ハチの巣駆除での危険回避ポイント【自分でも駆除できる?】困ったときの安全な業者の選び方

ハチやハチの巣を自宅周辺で見つけたら、特に子どもやペット、高齢者がいる家庭では、早急に対策をする必要があります。ですが、ハチの巣駆除はハチ種や営巣された場所によって難易度が大きく異なり、適切な対応を取らないと危険です。
この記事では、ハチの種類ごとに安全に駆除を進めるための要点と、業者に相談するべき状況について詳しく解説します。
ハチの巣駆除で知っておきたい大事な要点
ハチの種類によって難易度や危険性はそれぞれ異なります。見つけたハチやハチの巣がどのような状態なのかを確認したら、危険度や特徴を踏まえて安全に対応しましょう。
以下に、よく見られるハチの特性を一覧でまとめました。
ミツバチの特性
- おとなしい性格。巣に刺激を与えなければ攻撃してこない
- 体が丸みを帯びている。フワっとした毛が印象的
- 攻撃性は低い。ただし巣を刺激すると集団で襲ってくることがある
- 毒性は中程度。刺されると痛みを感じるが、アレルギー反応がなければ危険度は低い
アシナガバチの特性
- 消極的で穏やかな性格。巣に異変を感じると集団で攻撃してくる
- 細身で足が長い。フラフラと、ゆっくりと飛ぶのが特徴
- 毒性は強い。刺されると強い痛みがある。場合によってはアナフィラキシーショックのリスクもある
- 巣はシャワーヘッド型。灰色〜灰褐色の巣で、外からは六角の大きな巣穴が見える
スズメバチの特性
- 非常に攻撃的。巣に近づくだけで襲ってくることもある
- 体は太く、オレンジ系の色。素早く、まっすぐ速く飛ぶ
- 毒性が非常に強い。刺されると強い痛みを伴い、繰り返し刺されると命に関わることもある
- 巣は球体でマーブル模様。最大で1m近くの大きな巣を作ることがある
ハチの種類別特性まとめ表
ハチの種類 | 攻撃性 | 体の特性 | 毒性 | 巣の特性 | 駆除時の注意点 |
---|---|---|---|---|---|
ミツバチ | 低い | 丸みがあり、フワフワした毛 | 中程度 | 平たい板状、段々と蜜色に | 刺されると集団で攻撃する可能性 |
アシナガバチ | 中程度 | 細身で足が長く、黄色い模様 | 強い | シャワーヘッド型、灰色〜灰褐色 | 巣に異変があると集団で攻撃 |
スズメバチ | 非常に高い | 太く、オレンジ系の色 | 非常に強い | 球体でマーブルの茶色い模様 | 巣に近づくと攻撃されやすい |
駆除時のポイント
ミツバチは基本的におとなしく、巣を刺激しなければ安全に駆除できることが多いですが、巣が大きい場合や攻撃を受けたときは反撃してくる傾向にあります。早朝や夕方のハチが落ち着いている時間に駆除を行うと安全に進めやすいです。
アシナガバチは、巣に異変を感じると集団で襲うこともあり、駆除の際は慎重に進める必要があります。
特に注意すべきなのがスズメバチです。これは非常に攻撃的で毒性も強く、駆除は専門業者に依頼するほうが安全です。
攻撃的なハチの場合は、殺虫スプレーを使用するだけでなく、防護服も装着するといった、より慎重な駆除を行う必要があります。
自分で対処できるかの判断
巣が手の届く高さにあり、大きさが直径15センチを超えていなければ、自己駆除できることもあります。ただしスズメバチは、巣が小さいときでも攻撃性と危険性は高いため、最初から専門業者に相談するのが賢明です。
自分での駆除は、場合によっては命に関わるリスクもあるので、自信がない時、また判断に迷ったら、無理をせずに専門家に相談することを検討しましょう。
ハチの巣駆除に最適なタイミング
ハチの巣を駆除する最適なタイミングは、基本的に夕方から夜間です。特にハチが全員巣に戻っている夕方以降が狙い目になります。
また、春から初夏にかけて、巣がまだ育ってないうちに駆除をするのが理想的です。この時期なら働きハチの数も少なく、無難に処理することも難しくありません。
逆に、夏の終わりから秋にかけては巣が大きくなり、ハチの数も増えます。
ハチの巣駆除に必要な道具と知識
ハチの巣駆除を無難に、かつ安全に行うためには、適切な道具と基本的な知識が不可欠です。
どのハチの巣でも同じように駆除できるわけではないので、必要な準備について詳しく解説します。
自宅周辺に巣を作る理由
ハチが自宅周辺に巣を作る理由は、主に「安全な場所」と「餌が豊富」という条件が揃っているためです。
ハチは、外敵から身を守るために、雨風をしのげる場所や人の出入りが少ない場所を好みます。たとえば、軒下やベランダの隅は、ハチにとって最適な場所です。
近くに花が多い庭や、果物を栽培している場所もハチが集まりやすくなります。例として、家庭の庭に花壇があり、そこに多くのハチが集まることで、家の近くに巣を作ってしまうケースがよく見られます。
巣を作らせたくない場合は、餌となる要素を減らし、家の周りを清潔に保つことが重要です。
スプレーのみで完全駆除は可能なのか
まだ巣が育っていない状態のミツバチ、またはアシナガバチであれば、スプレーだけでも駆除は可能ですが、スズメバチのような攻撃性が高いハチの巣の場合は危険です。近寄っただけで集団で襲いかかってくることもありえるため、業者に依頼する方が間違いはありません。
大きな巣や、複雑な地形や高い場所にある巣には十分に効き目がない場合もあります。
防護服なしでも大丈夫?
