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【シロアリ被害】コンクリート住宅も要注意!侵入方法と予防策を紹介

  • シロアリ
2025.03.26

シロアリ被害というと、木造住宅が狙われやすいと思われがちです。

しかし、コンクリート住宅であっても、シロアリ被害に遭うケースがあります。

シロアリがコンクリート住宅に侵入する方法を調べると、「コンクリートを食べて穴を開ける」「ギ酸がコンクリートを溶かすため、穴が開く」という情報を目にします。

ところが、これらは事実ではありません。

では、どのようにシロアリは硬いコンクリートから住宅の中に侵入してくるのでしょうか。侵入方法や経路などとともに、予防策についても紹介します。

シロアリは「なぜ」「どのように」侵入してくるのか?

はじめに伝えたとおり、シロアリはコンクリートを食べません。

また、硬いコンクリートの壁や床は、人が叩いたり、蹴ったりするだけでは簡単に壊れないです。

そのため、人よりも非常に小さなシロアリが力ずくで穴を開けて、中に侵入してくるとは考えにくいでしょう。

しかし、シロアリがコンクリートの小さな粒子をひとつずつ外すことは可能と言われています。

コンクリートに生じたわずかな隙間や亀裂からシロアリは侵入し、穴を広げる作業をコツコツと続けて、目的地までたどりつくのです。

ここでのシロアリの目的地とは、コンクリートではなく、コンクリートとともに住宅を支えている木材のことです。

木材には、シロアリの主食であるセルロースが含まれるため、木材を求めてコンクリートを経由し、中に侵入してくると考えられています。

また、シロアリは湿気を好む生き物なので、湿気のこもりやすい床下はシロアリにとって生活しやすい環境とも言えます。

シロアリが侵入するケースとは?

シロアリがコンクリートを経由して侵入する場合、床下のコンクリート構造の隙間からの侵入が多いです。

日光を嫌うシロアリは、地中を移動してエサを探すうちに木材を求めてコンクリートに侵入してきます。

住宅の床下のコンクリート構造は主に2種類あり、侵入方法は以下の通りです。

ベタ基礎

ベタ基礎とは、コンクリートで床下全体を覆う構造のことです。

厚みのあるコンクリートと床下とが一体になった造りで、一般的にシロアリが侵入しにくい構造と言われています。

さらに、湿気もこもりにくい構造で、シロアリが好みにくい環境でもあります。

とはいえ、必ずシロアリが侵入しないわけではありません

先ほども書いたように、わずかな隙間や亀裂が生じていると、シロアリが侵入する可能性があります。

特に、ベタ基礎は「床板」と「立ち上がり」の継ぎ目に隙間ができやすく、シロアリの侵入には注意が必要です。

布基礎

布基礎とは、「立ち上がり」を設置してから、住宅の外周や構造の重要箇所をコンクリートで覆う構造のことです。

ベタ基礎と異なり、地面がむき出しの部分があるため、湿気がこもりやすくなります。

また、立ち上がりの間を縫うようにコンクリートを流し込んでいくため、どうしても継ぎ目に隙間が生まれやすいです。

よって、布基礎はベタ基礎と比べると、シロアリが侵入しやすい構造になってしまいます。

しかし、ベタ基礎よりコンクリートの量が少なく済むため、経済的理由で布基礎が採用される場合があります。

メリットとデメリットを理解したうえで、シロアリ侵入の予防対策が必要でしょう。

シロアリが侵入しているサインとは?

