ヤマコウモリについて徹底解説!顔・主食・ねぐらなどを紹介

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ヤマコウモリは、日本に生息する昆虫食性のコウモリの中でもっとも体が大きい種です。
空を飛ぶ姿を小型の鳥類と見間違える場合もあります。
日本全域に生息しているものの絶滅の危機に瀕しており、あまり姿を見かける機会はありません。
この記事では、貴重な品種であるヤマコウモリの生態について詳しく解説します。
あわせて、私たちの身近で暮らすコウモリも紹介するため、さまざまなコウモリの情報を知りたい方はぜひ最後までお読みください。
- ヤマコウモリの生態
- ヤマコウモリが絶滅危惧種である理由
- 私たちにとってもっとも身近なコウモリ
ヤマコウモリとは

| 学名 | Nyctalus aviator |
| 英名 | Birdlike noctule |
| 和名 | 山蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 7.9~10.8cm |
| 体重 | 31~59g |
| 生息地 | 日本、中国 |
| ねぐら | 樹洞、高架橋、民家、小鳥の巣箱 |
| 食性 | 昆虫、小型の鳥 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
ヤマコウモリは、日本に生息する昆虫食性コウモリの中で最大級の種です。
翼を広げると約40cmにもなり、ずんぐりとした体型が特徴です。
日本のほぼ全域に生息していますが、近年は個体数が激減しており、絶滅危惧種に指定されています。
そのため、目にする機会はほとんどないでしょう。
ここでは、ヤマコウモリの見た目や鳴き声などの特徴を紹介します。
ヤマコウモリの顔

ヤマコウモリの顔の特徴は、きのこのように丸い形の耳と、小さくてつぶらな瞳です。
やや犬やキツネのような顔にも見えます。
ヤマコウモリの体
体型はずんぐりとしており、モグラのように見えます。
毛色は光沢のある黄みがかった暗褐色で、腹部は背中よりも明るい色をしています。
ヤマコウモリの鳴き声

ヤマコウモリは鳴き声ではなく超音波を使って周囲を認識します。
視力が弱いため、超音波を発して物体との距離を測定しています。
コウモリの超音波は人間の耳には聞こえない高音域です。
しかし、ヤマコウモリは他のコウモリよりも低音域の超音波を発するため、「キンキン……」という甲高い音として人間の耳にも聞こえることがあります。
より明確に超音波を聞きたい場合は、バットディテクター(コウモリ探知機)と呼ばれる、人間の耳でも聞こえる周波数に変換する機械を使用しましょう。
ヤマコウモリの翼

ヤマコウモリの翼は細長く、縦横比が大きい狭長型です。高速かつ長距離の飛行に適しています。
数十~数百km移動した記録もあり、飛行高度は高く、森林で平均159m、市街地では約73m、ときには300mを超えることもあります。
カラスの平均飛行高度は約20mだと考えると、ヤマコウモリの飛行能力が優れていることがよくわかりますね。
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
ヤマコウモリのねぐら

ヤマコウモリは、ミズナラやブナなどの大木の樹洞を主なねぐらとしています。しかし、山間部の深い場所での目撃例はわずかです。
神社や公園の大木などに棲みつくケースもあるほか、ごくまれに高架橋や民家、小鳥の巣箱をねぐらにする場合もあります。
集団の規模は20~50匹程度です。
ヤマコウモリの食べ物

ヤマコウモリの主食は、バッタやカメムシ、コガネムシ、トビケラなどの昆虫です。
春の初め頃、秋の終わりから初冬にかけては、スズメなどの小型の鳥類を捕食することもあります。
一晩で体重の15~20%に相当する量を食べるというから驚きです。
ヤマコウモリは夜行性ですが、日中に採餌活動をすることもあります。
多くのエネルギーを必要とする冬眠前後の時期によく見られる行動で、通常の夜間の採餌量だけでは不足するためです。
また、ヤマコウモリは他のコウモリよりも体が大きく、鳥類をはじめとする天敵に狙われにくいことから、昼間でも活動できると考えられています。
ヤマコウモリの繁殖・寿命
ヤマコウモリは小型コウモリの中では珍しく、一度に2匹の子を出産します。出産期は6月下旬~7月上旬です。
寿命は約6年と、他の小型コウモリよりも長めです。
ヤマコウモリとコヤマコウモリの違い

