アブがスズメバチの天敵に?駆除や忌避に活用できるのか

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「アブはスズメバチの天敵になるの?」
登山やキャンプなど、自然の多い場所で見かけることが多いアブ。
そのなかには、あの凶暴なスズメバチの天敵になる種類が存在します。
この記事では、スズメバチの天敵となるアブの特徴や生息地などをご紹介します。
また、こうしたアブの存在がスズメバチ対策に役立つのかもあわせて見ていきましょう。
・スズメバチを食べるムシヒキアブ科と、巣に寄生するハナアブ科の生態
・アブを利用したスズメバチ駆除が現実的ではない理由
・自宅周辺のスズメバチに対して安全かつ効果的に対策する方法
スズメバチの天敵となるアブとは

スズメバチを食べるムシヒキアブ科のアブ
ムシヒキアブ科は、鋭い狩猟能力をもつ肉食性のアブで、分類上はハエの仲間とされる昆虫です。
ムシヒキという名前は、草原などで虫を間引くように捕らえることから付けられたといわれています。
日本では105種類が確認されており、代表的な種類としてシオヤアブ、オオイシアブ、アオメアブ、マガリケムシヒキ、ハラボソムシヒキなどが知られています。
これらのアブは、優れた動体視力を使って獲物の動きを瞬時に捉え、高い飛行能力で音を立てずに背後から素早く接近します。
そして、一瞬のタイミングで獲物の体を押さえつけ、針のような口吻(こうふん)を突き刺して体液を吸います。
トンボやセミなどの昆虫だけでなく、スズメバチのような大型で攻撃的な相手さえも捕食対象とするのが特徴です。
その高い狩猟能力から、ムシヒキアブ科のアブは空のハンターとも呼ばれています。
スズメバチの巣に寄生するハナアブ科のアブ
ハナアブ科もムシヒキアブ科と同じく実際はハエの仲間に分類されます。
一見するとミツバチのような姿をしていることが特徴です。
日本では450種類以上が確認されており、今も新種が発見され続けています。
多くのハナアブは、花の蜜や花粉を食べて生活する温和な性質を持ち、人間に害を与えることはありません。
しかし、その中にはスズメバチの巣に寄生して生きる、少し変わった生態をもつ種類も存在します。
代表的なのがシロスジベッコウハナアブ、スズキベッコウハナアブ、ニトベベッコウハナアブの3種です。
これらのアブはスズメバチの巣を探し出し、巣の中や外に卵を産みつけます。
孵化したアブの幼虫は、巣から捨てられたスズメバチの死骸などを食べて成長しますが、巣で生活する働きバチの数が減り、巣の勢いが弱まる11月頃になると巣の内部に侵入し、ハチの幼虫を襲って食べてしまうこともあります。
スズメバチの巣を食料と住処として利用しているのです。
スズメバチを食べる代表的なアブ(ムシヒキアブ科)

まずは、スズメバチを食べる代表的なアブを5種類紹介します。
シオヤアブ

シオヤアブの基本情報
| 和名 | シオヤアブ |
| 学名 | Promachus yesonicus |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ムシヒキアブ科 |
| 全長 | 2.3〜3.0cm |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、中国大陸、東シベリア |
シオヤアブは大型のムシヒキアブで、昆虫界でも最強クラスの戦闘力を持つといわれる肉食性のアブです。
全身が毛深く、特にオスの腹部先端には塩を盛ったように見える白い毛が生えます。
成虫は高い飛行能力と鋭い動体視力を生かして獲物を捕らえます。
シオヤアブがよく見られる時期と生息地
シオヤアブの成虫は、主に6月から9月にかけて産卵のために活動し、メスは樹木の葉裏などに数十個ずつ卵を産みつけます。
卵は約1週間で孵化しますが、その後は幼虫のまま1〜3年ほどかけて成長します。
蛹(さなぎ)期間を経て6〜7月に成虫が羽化するサイクルです。
成虫になった後の寿命はおよそ1か月で、羽化後1週間ほどで再び産卵を行います。
北海道から沖縄まで日本全国に広く分布し、草原や林などの日当たりのよい場所で観察されることが多いアブです。
シオヤアブがスズメバチを食べるのはなぜ?
シオヤアブは、高い捕食能力をもつ肉食性のハンターです。
空中で獲物の背後に忍び寄り、頭部や胸部、腹部の境目といった急所に鋭い口吻(こうふん)を突き立てて仕留めます。
そのため、自分よりも大きな昆虫を倒すことも可能です。
獲物を選ばず、コガネムシなどの甲虫類、トンボ、セミなど、さまざまな昆虫を捕食します。
スズメバチもその対象の1つであり、高い飛行能力と反射神経を活かして背後から奇襲することで捕獲に成功します。
獲物の捕食方法
シオヤアブは高い飛行能力を活かし、正面からではなく背後から奇襲する待ち伏せ型のハンターです。
この狩りのスタイルにより、反撃を受けにくく、効率的にスズメバチを仕留めることができます。
ただし、シオヤアブは先制攻撃に弱く、スズメバチに気づかれて奇襲を受けると、返り討ちにあい捕食されることもあります。
スズメバチの他には何を食べている?
シオヤアブは特定の獲物にこだわらず、コガネムシなどの甲虫類をはじめ、トンボ、セミ、チョウ、バッタなどの昆虫を幅広く捕食します。
基本的には自分より小さな昆虫を狙いますが、スズメバチやオニヤンマ、カマキリといった捕食能力に長けた強者をも襲うことがあります。
オオイシアブ

