コウモリの鳴き声はキーキー!ネズミとの見分け方も解説

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自宅内で動物の鳴き声が聞こえて「もしかしてコウモリがいるんじゃないか?」と不安を感じていないでしょうか。
コウモリの鳴き声はネズミと似ており、音だけではコウモリが棲みついているとは断定できません。
この記事では、コウモリの鳴き声の特徴、ネズミとの違い、鳴き声以外での見分け方、さらにコウモリが人間に及ぼす被害内容と、コウモリが棲みついているかどうかのチェック方法と駆除手順まで詳しく解説します。
・コウモリの鳴き声の特徴
・コウモリとネズミの判別方法
・コウモリが棲みついている場合の駆除方法
民家に棲みつくのはアブラコウモリ

| 学名 | Pipistrellus abramus |
| 英名 | Japanese pipistrelle |
| 和名 | 油蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 3.7~6cm |
| 体重 | 5~10g |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド |
| ねぐら | 民家、高架橋、地下水路 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
日本には約35種のコウモリが生息していますが、民家に棲みつくのはアブラコウモリです。
昆虫食性のココウモリの1種で、日本全域に生息しています。
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採餌のために住宅街に飛来する

アブラコウモリは、人々が多く暮らす住宅街に頻繁に姿を現します。
住宅街近くの河川や用水路、雑木林や水田に主食である昆虫を食べるために飛来します。
もともとは自然豊かな山間部に生息していましたが、近年の都市開発による森林伐採で棲む場所とエサ場を失い、人間の生活圏を訪れるようになりました。
食後のねぐらを求めて民家に侵入する
採餌を終えたアブラコウモリは、食後のねぐらを求めて民家に侵入します。
アブラコウモリは体長5cm程度、体重10g未満の小柄なコウモリのため、1~2cmの隙間さえあれば内部への侵入が可能です。
主に以下の場所から民家に入り込みます。

・屋根の隙間
・軒下の隙間
・玄関の隙間
・雨どい
・室外機のダクト
・換気口
・換気扇
・シャッターの隙間
・雨戸の隙間
アブラコウモリが好むのは、天敵に見つかりにくく暗くて湿った環境です。
屋根裏や床下など、民家にはこの条件に適した場所が多く、侵入後にねぐらにちょうどいいところを見つけて棲みつきます。
アブラコウモリが棲みつきやすい場所はこちらで紹介しています。
アブラコウモリの鳴き声は「キーキー」「キュルキュル」
民家に侵入したアブラコウモリは、求愛するときや危険を察知したときに「キーキー」「キュルキュル」と鳴き声をあげます。
また、鳴き声とは別に採餌や移動時に超音波を使用することも覚えておきたい特徴です。
どんなときにアブラコウモリは鳴くの?

アブラコウモリは「キーキー」「キュルキュル」という鳴き声をあげます。
以下の場面で鳴くことが多いです。
・オスがメスに求愛するとき
・危険を察知して警告を発するとき
・赤ちゃんが母親を探すとき
繁殖期である9~10月は、子孫を残すためにオスがメスに求愛し交尾をします。
オスは鳴き声を発してメスに近づき、自分の魅力を存分にアピールするのです。
また、天敵に遭遇したり体を傷つけられそうになったときも「キーキー」と鳴き声をあげます。
ディストレスコールと呼ばれ、仲間に対して「助けてくれ~!」と救援を要請したり、「危ない奴がここにいるぞ!」と警告したりするために鳴くと考えられています。
その他、迷子になった赤ちゃんが母親を探すときも鳴きます。
「お母さんどこ~?」と困ったように鳴くところは人間と共通していますね。
赤ちゃんが産まれるのは6月下旬~7月上旬であり、暑くなり始めた時期に自宅内で「キーキー」と声が聞こえたら、アブラコウモリの赤ちゃんの鳴き声かもしれません。
ちなみに、アブラコウモリは性格の違いによって、異なる鳴き声を発することがわかっています。
天敵に歯向かおうとする好戦的なタイプは「ギャーギャー」と激しく鳴き、一方で、危険が迫ったとき逃げる臆病なコウモリは「キーキー」と甲高い声をひたすら発します。
超音波と鳴き声の違い
アブラコウモリは、鳴き声とは別に超音波を発します。
| 鳴き声 | 超音波 | |
| 用途 | 仲間とのコミュニケーション | 採餌、移動 |
| 周波数 | 低周波数(人間に聞こえる) | 高周波数(人間には聞こえない) |
前述のとおり、鳴き声は求愛や仲間への警告などコミュニケーションのために発します。
社会的な行動の一部であることから専門用語でソーシャルコールといわれ、人間の耳でもはっきりと聞こえる音です。
一方で、超音波は採餌や移動の際に発する特殊な音で、周波数が高いため人間の耳には聞こえません。
アブラコウモリをはじめとするココウモリは視力が悪く周囲の物体を視認できないため、超音波を発してその跳ね返りで距離を測定し、障害物をよけたり食べ物を探したりしています。
エコーロケーションという、コウモリ以外にイルカやクジラなど一部の哺乳類が使用できる特殊な能力です。
別名で反響定位とも呼ばれます。