普段の生活でシロアリを見かけることはほとんどありません。

シロアリは地中から床下を通って侵入するため、侵入の様子を目の当たりにすることもほぼないです。

そのため、シロアリが侵入しているかどうかは、以下のような住宅の変化によって見極めます。

  1. 扉や窓の開閉がしづらい
  2. 床がきしむ
  3. 壁や柱を叩くと音が反響する
  4. 床下に蟻道が見られる
  5. 壁や柱の近くにフンが落ちている
  6. 住宅の外に羽アリが増えた

1~3はシロアリが住宅の木材を食べて、木材の中が空洞化したために起こる症状です。

シロアリは木材の表面よりも内部を好むため、外から見てもシロアリの被害はわかりにくいです。

しかし、木材の内部が食べられて空洞になることで、少しずつ柱や基礎がゆがみ、住宅のさまざまな箇所に悪影響を及ぼします。

4~6はシロアリの行動により発生する症状です。

シロアリは地中から出ることを嫌うため、泥と自身の分泌液などで蟻道と呼ばれる通り道を作りながら住宅に侵入します。

そして、蟻道を通り侵入した先に棲みつくと、木くずほどの大きさのフンを排泄します。

住宅に侵入して棲みつき、繁殖によって住宅にシロアリが収まりきらなくなると、羽アリに成長したシロアリが住宅の外に出てきます。

ただし、羽アリはクロアリの場合もあるため、羽アリがいるからといってシロアリが侵入しているとは限りません。

小さなアリの種類を見極めるのは非常に難しいです。

住宅がシロアリ被害に遭っていたら、被害の拡大を食い止めるためにも、専門業者による手早い駆除が必要です。

上記のような変化に気づいたり、判断に迷ったりした際は、専門業者に相談することをおすすめします。

シロアリ侵入を予防するには?

ベタ基礎、布基礎ともにシロアリが侵入する可能性はゼロではありません。

住宅が完成した時は、シロアリが侵入しづらい状態であったり、ハウスメーカーが対策を講じていたりと、いわゆる「完璧」な状態と言えます。

しかし、コンクリートは経年劣化で隙間や亀裂が生じ、管理の方法によってはシロアリを招きやすい場合もあります。

そうならないためにも、以下のような予防策を意識した住宅の管理が重要です。

換気と除湿をする

湿度を好むシロアリの侵入を防ぐには、換気と除湿が効果的です。

床下の換気と除湿を心がけると、シロアリが侵入しにくい環境づくりができるのみでなく、住宅に用いている木材の腐食やカビの発生も防ぎます。

木材の中でも、腐った木材を特に好むシロアリの侵入を防ぐことにつながります。

具体的な換気の手段は以下の通りです。

  • 床下換気扇を設置す
  • 床下乾燥剤や除湿剤を設置する
  • 防カビ剤を建物に吹き付ける

ホームセンターなどで購入して、自分で対策ができるものもあります。

ただし、狭く暗い床下では作業が難しいため、無理をせず業者への相談も検討しましょう。

住宅周りの環境を整える

普段から住宅の周りの環境を意識し、枯れ葉や木のくずをためないように心がけましょう。

シロアリは枯れ葉や木のくずを好み、それらが多くある場所に棲みつきます。

住宅周りの地中に棲みつくと、住宅の中にも侵入するリスクが高いです。

また、枯れ葉が多く積み重なることで湿度が保たれて、シロアリの好みの環境も作ってしまわないよう、住宅周りの手入れを怠らないようにします。

住宅の状態を定期的にチェックする

コンクリートに亀裂や隙間がないかを、定期的にチェックしましょう。

メンテナンスをしても、コンクリートは経年劣化が起こります

小さな亀裂でもシロアリは侵入するため、見つけたらすぐに処置が必要です。

また、シロアリの被害が及びやすい場所を重点的にチェックするのも有効です。

玄関や勝手口は地面に近いため、シロアリの被害を受けやすい場所になります。

チェックした時点で、すでにシロアリの侵入の可能性がある場合は、被害が広がる前に専門業者に相談してください。

まとめ

シロアリは気づかないうちに住宅に侵入し、被害を広げる害虫です。

被害に遭わないためには、定期的に予防策を講じたり、セルフチェックしたりすることが重要になります。

一旦被害に遭ってしまうと自分での修復は非常に難しく、シロアリの駆除にも専門的な技術が必要です。

正しい知識を身につけて、被害に遭わないように大切な住宅を守りましょう。

そのうえで、不安なことや心配なことがあれば、弊社へ一度ご相談ください。

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