ウマヅラコウモリの生態を解説!ブーブー鳴く異端なコウモリ

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ウマヅラコウモリは、馬に似た顔つきをしているコウモリです。
その独特な見た目に興味をもち、どのようなコウモリなのか詳しく知りたいと思った方もいるでしょう。
この記事では、ウマヅラコウモリの顔やねぐらなど、生態についてわかりやすく解説します。
私たちの身近に潜むコウモリについても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
・ウマヅラコウモリの生態
・ウマヅラコウモリの生息状況
・私たちの身近にいるコウモリ
ウマヅラコウモリとは

| 学名 | Hypsignathus monstrosus |
| 英名 | Hammer-headed Fruit Bat |
| 和名 | 馬面蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目オオコウモリ科 |
| 体長 | 19.3~30.4㎝ |
| 体重 | 234~420g |
| 生息地 | ガンビア、ナイジェリア、エチオピア、アンゴラ、ザンビア |
| ねぐら | 樹木 |
| 食性 | 果実 |
ウマヅラコウモリは、アフリカの西部から南部まで幅広く生息する、アフリカで最大のコウモリです。
ウマヅラコウモリの体
ウマヅラコウモリの体毛は暗くくすんだ灰褐色をしており、毛並みがなめらかで、首回りに羊毛状のふんわりとした襟のような毛が生えています。
体の大きさに明確な雌雄差があり、メスの平均体重が約234gであるのに対してオスは約420gと2倍近く、翼を広げると約90cmにも及びます。
他のオオコウモリは性別による体格差は少ないため、オスだけが極端に大型化している点はウマヅラコウモリならではの特徴です。
ウマヅラコウモリの顔

ウマヅラコウモリの顔は、雌雄で大きく異なります。
オスの頭部は大きく四角い、先端が切り落とされたような独特の形をしています。
ハンマーのような形の口先と唇が大きく垂れ下がっていることから、ハンマーヘッド・バット(Hammer-headed bat)と名づけられ、ウマヅラコウモリという和名も馬のように張り出した口元の顔立ちに由来しています。
特徴的な顔のつくりによって、メスへの求愛時に大きな鳴き声を発することができます。
一方、メスの顔つきはオスと異なり、他の種のオオコウモリと似ていて、鼻先が細くキツネに似た見た目です。
ウマヅラコウモリのねぐら

ウマヅラコウモリはジメジメした環境を好み、川沿いの沼地やマングローブ林などの森林を棲み処にします。
昼間は、地上からおよそ20〜30mの高い位置の、葉が生い茂っていて外から見えにくい樹木の枝にぶら下がって休んでいます。
ウマヅラコウモリの鳴き声