アブラコウモリが発する超音波は40kHz程度で人間が感知できる音域の20Hz〜20kHzを大きく上回っています。
なお、ココウモリの中には低周波の音でエコーロケーションを行う、オヒキコウモリという種がいます。
13kHz~17kHz程度の音で、「キーキー」と甲高い音として人間の耳でも聞こえます。
アブラコウモリの鳴き声と似ていますが、オヒキコウモリは海岸や崖の岩盤を主なねぐらとしており、民家には滅多に棲みつきません。
アブラコウモリとネズミの鳴き声は似ている!活動音で判別しよう
「キーキー」「キュルキュル」と音が聞こえたらアブラコウモリが棲みついていると考えていいのだろうか、と思った方は多いかもしれません。
しかし、厄介なことにネズミも同じような声で鳴くため、「キーキー」「キュルキュル」という音だけでは、どちらが棲みついているのかはわからないのです。
鳴き声にあわせて活動音を注意深く聞くと、どちらが自宅をねぐらとしているのかを判別しやすくなります。
「トトト」「カリカリ」音が聞こえたらネズミ

「キーキー」「キュルキュル」という鳴き声とともに、「トトト」「カリカリ」という音が聞こえたらネズミが棲みついている可能性があります。
ネズミは住宅の建材や断熱材の上を走って移動する際「トトト」と軽快な足音を立てます。
また、ネズミは伸び続ける歯を削るために「カリカリ」と音を立てて建材をかじる習性も。
いずれもアブラコウモリは発しない音であるため「トトト」「カリカリ」という活動音が聞こえたらネズミがいるかもしれません。
「パタパタ」「カサカサ」音が聞こえたらコウモリ

鳴き声とともに「パタパタ」「カサカサ」という活動音が聞こえたらアブラコウモリが棲みついている可能性があります。
「パタパタ」はアブラコウモリの羽音です。
狭い場所で密集して生活するため、羽ばたくと、建材や断熱材、他のアブラコウモリの体に翼があたって音が発生します。
「カサカサ」はアブラコウモリが住宅内を移動する際に聞こえる音です。
アブラコウモリが屋根裏や壁の中などの隙間を腹ばいになって動く際、断熱材と体が擦れて「カサカサ」と音が発生します。
また、エアコンの中、換気扇や換気口から音が聞こえる場合はアブラコウモリの可能性が高いと考えていいでしょう。
ネズミも侵入経路として換気扇や換気口を使うことはありますが、棲みつくことはほとんどないためです。
鳴き声と活動音以外でコウモリかネズミか見分ける方法
活動音でアブラコウモリかネズミかを判別する方法を紹介しました。
しかし、鳴き声や活動音だけでは判断できないケースは多いでしょう。
ここからは、活動時間やフンでアブラコウモリとネズミを見分ける方法を解説します。
活動時間
アブラコウモリもネズミも夜行性で、日没後から夜明けまで活動する点は同じです。
ただし、活発な時間帯や日中の活動の有無が異なります。
| アブラコウモリ | ネズミ | |
| 活発な時間帯 | 日没後20~30分後から数時間 | 日没後1時間、夜明け前1時間 |
| 日中の活動 | なし | あり |
アブラコウモリがもっとも活発に動くのは日没後から数時間程度です。
採餌のために頻繁にねぐらを出入りします。
ちょうど人間が寝静まる頃に鳴き声や活動音が激しくなることが多いです。
昼間は滅多に活動せず、ねぐらの中でじっと眠っています。
一方でネズミが活発に動く時間帯は日没後1時間と夜明け前1時間です。
あわせて、空腹に耐えかねると日中でも目を覚まして活動する場合があります。
夜間だけに鳴き声や活動音が聞こえるならアブラコウモリの可能性がありますが、昼間も声や音が発生するのであればネズミが棲みついているかもしれません。
フン
自宅内に落ちているフンでも、アブラコウモリなのかネズミなのかを見分けられます。
なお、民家に棲みつくネズミは、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミのいずれかです。
それぞれのフンの特徴は以下のとおりです。
| 動物名 | フンの特徴 |
| アブラコウモリ | 5~10mm、細長く捻じれている |
| クマネズミ | 10~20mm、細長くザラザラ |
| ドブネズミ | 6~10mm、太くてツルツル |
| ハツカネズミ | 4~7mm、両端が尖っている |
アブラコウモリのフン