ヤマコウモリと似た種に、コヤマコウモリがいます。
<コヤマコウモリの基本情報>
| 学名 | Nyctalus furvus |
| 英名 | Japanese noctule |
| 和名 | 小山蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 6.4~8.5cm |
| 体重 | 20g |
| 生息地 | 日本 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
両者の見た目はほとんど同じですが、コヤマコウモリのほうがひと回り程度小型です。
コヤマコウモリは個体数が極端に少ないことから、観測例もわずかで、北海道や東北地方の一部でしか確認されていません。
ヤマコウモリは絶滅危惧Ⅱ類に含まれる

ヤマコウモリは国内での個体数が激減しており、環境省のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に分類されています。
絶滅危惧Ⅱ類とは、絶滅の危険が増大している種を指します。
<環境省のレッドリストのカテゴリー>
| 絶滅 | 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種 |
| 野生絶滅 | 飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種 |
| 絶滅危惧I類 | 絶滅の危機に瀕している種 |
| 絶滅危惧IA類 | ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの |
| 絶滅危惧IB類 | I類Aほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの |
| 絶滅危惧Ⅱ類 | 絶滅の危険が増大している種 |
| 準絶滅危惧 | 現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種 |
| 情報不足 | 評価するだけの情報が不足している種 |
| 絶滅のおそれのある地域個体群 | 地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの |
千葉県ではすでに絶滅しており、その他地域でも絶滅の危機に瀕しているなど、国内での分布が限られているのが現状です。
原生林の減少が原因

ヤマコウモリは、原生林に生える大木の樹洞を主な棲み処としています。原生林とは、人の手が加わらず、自然の力で維持されてきた森林のことです。
しかし、住宅開発や道路整備、山林の伐採などによって原生林が減少し、ヤマコウモリの棲み処が失われつつあります。
コヤマコウモリは絶滅危惧ⅠB類
ヤマコウモリとよく似た種の「コヤマコウモリ」は、さらに深刻な状況にあります。
環境省のレッドリストでは、コヤマコウモリは絶滅危惧ⅠB類に指定されており、近い将来野生での絶滅の危険性が高い種に分類されています。
<環境省のレッドリストのカテゴリー>
| 絶滅 | 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種 |
| 野生絶滅 | 飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種 |
| 絶滅危惧I類 | 絶滅の危機に瀕している種 |
| 絶滅危惧IA類 | ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの |
| 絶滅危惧IB類 | I類Aほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの |
| 絶滅危惧Ⅱ類 | 絶滅の危険が増大している種 |
| 準絶滅危惧 | 現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種 |
| 情報不足 | 評価するだけの情報が不足している種 |
| 絶滅のおそれのある地域個体群 | 地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの |
希少種のコヤマコウモリは観察される機会も少ないことから、生態の詳細が十分に解明されていません。
ただ、ヤマコウモリと同様に樹洞をねぐらとしていることから、森林伐採による棲み処の減少が、個体数現象の一因になっていると考えられます。
ヤマコウモリの保全活動
絶滅危惧種に指定されているヤマコウモリの生息数を回復させるためには、どういった取り組みが必要になるのでしょうか。
ここでは、ヤマコウモリの保護活動について解説します。
バットボックスの設置

ヤマコウモリは、古木の樹洞やキツツキが開けた穴、幹の割れ目、樹皮の裂け目などをねぐらにして暮らしています。
しかし、原生林の減少によって自然の樹洞が少なくなり、棲み処が不足しているのが現状です。
こうした現状を打破するべく、外国では森林に棲むコウモリが安全に休める場所を提供するためにバットボックスを開発し、日本国内でも導入が進んでいます。
森林の保全活動
ヤマコウモリを守るためには、棲み処である森林を保全することが欠かせません。
林業上、不要とされる大木や樹洞のある木を意図的に残したり、不良木や枯れ木をそのままにしておいたりするなど、生物多様性を守る観点から森林管理の見直しが必要とされています。
ヤマコウモリの捕獲・殺傷は法律違反
ヤマコウモリは日本の法律によって保護されています。
自然環境を守るためにも、野生動物を安易に捕獲・飼育しないことが大切です。
野生のコウモリは鳥獣保護管理法の保護対象
ヤマコウモリを含む野生のコウモリは、鳥獣保護管理法によって保護の対象となっており、許可なく捕獲したり飼育したりすることは禁止されています。
もしもケガをしている、もしくは弱っている個体を見つけた場合は、自分で保護せずに、各都道府県の野生鳥獣担当機関に連絡しましょう。
野生のコウモリを捕獲・殺傷すると罰則がある