オオイシアブの基本情報
| 和名 | オオイシアブ |
| 学名 | Laphria mitsukurii |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ムシヒキアブ科 |
| 全長 | 1.5〜2.6cm |
| 生息域 | 本州、四国、九州、中国大陸、東シベリア |
オオイシアブは、大型で頑丈な体をもつムシヒキアブの一種です。
全身は黒く長い毛に覆われており、腹部の先端には橙黄色の毛が生えています。
雌雄でわずかに特徴が異なり、メスの胸部背面には茶色みを帯びた毛が多く、オスはやや小型で胸部全体が黒く見える傾向があります。
日本では本州・四国・九州に広く分布し、国外では中国北部から東シベリアにかけても確認されています。
オオイシアブがよく見られる時期と生息地
オオイシアブは、林、畑、水田、公園、庭など、緑地かつ比較的明るい環境を好みます。
幼虫の時期は地中で生活しているため目にすることはありませんが、成虫になる年には地上に出てきて、5月から8月にかけて活動しています。
昼行性で、活動はさほど活発ではありませんが、飛翔は非常に素早いのが特徴です。
日当たりのよい枝先や葉の上で静かに獲物を待ち、通りかかった昆虫を空中で素早く捕獲します。
オオイシアブがスズメバチを食べるのはなぜ?
ムシヒキアブの仲間は、他の昆虫を捕らえて食べる獰猛な性質を持ちます。
なかでもオオイシアブは、がっしりとした体格と強靭な力を持ち、自分より大きな昆虫にもためらうことなく襲いかかります。
その圧倒的な捕食力によって、スズメバチのような攻撃的な相手でさえ獲物にしてしまうのです。
獲物の捕食方法
オオイシアブの狩りのスタイルはとても狡猾で、葉の上や遊歩道のフェンスなど、見晴らしのよい場所に陣取り、昆虫を待ち伏せします。
獲物を探しているときは、体の大きさに似合わず俊敏に動き、周囲を確認するように頻繁に向きを変える姿も特徴的です。
なお、むやみに刺激しなければ人を刺すことはありません。
スズメバチの他には何を食べている?
ハエや蚊、ハムシやバッタなどの小型から中型の昆虫を捕食します。
コガネムシなど硬い外骨格をもつ甲虫類をも難なく仕留めるほどの力強さを持っています。
アオメアブ