アブラコウモリのフンは、大きさが5~10mm程度、黒色もしくは茶色で、細長くて捻じれた形状をしています。
侵入経路付近であるベランダや室外機のダクト、換気扇や換気口の下などに落ちていることが多いです。
アブラコウモリは決まった場所にフンをする習性があり、特定のエリアに小さなフンが散らばっているのであれば、アブラコウモリが棲みついている可能性があります。
加えて、外壁にフンが点々と付着している場合もあります。
アブラコウモリは夜間の採餌中に外壁に止まって休憩することがあり、休んでいる最中に排泄したフンが付着しているのです。
イエネズミのフン

イエネズミのフンは、種によって特徴が違います。
もっとも民家に棲みつきやすいクマネズミのフンは、10~20mm程度の大きさで、茶色や灰色をしており、細長くザラザラとしています。
地下や水辺を好むドブネズミのフンは、6~10mmと大きさはアブラコウモリのフンに近いですが、まとまっていて太く、ツルツルとしている点が異なります。
体長の小さなハツカネズミのフンは、4~7mm程度と小粒で、茶色で両端が尖っていることが特徴です。
見た目にあわせて、フンが落ちている場所でもアブラコウモリなのかネズミなのかで見分けられます。
決まった場所で排泄するアブラコウモリに対して、ネズミはさまざまな場所にフンをするという習性があります。
自宅のいろいろなところでフンを見かけた場合は、ネズミが棲みついている可能性を疑いましょう。
アブラコウモリが及ぼす被害

アブラコウモリが棲みついた場合、さまざまな被害を人間に及ぼします。
・悪臭被害
・健康被害
・住宅被害
・騒音被害
悪臭被害

アブラコウモリは糞尿によって人間にさまざまな被害を与えます。
代表的なものの1つが悪臭被害です。
アブラコウモリのフンは、ドブ臭とアンモニア臭をまぜたような、独特の刺激臭を放ちます。
一晩で1匹あたり100~500匹もの昆虫を食べるため、排泄物も大量。
なおかつ、アブラコウモリは最低でも10匹、最大で200匹もの大集団で暮らすため、とてつもない量のフンがねぐらの中に溜まります。
アブラコウモリのフンは乾燥していて粉塵化しやすいため、給気口やエアコンを通ってニオイが住宅内に充満するのです。
他で嗅いだことのないニオイとも例えられるほどの悪臭のため、ストレスが溜まるだけではなく気分が悪くなって体調不良を起こす可能性もあります。
健康被害