ウマヅラコウモリのオスは、発達した発声器官によって、求愛行動の際に「ブーブー」と独特な鳴き声を大音量で発します。
ガラガラとした低い声で複数のオスが集まって鳴く様子は、「アメリカアカガエルの大合唱を何倍にも大きくした音」と表現されることも。
ウマヅラコウモリのオスは鼻の奥に空気をためる袋をもち、風船のように自由にふくらませることで、大きな音を出します。
喉頭と声帯が著しく巨大化し、喉頭は背骨の半分ほどの長さまであり、胸部の広範囲を占めているため、心臓や肺が本来の位置から押しやられています。
他のオオコウモリは、喉頭は首の内部に収まり、胸部まで広がることはありません。
ウマヅラコウモリの繁殖
ウマヅラコウモリは、コウモリの中で唯一レックというオスだけが集まってメスに選ばれるのを待つ、集団求愛行動を行います。
繁殖期は6月〜8月と12月〜2月の年に2回あり、オスたちは18時30分〜23時頃と3時〜5時頃に、毎晩決まった森に集まります。
25匹~130匹程度の集団で「ブーブー」と鳴き声を発しながら、オスは翼を広げてアピールします。
メスは集団の周囲を飛び回って気に入った1匹を見つけて交尾を行いますが、約6%のモテるオスが交尾全体の約79%を占めていたという観測例もあり、選ばれるのはごくわずかです。
交尾から5〜6ヶ月後に子どもが産まれ、メスは生後約6ヶ月、オスは約18ヶ月で成熟します。
ウマヅラコウモリの主食
ウマヅラコウモリは、マンゴーやバナナ、イチジクなど、熱帯・亜熱帯の高温多湿な環境で育った果実を好み、果汁を摂取したあと繊維質だけを吐き出します。
食べ物を探すためにを探しに10kmほど離れた場所へ向かうこともあります。
ウマヅラコウモリは日本で見られる?
馬のような顔立ちのウマヅラコウモリをそばで見てみたいと思う人もいるのではないでしょうか。
ここでは日本で見られるのかについて解説します。
日本国内には生息していない
野生のウマヅラコウモリが生息しているのはアフリカに限られており、残念ながら、日本ではウマヅラコウモリに遭遇できません。
ウマヅラコウモリは以下のような条件がそろった、アフリカ大陸の自然に適応した動物です。
・一年中温暖な気候
・熱帯の果物が豊富にある環境
・大きな鳴き声で繁殖相手を呼べる大規模な湿地林
日本は温暖なアフリカとは気候が大きく異なり、マンゴーやイチジクなどの熱帯地域に生育する果実を自然環境で一年中安定して生育することは難しいため、ウマヅラコウモリが棲むことは困難です。
さらに、オスは広い湿地林の開けた場所に集まり、大音量の鳴き声でメスを呼ぶ繁殖行動を行いますが、日本にはこのような大規模な湿地林がほとんどありません。
日本はウマヅラコウモリの生息環境として適していないため、野生下で生きていけないのです。
動物園でも飼育されていない
日本国内でウマヅラコウモリを飼育している動物園はありません。
ウマヅラコウモリのメスが上野動物園で飼育されていましたが、2026年現在、展示は終了しています。
海外でもウマヅラコウモリを飼育歴のある動物園は少なく、公開されている情報も限定的です。
そのため、ウマヅラコウモリの姿を観察したい場合は、アフリカの生息地へ出向く必要があります。
日本に生息するコウモリ
ウマヅラコウモリは日本で見ることはできませんが、国内には約35種のコウモリが生息しています。
日本には約35種のコウモリが生息している
日本に生息するコウモリは約35種類で、大きくオオコウモリとココウモリの2つに分類されます。
日本に生息するコウモリの多くは昆虫を主食とする小型のココウモリですが、ウマヅラコウモリは果実を主に食べるオオコウモリの仲間に分類されます。
オオコウモリとココウモリの違い

オオコウモリとココウモリの特徴は、以下の表のように大きく異なります。
| 比較項目 | オオコウモリ | ココウモリ |
| 生息地 | 亜熱帯、熱帯 | 世界各地 |
| 顔の特徴 | イヌやキツネに似ている | ネズミに似ている |
| 体長 | 20〜30cm | 5〜10cm |
| 翼を広げた大きさ | 40~100cm | 20cm |
| 五感 | 視力、嗅覚、味覚が発達している | 視力が弱く、聴力が発達している |
| 活動時間 | 昼行性、夜行性 | 夜行性 |
| 食べ物 | 果実、植物 | 昆虫 |
| 食べ物の探索方法 | 視覚と嗅覚 | 超音波 |
オオコウモリはイヌやキツネに似た顔つきをしていて、五感が発達しており、視覚と嗅覚を頼りに果実や植物を探します。
一方ココウモリは昆虫食性で、人間にとっての害虫も食べることから益獣と呼ばれることも。
オオコウモリと違い非常に目が悪いため、ココウモリは超音波を使って物体との距離をはかりながら、障害物をよけたり採餌を行ったりします。
日本に生息するオオコウモリ
ウマヅラコウモリを日本で目にすることはできませんが、同じオオコウモリに分類されるコウモリが生息しています。
ここでは、日本に棲むオオコウモリを紹介します。
クビワオオコウモリ