鳥獣保護管理法に違反して野生のコウモリを捕獲・殺傷した場合、100万円以下の罰金または1年以下の拘禁刑が科せられます。
ヤマコウモリは珍しい種ですが、見つけても決して手を出さないようにしましょう。
もっとも身近なコウモリの存在
私たちにとってもっとも身近なコウモリは、アブラコウモリです。
夜になると街灯の周りを素早く飛び回り、虫を捕食する姿を見たことがある方もいるでしょう。
ヤマコウモリが自然豊かな原生林に棲むのに対し、アブラコウモリは人の生活圏に適応した都市型のコウモリです。
ここでは、アブラコウモリの特徴や家屋への侵入経路、駆除の方法について解説します。
住宅街に現れるのはアブラコウモリ

| 学名 | Pipistrellus abramus |
| 英名 | Japanese pipistrelle |
| 和名 | 油蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目ヒナコウモリ科アブラコウモリ属 |
| 体長 | 3.7~6cm |
| 体重 | 5~10g |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド |
| ねぐら | 民家、高架橋、地下水路 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
住宅街や公園など、人が多く暮らす地域でよく見られるコウモリは、アブラコウモリです。
民家に棲みつくことからイエコウモリとも呼ばれます。
アブラコウモリの主食は蚊やユスリカ、カメムシなどの小さな昆虫で、夜になると活発に飛び回りながら捕食します。
都市部や住宅地の近くにある、河川や雑木林などに飛来して採餌します。
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アブラコウモリとヤマコウモリの違い

| アブラコウモリ | ヤマコウモリ | |
| 体長 | 3.7~6cm | 7.8~10.8cm |
| 体重 | 5~11g | 31~59g |
| 見た目 | 鼻先が細長い | 耳が丸い |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド | 日本、中国 |
| ねぐら | 民家、高架橋、地下水路 | 樹洞、高架橋、民家、小鳥の巣箱 |
| 食性 | 昆虫 | 昆虫、小型の鳥 |
アブラコウモリとヤマコウモリの大きな違いは、体のサイズです。
ヤマコウモリは体長7.9~10.8cm、翼を広げると40cm近くに達します。
一方、アブラコウモリはその半分ほどの大きさで、手のひらに収まるほど小柄です。
毛の色にも違いがあり、アブラコウモリは暗い褐色であるのに対し、ヤマコウモリは黄味がかった明るい褐色で、ベルベットのような光沢を持つのが特徴です。
もし見かけたコウモリが大きく艶のある毛並みをしていれば、ヤマコウモリの可能性が高いといえるでしょう。
アブラコウモリは民家に棲みつく
ヤマコウモリが森の樹洞をねぐらにするのに対し、アブラコウモリは人の住む家に棲みつくことがよくあります。
アブラコウモリが民家に棲みつく主な理由として、エサ場に近いことが挙げられます。
民家の周辺には街灯や植栽があり、そこに集まる昆虫が多いことから、アブラコウモリにとって適した棲み処です。
また、民家は暖かくて風雨をしのげる環境であるのも理由の1つです。
採餌のために住宅街の周辺を飛び回り、1~2cmほどのわずかな隙間から屋根裏や壁の内部に侵入します。

- 屋根の隙間
- 軒下の隙間
- 玄関の隙間
- 雨どい
- 室外機のダクト
- 換気口
- 換気扇
- シャッターの隙間
- 雨戸の隙間
侵入後は屋根裏や床下のように暗くて静か、かつ天敵に見つかりにくい場所に集団で棲みつきます。
なお、アブラコウモリの巣は、鳥やネズミのように枝や草などの材料を集めてつくられるものではありません。
アブラコウモリの場合、棲みついている場所そのものが巣と呼ばれます。
そのため、パッと見でアブラコウモリの巣かどうかを見分けるには、その場所に落ちているフンやニオイなどで判断する必要があります。