アオメアブの基本情報
| 和名 | アオメアブ |
| 学名 | Cophinopoda chinensis |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ムシヒキアブ科 |
| 全長 | 2.0〜3.0cm |
| 生息域 | 本州、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国 |
アオメアブは、複眼が青緑色に輝く大型のムシヒキアブです。
複眼の色は光の当たり方によって赤色や緑色に変化し、この特徴が名前の由来にもなっています。
体は黄褐色で、がっしりとした頑丈な体が特徴です。
日本では本州・四国・九州・沖縄の他、国外では朝鮮半島や中国にも分布しています。
アオメアブがよく見られる時期と生息地
平地や低山地などの日当たりのよい草地や林に生息しています。
6〜9月の夏季に姿を見せ、真夏に活発に活動します。
ハエやアブの仲間にあたる双翅類のなかでも草原に生息する最大級の種類で、環境の変化に敏感なことから、人の手が加わっていない自然な草原環境で比較的よく見られます。
しかし、整地や草刈りなどによって生息環境が失われつつあり、都市周辺では個体数が減少傾向にあります。
アオメアブがスズメバチを食べるのはなぜ?
アオメアブがスズメバチを食べるのは、肉食性の捕食者(捕食性昆虫)であるためです。
スズメバチは、トンボやセミなどと同じように狩りの対象となる獲物の1つにすぎません。
獲物の捕食方法
アオメアブは、日当たりのよい草地などで獲物を見つけると、背後から一瞬のスピードで襲いかかり、口吻(こうふん)と呼ばれる針状の口を突き刺して体液を吸います。
ムシヒキアブ科のなかでも大型であり、トンボやスズメバチなどの大きな昆虫をも捕らえることができるため、昆虫界では食物連鎖の頂点に近い捕食者といえる存在です。
一方で、スズメバチのような毒を持つ獲物への攻撃に失敗した場合、毒針による反撃で命を落とす可能性もあります。
スズメバチの他には何を食べている?
成虫は主にハエ、カメムシ、コガネムシなどの昆虫を狩り、体液を吸って栄養を得ます。
自分よりも大きなトンボやセミを仕留めることも少なくありません。
一方で、幼虫は地中で生活しており、植物の根を食べる以外にも、他の昆虫の幼虫を捕食することもあります。
マガリケムシヒキ

マガリケムシヒキの基本情報
| 和名 | マガリケムシヒキ |
| 学名 | Neoitamus angusticornis |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ムシヒキアブ科 |
| 全長 | 1.4~2.3cm |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、東シベリア |
マガリケムシヒキは、暗灰色をしたやや小型・細身のムシヒキアブです。
雌は雄よりもやや大きく、腹の先端には針状の産卵管を持つ一方で、雄の腹端は丸みを帯びており、性別による違いがはっきりしています。
複眼の後ろに生えている毛が前方へ曲がっている形状が名前の由来です。
マガリケムシヒキがよく見られる時期と生息地
マガリケムシヒキは、4月から8月にかけて姿を見せる昼行性のアブです。
活動自体はあまり活発ではありませんが、ひとたび飛び立つと非常に素早く飛翔します。
生息環境は林や畑、水田、公園や庭など多岐にわたります。
北海道から九州まで分布しており、平地から山地まで幅広い地域で観察可能です。
都市部の公園でも見られることがあり、飛び回る他の昆虫を素早く捕らえる様子を観察できます。
マガリケムシヒキがスズメバチを食べるのはなぜ?
主な餌はハエやコガネムシなどの小型の昆虫とされていますが、狩りの能力が高いため、スズメバチのような大きな昆虫を捕らえることもあります。
獲物の捕食方法
マガリケムシヒキは、動きの速いハエでさえ空中で正確に捕らえてしまうほどの高い運動性能を持っています。
捕獲した獲物には鋭い口吻(こうふん)を突き刺し、体内に消化液を注入して体液を吸い取ります。
スズメバチの他には何を食べている?
マガリケムシヒキの成虫は、ハエやアブ、蚊、小型の蛾やコガネムシなどの甲虫類を捕らえ、体液を吸って栄養を得ます。
一方、幼虫も同じく肉食性で、地中に住む小型の昆虫やミミズ、ワラジムシ、ダンゴムシなどの小動物から体液を吸って成長します。
ハラボソムシヒキ