| 学名 | Pteropus dasymallus |
| 英名 | Ryukyu flying fox |
| 和名 | 首輪大蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目オオコウモリ科 |
| 体長 | 17.5~23cm |
| 生息地 | 日本、台湾、フィリピン |
| 食性 | 果実 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
クビワオオコウモリは九州南部の口永良部島やトカラ列島、奄美諸島などに生息するオオコウモリで、黒褐色や茶褐色の長く柔らかい毛に全身が覆われており、名前のとおり首輪のような模様があります。
季節に応じて果実や葉など120種ほどの植物を食べ、体長は20cm程度、翼を広げると120~140cmにも及びます。
日中は森林内の樹木にぶら下がって休息し、市街地の公園の木で休んでいることも。
また、クビワオオコウモリの亜種のうち、個体数が減っている下記2種は天然記念物と国内希少野生動植物種に指定されており、保護対象とされています。
| クビワオオコウモリの種類 | 生息地 |
| エラブオオコウモリ | 口永良部島 |
| ダイトウオオコウモリ | 大東諸島 |
「絶滅危惧」だけを基準にするのではなく、自然の中でとくに価値が高い動植物・地形・自然現象などを文化的・学術的価値として保存するための制度
国内に生育する絶滅する恐れのある動物のなかで、人間の影響によって種の存属が脅かされる危険がある種のこと
オガサワラオオコウモリ

| 学名 | Pteropus pselaphon |
| 英名 | Bonin Flying Fox |
| 和名 | 小笠原大蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目オオコウモリ科 |
| 体長 | 19.3~25cm |
| 生息地 | 日本 |
| 食性 | 果実、花、葉 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
オガサワラオオコウモリは、日本の小笠原諸島に生息する固有種で、国の天然記念物と国内希少野生動植物種に指定されています。
長く黒色の体毛のなかに銀白色の毛が混じる体長20cm程度のオオコウモリで、目が大きく、耳は体毛に埋もれ一部しか露出していません。
樹木を棲み処として枝にぶら下がって休息し、冬には100匹を超える集団でコウモリだんごと呼ばれるねぐらを形成することも。
複数のコウモリが団子のように体を密着させ、重なり合うように集まって休むことで、寒さから身を守っています。
果実や花、葉を食べ、特に好んで口にするのは小笠原諸島固有種の果樹であるタコノキです。
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私たちの身近にいるコウモリ
ウマヅラコウモリだけでなく、オオコウモリも私たちが直接目にする機会はほとんどありません。
しかし、私たちの日常生活のなかに潜むコウモリも存在します。
住宅街に現れるアブラコウモリ

| 学名 | Pipistrellus abramus |
| 英名 | Japanese pipistrelle |
| 和名 | 油蝙蝠 |
| 体長 | 3.7~6cm |
| 体重 | 5~11g |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド |
| ねぐら | 民家、高架橋、地下水路 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
ココウモリの1種であるアブラコウモリは、北海道を除く日本全域に生息しています。
自然豊かな場所だけでなく、人が多く住む場所にも頻繁に姿を見せるため、イエコウモリとも呼ばれています。
果実食性のオオコウモリと異なり、アブラコウモリは蚊やユスリカ、カメムシなど小さな昆虫を主食とする昆虫食性です。
日没後20~30分後から夜明けにかけて、昆虫が集まる雑木林や河川で採餌をします。
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アブラコウモリは民家に棲みつく
アブラコウモリは都市開発によってエサ場を失い住宅街近くの雑木林や河川に食べ物を求めて出没し、近くの民家に棲みつくようになりました。
3.7~6cmと体が小さく、屋根や軒下の隙間、換気口や換気扇、室外機のダクトなど1~2cmの空間さえあればアブラコウモリは内部へ侵入可能です。