- 屋根裏
- 雨どいの中
- 室外機のダクト内
- 換気口の中
- 雨戸の戸袋
- シャッターの隙間
- 床下
アブラコウモリがもたらす被害

健康被害
アブラコウモリのフンにはカビや細菌が繁殖しやすく、吸い込んでしまうとアレルギー症状や感染症を引き起こすリスクがあります。
特に小さな子どもや高齢者など、免疫力が低い人は注意が必要です。掃除の際はマスクや手袋の着用が欠かせません。
以下は、野生のコウモリが人へ感染させたことのある主な病気です。
| 感染症名 | 潜伏期間 | 主な症状 | 致死率 | 補足説明 |
| SARS (重症急性呼吸器症候群) |
約2~10日 | 発熱、悪寒、筋肉痛 など | 9.6% | 肺炎に進行し、呼吸困難に陥る場合がある |
| ニパウイルス感染症 | 約4~14日 | 発熱、頭痛、目まい、嘔吐 など | 32% | 意識障害や筋緊張低下、高血圧、多呼吸が現れる場合がある |
| 狂犬病 | 約30~90日 | 発熱、頭痛、全身倦怠、嘔吐、恐水症、恐風症 など | 100% | 発症後はほぼ必ず死亡に至る、危険な感染症 |
| エボラウイルス病 | 約2~21日 | 発熱、全身倦怠、筋肉痛、頭痛、咽頭痛、嘔吐、下痢、発疹 など | 50% | 意識障害が起こることもある |
| ヒストプラスマ症 | 約3~17日 | 発熱、頭痛、悪寒、疲労感、咳 など | ほぼ0% | 免疫力が低下している人では重症化・死亡の危険がある |
住宅被害

アブラコウモリが屋根裏や天井裏に棲みつくと、糞尿によって天井や壁にシミができたり、木材が劣化したりする可能性があります。
被害が進むと建材が腐食して家の耐久性が低下するほか、シロアリ被害などの害虫被害を誘発することもあります。
騒音被害

アブラコウモリは夜行性のため、日中は静かに過ごしていますが、夜になると一斉に活動を始めます。
その際、移動音や鳴き声が天井裏や壁の中から響き、睡眠を妨げる原因となることがあります。
特に、複数の個体が棲みついている場合は騒音が長時間続くこともあり、不快に感じる人も少なくありません。
さらに、アブラコウモリは天井裏や壁の狭い隙間を腹ばいで移動する際、断熱材や建材に体が擦れることでカサカサという音を立てることがあります。
このような小さな物音でも、夜間の静かな環境では意外と大きく感じられ、就寝中に気づいて不安になるケースもあります。
悪臭被害

アブラコウモリが長期間棲みつくと、フンや尿が蓄積して強い悪臭を放つようになります。
そのニオイは、まるでドブのような腐敗臭とアンモニア臭が混ざった刺激的なもので、鼻をつくツーンとした不快感があります。
特に夏場は気温の上昇によってニオイが拡散しやすく、天井裏や壁内にこもった悪臭が室内にまで広がることも珍しくありません。
換気をしてもすぐには改善されず、日常生活に支障をきたすレベルに達することもあります。
このような持続的な悪臭は、単なる不快感にとどまらず、精神的なストレスや吐き気、頭痛を引き起こす原因にもなります。
アブラコウモリが棲みついたら駆除しよう

アブラコウモリの気配を感じた場合は、早めに駆除しましょう。ここでは、駆除の方法や注意点を解説します。
アブラコウモリも捕獲・殺傷NG
アブラコウモリもヤマコウモリと同様に、野生の状態で捕獲・殺傷することは法律で禁止されています。
そのため、駆除の際は傷つけずに追い出すことが基本です。忌避剤や防除グッズを使って、人道的に対処しましょう。
①巣の場所と侵入経路を特定

