コウモリ忌避剤の選び方とは?おすすめ商品7選と正しい使い方も紹介

市販のコウモリ忌避剤を使えば、自分でもコウモリ対策を始めることができます。忌避剤の正しい選び方と使い方を知り、安全で効果的なコウモリ対策を始めましょう。
本記事では、コウモリ忌避剤の基礎知識から実践的な使用方法まで、詳しく解説します。
コウモリ忌避剤とは?種類と特徴を解説
コウモリ忌避剤とは、コウモリを寄せ付けないための薬剤のことです。主にハッカ油などの天然成分が使用されており、コウモリの嫌がる香りで追い払う仕組みです。
主にスプレー、ジェル、くん煙の3種類が使われています。それぞれの特徴や効果を詳しく解説します。
スプレータイプの特徴と効果
スプレータイプの忌避剤は、換気扇やシャッターボックスなど、狭い場所や細かい隙間への対応に使います。
効果は数時間から1日程度と短期的ですが、必要な場所にピンポイントで使用できます。ノズルが細長いタイプを選べば、壁の隙間や高所など、手の届きにくい場所にも処置が可能です。
スプレータイプは即効性があるため、コウモリの姿を見つけた直後の緊急対応にも役立ちます。特に夕方から夜にかけて、コウモリの活動が活発になる時間帯での使用が効果的です。
ただし、持続時間が短いことから頻繁にスプレーし直さなければならないため、他の方法と組み合わせることをおすすめします。
ジェルタイプの特徴と効果
ジェルタイプは約1か月から3か月の長期的な効果が期待できる忌避剤です。主に軒下や屋根裏などの広い空間での使用に適しており、トレイに入れて設置するだけで効果を発揮します。防水性があるため屋外での使用も可能で、雨の影響を受けにくいことが特徴です。
ただし、コウモリが直接触れて動けなくなる可能性があるため、設置場所は慎重に選ぶ必要があります。また、子どもやペットの手の届く場所への設置は避け、高所に設置する場合は落下防止の対策もしっかりと行います。
くん煙タイプの特徴と効果
くん煙タイプは屋根裏や床下など、密閉された空間での使用に特化した忌避剤です。一度の使用で広範囲に効果が行き渡り、およそ2か月間効果が持続します。
水を入れて発煙させるタイプが一般的で、火気を使用しないため安全性が高いのが特徴です。使用時は部屋を完全に密閉する必要があり、約2時間は換気を控える必要があります。
ただし、開放的な空間では効果が薄れてしまうため、屋外や換気の多い場所での使用は適していません。使用後は必ず換気を行い、室内に残った煙を完全に排出することが重要です。
コウモリ忌避剤の選び方|効果を最大限引き出す3つのポイント
設置場所の特徴、必要な効果の持続時間、そして安全性の3つの観点から製品を選ぶことで、より確実な効果を得ることができます。上記を踏まえた選び方のポイントを詳しく見ていきましょう。
場所で選ぶ
コウモリの侵入経路や生息場所によって、最適な忌避剤は異なります。
換気扇やシャッターボックスなどの狭い隙間にはスプレータイプが最適で、細かいノズルで奥まで薬剤を届けることができます。
屋根裏や床下といった密閉空間ではくん煙タイプが効果を発揮し、広範囲に忌避効果を行き渡らせることが可能です。
軒下や壁面など、屋外の開放的な空間ではジェルタイプが適しており、雨風に強く長期的な効果を維持できます。
持続時間で選ぶ
コウモリ忌避剤の効果持続時間は製品タイプによって大きく異なります。
短期的な緊急対応にはスプレータイプ、1か月以上の継続的な対策にはジェルタイプやくん煙タイプがおすすめです。
コウモリの活動が活発になる春と秋の季節の変わり目には、長期持続タイプの製品を使用して事前に対策することで、すみつきを防ぐ効果が期待できます。
安全性で選ぶ
コウモリ忌避剤には天然成分を使用した製品と化学成分を含む製品があります。
特に屋内で使用する場合は、人やペットへの影響を考慮し、天然由来のハッカ油を主成分とする製品を選ぶことをおすすめします。
ただし、天然成分でも猫や犬などは敏感に反応する場合があるため、ペット用の部屋から離れた場所での使用を心がけます。また、防カビ成分や防虫成分が含まれる製品もあるため、アレルギーをお持ちの方は成分表示を必ず確認してから使用してください。くん煙タイプを使用する際は、換気やマスクの着用など、使用上の注意事項を必ず守りましょう。
コウモリ忌避剤おすすめ|タイプ別で比較
コウモリ忌避剤には多くの製品が販売されていますが、以下では、タイプ別に厳選したおすすめ製品を紹介します。製品選びの参考にしてください。
スプレータイプのおすすめ
スプレータイプの忌避剤で特に評判がいいのは、ハッカ油を主成分とした速効性の高い製品です。
イカリ消毒の「スーパーコウモリジェット」は、細長いノズルで狭い場所にも届き、即効性があります。効果は3時間から6時間で、安全性は高いですが屋内使用不可です。
