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ハクビシンの足跡の特徴と見分け方!対策と駆除方法も

  • その他害獣
2025.03.16

家の周りで見慣れない足跡を見つけたら、それはハクビシンの足跡かもしれません。ハクビシンは近年、都市部でも増えている動物で、家屋に侵入して様々な被害をもたらすことがあります。

しかし、足跡を少し見かけただけで、ハクビシンかどうかを判断するのは難しいものです。

この記事では、ハクビシンの足跡の特徴や見分け方、対策方法についてプロの視点から詳しく解説します。ハクビシンの存在に気づいたら、早めの対処が重要です。

ハクビシンの足跡の特徴

ハクビシンの足跡は、犬や猫のように肉球があり、しかも猫と似たような体重をしているので見間違えてしまうかもしれませんが、ハクビシンの特徴をよくおさえておくとしっかり見極められます。

大きさと形状

ハクビシンの足跡は、前足が約5センチメートル、後ろ足が約6センチメートルほどの大きさです。成猫の足跡よりも少し大きいくらいのサイズですが、形は全体的に丸みを帯びているので犬や猫の足跡とは少し違います。後ろ足が前足よりも少し大きいのも特徴です。

ハクビシンの足跡の形状はやや楕円形で、前足と後ろ足で少し形が異なります。前足の足跡は丸みを帯びた四角形に近い形をしていますが、後ろ足の足跡はより細長い楕円形になります。この前足と後ろ足の形状の違いは、後ろ足を前足の位置に重ねて歩くハクビシンの歩き方と関係しています。

指の数と肉球の特徴

ハクビシンの足には5本の指があります。足跡では、5つの丸い指の跡と、その下に大きな肉球の跡が見えます。指と肉球の間に少し隙間があるのも特徴的です。爪の跡がはっきりと残ることもあります。

各指の大きさはほぼ同じで、扇状に広がっています。中央の3本の指がやや前に出ており、両端の指が少し後ろに下がっている形になります。肉球の跡は全体的に丸みを帯びていますが、後ろ足の肉球はより細長い形状をしています。

爪の跡は常に見えるわけではありませんが、軟らかい土や雪の上では確認しやすくなります。爪の跡は各指の先端に細い線として現れ、長さは約5mm程度です。

足跡や爪痕の位置の特徴

ハクビシンは木登りが得意な動物です。そのため、木の幹や塀、家の壁などに爪痕が残っていることがあります。歩くときは後ろ足を前足の位置に重ねて歩くので、足跡が重なって見えることもあります。

走る際には跳ねるような動きをするため、足跡のパターンが変わります。走った跡では、前足の足跡が2つ並び、その後ろに後ろ足の足跡が2つ並ぶというパターンが繰り返されます。

ハクビシンと間違えやすい動物の足跡比較

ハクビシンの足跡は他の動物と似ていることがあります。見間違えやすい動物との違いを知っておくと、正確に判断できます。ここでは、ハクビシンと間違えやすい4種類の動物の足跡について、詳しく比較していきます。

タヌキの足跡との違い

タヌキの足跡は4本指で、全体的に丸い形をしています。ハクビシンの足跡より少し小さく4センチ程度で、後ろ足と前足の大きさがあまり変わりません。また、タヌキは木登りが得意ではないので、高い場所に足跡が残ることはほとんどありません。

指の配置はハクビシンよりもコンパクトで、肉球の跡が比較的大きく残ります。タヌキの足跡では、4本の指がほぼ同じ大きさで扇状に広がっており、中央の2本の指が少し前に出ています。

また、タヌキの爪は引っ込めることができないため、足跡に爪の跡が残りやすいという特徴もあります。

アライグマの足跡との違い

アライグマの足跡は人間の赤ちゃんの手形のように見えます。5本指ですが、指と肉球がつながっているのが特徴です。大きさは、前足が約5〜7センチメートル、後ろ足が約7〜10センチメートル程度で、ハクビシンよりもやや大きめです。

アライグマも木登りが得意な動物ですが、その爪痕はハクビシンよりも太く、深いのが特徴です。また、アライグマは歩く際に前足と後ろ足を別々の位置に置くため、地面には前足と後ろ足の足跡が交互に並ぶ形で残ります。

イタチ・テンの足跡との違い

イタチやテンの足跡は、ハクビシンよりもずっと小さく前後足ともに約2〜3センチメートル程度で、細長い形をしています。5本指ですが、指の間隔が広く、爪の跡がはっきりと残ります。全体的にハクビシンの足跡よりもすっきりとした印象です。

特徴的なのは、指の間隔が広いことと、爪の跡がくっきりと残ることです。

イタチやテンは細長い体型をしているため、移動の際には特徴的な「バウンド」と呼ばれる跳躍的な動きをするので、前足の足跡2つと後ろ足の足跡2つが1組になって繰り返されます。

アナグマの足跡との違い

アナグマの足跡の大きさは、前足が約5〜6センチメートル、後ろ足が約6〜7センチメートル程度で、ハクビシンとほぼ同じかやや大きめです。アナグマの足跡の特徴は、5本の指がはっきりと確認でき、それぞれの指の間隔が広いことです。また、肉球の跡が大きく、全体的に幅広い印象を与えます。

