コウモリが家に入ってきた!素早く安全に追い出す方法を完全ガイド

コウモリが家に入ってきたら、まず何をするべきでしょうか?突然のことに慌てて、逆効果のことをしてしまわないよう、事前に知識があると安心です。
本記事では、家に入ってきたコウモリが悪さをしないようにするためにはどうしたらいいのか、またどうやって追い出したらいいのかなど、詳しく解説します。
コウモリが家に入ってきた時にまずするべき行動3つ
慌てずに窓を開けて明かりを消す
コウモリは本能的に暗い場所を好み、明るい場所を避ける習性があります。そのため、部屋の明かりを消し、外の明るい方向に窓を開けることで、自然と外へ誘導することができます。
窓は完全に開け放し、カーテンや障害物は取り除いておきましょう。ベランダや庭に面した大きな窓がある場合は、それを開けるのが効果的です。コウモリは飛行能力が高く、開いた窓から容易に脱出できます。
焦って追い払おうとすると、かえってコウモリが部屋の中を慌てて飛び回り、状況が悪化する可能性があります。まずは落ち着いて、コウモリが自発的に出て行くのを待つことが重要です。
絶対に素手で触らない
コウモリには様々な病原体が付着している可能性があり、直接触れるのは非常に危険です。特に狂犬病やコウモリ特有の感染症のリスクは無視できません。特に子どもやペットはコウモリのいる部屋に近づけないよう注意が必要です。
対応する時は厚手の手袋を着用し、できるだけ直接的な接触を避けてください。コウモリの体液や糞にも病原体が含まれている可能性があるので。できればそれも触れたり吸い込んだりすることを避けるべきです。
万が一噛まれたり引っかかれたりした場合は、すぐに傷口を流水で洗い、医療機関を受診しましょう。
部屋やフロアを隔離して封じ込める
他の部屋への移動を防ぐため、コウモリのいる空間を隔離することも重要です。ドアをしっかりと閉め、1.5センチメートル以上の隙間があれば毛布やタオルで塞ぎます。
換気扇や配管の周りなども注意深くチェックする必要があります。コウモリがいる部屋の窓は開けたままにし、他の部屋の窓は完全に閉めておきましょう。
本棚の裏や家具の隙間など、コウモリが隠れやすい場所がある場合はできるだけふさぎ、コウモリの移動できる範囲を制限することで、効率的に追い出すことができます。
コウモリの捕獲・駆除をしてはいけない理由
コウモリは鳥獣保護管理法によって保護されている動物で、自治体の許可なく捕獲や殺傷することは違法となります。違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
また、コウモリは生態系の中で重要な役割を果たしています。害虫を捕食することで自然な害虫駆除に貢献して、農作物の保護にも役立っています。
追い出しは自分でもできることがいくつかありますが、捕獲や殺処分など、決定的な対応をしたい場合は法律やコウモリの生態に詳しい専門業者に依頼するのがおすすめです。
コウモリが家に入ってくるルートとケースごとの追い出し方
屋根裏・天井裏からの侵入
屋根裏や天井裏はコウモリが好みやすい場所です。暗く、人目につきにくい環境が、コウモリの生態に適しているためです。追い出し方としては、専用の忌避剤や、くん煙剤の使用が効果的です。
天井裏からの物音や異臭に気付いた場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。プロの業者は、コウモリの生態を理解した上で、安全かつ効果的な追い出し方法を提案してくれます。
換気扇・通気口からの侵入
換気扇や通気口からの侵入は、特に古い建物や設備のメンテナンスが行き届いていない家屋で多く見られます。この経路からの侵入を防ぐためには、まず既存の換気扇カバーや通気口の網の状態を確認し、必要に応じて修理や交換を行うことが重要です。
コウモリが既にそこから侵入している場合は、LEDライトや強力な照明を使用して追い出しましょう。コウモリは光を嫌うため、家の中から換気扇や通気口に向けて光を当てることで、外へ追い出せます。
換気扇や通気口は本来の換気機能を維持する必要があるため、完全に塞いでしまうことは避けましょう。細かい網目のネットや専用のカバーを設置すれば、コウモリの侵入を防ぎながら、適切な換気を確保することができます。
窓や玄関の隙間からの侵入
窓や玄関の隙間からコウモリが侵入するケースは、特に夏場の夜間に多く見られます。室内の明かりに誘引された虫を追って、コウモリが入ってくることが主な原因です。
