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コウモリのふん、掃除の仕方は?具体的なやり方と危険性をチェック

  • コウモリ
2025.03.28

コウモリのふんを見つけたら、すぐに対処することが大切です。ふんには病気の原因となる菌が含まれているため、そのまま放っておくと健康を害したり、建物を傷めたりする危険があります。

本記事では、安全な掃除の方法と対策について詳しく説明します。

コウモリのふんによる被害と危険性を知る

コウモリのふんには、人間の健康に害を及ぼす様々な菌やウイルスが含まれています。特に危険なのは、乾燥したふんが粉のようになって空気中に舞い上がることです。これを吸い込むと、病気にかかる可能性が高くなります。

ふんには酸が含まれているため、接触面から家の材料を腐らせたり、ふんを餌にする虫を引き寄せたりする二次被害も心配です。家の価値を下げないためにも、見つけたらすぐに掃除をしましょう。

大量のふんがある場合や、天井裏など手が届きにくい場所にある場合は、清掃だけではなく駆除や追い出しなどの対策も必要になってくるため、専門業者に相談すると良いでしょう。

コウモリのふんの特徴と見分け方

コウモリのふんは、黒っぽい茶色で細長い形をしています。大きさは5-10mmほどで、虫を食べた後のふんなので水分が少なく、触るとパサパサした感触があります。

ふんは軒下や屋根裏などの暗い場所に集中して落ちていることが多いのが特徴です。ネズミのふんと間違えやすいのですが、ネズミのふんは水分を含んで硬く、場所を選ばずあちこちに散らばっているという違いがあります。

コウモリは群れで生活する習性があるため、ふんも大量に見つかるのが普通です。また、酸っぱいような独特の臭いがするので、臭いを頼りに場所を見つけられることもあります。

健康被害のリスク

コウモリのふんによる健康への影響は深刻です。乾燥したふんが粉になって空気中に浮き、この粉を吸い込むと、呼吸器の病気やアレルギー反応を引き起こすことがあります。重症化すると「ヒストプラズマ症」という深刻な肺の病気になる可能性もあります。

ふんには病原菌やウイルス、寄生虫も含まれている可能性があります。直接触れると皮膚から感染したり、手についた菌が口に入って体調を崩したりすることがあります。特に子供、妊婦、持病のある方などは抵抗力が弱いため、注意が必要です。

住宅への悪影響

ふんに含まれる強い酸が、天井や壁の材料を腐らせていきます。初めは軽い染みや変色程度ですが、そのまま放置すると建材が腐って強度が落ち、最悪の場合は天井が崩れる危険もあります。ふんの強い臭いは建材に染み込んで取れにくいというのも無視できません。

また、ふんはゴキブリやダニの餌になるため、別の害虫問題を引き起こすこともあります。

コウモリのふんの安全な掃除方法

ふんを安全に掃除するには、正しい道具と手順が必要です。まず、マスク、ゴーグル、手袋、使い捨ての作業着など、しっかりとした防具を用意しましょう。手袋は使い捨てのゴム手袋を二重にするか、厚手の作業用手袋を使います。髪の毛を覆う帽子も必要です。

掃除道具は、ほうき、ちりとり、ごみ袋(二重にするため多めに)、消毒用スプレー、雑巾を用意します。掃除機は絶対に使わないでください。掃除機が汚染されるほか、ふんが排気と一緒に舞い上がって、家中に広がってしまう危険もあります。

安全な清掃方法

掃除を始める前に、窓を開けて十分な換気をしましょう。防護具は体の露出部分がないように正しく装着します。ふんには霧吹きで軽く水をかけて、舞い上がるのを防ぎます。

ほうきとちりとりを使って、ふんを慎重に集めていきます。大量にある場合は、少しずつ分けて作業をします。

集めたふんは、ビニール袋を二重にして密封し、可燃ごみとして捨てます。ふんを集め終わったら、その場所を消毒用スプレーでしっかり消毒します。

清掃後の消毒・除菌のポイント

掃除した場所とその周りは、消毒用スプレーで丁寧に消毒します。市販の消毒スプレーなら、殺菌効果の高いものを選びましょう。消毒液はすぐ拭き取らず、数分間置いてから清潔な布で拭き取ります。

ふんの染みこみが疑われる場所も、しっかり消毒します。掃除に使った道具は、使い捨てできるものは全て捨て、再利用する道具は消毒液に浸して殺菌します。作業着は他の洗濯物と分けて洗うか、できれば捨てましょう。

ふんを掃除するのは追い出してから!