・屋根の隙間
・軒下の隙間
・玄関の隙間
・雨どい
・室外機のダクト
・換気口
・換気扇
・シャッターの隙間
・雨戸の隙間
侵入後、屋根裏や床下、雨どいの中や雨戸の戸袋など暗くてジメジメした場所に忍び込みます。

・屋根裏
・雨どいの中
・室外機のダクト内
・換気口の中
・雨戸の戸袋
・シャッターの隙間
・床下
アブラコウモリが棲みついている場所を巣と呼びますが、鳥やネズミのように身近にある材料を集めて寝床をつくるわけではありません。
アブラコウモリが集団でねぐらにし、棲みついている場所そのものを巣といいます。

アブラコウモリがもたらす被害

アブラコウモリが民家に棲みつくと、主に以下4つの被害が懸念されます。
・健康被害
・住宅被害
・騒音被害
・悪臭被害
それぞれの被害について、詳細を解説します。
健康被害
アブラコウモリのフンや体に付着している菌やカビによって、健康被害にあう可能性があります。
一晩で1匹あたり100匹以上の昆虫を食べるため、アブラコウモリの排泄量は非常に多く、集団で棲みつくと大量のフンが蓄積します。
アブラコウモリのフンは乾燥してパサパサしており空気中に舞いやすく、吸い込むと皮膚炎や目のかゆみなど、アレルギー症状の原因に。
さらに野生のコウモリは、以下のような深刻な感染症を媒介する可能性もあり危険です。
| 感染症 | 潜伏期間 | 症状 | 致死率 |
| 重症急性呼吸器症候群(SARS) | 2~10日 | 発熱、悪寒、筋肉痛、戦慄 など | 9.6% |
| ニパウイルス感染症 | 4~14日 | 発熱、頭痛、目まい など | 32% |
| 狂犬病 | 30~60日 | 発熱、頭痛、倦怠感 など | ほぼ100% |
| エボラ出血熱 | 2~21日 | 発熱、強い脱力感、筋肉痛 など | 90% |
| ヒストプラスマ症 | 3~17日 | 発熱、頭痛、咳嗽 など | 31.7~61.5% |
| サルモネラ感染症 | 1~3日 | 悪心、腹痛、発熱 など | 0.1~0.2% |
致死率の高い感染症もあるため、自宅でアブラコウモリを見つけても、フンや体に素手で触れないようにしましょう。
住宅被害

アブラコウモリの糞尿によって天井や壁などにシミができます。
糞尿にはアンモニアや尿酸などの成分が含まれており、木材や断熱材に付着すると、建材の劣化や腐食が進行します。
さらに長期的に放置すると腐食によって家の耐久性が低下し、腐食した木材にシロアリが寄ってくることも。
シロアリの被害にあうと、リフォームが必要になる場合もあります。
騒音被害

アブラコウモリが民家に棲みつくと、活動音や鳴き声が家に響きます。
天井や壁の狭い隙間をアブラコウモリが這って移動する際、断熱材に体がこすれて「カサカサ」という音が発生します。
巣の中で羽ばたいたときに、コウモリの翼同士が触れ合い「パタパタ」という羽音が聞こえることも。
また、アブラコウモリは日常的に鳴くことはありませんが、危険を察知すると「キィキィ」と甲高い声を上げる場合があります。
夕方から夜間にかけて活動するため、就寝時間に騒音が続くと、ストレスが溜まるのみならず睡眠障害の原因にもなりかねません。
悪臭被害

アブラコウモリが排泄した大量のフンによる悪臭被害も深刻な被害の1つです。
フンは他では嗅いだことのない悪臭ともいわれるドブ臭とアンモニア臭の混じった独特の酸っぱいニオイを放ちます。
特に7〜8月の繁殖期は捕食量の増加により排泄量が増え、気温や湿度が上がることで臭気を感じやすくなる点にも注意が必要です。
ニオイは通気口やエアコンのダクト、換気扇など通気経路から広がり、気分が悪くなったり頭痛がしたり、体調不良の原因となります。
アブラコウモリが棲みついたら駆除しよう