ハラボソムシヒキの基本情報
| 和名 | ハラボソムシヒキ |
| 学名 | Dioctria nakanensis |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ムシヒキアブ科 |
| 全長 | 0.9~1.1cm |
| 生息域 | 本州、四国、九州 |
ハラボソムシヒキは、体長約0.9〜1.1cmほどの細身のムシヒキアブです。
シオヤアブなどと比べると、ひとまわり小さく、全体的に華奢な印象を与えます。
体色は黒っぽく、名前のとおり腹部が細く締まっており、第3〜5節には黄色みを帯びた斑紋が見られるのが特徴です。
前脚と中脚はオレンジ色を帯び、後脚は黒っぽい中に部分的にオレンジ色の斑が入ります。
また、黒い触角とやや紫がかった複眼もハラボソムシヒキを見分ける際の特徴の1つです。
ハラボソムシヒキがよく見られる時期と生息地
ハラボソムシヒキは日本の固有種で、低地から山地まで幅広く生息しています。
林や水田、畑の周辺などでよく見られ、草地や寺社林、庭、公園など身近な場所でも観察可能です。
成虫が見られるのは6月から8月頃で、昼行性ながらそれほど活発ではありません。
ただし、ひとたび飛び立つと非常にすばやく飛翔し、樹林や草むらの間を俊敏に移動します。
ハラボソムシヒキがスズメバチを食べるのはなぜ?
ハラボソムシヒキも肉食性の昆虫のため、スズメバチをはじめとするさまざまな昆虫を捕らえて体液を吸います。
体長は0.9〜1.1cmほどと小型のため、主に自分より小さいか同程度の大きさの昆虫を狩るのが一般的です。
スズメバチを捕らえる場合も、サイズの小さな個体を狙います。
獲物の捕食方法
ハラボソムシヒキは、見通しのよい葉の上などに静かにとまり、獲物が近づく瞬間をじっと待ちます。
そして、チャンスと見るや一気に飛び立ち、素早い動きで獲物を空中で捕らえます。
ただし、体が小さいため大型の昆虫との戦いでは不利になることがあり、反撃を受けることも多々あります。
スズメバチの他には何を食べている?
ハエや小型の蛾、コガネムシ、ハムシなどの小型の昆虫を中心に捕食します。
スズメバチのような大型昆虫を獲物とすることもありますが、頻度はそれほど多くありません。
幼虫の時期は土の中や朽ち木の内部で生活し、小型の昆虫やミミズ、ワラジムシなどの土壌生物から体液を吸って成長します。
スズメバチの巣に寄生するアブ(ハナアブ科)

シロスジベッコウハナアブ

シロスジベッコウハナアブの基本情報
| 和名 | シロスジベッコウハナアブ |
| 学名 | Volucella tabanoides |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ハナアブ科 |
| 全長 | 1.3〜1.7 cm |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、ヨーロッパ、ロシア、中国 |
シロスジベッコウハナアブは、頭部が黄色く、腹部の前面には幅の広い白い帯があり、全体的に黒い体とのコントラストが特徴的なハナアブです。
羽の付け根と小楯板(しょうじゅんばん)は鼈甲(べっこう)色をしており、特にメスは飴色の美しい体をしています。
ヨーロッパから日本まで、ユーラシア大陸の北側一帯に広く分布しています。
シロスジベッコウハナアブがよく見られる時期と生息地
主に山地に生息し、地方郊外でも雑木林や公園など、緑の多い場所で見られます。
成虫の活動期は5月から9月にかけてで、あたたかい時期になると花の周りや林の中を飛び回る姿を観察できます。
シロスジベッコウハナアブがスズメバチに寄生するのはなぜ?
シロスジベッコウハナアブがスズメバチの巣に寄生するのは、繁殖のためです。
メスは、土の中に巣をつくるクロスズメバチ属に分類されるスズメバチの巣に寄生します。巣を見つけると、その外壁や巣穴の近くに卵を産みつけます。
孵化した幼虫は、巣の中で捨てられたスズメバチの死骸や幼虫の残骸を食べて成長しますが、寒い時期になりスズメバチの活動が鈍くなると、巣の中へ侵入し、生きた幼虫を襲って食べます。
その後、巣の中でさなぎとなり、やがて羽化して成虫になります。
シロスジベッコウハナアブは、スズメバチの巣を住処と食料源の両方として利用しているのです。
寄生する際のメリットとリスク
スズメバチの巣は、外敵が近づきにくく、幼虫が育つには理想的な環境です。
さらに、スズメバチの幼虫やその残骸など、栄養源となるものが豊富にあり、食料面でも恵まれています。
一方で、スズメバチが活発に活動している時期に巣へ近づくと、発見されて攻撃を受けるリスクがあります。
そのため、シロスジベッコウハナアブは産卵期になると、巣の出入口や周辺を慎重に飛び回り、侵入のタイミングをうかがう様子が観察されています。
スズメバチの他には何を食べている?
幼虫の間は、スズメバチの死骸や幼虫などを食べて成長します。
成虫になると生活スタイルが変わり、花粉や花の蜜を吸って栄養を取ります。
スズキベッコウハナアブ