対処方法としては、まず網戸の破れや窓枠の隙間をチェックし、必要な修理を行います。特に古い建物の場合、経年劣化による隙間が生じやすいため、定期的な点検と補修が必要です。
夜間の換気時には必ず網戸を使用し、大きな開口部は最小限に抑えることをおすすめします。玄関周りの照明は、虫が寄りにくい黄色や赤色の防虫ライトに変更することで、コウモリを引き寄せる原因となる虫の侵入も減らすことができます。
コウモリを追い出した後に必ずするべきこと
家からコウモリを追い出したら、順番に対応するべきことが3つあります。ここから順番に解説していきましょう。
室内の衛生管理と消毒
コウモリを追い出した後は、まず室内の清掃を徹底的に行う必要があります。コウモリの糞や尿には危険な細菌や感染症の原因が含まれていることがあります。
清掃する際は必ずマスクと手袋を着用し、目視でコウモリの糞や尿の跡がないか確認します。見つかった汚れを除去し、その場所を消毒液で丁寧に拭き取ります。
特に天井や壁、窓際など、コウモリが触れた可能性のある場所は入念に消毒します。清掃後は室内全体の換気を十分に行い、空気の入れ替えをしましょう。
侵入防止のための家の補修
開けっぱなしの玄関や窓から入ったのではない限り、コウモリの再侵入を防ぐためには家の補修が欠かせません。まずは家の外周を丁寧に点検し、侵入経路となり得る場所を特定します。
よくある侵入経路は、屋根と壁の接合部、換気扇や通気口、エアコンの配管周り、軒下の隙間などです。隙間を塞ぐ材料としては、ステンレスメッシュや防鳥ネット、シーリング材などが効果的です。
特に通気口には目の細かい金網を取り付け、コウモリが侵入できないようにしながら、必要な換気は確保します。屋根の破損箇所や壁のひび割れなども見逃さないようにしましょう。
再発防止のための対策
コウモリの侵入を長期的に防ぐためには、継続的な対策が重要です。まず、定期的な家屋の点検を行い、新たな隙間や破損がないかチェックします。特に台風や大雨の後は要注意です。
次に、コウモリを寄せ付けにくい環境づくりを心がけます。LED照明は虫を寄せ付けにくいため、外灯をLEDに変更することで、コウモリの餌となる虫を減らすことができます。
また、家の周りの樹木は適度に剪定し、コウモリが休息場所として利用しにくくすることも効果的です。防音対策として、超音波発生装置の設置も検討に値します。
自力でコウモリを追い出すのが難しそうなら、専門業者に相談を
コウモリの追い出しや予防対策が難しいと感じた場合は、専門業者への相談がおすすめです。
特に侵入口の特定や完全な封鎖、清掃や消毒作業など、専門的な知識と技術が必要な作業は、プロに任せることで確実な対策をしていけます。
専門業者の選び方については、別の記事でも詳しく解説しています。
コウモリ駆除完全ガイド|プロが教える効果的な対策と費用の目安
よくある質問
Q1.コウモリはなぜ家に入ってくるの?
コウモリが家に入ってくる主な理由は、安全な休息場所や巣作りの場所を探しているためです。特に日本の家屋によく見られるアブラコウモリは、人家に住み着く習性があります。
暗くて狭い場所を好み、屋根裏や壁の隙間などを好んで利用します。また、家の周りの街灯に集まる虫を餌として追いかけてきた結果、家に入り込んでしまうこともあります。
特に春から夏にかけては出産シーズンとなるため、安全な巣作りの場所を求めて家に入ってくることが多くなります。
Q2.家に入ってきたコウモリの駆除は法律違反?
コウモリは鳥獣保護管理法で保護されている動物で、無許可での捕獲や殺傷は違法です。
ただし、家に入ってきたコウモリを外に追い出すことは問題ありません。窓を開けて自然に出ていくのを待つ、あるいは光や音で追い出すなどの方法は合法です。
Q3.家にコウモリの巣があったら何をするべき?
家にコウモリの巣を発見したら、焦らず状況を詳しく確認しましょう。コウモリの巣があると、フンや尿による被害、騒音問題などが発生する可能性があるため、放置はすすめられません。
巣があるということは、1匹だけでなく集団がいる可能性もあります。複数個体だと素人による駆除は危険を伴うため、専門業者に相談を入れてみましょう。巣の撤去を行う際は、コウモリがいない時間帯を選び、適切な防護具を着用して作業を行う必要があります。
巣を撤去した後は、再び巣を作られないよう、侵入経路を完全に塞いで完了です。
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