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蜂がベランダに来るのはなぜ?対策方法と予防法を徹底解説

  • ハチ
2025.03.20

ベランダに蜂が飛んできたら、安心して洗濯物を干せなくなってしまいます。そもそも蜂がベランダに近づかないように対策してみましょう。安全な対策方法と予防法をご紹介します。

蜂に刺されるリスクを減らしながら、快適なベランダライフを送れるよう、実践的な方法をお伝えします。

ベランダに蜂が出現する理由と見分け方

ベランダに蜂が飛来する主な理由は、巣作りの場所を探していること、エサを探していること、水を求めていることの3つです。

特に春から夏にかけては、女王蜂が新しい巣を作るために活発に活動します。蜂は雨風を避けられ、直射日光が当たりにくいためベランダにやってくることがあります。ベランダに置かれた植物の花や、洗濯物の柔軟剤の香りに誘引される場合もあります。

さらに、蜂は巣の温度調整や生存のために水を必要とします。植木鉢の受け皿や雨上がりの水たまりなどが水場となります。

蜂が巣作りを始めてしまったら、すぐに適切な対処が重要です。蜂はベランダの隅や室外機の下、換気扇の周りなど、目立たない場所に巣を作る傾向があります。定期的にベランダをチェックし、小さな巣を見つけたら速やかに対処することで、大きな被害を防ぐことができます。

蜂の種類と特徴

ベランダでよく見かける蜂は主に3種類で、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチです。そのうち特に危険なのはスズメバチですが、いずれの蜂も毒針を持つため基本的にはどんな蜂が来ていても静かに距離をとっておくのがいいでしょう。

スズメバチは体長2-3cm程度で黒と黄色の縞模様が特徴的です。攻撃性が強く、巣を守るために積極的に攻撃してきます。毒性も強いため最も警戒が必要です。

アシナガバチは名前の通り長い後脚が特徴で、体長は1.5-2cm程度です。スズメバチと比べると攻撃性は低いものの、巣に近づくと威嚇や攻撃をすることがあります。

ミツバチは体長1-1.5cm程度で、黒と黄色の縞模様ですが、全体的に丸みを帯びた体型をしています。基本的に攻撃性は低く、巣を守る時以外は人を刺すことは稀です。

蜂に刺されるリスクと刺された時の応急処置方法

蜂に刺されると、激しい痛みや腫れ、かゆみなどの症状が出現します。特に危険なのはアナフィラキシーショックです。これは重篤なアレルギー反応で、呼吸困難や意識の混濁、めまいなどの症状が出ることがあり、最悪の場合生命に関わります。

蜂に刺された場合の応急処置は以下の手順で行います。

  1. まず刺された部位を清潔な水で洗い流します。
  2. 毒針が残っている場合は、カードなどで横から押し出すように除去します。
  3. 冷やして腫れを抑えます。
  4. 抗ヒスタミン軟膏を塗布します。

すぐできる!蜂を寄せ付けない5つの対策方法

ベランダで蜂を見かけた場合、すぐに実践できる効果的な対策方法があります。これらの方法は安全で手軽に始めることができ、蜂の飛来を防ぐのに役立ちます。

1. 蜂の好む物を置かない

蜂を寄せ付けないためには、まず蜂が好む物をベランダに置かないことが重要です。甘い香りのする花や果物、ジュースなどの飲み物、香りの強い柔軟剤を使用した洗濯物などは蜂を誘引します。特に春から夏にかけては、これらの物の管理に気を付ける必要があります。

また、蜂は水も好むため、植木鉢の受け皿や打ち水後の水たまりなども注意が必要です。水はこまめに片付け、必要な場合は蓋付きの容器を使用するなどの工夫をしましょう。

2. 蜂が嫌う香りを活用する

蜂は特定の香りを嫌うため、それらを活用することで効果的に蜂を遠ざけることができます。代表的なものにハッカ油があり、そのミント系の匂いが蜂を遠ざけます。

木酢液も蜂よけに効果的です。木酢液は木材を炭化させる際に生じる液体で、その独特の香りを蜂は嫌います。水で希釈して使用することで、人にとって安全に蜂対策ができます。ただし、木酢液の匂いは強烈なので使用量には注意が必要です。