スズキベッコウハナアブの基本情報
| 和名 | スズキベッコウハナアブ |
| 学名 | Volucella suzukii |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ハナアブ科 |
| 全長 | 1.5〜1.8cm |
| 生息域 | 本州、四国など |
赤褐色と黒の模様が特徴的なハナアブで、特に羽の付け根あたりが赤褐色を帯びており、全体的に艶のある体色をしています。
羽は淡い褐色をしており、透けるような質感です。
攻撃性はなく、人を刺すこともありません。
スズキベッコウハナアブがよく見られる時期と生息地
スズキベッコウハナアブは、7月から10月頃にかけて見られるハナアブです。
主な生息地は低地から山地まで幅広く、特に樹液が出るクヌギやコナラ、ヤナギなどが多い場所を好みます。
成虫は日没後の薄暗い時間帯に活動するため、夕方を過ぎた頃に樹液を求めて集まる姿がよく観察されます。
スズキベッコウハナアブがスズメバチに寄生するのはなぜ?
スズキベッコウハナアブがスズメバチに寄生するのは、シロスジベッコウハナアブと同じく幼虫を育てるためです。
コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチ、オオスズメバチ、チャイロスズメバチといったさまざまなスズメバチの巣から、スズキベッコウハナアブの幼虫が見つかっています。
寄生する際のメリットとリスク
スズメバチの巣に寄生する最大のメリットは、食糧に困らないことです。
巣の中にはスズメバチの幼虫や蛹、死骸などの有機物が豊富にあり、幼虫にとって安定した餌場になります。
一方で、スズメバチが活動している時期に近づけば、攻撃される可能性が高く、命を落とすリスクもあります。
ハナアブの幼虫が巣の中で長期間過ごしていながら、なぜスズメバチにほとんど排除されないのかについては、はっきりとした理由は解明されていません。
スズメバチの他には何を食べている?
スズキベッコウハナアブの幼虫は、寄生先であるスズメバチの巣の中で過ごし、スズメバチの死骸や幼虫などの有機物を食べて成長します。
成虫になると食性が変化し、花の蜜や花粉、樹液を主な栄養源とすることが特徴です。
ニトベベッコウハナアブ

ニトベベッコウハナアブの基本情報
| 和名 | ニトベベッコウハナアブ |
| 学名 | Volucella linearis |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ハナアブ科 |
| 全長 | 1.7〜2.1cm |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州など |
ニトベベッコウハナアブは、体長約2.0cmの大型のハナアブで、赤褐色の胸部(胸背部)と羽の暗褐色の模様が特徴です。
先述したスズキベッコウハナアブによく似ていますが、本種のほうが一回り大きく、羽の前縁に黒い紋があることで見分けることができます。
羽全体は透明ですが、中央付近に黒色の斑点があり、見た目も美しいハナアブです。
ニトベベッコウハナアブがよく見られる時期と生息地
平地から山地にかけて幅広く生息するハナアブです。
成虫は6月から8月の夏季にかけて出現し、平地から山間部まで、さまざまな自然環境で見られます。
また、日没後の薄暗い時間帯に樹液へ集まる性質があります。
そのため、適度に自然が残る雑木林、畑、草原のような環境が生息に欠かせない種類です。
ニトベベッコウハナアブがスズメバチに寄生するのはなぜ?
他のベッコウハナアブ類と同じく、幼虫を育てるためスズメバチの巣に寄生します。
メスはスズメバチの巣の中に侵入し巣盤(幼虫を育てる六角形の部屋の板)に卵を産みつけ、孵化した幼虫が巣の中の死骸や幼虫を食べながら成長します。
寄生する際のメリットとリスク
他のベッコウハナアブ類と同様に、スズメバチの巣には外敵が少なく、幼虫が安全に育つ理想的な環境です。
ただし、産卵時にスズメバチに見つかると攻撃される可能性もあり、侵入には大きなリスクが伴います。
スズメバチの他には何を食べている?
ニトベベッコウハナアブの幼虫はスズメバチの巣の中で、幼虫や死骸を食べて成長します。
一方、成虫になると寄生せず、花の蜜や花粉を食べて生きるほか、樹液に集まって栄養を摂る姿が観察されることもあります。
スズメバチの駆除や忌避にアブは活用できる?

