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【自分でできる蜂対策】蜂の苦手なものを活用した予防法を紹介

  • ハチ
2025.03.20

蜂の活動が活発になる春から秋にかけて、多くの方が蜂対策に悩まれています。できれば蜂の苦手なものを活用して、できるだけ安価に蜂が寄ってこないように対策していきたいものです。

本記事では、蜂の習性を活用して、効果的な対策方法や対策時の注意点をご紹介します。

蜂対策で活用できる蜂の習性

蜂は本来、攻撃的な性質を持っているわけではありません。しかし、巣を守るために人を襲うことがあり、その習性を理解することで効果的な対策ができます。

蜂が基本的に、黒色に対して警戒心を持ちます。このため、蜂対策の作業する際は黒い服を避けましょう。

また、蜂は甘い香りに誘引される性質があり、香水や制汗スプレー、ジュースなどの甘い香りにも反応します。

煙が苦手なうえ、大きな音や激しい動きにも敏感に反応し、威嚇や攻撃行動をとることがあります。

蜂が苦手なニオイとその理由

蜂は嗅覚がすぐれていて、苦手なニオイがすると敏感に反応します。苦手とするニオイの代表は、木酢液やハッカ油、煙のニオイなどです。

例えば木酢液の燻製のような強いニオイは、蜂にとって火災を連想させる危険な刺激となります。同様に、ハッカ油に含まれるメントール成分も蜂には不快な刺激となります。

また、一般的な殺虫剤に含まれる薬剤にも、苦手なニオイが含まれています。

ニオイで蜂対策もできますが、蜂の活動を完全に防ぐものではなく、あくまでも補助的な予防措置であることに留意が必要です。

家庭でできる日頃の蜂よけ対策

一般家庭でできる蜂対策は、上記のようなニオイも含め、様々あります。

まずゴミの適切な管理、庭の整理整頓などとして、蜂が来やすく人が立ち寄らないような場所を作らないようにします。

蜂の巣が作られやすい場所の定期的な点検も有効です。軒下や物置、樹木の枝などが好まれるので、重点的にチェックしましょう。早期発見すればするほど、業者に依頼しなくても自分で対策できる可能性が高まります。

なお、ハチの巣が見つかった場合は、ニオイなどで対策するのではなく、巣を除去するなど根本的な解決方法を探すほうがいいでしょう。

ミントなどの植物で自然で緩やかな対策も可能

ミントをはじめとする植物は、その香りによって蜂を寄せ付けにくくする効果があります。これらの植物を庭に植えることで、自然な蜂対策が可能となります。

特にペパーミントやスペアミント、レモンバームなどのハーブ類が効果的です。これらの植物が持つ精油成分は、蜂の嗅覚を刺激し、忌避効果を発揮します。蜂だけでなく他の害虫対策としても有効で、多目的な園芸として楽しむことができます。

ただし、一部の植物は逆に蜂を誘引する可能性もあるため要注意です。特にラベンダーやローズマリーなどの花を咲かせる植物は、蜜を求める蜂を引き寄せる可能性があります。

屋外で使える木酢液の忌避剤

木酢液はニオイがきついため、人にとっても不快感があります。屋内での使用は避けたほうがいいですが、屋外であれば安価で長期的な対策ができます。

ペットボトルを加工して木酢液を入れて人がぶつからない位置の木にぶら下げる、あるいは人が倒さないような場所に設置するなどが有効です。

気軽に使いやすいハッカ油スプレー

ハッカ油を入れたスプレーを作るのも、安くできるためおすすめです。人にとっても不快な香りにはなりにくいため、屋内でも使えます。

ただし効果は薄いほか、すぐに揮発していってしまうため手軽さ重視の時だけ使うと良いでしょう。

閉鎖空間で効果的な燻煙剤

ホームセンターやネットなどで手に入る燻煙剤は、室内のような閉鎖空間で効果を発揮します。あまり風通しがよくない場所であれば、比較的長く効果を発揮するでしょう。

購入することになるため、ほかの対策に比べて対策するごとに費用が掛かりますが、部分的な対策でよいのであればとても便利な対策方法です。

薬剤を使用してもいい環境であれば殺虫剤も便利

殺虫剤は、特に屋外での使用時や、他の方法での対策が困難な場合に効果を発揮します。一般的な殺虫剤には、即効性のあるものと残効性のあるものがありますが、蜂対策には両方の特性を持つ製品が推奨されます。

使用する際は、食品を扱う場所や子供・ペットがいる環境を避け、植物への影響も考慮し、庭木や野菜などへの直接散布は避けましょう。

散布後は十分な換気を行い、残留による影響を最小限に抑える必要があります。効果の持続時間は製品により異なりますが、一般的に短いと数日程度、長いと1~2か月程度とされています。

場所別・季節別の効果的な対策方法

蜂は季節によって行動パターンが変わるため、季節ごとあるいは場所ごとに対応方法を変えると効果的です。

春から夏にかけては、木酢液やハッカ油などの蜂が嫌う天然成分を活用した予防で足ります。

夏から秋にかけては、蜂の活動が活発になるため、忌避剤や殺虫剤など即効性のある対策が必要になります。ただし、巣が大きくなっている場合は自力での駆除は危険なので、専門家に依頼することをおすすめします。

春の対応:玄関周りの蜂よけ対策

春は女王蜂が巣作りの場所を探す時期です。もし玄関近くに巣が作られてしまったら非常に対応も大変なので、特に玄関回りを中心に蜂避けをしていきましょう。

まず玄関周りの整理整頓を行い、蜂が巣を作りやすい隙間や暗がりをなくします。また、玄関灯の周りには蜂が寄ってきやすいので、LED電球に交換して虫が寄りにくいようにします。