3. 防虫ネットを設置する

網目の細かい防虫ネットをベランダ全体や特に蜂が出入りしやすい場所に設置することで、蜂の侵入を防ぐことができます。

設置する際は、隙間ができないよう注意深く取り付けることが重要です。また、定期的にネットの破れや緩みがないかチェックし、必要に応じて補修や張り替えを行います。防虫ネットは目立ってしまうので、家の外観を損ねないように白や薄いグレーなど目立たない色を選ぶと良いでしょう。

4. 蜂よけスプレーを使用する

市販の蜂よけスプレーは、即効性のある対策として有効です。専用の蜂よけスプレーには蜂の忌避成分が含まれており、蜂が近づきにくい環境を作ることができます。使用する際は、風上から噴射し、蜂が好む場所や巣を作りやすい場所を中心に散布します。

ただし、スプレーの効果は一時的なものなので、定期的な散布が必要です。赤ちゃんやペットがいる家庭なら、天然成分を使用した製品を選ぶことをおすすめします。

5. 市販の蜂トラップを設置する

蜂トラップは、誘引剤を使って蜂を捕獲する装置です。市販の蜂トラップには専用の誘引剤が付属しており、設置するだけで蜂を効果的に捕獲できます。特に春先の女王蜂が活動を始める時期に設置すると、巣の形成を防ぐ効果が期待できます。

トラップの設置場所は、蜂の活動が観察される場所や、過去に巣が作られた場所の近くが効果的です。ただし、トラップの誘引剤は定期的な交換が必要で、捕獲した蜂の処理も必要となります。また、ミツバチなど益虫も誘引する可能性があるため、使用には注意が必要です。

おすすめの蜂よけグッズと使い方

効果的な蜂対策には、適切な蜂よけグッズの選択と正しい使用方法が重要です。ここでは、実践的な蜂よけグッズとその活用法について解説します。

吊るすタイプの蜂よけ

吊るすタイプの蜂よけグッズは、設置が簡単で効果が持続するという特徴があります。代表的なものにはフェロモン系の忌避剤や天然成分を使用した芳香剤などがあります。これらは無害で安全性が高く、子供やペットのいる家庭でも安心して使用できます。

選び方のポイントとしては、設置場所の環境や使用期間、耐候性などを考慮します。屋外で使用する場合は防水性があり、直射日光や雨風に強い製品を選びましょう。また、効果の持続期間も製品によって異なるため、交換時期を考慮して選択することが重要です。

ダミーの蜂の巣

ダミーの蜂の巣は、蜂は他の蜂の巣がある場所には新しい巣を作らないという習性を利用したアイテムです。

使用する際は、本物の巣に近い見た目のものを選び、蜂が巣を作りやすい場所に設置する様にしましょう。ただし、すでに近くに本物の巣がある場合は意味がありません。

その他自分で作れる蜂よけグッズ

市販の蜂対策グッズの代わりに、身近な材料で蜂よけを作ることもできます。例えば、ペットボトルを利用した蜂トラップや、新聞紙で作るダミーの巣などです。自分で作れば材料費を抑えられる上、必要に応じて簡単に作り直すことができます。

ベランダで蜂の巣を発見したときの対処法

ベランダで蜂の巣を見つけたら、まず巣の大きさと蜂の種類を確認します。巣が小さく、アシナガバチやミツバチの場合は自力での撤去と駆除も可能ですが、スズメバチの巣や大きな巣の場合は危険なため、専門業者への依頼がおすすめです。

自力で駆除する場合も、必ず防護服や手袋を着用し、安全を確保しましょう。

巣の大きさや状態で対応は変わる

蜂の巣は大きさによって対処方法が異なります。直径10cm以下の小さな巣であれば、夜間に蜂用の殺虫スプレーを使用し自力駆除が可能です。

一方、10cm以上の巣や、働き蜂が多数飛び回っている場合は、自力での駆除は危険を伴います。巣を放置すると急速に大きくなり、より危険な状態になるため、発見したらできるだけ早めの対処が重要です。

