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家を守るために知っておきたい!シロアリの幼虫とその予防法

  • シロアリ
2025.03.23

家の構造や基礎を蝕み、大きな損傷をもたらすシロアリは幼虫の段階で増殖力が高く、家の安全を脅かす存在です。

特に幼虫は小さくて見つけにくいため、気づかないうちに被害が進行してしまうことが多いです。

本記事では、シロアリの幼虫の大きさや特徴、生息する場所、予防策について詳しく解説し、家を守るための知識をお届けします。

シロアリの幼虫の大きさや特徴

シロアリの幼虫は非常に小さく、目立たない姿をしています。しかし成虫と同様の生態を持ち、家屋に大きな影響を与えます。

被害を防ぐには、幼虫の段階からしっかりと特性を把握し、早期の対策を講じることが重要です。

幼虫は直径1ミリ程度の大きさ

シロアリの幼虫は直径はおよそ1ミリ程度しかありません。

薄い半透明の体を持つため、木材の隙間や暗い場所に隠れているとほとんど目立たず、見過ごされやすい存在です。しかし放置すると増え続け、家全体に被害を広げるリスクが高まります。

そのため、小さなシロアリの幼虫の特徴を理解した上で早期発見、早期対策が必要です。

シロアリの幼虫は成虫と見た目は同じ

シロアリの種類幼虫の大きさ成虫の大きさ
イエシロアリ全長約1mm約7.4~9.4mm
ヤマトシロアリ約3.5~6.0mm
アメリカカンザイシロアリ約8.0~11.0㎜

シロアリの幼虫は、一般的な昆虫のような成長過程での姿の変化が少なく、幼虫から成虫へと姿形が大きく変わることはありません。

また幼虫の段階からすでに成虫に近い見た目をしており、小さなシロアリの群れが家の中にいる場合でも、初見では大きさ以外で成虫と見分けがつきにくい特徴があります。

シロアリはカタチを変えずに成長する「不完全変態」タイプ

多くの昆虫が変態を経て幼虫から成虫に姿を変えるのに対し、シロアリは「不完全変態」に属し、外見に大きな変化がないまま成長します。

そのため、幼虫の段階から家屋内での活動が始まり、放置すると被害が深刻化するリスクがあります。

幼虫から成虫になったときの役割

幼虫が成虫に成長すると、個体は群れの中で異なる役割を担うようになります。

成虫は兵隊や働きアリ、さらには繁殖アリとしての役割に分化していきます。

種類役割外見全体に占める割合
王・女王アリ王室と呼ばれる部屋で交尾・産卵を行う約15~44mmの大きさ女王アリ:卵巣が発達すると腹部が大きくなる
羽アリ生殖を行う職アリに羽を生やした形をしている
ニンフ卵や幼虫の世話や給餌を行う背中に「 羽」になる器官をもつ約2%
兵アリ巣の防衛や外敵から守る役割頭が体長の約1/2~1/3の大きさ褐色から赤色の鋭い大顎を持つ約3~4%
職アリ(働きアリ)餌を集めたり、巣を維持したりして幼虫を育てる本来のシロアリの形をしており、一般的に見かけるシロアリ約95%

幼虫が成虫になると巣内の活動がより活発化し、さらに建物への被害が加速するため、幼虫の段階で駆除することが重要です。

シロアリの幼虫が生息する場所

シロアリの幼虫は、巣の中で保護されながら成長します。

湿気が多く、温度が安定した環境を好むため、家の中でも特に注意が必要です。

幼虫は巣の中央部にいる

シロアリの幼虫は基本、巣の中心部に保護されて集まり、外敵や環境変化から守られています。

巣の中央部は、湿度や温度が安定していて、幼虫が成長しやすい環境が整っています。

エネルギー源となる木材も豊富にあるため、幼虫の成長が促進されやすいという特徴もあります。

シロアリは種類によって異なる場所に生息

シロアリの生息場所や巣の作り方は、その種類によって異なります。

例えば、ヤマトシロアリやアメリカカンザイシロアリは、家の柱や土台などの木材の内部に巣を構築するのに対し、イエシロアリは地中に巣を作り、木材から離れた場所に拠点を置きます。

イエシロアリの場合

餌となる木材と巣の場所を別に設け、地中に本巣を築きます。本巣は、自身の排泄物や唾液と土を混ぜ合わせて作る粘土状の物質で形成され、複数の層が重なり合った大きな構造となります。

