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コウモリの赤ちゃん発見!正しい対処法とプロが教える保護のポイント

  • コウモリ
2025.03.19

コウモリの赤ちゃんは、5月から8月の繁殖期に多く報告されます。コウモリは害獣ですが法律で保護されていて、勝手に駆除したり保護したりすることは禁止です。

もしコウモリの赤ちゃんを見つけてしまったらどう対処したらいいのか、適切に対応するための具体的な対処法と注意点を解説します。

ここでは、発見した後に取るべき行動と注意点を詳しく説明していきます。

コウモリの赤ちゃんを発見したら保護するべきなのか

コウモリの赤ちゃんを発見したら、基本的には触らず近寄らずにいるのが最も安全です。防護なく赤ちゃんに触れると病原菌がうつるリスクがあるほか、その後の野生動物としての生活に支障をきたしてしまうおそれもあります。

また、重要なのは勝手に飼育・保護してはいけないということです。コウモリは鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)で守られている動物です。勝手に駆除や捕獲が禁止されているだけでなく、保護や飼育もあわせて禁止されています。

万が一、コウモリの赤ちゃんを見つけてしまった時は、何もしないで自治体に連絡するのみにするか、必要に応じて一時的に保護をすることになるでしょう。

コウモリの赤ちゃんの特徴と見分け方

コウモリの赤ちゃんは、生後1週間程度であれば、体長3〜4センチメートル程度です。目は開いているものの、体毛が少なく、耳が比較的大きく見えます。翼は薄くピンク色で、指の関節がはっきりと確認できます。

生後2週間を過ぎると体毛が生え始め、全身が灰色がかった茶色に変化していきます。この時期は自力での飛行はまだ難しく、短い距離のグライダーのような動きしかできません。親の存在が特に重要な時期となります。

体力の有無は、指先や翼を優しく触れた際の反応で判断できます。健康な個体であれば、触れると少し動きを見せます。全く反応がない、あるいは激しく暴れる場合は、体調不良の可能性があります。

赤ちゃんを一時保護するべきか検討するためのポイント

日中に発見した場合、親コウモリは夜まで活動しないため、一時的な保護が必要になる可能性があります。一方、夜間の発見では親コウモリが近くにいる可能性が高いので、なるべく近寄らずにいるのが安全です。

コウモリの赤ちゃんの怪我の有無、体力の状態、そして発見場所の安全性をチェックしておきましょう。特に猫や犬などの捕食者がいないか、雨風を防げる場所かどうかを確認します。

発見場所が安全でない場合は、1.5メートルほどの高さの、樹木や建物の陰に移動させておくだけでも十分です。

一時保護が必要な場合の対応方法

親コウモリが戻る見込みがない場合や、赤ちゃんが明らかに衰弱している場合は、一時保護も考えます。一時保護の際は、まず保健所や自治体の環境部署に連絡を入れ、指示を仰ぎます。

保護する際は、体温管理に気をつけます。段ボール箱に柔らかい布を敷き、赤ちゃんが体を休められる環境を整えます。用意した箱は家には持ち込まず、比較的安全な屋内で直射日光は避けて置きます。

水分補給には、獣医に処方された専用のミルクや電解質溶液を使用します。市販の牛乳やペットボトルの水は、下痢や体調不良の原因となる可能性があるため使用しません。

コウモリの赤ちゃんに触れる際の重要な注意点

コウモリの赤ちゃんとの接触には、感染症のリスクが伴います。適切な防護対策を行うことで、安全に保護活動を行うことができます。以下に具体的な注意点を説明します。

感染症予防に必要な防護対策

コウモリの赤ちゃんに触れる際は、病原菌予防の対策が必要です。まず、厚手のゴム手袋を2枚重ねて着用します。薄手の使い捨て手袋は、コウモリの爪で簡単に破れてしまう可能性があるため避けます。

長袖・長ズボンの着用も重要です。皮膚の露出を最小限に抑えることで、コウモリに付着している可能性のあるノミやダニを防ぎます。作業後は必ず手洗いと消毒を行い、着用していた衣服は高温での洗濯を行います。

また、コウモリの排泄物にも病原体が含まれている可能性があるため、マスクの着用も必要です。特に、保護場所の清掃時には、排泄物から発生する粉じんを吸入しないよう注意します。

コウモリの赤ちゃんの成長と必要なケア 

ここでは、コウモリの赤ちゃんの成長段階に応じた具体的なケア方法を説明します。

コウモリの赤ちゃんへの食事の与え方

コウモリの赤ちゃんの体は小さく、生後1週間までの個体にはスポイト1滴でも1回のミルク補給に十分です。1日あたり4〜5回程度のペースで与えます。

生後2週間以降は、少しずつ固形食が食べられるようになっています。ミルワームなどの小さな昆虫を細かく刻んで与えます。

赤ちゃんコウモリがいる時の巣の対処法 

コウモリの赤ちゃんを見つけるということは、近くに巣がある可能性を示しています。自分でできる追い出し方もありますが、コウモリを完全に追い出してしまいたい場合は、専門業者に相談してみるのも一つの方法です。

コウモリの巣は、建物の隙間や屋根裏、外壁の内側などに作られることが多く、素人だと対処しきれないこともしばしばあります。特に、赤ちゃんのいる繁殖期の巣へ接近すると、親コウモリから攻撃されるかもしれません。

コウモリの住処を見つけるには、夕方から夜にかけてのコウモリの行動を観察し、侵入口を見つけるほか、壁からの異音がないか確認したり、フンを見つけるなどの方法があります。

もし自分で見つけきれない場合でも、専門業者の経験と知識で見つけてもらうこともできます。

よくある質問

コウモリの赤ちゃんへの対応について、よくある質問とその解答をまとめました。状況に応じた対応をしていく際の参考にしてください。

コウモリの赤ちゃんが怪我をしている場合は? 

応急処置は行わず、そのまま獣医師または専門家に相談してください。出血がある場合は、清潔な布で優しく押さえて止血するのも有効です。

夜間に発見した場合の対応は? 

夜間であれば親コウモリが近くにいる可能性が高いため、安全な場所であれば、その場でしばらく様子を見ます。親の来訪が確認できない場合は、自治体に連絡し一時保護も検討します。

複数の赤ちゃんを発見した場合は?

できるだけ同じ環境で保護し、互いの体温で温め合える状態を保ちます。ただし、明らかに体調の異なる個体がいる場合は、分けて保護する必要があります。

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