アブラコウモリが民家に棲みついた場合は、被害を抑えるために早めに駆除しましょう。
ただし、正確な手順で駆除しなければ法に触れて罰則を科されたり、完全に追い出せなかったりする可能性があります。
ここでは自分でできるアブラコウモリの正しい駆除方法を紹介します。
アブラコウモリの殺傷・捕獲はNG

アブラコウモリは鳥獣保護管理法の保護対象であり、許可なく殺傷や捕獲する行為は禁止されているため、駆除するときは、傷つけず殺さずに追い出しを行います。
万が一捕まえたり傷つけたりすると、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金が科されるため、危害を加えずに対処しましょう。
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駆除手順①巣の場所と侵入経路を特定

アブラコウモリを駆除するときは、まず巣と侵入経路を特定します。
巣がある場所を把握しなければ、アブラコウモリを完全に追い出すことができません。
また、アブラコウモリは帰巣本能が強いため、侵入経路を特定して封鎖しないと再び戻ってくる可能性があります。
巣と侵入経路を特定するときはフンが落ちている場所、悪臭がする場所を頼りにするとともに、アブラコウモリが採餌活動をはじめる日没後20〜30分頃に自宅の周辺で、どこから出入りしているのかを観察しましょう。
駆除手順②駆除道具の購入

アブラコウモリの侵入経路や巣が特定できたら、必要な道具をそろえましょう。
| 用具 | 商品 | 用途 |
| 防じんマスク | フンの菌を吸い込みを防ぐ | |
| ゴム手袋 | アブラコウモリの身体やフンに直接触れるのを防ぐ | |
| 忌避スプレー | アブラコウモリを追い出すための薬剤 | |
| ハンドクリーナー | 大量のフンを清掃する | |
| 消毒液 | フンを清掃したあとに消毒する | |
| 殺虫剤 | フンに寄ってきた害虫を駆除する | |
| コーキング剤 | 侵入経路を塞ぐ | |
| コーキングガン | コーキング剤を塗布する | |
| 害獣パテ | 侵入経路を塞ぐ | |
| パッキンテープ | 侵入経路を塞ぐ | |
| 金網 | 侵入経路を塞ぐ | |
| 金切りばさみ | 金網を侵入経路に合わせた形に切る |
巣や侵入経路の場所によって必要な道具は異なりますが、アブラコウモリを追い出すには忌避スプレーが必須です。
フンに含まれる菌を吸い込んだり、直接触れたりすると感染症にかかるおそれがあるため、作業中は防塵マスクとゴム手袋を着用してください。
さらに、駆除後は巣のフンの清掃や消毒作業を行うために、ハンドクリーナーや消毒液も準備しておきましょう。
駆除手順③アブラコウモリを追い出す

駆除道具を準備できたら、忌避スプレーを使ってアブラコウモリを追い出します。
忌避スプレーにはコウモリの嫌がるハッカの成分が含まれており、その刺激によって追い出しができます。
コウモリの動きが活発になる日没頃に侵入経路の隙間から忌避スプレーを差し込み、10秒以内の断続的な噴射を繰り返します。
忌避スプレーの成分は人体に無害ですが、ハッカ成分によって目や鼻が刺激されることがあるため、ゴーグルやマスクを着用して作業すると安心です。
また、はしごや脚立を使用するような高所での作業は、落下事故のリスクが高く危険です。
コウモリが予期せぬ動きをしたとき、作業中に驚いてバランスを崩す可能性があるため、作業箇所が地上から2m以上になる場合は無理に自分で対応せず、専門業者への依頼を検討してください。
駆除手順④巣の清掃と消毒