アナグマの爪は長く、穴掘りに適した形状をしています。そのため、足跡には長い爪の跡がくっきりと残ることが多いです。これはハクビシンの足跡とは異なる特徴です。また、アナグマは地面を歩く際に、前足と後ろ足をほぼ同じ位置に置くため、足跡が重なって見えることが多いです。

アナグマの生活痕として特徴的なのは、足跡の近くに掘られた穴や溝です。アナグマは餌を探したり、巣穴を作ったりするために地面を掘ります。

足跡以外でハクビシンの存在を確認する方法

ハクビシンがいるかどうかを判断するには、足跡だけでなく他のサインも役立ちます。ここでは、ハクビシンの存在を示す他の痕跡について詳しく解説します。これらのサインを総合的に判断することで、より正確にハクビシンの存在を確認することができます。

糞や尿の痕跡

ハクビシンの糞は犬や猫のものに似ていますが、中に果物の種が混じっていることがあります。「ため糞」と呼ばれる特定の場所にまとめて排泄する習性があるので、同じ場所にたくさんの糞が集まりがちです。特に屋根裏や物置の隅などで大量の糞が見つかることがあります。

尿の跡は黄色っぽく、独特の臭いがします。特に壁や柱の下部に黄色っぽいシミとして残ります。

<ハクビシンの糞の特徴>

形状 円筒形で両端が丸い
大きさ 長さ約3〜6センチメートル、直径約1〜2センチメートル
暗褐色や黒色
内容物 果物の種や昆虫の硬い部分が含まれることがある
臭い やや甘酸っぱい臭い

鳴き声や物音

ハクビシンは夜行性の動物です。夜中に屋根裏やベランダから「キュルキュル」「キィキィ」といった鳴き声や、物を引っ掻く音が聞こえたら、ハクビシンがいる可能性があります。

これらの鳴き声に加えて、ハクビシンが活動する際の物音も聞こえることがあります。例えば、屋根裏を歩く時の足音、壁を登る時の爪で引っ掻く音、物を噛む音などです。これらの音は主に夜間に聞こえますが、昼間でも聞こえることがあります。

特に、春から夏にかけては繁殖期のため、より活発に行動し、鳴き声も頻繁に聞こえるようになります。

食べ跡や噛み跡

ハクビシンは栄養価の高い果物や野菜が好きです。庭や畑の作物が食べられていたら、ハクビシンの仕業かもしれません。

<ハクビシンの食べ跡の特徴>

果物 皮ごと食べることが多く、種だけが残ることがある
野菜 葉物は根元から食べられ、トマトなどは一口大にかじられる
穀物 稲や麦の穂先を食べる

ハクビシンは木登りが得意なので、高い位置にある果実でも食べてしまいます。地面に落ちた果実だけでなく、木になっている果実にも注目してください。

噛み跡については、屋根裏や壁の中の配線、プラスチック製の雨どいなどに見られることがあります。ハクビシンの歯は鋭いため、噛み跡は深く、はっきりとした傷になります。これらの噛み跡があれば、ハクビシンが巣作りのために材料を集めている、または単に好奇心から噛んでいる可能性があります。

ハクビシンによって起こりやすい被害

ハクビシンが家の周りにいると、様々な問題が起こる可能性があるため早めに対処することが大切です。ここでは、ハクビシンによる具体的な被害内容と、なぜ早期対処が重要なのかを詳しく説明します。

家屋への物理的被害

ハクビシンは屋根裏に住み着くことがあります。そうなると、断熱材を噛み砕いたり、電線をかじったりして家を傷つけることがあります。これらの被害は修理に時間とお金がかかるだけでなく、火災の危険性もあります。

そのほか、糞尿による汚染で、家屋の構造に悪影響を与えたり、排水不良により雨どいが壊れて雨漏りの原因になるおそれもあります。

こうした被害は初期段階では気づきにくいのですが、時間が経つにつれて被害が拡大し、修理費用が高額になる可能性があります。ハクビシンの足跡やその他のサインで早めに気づき、対策を講じることが重要です。

衛生面のリスク

ハクビシンの糞尿には病気の原因となる菌やウイルスが含まれている可能性があります。例えば狂犬病が最も危険と言えますが、他にも食中毒の原因になるサルモネラ症、レプトスピラ症などもあります。

これらの病気は、ハクビシンの糞尿や唾液に触れることで感染する可能性があります。特に子供やお年寄り、免疫力の低下している人は感染リスクが高くなります。

また、ノミやダニなどの害虫を持ち込むこともあり、人間やペットに寄生して皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。駆除もなかなか困難です。

農作物被害

ハクビシンは果物や野菜が大好きです。庭や畑の作物を食べてしまうことがあります。特に果樹は枝の上の方まで登ってかじって回るので、一晩で大量の作物を食べてしまうこともあり、農家にとっては深刻な経済的損失につながる可能性があります。

また、ハクビシンは食べ残しや糞尿を作物に付着させることがあります。そうなると収穫した作物の品質低下や衛生面での問題が発生する可能性があります。

ハクビシンは一度住み着いてしまうと、繁殖して個体数が増える可能性もあります。そのため、ハクビシンの存在にできるだけ早く気づき、そして対策を講じることが重要です。

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