玄関周りの植物にも注意が必要です。花が咲く植物は蜂を引き寄せる原因になるため、玄関付近では避けましょう。代わりに蜂が嫌うミントやラベンダーなどのハーブ類を植えることで、自然な蜂よけ効果が期待できます。木酢液やハッカ油を希釈したものを玄関周りに定期的に散布・設置するのも効果的です。

夏の対応:ベランダでの予防

夏の時期、蜂は活発に活動します。ベランダを出入りするのが多くなるようであれば、不要な物は片付け、蜂が巣を作れる場所を減らします。物干し竿の端や日よけの裏側など、蜂が好む場所には特に注意しましょう。

洗濯物を干す際は、強い香りの柔軟剤の使用は控えめにします。ベランダの床や壁に木酢液やハッカ油を定期的に散布するのも有効です。

ベランダに網戸やネットを設置することで、物理的に蜂の侵入を防ぐこともできます。

秋の対応:庭での蜂対策

秋は蜂の活動が最も活発になり、新しい女王蜂が誕生する重要な季節です。庭木があるなら適度に剪定し、蜂が巣を作りやすい枝や葉の密集した場所を減らします。

果物の木がある場合は、熟した果実を放置せず、早めに収穫するか片付けるようにしましょう。

この時期は蜂が特に攻撃的になりやすいので、忌避剤などを散布する際は早朝や夕方など、蜂の活動が少ない時間帯を選び、十分な距離を保って作業を行うことが重要です。

蜂を寄せ付けない生活習慣の改善ポイント

蜂を寄せ付けないためには、日常生活での細かな配慮が重要です。蜂は特定の色や香り、環境に敏感に反応するため、それらを意識するだけで改善できます。

服装や香りの選び方

服の選び方に気を付ければ、意図せず蜂を刺激しなくて済みます。特に黒色の服や光沢のある素材は蜂の攻撃性を高める原因となるため、できるだけ避けるようにしましょう。代わりに白や明るい色の服を選ぶことで、蜂の注意を引きにくくなります。髪の色が黒い人は、帽子で髪を隠すことも一つの対策になるでしょう。

香水や化粧品、整髪料なども蜂を引き寄せる原因となります。蜂が活動的な時期で用心するなら、無香料の製品を使用するか、香りの強さを控えめにすることをおすすめします。

食事時の注意事項

蜂は甘い匂いに強く反応するため、ジュースやお菓子、果物などの甘い食べ物には特に注意が必要です。まず、飲み物は蓋付きの容器を使用し、ストローを使用する場合も蓋付きのものを選びましょう。缶やペットボトルを開けたまま放置すると、蜂が中に入り込むことがあります。

また、食べ残しやゴミはすぐに密閉できる容器に入れ、その場に放置しないことが重要です。バーベキューなどの野外での調理の際は、食材を長時間外に出しておかないようにしましょう。

もし食事中蜂が近づいてきても、慌てて払い除けないようにしましょう。急な動きは蜂に攻撃とみなされる可能性があります。静かにゆっくり離れるのをまず優先します。

清掃と整理整頓のコツ

蜂を寄せ付けないためには、庭やベランダに不要な物を置かないようにします。古い段ボールや使っていない園芸用品、放置された植木鉢などは、蜂の巣作り場所になりかねません。これらは定期的に片付け、必要なものは屋内や蓋付きの収納箱に保管しましょう。

家の外壁や軒下、雨どいなども定期的に点検し、蜂が巣を作りやすいデッドゾーンがないか確認しておくのも重要です。

水たまりができやすい場所は、蜂の水場となる可能性があるので、定期的に水はけをよくする工夫が必要です。

よくある質問

Q. 市販の蜂よけスプレーは効果がある?

結論から言えば、蜂除けスプレーには一定の効果はありますが、完全な予防策とはなりません。

まず、殺虫成分を含むスプレーは、直接蜂に噴射した場合は即効性がありますが、予防効果は限定的で、通常数週間から1か月程度しか持続しません。また、雨で流されやすいため、屋外での使用では効果が短くなる傾向があります。

忌避成分を含むスプレーは、蜂を寄せ付けない効果はありますが、既に巣がある場所では効果が薄く、蜂の数が多い場合はほとんど効果が期待できません。

Q. 蜂の巣を見つけたらすぐに駆除する必要がある?

蜂の巣を発見したら、できるだけすぐに対応しましょう。

まず、巣の大きさと場所、蜂の種類を確認します。小さな巣(直径5cm程度まで)で、人の生活圏から離れた場所にある場合は、即座の駆除は必ずしも必要ではありませんが、スズメバチの巣であれば一般家庭で対応するには危険が多いので、駆除を業者に依頼するべきです。

特に春先に発見された小さな巣は、女王蜂が単独で作り始めた段階である可能性が高く、この時期の対応が最も安全かつ効果的です。

もし巣をしばらく放置するなら、巣の様子を定期的に観察し、成長速度や蜂の活動状況を記録しておくと、専門家への相談時に役立ちます。ただし夏から秋にかけては蜂の活動が活発になり、巣も急速に大きくなる可能性があるため、まず業者に相談を入れておくといいでしょう。

Q. 自然な方法だけで蜂は完全に寄せ付けなくなる?

殺虫剤や市販の蜂除けスプレー以外で蜂除けをすることはできます。ただし、完全な対策ではなく、一時的に来ないようにする程度であることは留意が必要です。

主な自然な予防方法として、ハーブ類の栽培(ミント、ラベンダー、バジルなど)、木酢液の使用、環境整備(清潔な環境維持、不要物の撤去)などがあります。ただし、既に巣がある場合や蜂の数が多い場合には効果が出にくいので、専門家に駆除を依頼するべきです。

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