ここまでスズメバチの天敵となるアブの特徴を紹介してきました。
アブをスズメバチの駆除や忌避に活用することができるのか、詳しく解説します。
アブそのものを活用するのは難しい
アブのなかにはスズメバチを捕食する種類も存在しますが、スズメバチ駆除に活用することは現実的ではありません。
アブは野生の昆虫であり、人間が意図的に行動をコントロールすることはできません。
また、特定のアブがスズメバチを狙うのは自然界の摂理の一部に過ぎず、常にスズメバチを捕食するわけではないため、安定した駆除効果を期待するのは難しいといえます。
アブのなかには人や家畜を吸血する種類も存在するため、種類を正確に見分けられない場合、刺されるリスクが生じる可能性もあります。
スズメバチを襲うアブが人を刺すことは基本的にありませんが、捕まえたり強く触れたりすると、口吻(こうふん)で刺される恐れがあります。
そのため、アブをスズメバチ対策として直接利用することはおすすめできません。
天敵にヒントを得た対策グッズ
スズメバチの天敵であるアブは、優れた飛行能力と狩りの習性を持ち、ハチを捕獲して餌にすることがあります。
こうした待ち伏せて捕らえる天敵の行動をヒントにしたスズメバチ対策グッズも登場しています。
ここでは、アブなどの天敵の習性を応用した、効果的で実用的なスズメバチ対策グッズを3つご紹介します。
これらのグッズは甘い香りなどでハチを引き寄せる誘引剤を使い、内部構造を工夫することで一度入ったハチが外へ出られないトラップ構造になっています。
ハチ超激取れ|フマキラー
LEDライト付ソーラースズメバチトラップ|LNNMEI
スズメバチ トラップ|PAVIKE
対策グッズのみでスズメバチの駆除や忌避は難しい
天敵の行動にヒントを得たスズメバチ対策グッズは、巣づくり予防や飛来数を減らす補助的な対策として役立ちます。
しかし、対策グッズだけではスズメバチを完全に駆除したり、確実に寄せ付けない状態にするのは難しいのが実情です。
スズメバチ対策では、こうしたアイテムを補助的な手段ととらえ、必要に応じて確実性の高いスプレーや、プロのハチ駆除業者による駆除を組み合わせることが重要です。
駆除スプレーを使う
スズメバチの巣や個体を駆除する際は、市販されている専用のスプレーを使用するのが効果的です。
作業は、スズメバチの動きが鈍くなる夜間や早朝の時間帯に行うと安全性が高まります。
防護服や長袖、手袋を着用し、風上から噴射するなどの安全対策を徹底しましょう。
スズメバチ駆除には、ピレスロイド系成分を配合したスプレーが適しています。
ピレスロイド系は、除虫菊に含まれる成分をもとに化学的につくられた殺虫成分で、昆虫の神経に作用して動きを止める働きがあります。
人やペットには比較的安全性が高く、少ない量でも強い効果を発揮します。
駆除するのが怖い方はプロに依頼したほうが安心
スズメバチの駆除は、刺される危険が伴うため、自力で駆除する場合はしっかりと準備を整えてから、実行してください。
屋根裏など高いところに巣ができている場合は高所作業となり転落の危険性があるほか、土の中の巣はどれくらいの規模なのか、見た目だけでは把握が難しいです。
巣のサイズによってもスズメバチの数は異なるため、不安を感じる場合や、自分で対応するのが難しいと感じたときは、無理をせずスズメバチ駆除のプロに依頼しましょう。
プロの駆除業者は、豊富な知識と経験をもとに、スズメバチの種類や巣の場所に合わせて安全かつ迅速に駆除を行います。
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巣の確認や駆除の可否、費用の目安などについて、専門スタッフが丁寧にアドバイスいたします。
見積り・ご相談は無料です。
お問い合わせフォームまたはお電話より、お気軽にご連絡ください。
まとめ
・ムシヒキアブ科のアブの中には、スズメバチを捕らえて食べる種類がいる。
・シオヤアブは昆虫界でも最強クラスの戦闘力を持つ。
・ハナアブ科のアブには、スズメバチの巣に寄生して幼虫を育てる種類がいる。
・スズメバチの巣に寄生するアブは、その死骸などを食べて成長し、巣の活動が弱まると生きた幼虫や蛹を食べる。
・アブを人為的にコントロールすることはできないため、スズメバチ対策として利用するのは現実的ではない。
・スズメバチを安全に駆除するには、市販の駆除スプレーを使うか、専門の害虫駆除のプロに依頼するのがおすすめ。
ムシヒキアブの仲間は驚異的な捕食力を持ち、ハナアブの仲間はスズメバチの巣を利用して繁殖するなど、その生態は非常に興味深いものです。
しかし、アブを利用してスズメバチを駆除することは現実的ではなく、むしろ危険を伴う恐れがあります。
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