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ハクビシンを見つけたら?プロが教える正しい対処法と被害防止策

  • その他害獣
2025.03.15

夜中に屋根裏から物音がしたり、庭の果物が食べられていたりしませんか?もしかしたら、それはハクビシンの仕業かもしれません。この記事では、ハクビシンを見つけた際の正しい対処法や、被害を防ぐための効果的な対策について詳しく解説します。

ハクビシンを見つけた時の正しい対応

ハクビシンを見つけた時、驚いて慌ててしまうかもしれませんが、適切な対応をすれば特に危険はありません。以下に、ハクビシンを見つけた際にすべきことと、してはいけないことを説明します。

してはいけないこと

ハクビシンを見つけても、決して自分で捕獲や駆除をしてはいけません。ハクビシンは鳥獣保護管理法で保護されており、無許可での捕獲は違法行為となります。

ハクビシンは野生動物であり、予期せぬ行動をとる可能性があります。さらに、病気を媒介する可能性もあるため、安全のために距離を保つことが大切です。

すぐにすべきこと

ハクビシンを見つけたら、まず落ち着いて状況を観察しましょう。ハクビシンがどこから来たのか、どこに向かっているのかを確認します。可能であれば、スマートフォンなどで写真や動画(足跡・痕跡など)を撮影しておくと、後の対策に役立ちます。

次に、発見した場所によっては家族や近隣住民に注意を呼びかけ、ペットを家の中に入れるなどの安全確保を行います。

自治体への連絡について

多くの自治体では、ハクビシンの目撃情報を収集しています。居住する自治体の環境課や生活衛生課などの担当課に連絡し、目撃情報を報告しましょう。自治体によっては、害獣対策の相談窓口を設けているところや、捕獲器の貸出などをしてもらえるところもあります。

各自治体によって異なりますが、専門家のアドバイスや、補助金・助成金を受けられる場合があるので、積極的に相談してみるとよいでしょう。

ハクビシンの特徴と生態 

ハクビシンへ適切な対策を講じるためには、その特徴と生態を理解することが重要です。ハクビシンの外見的特徴、生息環境、行動パターン、食性について詳しく見ていきましょう。

外見的特徴 

ハクビシンは、体長が約40〜65cm、尾長が約40cmほどの中型哺乳類です。体重は3〜4kg程度で、全身が灰褐色の毛で覆われています。大きさでいうと野良猫とも似ていますが、その尻尾や色などから見分けがつくと言えるでしょう。

最も特徴的なのは、額から鼻にかけて走る白い線です。この白い線が、ハクビシンを他の動物と見分ける重要なポイントとなります。

また、長い尾と短い足も特徴的で、木登りや電線歩きが得意な体つきをしています。

生息環境と行動パターン

ハクビシンは本来、森林や山間部に生息する動物です。多くの動物と同じように、暖かい季節に活動量が増えます。しかし近年、都市部にも進出し、人家の近くで見かけることが増えています。

ハクビシンは、日中は木の洞や岩の隙間、建物の屋根裏などで休息し、夜になると活動を始める夜行性の動物です。

ハクビシンは、優れた運動能力を持ち、垂直な壁も登ることができます。また、電線や細い枝の上を歩く能力も高く、家屋への侵入経路として利用されることがあります。8センチメートル四方程度の小さな穴さえあれば、家の中に潜り込めるため、侵入経路の特定の難易度は高めだと言えるでしょう。

食性と繁殖

ハクビシンは、果実や野菜、小動物、昆虫などさまざまなものを食べる雑食性動物です。特に甘い果物を好み、ブドウやイチジク、柿などの果樹園被害の原因となっています。ひとかじりしてまた次の果実に、というような食べ方をするので、特に農家に対して被害が甚大になりがちです。

また、生ゴミや残飯も食べるため、都市部での生活に適応しています。ゴミを漁る姿を目撃するということもありがちです。

繁殖期は特に決まっておらず、年に1〜2回、2〜4頭の子供を産みます。寿命は野生のもので10年程度とされています。

ハクビシンによる被害とリスク

ハクビシンが人家の近くに現れると、さまざまな被害やリスクが発生します。これらの被害を最小限に抑えるには、早期発見と迅速な対策が重要です。ここでは、ハクビシンによる主な被害とリスクについて詳しく説明します。

家屋への侵入と損壊

ハクビシンは小さな隙間からも侵入し、屋根裏や天井裏に寝床や子育ての場所として利用することがあります。家屋に侵入すれば、建材を傷つけたり、断熱材を荒らしたり、糞尿で家屋に損傷を与えたりする被害が懸念されます。

ハクビシンが家屋に侵入したのがわかった場合、特に早期の対策が重要です。ハクビシンは、一度侵入経路ができれば、そこから繰り返し家屋に侵入する可能性が高いからです。

農作物被害

ハクビシンは果実や野菜、穀物を好んで食べるため、家庭菜園や果樹園に大きな被害をもたらします。ハクビシンは木登りが得意なため、落ちているもののほか、高い位置にある果実も簡単に食べてしまいます。