ハチは刺激に敏感で、巣を守るために接近しただけで攻撃されることがあります。特にスズメバチの場合は凶暴で、防護服を使わずに処理するのは大きな危険を伴います。
自宅にある厚手の服や長袖、肌を露出しない長ズボンなどを使って代用することも可能ですが、完全に肌を守れる防護服を装着するべきです。
防護服を着ずにハチを駆除しようとして刺される事故は、日常でも頻繁に起きています。ハチの針は鋭く、刺されると痛いだけでなく、アレルギー反応を引き起こすこともあるため、危険性が高い行為です。安全を確保するために防護服は必ず着用しましょう。
再び巣を作らせないコツとは
ハチが再び巣を作らないようにするためのコツは、事前の予防策をしっかり行うことです。一度巣ができた場所には、またハチが戻ってきて巣を作りやすいので、巣を駆除した後の対策が実は重要なのです。
殺虫剤を定期的に散布することや、巣が作られやすい場所に防虫ネットを設置するのも効果的です。例えば、以前巣を作った軒下に殺虫スプレーをまいておくと、ハチが前回の場所にまた巣を作るのを防げます。
アロマやハッカ油や木酢液などの「ハチが嫌う匂い」を使って予防する方法もあります。
ハチの巣ができやすい場所を特定し、しっかりと予防策を行うことで、再び巣を作らせない環境を作ることが可能です。
ハチの巣を自らで駆除するときの注意点
ハチの巣を自力で駆除するときは、命に関わるリスクがあることも知っておくべきです。
危険を回避するために注意すべきポイントと、安全に作業を進めるためのコツをまとめました。
確実に安全なのかどうか、しっかり判断する
ハチの巣を駆除する前に、まず自分が安全に作業できるかどうかを確実に判断できることが一番重要です。ハチの巣の規模と、ハチの種類を確認し、自分で対処できるかを冷静に考えましょう。
例えば、巣がまだ小さくて低いところに作られたアシナガバチの巣であれば、自分で駆除してもリスクは低いかもしれません。しかし、巣が大きくなっていたり、ハチの数が多いと感じる場合は危険度が上がるので、業者を呼んだほうが賢明です。そもそも攻撃性の高い種類ならば、攻撃を避けられる自信がなければやめておいた方が良いでしょう。
安全第一で判断し、少しでも不安であれば無理せずプロに頼むことをおすすめします。
1人で行動せずアレルギー対策も
ハチの巣を駆除する際には、単独行動は避け、見張りも兼ねて2人以上で作業し、刺された時のために応急処置用品や救急車を呼ぶ準備もしておきましょう。
もし刺された場合に備えて、抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を用意しておくと安心です。アナフィラキシーショックを起こす可能性がある場合はそもそも自分で行うのは避けましょう。
駆除を行うときは、見張りと見守りをつけることで、もし何かあったときにすぐ対応できる体制を整えることも大事な役割です。
このようにライフガードをしっかり準備しておくことで、万が一の事態にも冷静に対応でき、安全に駆除を進められます。
ハチの巣駆除が不安・危険なときの業者の選び方
ハチの巣駆除に不安を感じる時、危険を伴う状況の場合は専門業者に頼るのがベストです。
信頼できる業者を選ぶためのポイントを押さえて、安全に巣を駆除しましょう。
業者に依頼する場合、費用はいくら?
専門家に相談して依頼する場合、費用はハチの種類と巣の規模、作られた場所によって異なりますが、一般的な相場は1~5万円程度です。
アシナガバチ、またはミツバチの場合、簡単で単純な駆除作業であれば、1万円から3万円程度で駆除できることが多いです。
一方スズメバチの場合、攻撃性が強いために防護の費用が高くなることが多く、規模によっては5万円以上かかることもあります。
巣が大きくなっている場合や、屋根裏やガレージの天井など手の届きにくい所に営巣している場合は、安全対策や安全装備の作業が必要になるため高額になります。
信頼できる業者の選び方とは
業者を選ぶ際には、透明な料金説明や実績がしっかりしていることを確認するのがポイントです。業者の口コミや評判を調べ、見積もり時点で作業内容や料金が明確に説明されるかを確認しましょう。
現地調査や見積もりが無料で提供されている場合は、まず無料で相談してみて相見積もりを取って決めるということも不可能ではありません。見積もり時に不明瞭な料金を提示されたり、追加料金の説明がない場合は注意しましょう。
失敗しない選び方のコツ
業者選びで失敗しないためには、複数業者の見積もりを取って、料金や作業内容をきちんと比較・把握してから判断すべきです。
1社だけだと、焦って高額な料金で契約してしまうリスクがあるため、最低でも2〜3社に見積もりを依頼しましょう。
作業内容が細かく説明されているかどうかも確認すべきポイントです。最初に提示された料金に追加費用が含まれるかどうか、巣の駆除後の処理やアフターケアの説明があるかを確認することで、後からトラブルを避けることができます。
ハチの巣駆除の危険回避を知り安心して過ごすために
ハチの巣駆除は、ハチの種類・場所、巣の規模によって適切な対策が必要です。
ミツバチやアシナガバチなど、比較的おとなしいハチであれば自分での駆除も可能ですが、スズメバチのように非常に危険なハチの場合は、専門業者に相談するのが最も安全です。
防護服も着用し、必要な道具を揃えることでリスクを減らせますが、少しでも不安がある場合は無理をせず、プロに頼みましょう。
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