また、餌場と巣が離れている場合には、木材の近くに分巣を作ることもあり、効率よく食料を確保できるように工夫しています。

ヤマトシロアリの場合

湿気を好むため、湿った木材を選んで食害して内部に空洞を作り、その空間に巣を築きます。

また土壌中にある本巣から「蟻道」と呼ばれる土のトンネルを伸ばし、木材に到達して活動を広げていきます。

アメリカカンザイシロアリの場合

乾燥した木材を好む傾向があり、ヤマトシロアリと同様に木材を食害して内部に巣を作りますが、湿った場所よりも乾燥した環境を選びます。

シロアリの幼虫に似ている虫たち

シロアリの幼虫と見間違いやすい虫には、クロバネキノコバエやアリ類が挙げられますが、これらの虫とシロアリでは木材に対する影響が大きく異なります。

シロアリは木材を直接食害し、構造物の内部にまで巣を広げることで建物の強度を低下させる恐れがあります。

特に幼虫も成虫と同様に木材の内部で生活し、長期的には土台や柱を脆弱にしてしまうため、放置すると建物全体の損傷が進行します。

一方、クロバネキノコバエやアリ類は木材自体を食べることはありません

クロバネキノコバエは、カビや腐敗した有機物を主な餌とするため、湿気が溜まりやすい場所に生息することが多く、木材にカビが生えていると、その周囲に集まりやすくなります。ただ木材そのものには、直接的な被害を与えることはありません。

また、アリ類も木材の内部を掘り進めることは稀であり、主に餌を求めて木材の表面を徘徊する程度です。こうした違いを理解することは、シロアリの幼虫を早期に見分けて駆除対応を行うためにとても重要です。

シロアリの幼虫がいる場合は、木材の劣化が進む危険があるため、早期の発見と対処が建物の安全性を守るために欠かせません。

シロアリの幼虫を見かけたらどうすればいい?

シロアリの幼虫を家の中で発見した場合、迅速な対応が必要です。

幼虫が存在するということは、巣が家の内部で増殖している可能性が高いため、早めの駆除と防止対策が重要です。

駆除方法

シロアリの幼虫を見つけたら、早急に駆除することが大切です。まず手軽に行える方法として、掃除機を用いてシロアリを吸い取る方法があります。

吸引力を「強」に設定し、巣の方向に掃除機を当てて、できるだけ多くのシロアリを吸い込むようにします。この駆除方法は、数日おきに繰り返して実施するのが効果的です。

ただし掃除機で駆除できるのは主に成虫かつ、活発に動くシロアリに限られるため、幼虫自体を直接吸い込むのは難しいかもしれません。

しかし、成虫が減少することで幼虫への餌の供給が滞り、時間が経てば幼虫も弱っていく可能性があります。また、シロアリ用の殺虫剤を使う場合は、確実に巣であると確認できる場所に散布するのが理想的です。

巣の内部にいるシロアリを薬剤で直接駆除した後、周辺にも薬剤を撒き、外部で活動しているシロアリも駆除することで、効果を高めることができます。

シロアリの幼虫対策

シロアリの幼虫対策には、定期的な点検と、湿気を防ぐ環境作りが不可欠です。特に家の基礎や床下の湿度を調整することで、シロアリの侵入を防ぐ効果があります。

さらに木材には、防虫剤を塗布するなどの工夫も効果的です。また木材の老朽化を防ぐために、雨漏りや水漏れを早期に修理し、家の耐久性を維持することがシロアリの幼虫対策として役立ちます。

シロアリに困ったらまずは業者に相談

シロアリの幼虫や成虫を自分で駆除することは難しく、再発のリスクも高いことから、専門業者に依頼するのが安全といえます。

業者による調査では、家の内部や基礎を詳しく点検し、巣の位置やシロアリの種類に合わせた最適な駆除方法を提案してもらえます。また再発防止策として、定期的な点検サービスを利用することで家屋をシロアリから保護し、長期間にわたって安心して住まうことが可能です。

まとめ

シロアリの幼虫は、非常に小さく気づきにくい存在ながら、家に深刻なダメージを与える可能性を秘めています。

幼虫の段階で早期発見し、適切な駆除や対策を行うことで、被害を最小限に抑えることができます。もし家の中でシロアリの幼虫らしきものを見つけたら、早めに専門業者に相談することが、家の安全を守る最善の手段です。

業者によるプロのサポートを活用し、確実な予防と対策を講じることをおすすめします。

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