アブラコウモリを追い出したら、巣の清掃と消毒をします。
放っておくと悪臭や害虫の発生、腐食の原因になるため、アブラコウモリがいなくなったら速やかに作業をおこなってください。
この時も感染症対策として、作業時は防じんマスクとゴム手袋を着用しましょう。
準備ができたら、まずアブラコウモリのフンを除去します。
アブラコウモリのフンは屋根裏や床下一面に蓄積していることがあるため、ほうきよりもハンドクリーナーで除去すると効率的です。
清掃を終えたら菌が舞わないよう、消毒液を染み込ませた雑巾で丁寧に汚れを拭き取っていきます。
フンにおびき寄せられてゴキブリやダニなどの害虫が発生している可能性もあるため、殺虫剤を用意しておくと安心です。
駆除手順⑤侵入経路を塞ぐ

巣の清掃と消毒を終えたら、アブラコウモリの再来を防ぐために侵入経路を塞ぎます。
アブラコウモリは帰巣本能が強く、侵入できる隙間があると再び棲み着く可能性があるため、侵入防止対策が必須です。
侵入防止対策は場所によって使い分ける必要があります。
屋根や軒下の小さな亀裂、室外機のダクトの隙間など、密閉しても問題のない箇所はコーキング剤や害獣パテで塞ぎましょう。
通気口や換気口など、空気の通り道は、通気性を保てる金網を使用しましょう。
アブラコウモリは小さな隙間からでも侵入してくるため、編み目が1cm未満の金網を選んでください。
なお、侵入経路を塞ぐ前に、アブラコウモリがいないことを確認してください。
万が一巣の中に残っていると、アブラコウモリを閉じ込めてしまいます。
巣の中でアブラコウモリが死亡すると死骸による悪臭や害虫被害の原因となるだけでなく、鳥獣保護管理法にも違反するため、確実に追いだしたことを確認してから、作業を進めてください。
侵入防止対策に加えて、置き型の忌避剤やハッカ油を使い、アブラコウモリを寄せ付けない環境をつくるとより効果的です。
置き型の忌避剤はアブラコウモリの嫌がるニオイを発し、寄り付かない空間が作れます。
天井や屋根裏など広いスペースに適しており、2ヶ月程度効果が持続します。
ハッカ油もアブラコウモリの苦手な香りのため、棲みついていた場所や侵入経路に散布すると効果的です。
自分での対応が不安ならプロに依頼
アブラコウモリの駆除は事前に道具をそろえ、正しい手順で行えば自分でもできますが、対処が不安な方もいるでしょう。
巣や侵入経路の場所によっては、一般の方が作業するのは難しいケースもあります。
たとえば屋根裏や床下に棲み着かれた場合、出入り口がなければ点検口を設置する必要があります。設置にはDIYスキルが求められます。
また、2m以上の高所で駆除する場合は危険がともなう高所作業のため、対応できるのは有資格者のみです。
自分で駆除するのが不安、または難しいと判断した場合は、コウモリ駆除専門業者のプロに依頼するのがおすすめです。
豊富な経験と専門の技術をもつプロが、巣の場所を問わず、すべてのアブラコウモリを追い出し、清掃と消毒、再発防止策まで一貫して対応します。
まとめ
ウマヅラコウモリは名前のとおりオスの顔が馬の顔のような見た目をしている、アフリカ最大のコウモリです。
日本には生息していないため、私たちがウマヅラコウモリを日常で見かける機会はありません。
一方で、アブラコウモリは私たちの身近に潜んでいるコウモリです。
アブラコウモリは民家に棲みつくことが多く、感染症や悪臭などさまざまな被害をもたらすため、自宅で見かけたら早めに対処をする必要があります。
自力で駆除することもできますが、確実かつ安全に対処したい場合は専門のプロへ依頼しましょう。
害虫害獣コンシェルジュでは知識と経験を兼ね備えたスタッフが、現地調査から駆除、巣の清掃・消毒、再発防止まで一貫して対応します。
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