自力で駆除できる場合の手順

自力で蜂の巣を駆除する場合、まず日没後2-3時間経過してから作業を開始します。蜂が活動を終え、ほとんどが巣に戻っている時間帯を狙うのです。

作業時は必ず防護服または長袖・長ズボンを着用し、手袋とマスクも忘れずに装着します。巣から2-3mほど離れて逃げ道を確保した位置から、蜂専用の殺虫スプレーを巣の入り口に向けて噴射します。

その後、蜂の活動が見られないことを確認してから巣を取り除きます。巣の処理は必ずビニール袋に入れ、可燃ゴミとして廃棄します。

専門業者に依頼すべき状況とは

専門家への依頼が必要な状況は主に3つあります。

1つ目は、スズメバチの巣を発見した場合です。スズメバチは攻撃性が強く毒性も高いため、素人による駆除は非常に危険です。

2つ目は、巣の直径が10cmを超える場合です。大きな巣には多くの働き蜂が存在し、駆除時に集団で攻撃してくる可能性があります。

3つ目は、高所や見えにくい場所に巣がある場合です。不安定な場所での作業は転落の可能性があり、慣れない作業をするには危険すぎます。

アレルギー体質の方や過去に蜂に刺されたことがある方も、アナフィラキシーショックのリスクがあることも覚えておきましょう。

蜂の被害を防ぐための予防方法

ベランダに蜂を寄せ付けないためには、日頃からの予防対策が重要です。

蜂が好む環境を作らないよう、清潔な状態を保ち、適切な対策を講じることで、蜂の被害を効果的に防ぐことができます。

定期的な点検とチェックポイント

蜂の巣を作られないよう、定期的なベランダの点検が重要です。

特に注意すべきポイントは蜂が巣を作りやすいエアコンの室外機周り、物干し竿の支柱、ベランダの天井や角の部分です。ベランダに置いてある不要な物は片付け、蜂が隠れられる場所を減らすのも効果的です。

春先から秋にかけては月1回程度の頻度で点検を行い、巣の兆候がないかチェックしましょう。巣の初期段階であれば、比較的安全に対処することができます。

季節別の予防対策

蜂の活動は季節によって異なるため、それぞれの時期に合わせた対策が必要です。

春(3-5月)は女王蜂が活動を始める時期なので、木酢液やハッカ油などの天然由来の忌避剤を設置します。

夏(6-8月)は蜂の活動が最も活発になる時期です。この時期は特に甘い匂いのする物を置かないよう注意し、防虫ネットの設置も効果的です。

秋(9-11月)は新しい女王蜂が巣立つ時期で、やや攻撃的になります。引き続き忌避剤を使用しながら、巣がないか頻繁にチェックしましょう。

冬(12-2月)は蜂の活動は少なくなりますが、次の春に向けた準備として、ベランダの整理や修繕を行うのに適しています。

長期的な予防のためのポイント

まず、ベランダに花や果物など、蜂を引き寄せる植物を置かないようにします。洗濯物を干す際は強い香りの柔軟剤の使用を控えめにし、香水など甘い香りのする製品の使用も避けましょう。

ベランダに水が溜まりやすい場所があれば改善し、定期的な清掃で清潔な環境を保ちます。

さらに蜂の活動が活発な時期には防虫ネットを設置したり、蜂が嫌がる木酢液やハッカ油を定期的に散布したりすることで、より効果的な予防になります。

よくある質問

Q. 蜂は何時頃活動が活発?

蜂の活動時間は主に日中で、特に気温が20-30度の時間帯に最も活発になります。一般的には午前8時から午後4時頃までが活動のピークとなります。朝は日の出とともに活動を開始し、夕方になると巣に戻る習性があります。天候も活動に影響し、晴れた日は特に活発に活動します。

一方、雨天時や気温が15度以下の場合は活動が鈍くなります。このため、蜂の巣の駆除は活動が少ない夜間(日没後2-3時間経過後)に行うのが最も安全です。また、ベランダでの作業や洗濯物の出し入れは、蜂の活動が比較的少ない早朝や夕方に行うことをお勧めします。

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