ここまで掃除の仕方について解説しましたが、コウモリのふんを掃除する前に、まずコウモリを家から追い出すことが重要です。

コウモリがいる状態で掃除を始めると、驚いたコウモリに噛まれたり引っかかれたりする危険があります。また、掃除をしても新しいふんがすぐにできてしまい、効果的な対策になりません。

ただし、6月から8月は出産・子育ての時期です。この時期の追い出しは避けましょう。無理に追い出すと、赤ちゃんコウモリが取り残されて死んでしまい、腐敗による悪臭や衛生面での問題が起きる可能性があります。

コウモリの追い出しが重要な理由

コウモリは同じ場所に住み続ける習性があり、一度住みついた場所に強い愛着を持ちます。そのため、完全に追い出さないと、何度掃除をしても新しいふんができ続けてしまいます。

また、コウモリは夜行性で日中は休んでいますが、掃除作業で驚かせると攻撃的になることがあります。特に子育て中のメスは警戒心が強く、子供を守るために攻撃してくることもあります。

コウモリに噛まれたり引っかかれたりすると狂犬病などの危険な病気にかかる可能性もあるため、必ずコウモリがいないことを確認してから掃除を始めましょう。

効果的な追い出し方法

コウモリを追い出すには、いくつかの方法を組み合わせるのが効果的です。まず、コウモリが嫌う匂いを利用します。天然成分を含む忌避剤や煙を、コウモリの住処に充満させます。

次に、明るい環境にして忌避感を与えるよう、LEDライトなどの強い光を導入します。コウモリは超音波を使って飛行するため、超音波発生装置を設置して感覚を狂わせるのも良い方法です。

追い出し作業は夕方から夜にかけて行うのがベストです。この時間帯はコウモリが活動を始める時期なので、外に出やすい状態になっています。

再発防止のための侵入予防策

コウモリを追い出した後は、再び入ってこられないように対策を取ることが大切です。コウモリは1.5cm程度の小さな隙間からでも侵入できます。建物の外壁や屋根、軒下を詳しく点検し、見つけた隙間は金網やシーリング材、パテなどでしっかりと塞ぎましょう。

換気口や通気口は完全には塞げないため、細かい網目の金網を取り付けます。また、コウモリを寄せ付けない対策として、忌避剤を設置したり、CDやアルミホイルの反射板を取り付けたりするのも効果的です。

なお、侵入口や侵入口になりそうな隙間、清掃すべき箇所が難しい場所にあるなら、専門業者に相談しましょう。

よくある質問

Q. コウモリのふんを掃除機で吸っても大丈夫?

掃除機は絶対に使用してはいけません。

正しい掃除方法は、まずふんを湿らせて粉が舞い上がるのを防ぎ、ほうきとちりとりで慎重に集めることです。その際は必ず防護具を着用し、ふんに直接触れないよう注意しましょう。

詳しくは「コウモリのふんの安全な掃除方法」をご覧ください。

Q. コウモリのふんに触れてしまった場合の対処法は?

すぐに石鹸で丁寧に手を洗います。その後、アルコールなどの消毒液で消毒してください。服に付いた場合は、処分するか、他の洗濯物とは別に洗濯し、できれば漂白剤を使います。

数日間は体調の変化に注意を払ってください。発熱、皮膚の異常、呼吸が苦しいなどの症状が出たら、すぐに病院を受診しましょう。その際、医師にコウモリのふんに触れたことを必ず伝えてください。


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