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【シロアリが来ない家】寄せ付けない予防法と駆除のポイント

  • シロアリ
2025.03.22

シロアリによる被害を防ぐためには、シロアリが嫌う環境を整え、適切な予防対策を講じることが重要です。この記事では、シロアリが来にくい家の特徴と、効果的な予防方法について詳しく解説します。

シロアリが来ない家の5つの特徴

シロアリが来にくい家には、5つの共通する特徴があります。どんな条件の家がシロアリが来にくいのか、それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。

1. 床下換気が十分な家

床下換気が十分な家は、シロアリの被害を受けにくいです。床下換気の役割は、湿気を外に逃がし、床下を乾燥した状態に保つことです。

具体的には、基礎部分に設けられた換気口やクロスベンチレーション(通風)により、空気の流れを作り出します。これにより、床下の湿度が下がり、シロアリの活動を抑制することができます。

基礎部分にある換気口や空気の通り道により、床下の湿度を下げ、シロアリの活動を抑えることができます。床下換気が不十分だと、湿気が溜まりやすくなり、木材が腐りやすい環境になってしまいます。さらに腐った木材はシロアリの格好の餌となるため、被害を受けるリスクが高まります。

床下換気は建物の耐久面からも建築基準法で定められており、床下の高さを45cm以上確保し、一定の面積ごとに換気口を設けることが義務付けられています。換気口が落ち葉や土砂で塞がれていないか、床下に水が溜まっていないかなどを定期的に確認することが大切です。

2. 雨漏り・水漏れのない家

雨漏りや水漏れのない家は、シロアリの被害を受けにくい特徴があります。シロアリは湿気の多い環境を好むため、雨漏りや水漏れは格好の生息環境を作り出してしまいます。

特に、雨漏りや水漏れを長く放っておくと、木材が腐り始め、シロアリの格好の餌場となってしまいます。特に、台風や大雨の後は、建物に被害が生じていないか屋根や外壁も入念にチェックし、そうでなくとも定期的に確認するようにすると予防につながります。

キッチン、洗面所などの水回りは、特に湿気が溜まりやすい場なので要注意です。適切な防水処理と通気性の確保ができているか確認する必要があります。

建物の周囲の排水設備も重要な要素です。雨どいや排水溝が適切に機能していないと、建物の周囲に水が溜まり、地面から湿気が上がってきます。定期的な清掃と補修を意識しましょう。

3. 基礎工事がしっかりしている家

基礎工事がしっかりしている家は、シロアリの侵入を効果的に防ぐことができます。基礎は建物と地面の間にある重要な部分で、地面からの湿気や水分の上昇を防ぐ役割があります。

基礎工事でシロアリ対策として重要なのは、防湿シートや防湿コンクリートの設置と基礎の強度確保です。適切な施工をすることで、地面からの湿気上昇を防ぎ、床下空間を乾燥した状態に保てます。

また、基礎にひび割れや隙間がないことも重要です。シロアリはとても小さな隙間からでも侵入できるため、基礎の品質管理は特に重要です。

近年では、ベタ基礎と呼ばれる工法が増えています。これは、建物の床下全面をコンクリートで覆う工法で、地面からの湿気上昇を効果的に防ぐことができます。ただし、ベタ基礎であっても、配管周りの処理や通気の確保など、適切な施工が必要です。

4. 定期的なメンテナンスをしている家

定期的な点検と修理を行っている家は、シロアリの被害を未然に防ぐことができます。

床下の湿気状態や木材の状態を定期的にチェックし、異常が見つかった場合は速やかに対処します。また、建物の外周部分の点検も重要で、基礎のひび割れや外壁の損傷がないかを確認します。

水回り設備の点検も欠かせません。配管の劣化や水漏れは、シロアリを引き寄せる原因となるため、定期的な点検と修理が必要です。さらに、5年に一度程度の防虫処理の更新も必要です。

屋根や雨どいの点検も重要で、雨漏りの予防につながります。さらに、5年に一度程度の防蟻処理の更新も必要です。新築時の防蟻処理は永久的なものではなく、効果は約5年で低下していきます。メンテナンスを定期的あるいはマメに行っていくことで、予防効果を発揮するのです。