ジェルタイプのおすすめ
エビオス社の「ハートジェル」はコウモリだけでなく他の害鳥獣にも効果があり、約1年間効果が持続します。
イカリ消毒の「コウモリいやがる袋」は設置が簡単で、天井や軒下に貼り付けるだけで2週間から1か月効果が続きます。
いずれも雨や風に強い防水性があり、屋外での使用に適していますが、コウモリが直接接触する可能性のある場所への設置は避ける必要があります。
くん煙タイプのおすすめ
くん煙タイプはアース製薬の「ネズミ一発退場」とシマダの「コウモリ寄せつけない」が代表的です。
どちらも水を注いで使用する安全設計で、密閉空間全体に効果が行き渡り、屋根裏や床下の広範囲な対策に適しています。使用時は換気を完全に止める必要がありますが、使用後は必ず十分な換気を行います。
コウモリ忌避剤の正しい使い方と注意点
コウモリ忌避剤は正しい使用方法を守ることで、より高い効果を発揮します。安全性と効果を最大限に引き出すため、基本的な使用手順と注意点を理解しておく必要があります。
効果的な忌避剤の設置場所
まずコウモリの侵入経路を特定することが重要です。コウモリは主に夕方から夜間にかけて活動するため、この時間帯に建物の周りを観察し、出入りする場所を見つけます。家の侵入可能な場所を調べ、おおよその場所予測を立てた上で、見張っておくと良いでしょう。
侵入口が特定できない場合は、換気扇やシャッターボックス、軒下の隙間など、侵入が疑われる場所すべてに忌避剤を設置します。
スプレータイプは風上から吹きかけ、ジェルタイプは落下の危険がない場所を選んで設置します。くん煙タイプは空間容積を計算し、適切な使用量を決めます。
忌避剤使用時の注意事項
コウモリ忌避剤の使用には適切な準備と防護が欠かせません。マスク、手袋、保護メガネなどの防護具を必ず着用し、直接肌に触れないよう注意します。
特にくん煙タイプを使用する際は、家族やペットを2時間程度は部屋から退避させる必要があります。スプレータイプは風向きに注意して使用し、噴霧時に薬剤が目や口に入らないよう気をつけます。
使用後は石鹸での手洗いを徹底し、衣服に付着した場合は速やかに洗濯します。子どもの手の届く場所には絶対に置かず、使用後の容器はすぐに処分します。
忌避剤の効果維持のために
忌避剤の効果を維持するには、設置場所や使用状況を記録し、製品ごとの推奨交換時期を守ります。
ジェルタイプは1か月ごとに状態を確認し、変色や固化が見られたら交換します。スプレータイプは効果の減少に応じて再散布を行い、くん煙タイプは2か月を目安に再設置します。
コウモリの生態と被害|早期発見のために知っておくべきこと
日本の家屋にすみつくコウモリの多くはアブラコウモリという種類です。特徴を知って早期発見と適切な対策をしていきましょう。
コウモリの活動時期と習性
アブラコウモリは主に4月から10月にかけて活発に活動し、特に夕方から夜明けまでの時間帯によく見かけます。
体長4~6センチメートルと小型で、わずか2センチメートルほどの隙間からも侵入できます。超音波を使って飛行し、建物の構造を把握する能力を持っています。
気に入った場所に執着する習性があり、巣として軒下や屋根裏、換気扇の周りなどを住処として好みます。11月から3月は冬眠期に入るため、この時期の追い出しは難しく、効果が得にくくなります。
コウモリによる被害の種類
コウモリの被害は大きく分けて、建物被害と衛生被害の2種類があります。建物被害としては、フンや尿による壁や天井の汚損、コウモリが出入りする際の建材の劣化などが挙げられます。
衛生被害では、フンから発生するカビや、コウモリに付着したダニなどがあります。特にフンに含まれるヒストプラスマ症の原因となるカビは、人体への影響が懸念されるため注意が必要です。
夜間の羽音や鳴き声による騒音被害も生活の質に影響を与えます。
コウモリ被害の早期発見のポイント
夕方になると家の周りでコウモリを頻繁に見かける、夜間に羽音や鳴き声が聞こえる、黒い粒状のフンが見つかるなどの兆候があり得ます。
換気扇やシャッターボックス、雨戸の周りに油脂のような汚れが付着していれば、コウモリのサインです。
どうしても自力で駆除できない場合は専門家への相談を
自分でできる対策も多くありますが、大規模な被害や建物の構造上の問題がある場合は、安全のために専門業者に相談をするのがおすすめです。
専門家は法律に基づいた適切な方法で、コウモリの生態を考慮した効果的な対策を実施できます。被害が深刻な場合や、自力での対策で効果が見られない場合も、専門業者による調査と対策をしてもらうと良いでしょう。
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