アブラコウモリのフンと保有するウイルスによる健康被害も深刻な問題です。
前述のとおり、フンは乾燥していて空気に舞いやすく、悪臭だけではなく菌やカビも住宅内に充満します。
菌やカビを吸い込んで鼻炎や咳を発症したり、肌が触れてしまい皮膚炎を起こしたりすることも。
加えて、アブラコウモリの体にはノミやダニなどの寄生虫が宿っています。
生活の場に寄生虫が侵入して噛まれたり刺されたりすると、肌の腫れやかゆみを発症する可能性があります。
中でも厄介なのがトコジラミ。トコジラミは市販の殺虫剤では駆除できないうえ、1匹入り込むとどんどん増殖します。
刺されると全身に赤い斑点が現れ、ひどいかゆみに襲われる大変危険な寄生虫です。
さらに怖いのは、アブラコウモリが感染症のウイルスを保有している可能性があることです。
アブラコウモリに限らず、野生のコウモリは多くの感染症の媒介主として知られています。
以下は、過去にコウモリから人間に感染した例のある感染症の一覧です。
| 感染症 | 潜伏期間 | 症状 | 致死率 |
| SARS | 2~10日 | 発熱、悪寒、筋肉痛 ※肺炎への進行し呼吸困難に陥るケースあり |
10% |
| ニパウイルス感染症 | 4~14日 | 発熱、頭痛、目まい、嘔吐 ※意識障害、筋緊張低下、高血圧、多呼吸を発現する可能性もあり |
32% |
| 狂犬病 | 30~90日 | 発熱、頭痛、全身倦怠、嘔吐、恐水症、恐風症 | 100% |
| エボラウイルス病 | 2~21日 | 発熱、全身倦怠、筋肉痛、頭痛、咽頭痛、嘔吐、下痢、発疹 ※意識障害が発現する可能性もあり |
50% |
| ヒストプラスマ症 | 3~17日 | 発熱、頭痛、悪寒、疲労感、咳 | ほぼ0% ※免疫機能に障害がある場合は死に至る危険性あり |
発熱や嘔吐など深刻な症状が発現するだけではなく、致死率が極めて高い感染症もあります。
特に恐ろしいのは狂犬病です。万が一罹患すると確実に死に至るといわれています。
自宅内でアブラコウモリを見つけたとしても、絶対に素手で触ったり、至近距離で観察しないようにしましょう。
住宅被害

アブラコウモリの糞尿には、建材を劣化させる成分が含まれているため、屋根裏や壁の中に大量の排泄物が溜まると、住宅が汚染される場合があります。
天井や壁に大きなシミができて不衛生に見えるだけではなく、建材の劣化が進むと自宅の耐久性が低下する可能性も。
さらに、建材の腐食が進むとシロアリが寄ってきやすくなり、食害にあうことがあります。
シロアリに建材を食べられてしまうと、自宅はより脆くなってしまい、最悪の場合はリフォームの必要に迫られるかもしれません。
騒音被害

アブラコウモリは棲みついた場所でパタパタと羽ばたいたり、鳴き声を上げたりします。
夜行性のため、特に活発に動くのは日没後から夜間。ちょうど人間が寝静まる時間帯と被っています。
集団でパタパタと羽ばたかれたり、キーキーと甲高い声で鳴かれたりしたら、睡眠を妨害されて安心して眠れないでしょう。
寝不足によって体調を崩す可能性もあります。
アブラコウモリが棲みついているサイン

鳴き声や活動音の特徴を知り「もしかして自分の家にアブラコウモリが棲みついているのでは?」と不安を抱いた方がいるかもしれません。
本当にアブラコウモリがいるのかどうかを確認するために、以下の点をチェックしてみましょう。
・自宅の周りにフンがある
・外壁に白い汚れや黒ずみがある
・悪臭を感じる
自宅の周りにフンがある

こちらで説明したとおり、アブラコウモリのフンは、5~10mm程度と小さく、黒色や茶色をしています。
乾燥していてパサパサしており、捻じれた形状であることが特徴です。
このフンが自宅の周りに落ちていたり、外壁に付着したりしている場合はアブラコウモリが棲みついている可能性があります。
侵入経路付近であるベランダや室外機のダクト、換気扇や換気口の下にまとまって落ちていることが多いです。
外壁に白い汚れや黒ずみがある