5. 敷地内に木材を放置していない家

敷地内に木材を放置していない家は、シロアリの被害リスクを大きく減らすことができます。古材や廃材、剪定枝など、あらゆる木の材料がシロアリの餌となる可能性があります。

建設資材や解体材などの木材は、速やかに処分するか、適切に保管する必要があります。地面に直接置くことは避け、パレットなどを使って地面から離して保管します。

シロアリが発生しやすい家の環境とは

シロアリが発生しやすい家には、特徴的な環境が存在します。これらの環境要因を理解し、改善することで、シロアリの被害リスクを低減することができます。

シロアリが発生しやすい特徴や条件を詳しく解説します。

湿気の多い環境

湿気の多い環境は、シロアリの活動を促す最も重要な要因の一つです。シロアリは湿気を好む生き物で、体内の水分を保持するために湿度の高い環境を必要とします。特に日本在来種のヤマトシロアリは、乾燥に弱く、湿気の多い環境でないと生存できません。

床下空間は特に湿気が溜まりやすい場所です。不適切な換気設備や通気性が悪い家は、床下の湿度が高く、シロアリの活動を促進してしまいます。

水回り設備の周辺も注意が必要です。浴室、キッチン、洗面所などの水を使用する場所は、配管の劣化や水漏れによって湿気が発生しやすい環境となります。さらに、雨漏りや結露も湿気の原因となります。

木材が豊富な環境

木材が豊富な環境は、シロアリにとって理想的な生息環境となります。シロアリは木材を主食とする昆虫で、特にセルロースを含む部分を好んで食べます。

建築資材として使用される木材も、適切な防虫処理がなされていない場合は、シロアリの標的となります。特に、地面と接する部分の木材は、湿気を吸収しやすく、シロアリの被害を受けやすい状態となります。

木製の外構材も要注意です。ウッドデッキや木製フェンス、木製の花壇なども、シロアリの生息場所となる可能性があります。また、庭の手入れで出た剪定枝や切り株も放置は危険です。

日当たりの悪い環境

日当たりの悪い環境は、シロアリの活動を助長する重要な要因となります。シロアリは光を嫌う性質があり、日光の当たらない暗い場所を好みます。

建物の北側や、建物が密集した場所は、特に日当たりが悪くなりやすい環境です。このような場所では、建物の外壁が乾きにくく、湿気が長時間残る傾向があります。

建物の周りにある木も、日当たりに影響を与えます。特に、大きな木が建物の近くにある場合、葉の茂った木は日光を遮り、その下の地面や建物の表面は常に湿った状態になりやすいです。

H3:近所でシロアリ被害が発生した

近所でシロアリ被害が発生したら、そこから飛来した羽アリによって家が被害にあう可能性があります。

そのため、シロアリのうわさを聞き始めたなら、その時点からメンテナンスや家の環境チェックを行うタイミングだと思っておきましょう。

シロアリ駆除は本当に必要?判断のポイント

シロアリ駆除は必要です。また、早期発見と早期対処が基本となります。

シロアリによる被害は、放置すると建物の構造に重大な影響を及ぼす可能性があります。シロアリ被害を発見したら、専門家による適切な駆除処理が必要です。

駆除が必要なケース

シロアリの駆除が必要となるケースには、床下点検口や柱、土台などの木部で蟻道(ぎどう)と呼ばれる泥状の通路を発見した場合があります。これはシロアリが活動している明確な証拠となります。

また、木材をかじったような痕跡や、木粉が落ちているのを見つけた場合も、すぐに対応が必要です。床を歩いた時にきしみ音がしたり、床がたわんだりする場合も要注意です。

経過観察で良いケース

必ずしもすべてのケースで即座の駆除が必要というわけではありません。以下のような場合は、定期的な観察を行いながら状況を見守ることができます。

新築から5年以内の住宅で、定期的な点検が行われている場合です。新築時には通常、防虫処理が施されており、その効果は約5年間持続します。この期間内であれば、特別な兆候が見られない限り、緊急の対応は必要ありません。