まずはフンが落ちている場所や悪臭の強い場所を手掛かりに、巣の位置と侵入経路を特定します。
屋根裏、換気口、室外機のダクト、シャッターの隙間などが代表的な侵入場所です。
こちらで紹介した棲みつきやすい場所と、侵入経路も参考にしてみてください。
②駆除道具の購入

以下は、アブラコウモリの駆除に必要とされる道具です。
③アブラコウモリを追い出す

アブラコウモリが棲みついている場所や、侵入経路の隙間から忌避スプレーを噴射して、アブラコウモリを外に追い出します。
忌避スプレーによってアブラコウモリが巣から勢いよく飛び出してくる可能性があるため、顔に当たらないように注意しながら噴射しましょう。
④巣の清掃と消毒

アブラコウモリを追い出したあとは、巣の清掃と消毒を徹底的に行いましょう。
天井裏や壁の内部には、大量のフンや尿、汚れが蓄積していることが多く、そのまま放置すると悪臭やカビ、感染症の原因になる恐れがあります。
まずは、ハンドクリーナーを使ってフンや汚れを丁寧に除去します。
断熱材や木材の上にこびりついたフンも残さず取り除きましょう。
その後、糞尿が染み込んだ箇所や、コウモリが接触した可能性のある場所全体を消毒します。
ただし、消毒液を直接スプレーすると、カビや菌が空気中に舞ってしまう可能性があるため、雑巾や布に消毒液を染み込ませて拭き取る方法がおすすめです。
さらに、清掃後も悪臭が残る場合は、専用の消臭剤を散布してニオイを根本から除去します。
⑤侵入経路を塞ぐ

アブラコウモリの追い出しと清掃・消毒が完了したら、再侵入を防ぐための封鎖作業に移ります。
アブラコウモリは体が小さく、1cmにも満たない隙間からでも侵入できるため、見落としがないよう細部まで確認することが重要です。
封鎖には、金網やコーキング剤、防虫パテなどの防除資材を使用します。以下のように、隙間の位置や形状によって、最適な方法を選びましょう。
- 屋根や軒下の隙間:耐久性の高い金網(ステンレスメッシュなど)を取り付け、通気性を保ちながら物理的に侵入を防止
- 換気扇や換気口:通気を妨げないタイプの防虫ネットやパンチングメタルカバーを設置し、換気機能を維持しつつコウモリの侵入をブロック
- 壁のひびや配管の隙間:コーキング剤やパテでしっかり充填し、再発防止と気密性を確保
アブラコウモリを追い出して封鎖しても、再び侵入してくる可能性はゼロではありません。
そのため、定期的な点検が再発防止において重要です。
点検の際は、天井裏や軒下、ベランダなどに新しいフンが落ちていないか、夜間に羽音や鳴き声がしないかなど、再侵入のサインを確認しましょう。
少しでも異変を感じた場合は、忌避剤やハッカ油を活用するなど、早めに対処することで被害の拡大を防げます。
忌避剤やハッカ油にはアブラコウモリが嫌う成分を含んでおり、侵入しやすい隙間付近にスプレーしたり、換気口や屋根裏などの出入りしそうな場所に設置したりすることで、寄りつきにくい環境を維持できます。
自力での駆除が難しい場合や、大量に棲みついている場合は、無理をせずプロに依頼しましょう。
プロはコウモリの生態に合わせた効果的な追い出しと封鎖、駆除後の清掃・消毒まで一貫して行います。
まとめ
ヤマコウモリは、日本に生息する昆虫食性コウモリの中でもっとも体が大きい種です。
絶滅危惧種に指定され、日本国内での生息数が限られていることから、見かける機会は滅多にないでしょう。
私たちがよく見かけるコウモリは、アブラコウモリと呼ばれる種です。
アブラコウモリは夜間、住宅街や河川敷などを飛び回っており、住居に棲みつくことも多くあります。
アブラコウモリは健康被害や住宅の劣化、騒音・悪臭などさまざまな問題を引き起こすため、棲みついてしまった場合は早めの駆除が必要です。
自力での駆除も可能ですが、確実かつ安全な方法を取るのであれば、プロへの依頼も検討してみてください。
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