外壁に白い汚れや黒ずみがある場合、アブラコウモリが自宅に棲みついている可能性があります。
白い汚れはアブラコウモリの尿です。夜間に外壁に止まって休憩している最中や、棲み処に戻るときに排出された尿が乾燥し、白い液だれのような汚れとなって付着します。
鳥のフンと似ていますが、黒い塊が混じっておらず真っ白な液状なのであればアブラコウモリの尿です。
また、黒ずみは侵入経路を出入りする際にアブラコウモリが体を擦って生じます。
ネズミが棲みついている場合も黒ずみができますが、アブラコウモリは屋根や軒下の隙間など高所から侵入することが多いため、外壁の上部が黒くなっている場合はアブラコウモリの存在を疑いましょう。
悪臭を感じる
こちらで説明したとおり、アブラコウモリのフンは独特のニオイを放ちます。
鼻をツーンと刺激するような悪臭を自宅内で感じる場合、アブラコウモリが棲みついているかもしれません。
ニオイが強ければ強いほど多くのアブラコウモリがいる可能性があります。
アブラコウモリが棲みつく場所
アブラコウモリが棲みつきやすいのは、暗くてジメジメとした天敵の目につきにくい場所です。

・屋根裏
・雨どいの中
・室外機のダクト内
・換気口の中
・雨戸の戸袋
・シャッターの隙間
・床下
アブラコウモリが棲みついている場所を巣といいます。
鳥やネズミの巣のような枝葉やゴミを集めたものではなく、棲みついている場所そのものが巣です。
屋根裏に棲みついた場合は屋根裏をアブラコウモリの巣と呼びます。

アブラコウモリは屋外ではなく民家の中に巣をつくるため、自力での駆除が可能です。
アブラコウモリは自分で駆除できる!手順を解説
アブラコウモリ駆除は、巣と侵入経路を特定して道具をそろえれば、自分で対応できます。
ただし、正しい手順で実施しないと法律に違反したり再びアブラコウモリが棲みつく可能性があるため、ここから説明する手順を参考に駆除してください。
【注意】殺傷と捕獲は法律違反

アブラコウモリを駆除する前に覚えておきたいのは、殺傷と捕獲が法律で禁止されているという点です。
野生のコウモリは鳥獣保護管理法の保護対象で、無許可で殺したり捕まえたりすると、100万円以下の罰金もしくは1年以下の拘禁刑が科されます。
駆除する際、アブラコウモリを棒やホウキでつつくと傷つけてしまう可能性があるため、直接体に刺激を与えないようにしましょう。
網やカゴで捕獲することも法律違反です。
アブラコウモリを駆除するときは一切傷つけずに自宅の中から追い出してください。
駆除手順①巣の場所と侵入経路を特定

ここからアブラコウモリの正しい駆除手順を解説します。
駆除する前に、まずは巣と侵入経路を特定しましょう。
アブラコウモリがどこに棲みついているのかを正しく把握しないと、すべて追い出すことはできません。
たまたま1匹見かけた場所だけ対策しても、他の場所に大量にアブラコウモリがいる可能性があります。
また、アブラコウモリは帰巣本能が強いため追い出しても再び戻ってくる場合があります。
再来防止として駆除後に侵入経路を塞ぐため、どこから出入りしているのかも把握しておきましょう。
アブラコウモリが活発に活動するのは、日没後20~30分後から数時間程度です。
日が暮れてから夜間にかけて自宅周辺を観察し、どこからアブラコウモリが侵入しているのかチェックしてください。
あわせて、フンが多く落ちているか、悪臭を強く感じるか、騒音が激しく聞こえるか、という点も巣と侵入経路の特定に役立つポイントです。
ただし、巣を見つけたとしてもむやみに中を覗かないようにしましょう。
驚いたアブラコウモリが飛び出してきて接触し、ケガを負ったり感染症にかかったりする危険があります。
駆除手順②駆除道具を用意する

巣と侵入経路がわかったら、駆除に必要な道具をそろえます。
主に必要なものは以下のとおりです。
巣と侵入経路の場所によって必要な道具が一部異なるものの、追い出し用の忌避スプレーは必需品です。
アブラコウモリの体に触れたり、フンの菌やカビを吸い込んだりするのを防ぐために、防じんマスクとゴム手袋、ゴーグルも必ず用意しましょう。
駆除手順③アブラコウモリを追い出す

