与えます。

被害内容

感染症の媒介

クマネズミはサルモネラ症、レプトスピラ症(ワイル病)、ハンタウイルス肺症候群、腎症候性出血熱、さらにはE型肝炎など、多くの病原菌を運びます。

これらの感染症は、ネズミの糞や尿を介して広がり、特に水や食品を汚染することが多いです。これにより、食中毒や深刻な健康問題が発生する危険性があります。

●アレルギーや皮膚疾患

クマネズミはダニやノミを媒介することもあり、皮膚炎や喘息、アレルギー症状を引き起こします。

特にアレルギー体質の人にとっては、クマネズミの存在自体が健康被害を与えるため注意が必要です。

●生活用品や家具の損害

クマネズミは食品や衣類、そして電化製品のケーブルをかじることがあります。

これにより食品が無駄になり、衣服や家財が破損するだけでなく、電気コードや配線をかじることで電化製品がショートし、最悪の場合、火災の原因になります。

これらの損害は経済的な負担を引き起こし、早急に対策を講じる必要があります。

●建物内の配線や設備の損傷

電気コードをかじる習性を持つクマネズミは、家の中の配線や電化製品を狙って損傷を与えます。

そのため漏電や火災のリスクが増加することから、放置するのは非常に危険です。電気系統のトラブルを防ぐためにも、早期に駆除を行うことが重要です。

音によるストレス

クマネズミは夜行性です。天井裏や壁の中を走り回る音が睡眠を妨げ、精神的なストレスや不安感を引き起こすことがあります。

特に音に敏感な人にとっては、ノイローゼや不眠症を招く原因に繋がります。

有効な防止策

①侵入経路の封鎖

クマネズミはわずかな隙間からでも侵入できるため、まずは家や施設の周囲を徹底的に点検し、隙間を塞ぐことが基本です。
シーリング材や金網を使用して壁や床、天井の隙間を塞ぎます。

②食べ物の管理

クマネズミは食べ物を求めて人間の生活空間に侵入します。食品を密閉容器に保管し、食べかすを放置しないことが重要です。
またペットの餌も、食べ終わったらすぐに食器を片づけるなどして放置しないでください。

③駆除用のトラップの使用

クマネズミの駆除には、設置型のトラップや粘着シートが有効です。特に、夜間に活発に活動するため、トラップは夜間に設置することをおすすめします。

④巣作りの場所を与えない

クマネズミが巣を作らないようにするには、屋根裏や床下、倉庫などの隠れ場所を整理しましょう。また、屋内外でネズミが好む場所を減らすことで、住み着くリスクを減らせます。

⑤専門業者の利用

駆除が難しい場合や、被害が広範囲にわたる場合は、専門の害獣駆除業者に依頼するのも一つの方法です。専門業者は効果的な駆除方法を提供し、再発防止策を講じてくれるため、安心して任せられます。

ハツカネズミによる被害とその防止策

ハツカネズミは小型のネズミで、家庭内や倉庫などでよく見かけます。

ハツカネズミも食害や健康リスクを引き起こしますが、特に感染症の媒介といった点でのリスクが高いです。

被害内容

●食害

ハツカネズミも食品をかじる習性がありますが、特にペットの餌や乾燥食品などが好まれます。また、家庭内の小道具や衣類にも被害を及ぼすことがあります。

家畜への影響

ハツカネズミは家畜がいる施設にも入り込むことがあり、家畜への感染症のリスクを高めます。さらに、ネズミの糞尿が家畜の健康に影響を及ぼすこともあります。

物や電気系統への損害

ハツカネズミは電気配線をかじることがあり、停電や火災を引き起こす原因となります。また、家具や壁などに穴を開けることもあり、建物の損傷を引き起こす要因となります。

有効な防止策

①侵入経路の遮断

ハツカネズミもドブネズミ同様、非常に小さな隙間を通り抜けることができるため、建物の周囲を徹底的に点検し、全ての隙間をふさぐことが大切です。

②駆除用のトラップの使用

ハツカネズミの駆除には、設置型のトラップや粘着シートが有効です。特に夜間に活発に活動するため、トラップは夜間に設置することをおすすめします。

まとめ:ネズミ駆除は種類を見分けて効果的に対策を取ろう

ネズミ駆除では、種類ごとの特徴を理解してそれに合わせた対策が必要です。

例えば、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミはそれぞれ異なる習性や被害があります。そのため、効果的な駆除には種類に応じた方法が求められます。

もし自分で対策を講じるのが難しい場合は、ネズミ駆除専門の業者に依頼することで、迅速かつ確実な駆除が可能です。

どうしたらよいか一人で悩む前に、まずは無料相談でネズミ駆除について相談してください。

Related Articles
関連コラム

Inquiry Process
問い合わせの流れ

フォームから問い合わせ

フォームで問い合わせ お問い合わせページはこちら

  • 1

    フォーム送信

  • 2

    相談内容に応じてプロが対応

電話から問い合わせ

電話で問い合わせ 050-3528-0304

  • 1

    電話

  • 2

    コールセンターにてヒアリング

  • 3

    相談内容に応じてプロが対応