また、床下や建物周辺の環境が良好に保たれている場合も、即座の駆除は不要です。床下換気が十分で湿気が少ない、建物周辺に木材などの誘因物がない、日当たりと風通しが良好といった条件が揃っている状況では、経過観察が可能です。

プロに依頼すべきタイミングと選び方

シロアリ対策のプロに依頼すべきタイミングと、信頼できる業者の選び方について説明します。

業者に依頼する3つの目安

シロアリ対策の専門業者に依頼する目安として、以下の3つの状況が挙げられます。

1つ目は、床鳴りや壁の異変など、シロアリ被害の疑いがある症状が出始めた時です。シロアリは木材の内部から食害を進めるため、表面からは被害の程度を正確に判断することが困難です。

2つ目は、新築から5年が経過し、予防処理の更新時期を迎えた時です。新築時の防虫処理は約5年で効果が薄れてきます。この時期に予防処理を行うことで、その後のシロアリ被害リスクを大きく減らすことができます。

3つ目は、近隣でシロアリ被害が確認された時です。シロアリは地下を這って移動するため、近隣で被害が出た場合、自宅にも被害が及ぶ可能性が高まります。

信頼できる業者の見分け方

信頼できるシロアリ駆除業者を選ぶためのポイントをご説明します。

まず、業界団体への加盟状況を確認することが重要です。公益社団法人日本しろあり対策協会への加盟は、その業者が一定の技術水準と信頼性を持っていることの証となります。

また、防除作業監督者などの資格を持つ人が在籍しているかも重要なチェックポイントです。次に、施工実績と保証内容を確認します。実績が豊富で、明確な保証制度を持つ業者は信頼できます。

価格については、極端に安い見積りには注意が必要です。適切な予防処理や駆除作業には一定の費用が必要です。複数の業者から見積りを取り、その内容を比較検討することをお勧めします。

よくある質問

Q1. ベタ基礎の家でもシロアリは発生する?

ベタ基礎の家でもシロアリは発生する可能性があります。ベタ基礎は地面全体をコンクリートで覆う工法で、従来の基礎と比べてシロアリの侵入リスクは低くなります。

しかし、完全にシロアリの侵入を防ぐことはできません。シロアリはとても小さな隙間からも侵入が可能で、ベタ基礎にできた僅かなひびや、配管周りの隙間などから建物内部に入り込むことがあります。

特に注意が必要なのは、配管を通すためにベタ基礎に開けられた穴の周りです。また、外壁と基礎のつなぎ目や、玄関ポーチ周りなど、構造上どうしても隙間ができやすい箇所からも侵入する可能性があります。

Q2. 新築の家はシロアリの予防対策が必要?

新築住宅であっても、シロアリの予防対策は必要です。一般的に、新築時には建築基準法に基づいた防虫処理が施されていますが、この効果は永続的なものではありません。

通常、新築時の防虫処理の効果は約5年間持続するとされています。新築であっても、建物の周りの環境によってはシロアリのリスクが高まる場合があります。

例えば、周りに木が多い環境や、地下水位が高い地域、以前に森林だった造成地などは、シロアリの生息可能性が高くなります。地震による基礎のひび割れや、配管工事による床下への新たな開口部の設置なども、シロアリを引き寄せる原因となることがあります。

Q3. 隣家からシロアリは移動してくる?

隣の家からシロアリが移動してくる可能性はあります。シロアリは地中を移動して活動範囲を広げるため、隣の家でシロアリ被害が確認された場合、自宅への侵入リスクは高まります。

特にイエシロアリの場合、活動範囲は半径50メートルほどに及ぶことがあります。ただし、適切な予防対策を行っていれば、隣の家からのシロアリの侵入を防ぐことは可能です。

重要なのは、定期的な予防処理と、建物周辺の環境管理です。具体的には、床下や建物周辺の湿気対策、木材を放置しないこと、定期的な点検などが効果的な予防策となります。

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