一晩で多くの作物を食い荒らすこともあり、農家にとっては深刻な問題となっています。ハクビシンがかじったものとそうでないものの選別が必要になるほか、一度農場に入り込まれてしまうと見つけて追い出すまでが大変だったりもします。

そもそも入り込まないように対策しようにも、対策範囲が広大になるとかかる費用も莫大になります。その点で被害が拡大しやすく対処もしにくいと言えます。

衛生面のリスク

ハクビシンはさまざまな菌やノミ・ダニを保有している可能性があります。特に糞尿には多くの細菌が含まれており、これらが原因で感染症にかかるリスクがあります。

また、ハクビシンの体には、ノミやダニなどが付着していることがあり、アレルギーを引き起こす原因になります。SFTSウイルスを保有しているマダニにかまれた場合は、発熱や嘔吐、下痢などのほかに、頭痛、意識障害などの症状を引き起こし、重篤化すると危険です。

これらの寄生虫が人やペットに感染し、皮膚病の原因となる可能性もあります。

自分でできるハクビシン対策

ハクビシンの被害を防ぐために、家庭でできる対策がいくつかあります。これらの方法を組み合わせることで、ハクビシンを寄せ付けにくい環境を作ることが可能です。ただし、すでに被害が大きすぎる場合や、防止策だけでは対処できなかった場合は、自治体や駆除業者などに相談することをおすすめします。

侵入経路の封鎖

ハクビシンの侵入を防ぐ最も効果的な方法は、侵入経路を塞ぐことです。家の周りをよく点検し、小さな穴や隙間を見つけたら、金網や板で塞ぎます。侵入経路でありがちなのは、屋根と壁の接合部、換気口、軒下の隙間などです。

また、ハクビシンは木を伝って屋根に登ることができるため、家の近くにある木の枝は剪定しておくとよいでしょう。

エサ場の除去

ハクビシンを引き寄せる原因となるエサ場をなくすことも重要です。生ゴミは蓋付きの容器に入れ、野外に放置しないようにします。果樹園や家庭菜園がある場合は、熟した果実や野菜はすぐに収穫し、落果はこまめに拾い集めます。

ペットのエサも必ず室内で与えるようにしましょう。

忌避剤の使用

ハクビシンの嫌がる匂いを利用した忌避剤も効果的です。市販の忌避剤のほか、ハッカ油や木酢液などの天然素材を使った忌避剤もあります。これらを侵入が疑われる場所や、農作物の周りに設置することで、ハクビシンを寄せ付けにくくすることができます。

ただし、効果は一時的なものなので、定期的に様子を見て状況に応じて再設置もしていかなくてはなりません。また、強い匂いの忌避剤は、人やペットにも不快感を与える可能性があるので、使用する場所には注意が必要です。

ハクビシン駆除を業者に依頼した方がいいケース

ハクビシン対策は自分でも行えますが、状況によっては専門業者に依頼した方が良い場合があります。ここでは、どのような場合なら自分で全て完了できるか、どこから業者への依頼を検討すべきか説明します。

被害が深刻化している場合

ハクビシンによる被害がすでに広範囲にわたっている、あるいは酷い被害状況の場所があるときなどは、専門業者に依頼することをおすすめします。例えば、屋根裏に大量の糞尿が溜まっている、家屋の構造に損傷が見られる、農作物への被害が継続的に発生しているなどの状況では、早急な駆除と専門的知識による復旧と対策が必要です。

専門業者は適切な清掃や消毒、修繕方法を知っており、被害の拡大を防ぎ安全に対応することができます。

物理的に自力での対策が困難な場合

高所作業が必要な場合や、家屋の構造が複雑で侵入経路の特定が難しい場合は、業者に依頼するほうが安全です。高いところの作業を不慣れな中で行うと、思わぬ怪我につながる可能性があります。さらに、慣れない場所でうっかりハクビシンに遭遇してしまった時はもっとリスクが高くなります。

自分で対応することが少しでも難しい可能性があるなら、駆除業者に相談をしてみると良いでしょう。専門業者は、適切な装備と経験を持っているため、危険を伴う作業も安全に行うことができます。

再発防止が必要な場合

一度ハクビシンが侵入した場所は、再び侵入される可能性が高くなります。家に侵入されてしまってすぐに対処方法がわからない場合や、これまでに自分で対応したものの何度かハクビシンが来てしまっている場合は、駆除業者に対応をお願いすることでより効果的な対策ができる可能性があります。

再発防止策をしっかり行ってくれる業者であれば、今後またハクビシン対策を行う必要がなくなるでしょう。何度も対策で悩むよりは、その原因に対して根源的に対策できる方が効率的です。

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