道具を用意したら、いよいよアブラコウモリを追い出します。
巣の隙間や侵入経路に忌避スプレーを噴射しましょう。
狭い場所の場合は、付属のノズルを使うと便利です。
アブラコウモリはしぶとく、なおかつ集団で棲みついているため、一回噴きかけただけでは追い出せません。
断続的に何回も噴射しましょう。忌避スプレーに人体に有害なものは含まれていませんが、ハッカやワサビなどの刺激成分が入っています。
繰り返し噴射していると目や喉が痛くなる可能性があるため、不安な方はマスクとゴーグルを着用しましょう。
また、2階以上の高所で作業する場合は脚立や梯子を使うことが多いです。
体の小さなアブラコウモリですが、勢いよくバサバサと飛び出してくるため、驚いて足場から落ちる可能性があります。
高いところで作業する際は、他の人に脚立や梯子を支えてもらう、万が一のケガに備えてヘルメットやプロテクターを付けるなど万全の対策を講じて挑むと安心です。
駆除手順④巣の中の清掃と消毒

アブラコウモリをすべて追い出したら、巣の中に溜まっているフンを清掃します。
菌やカビを吸い込んだりフンに直接触ったりしないように、作業時は忘れずにマスクとゴーグル、ゴム手袋を着用しましょう。
非常に大量のフンが溜まっているため、ハンドクリーナーで除去するとスピーディーに片付けられます。
ハンドクリーナーは、フンの菌やカビが残らないように使用後念入りに消毒と洗浄を行いましょう。
フンを清掃した後は、巣の中を消毒します。
市販の消毒液を使用して問題ありませんが、スプレータイプのものを噴射すると残っている菌やカビが空気中に舞う可能性があります。
そのため、消毒液を雑巾に染み込ませて拭く方法がおすすめです。
また、フンに引き寄せられたゴキブリやダニなどの害虫が潜んでいる可能性があるため、殺虫剤も用意しておきましょう。
駆除手順⑤侵入経路を封鎖する

巣の清掃と消毒が終わったら侵入経路を封鎖します。
前述のとおり、コウモリは帰巣本能が強い動物のため、追い出しても隙間を塞いでおかないとまた侵入される可能性があります。
侵入経路の場所によって必要な道具が異なり、屋根や軒下の隙間、亀裂などの密閉しても問題のない場所はコーキング剤や害獣パテで塞ぎましょう。
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チューレスねずばんパテ|住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社
換気扇や換気口など、密閉すると生活に支障のある場所の場合は目の細かいステンレス製の金網で塞ぎます。
侵入経路の形に切り、コーキング剤で接着します。
駆除手順⑥再来防止対策をする

侵入経路を封鎖した後、アブラコウモリの再来対策を行うとより安心です。
コウモリが苦手なハッカ成分を含んだ忌避剤を設置したり、スプレーを散布したりすることで自宅に寄り付くのを防止できます。
【自分でできない!】駆除が難しい場合はプロに依頼を
ここまで自分でアブラコウモリを駆除する手順を解説してきました。
巣と侵入経路を特定し、道具をそろえれば一般の方でもアブラコウモリを駆除できます。
ただし、場合によっては対応が難しいことも。
たとえば、屋根裏や床下に棲みついている場合、中に入ってフンの清掃と消毒を行う必要があります。
しかし、人間の出入り口がない天井や床もあり、侵入する際は点検口を設置しなければなりません。
点検口の取り付けには、専用の道具と建築の知識、経験を要します。
普段からDIYに慣れている方であれば問題ありませんが、大工作業を一切行ったことがない方が対応するのは非常に難しいでしょう。
また、2階以上の屋根や軒下の隙間からアブラコウモリを追い出すのであれば、7~8m程度の梯子に乗らないと届かない場合があります。
仕事で高所作業に慣れている方でない限り、大きな危険が伴います。
自分での駆除が難しいと感じた場合は、コウモリ駆除専門のプロへの依頼を検討しましょう。
熟練した技術と豊富な経験を活かし、どんな場所にアブラコウモリが棲みついていても適切に追い出しを行い、巣の清掃と消毒、侵入経路封鎖と再来防止対策まで徹底して対応します。
まとめ
アブラコウモリの鳴き声の特徴とネズミとの判別方法、アブラコウモリが及ぼす被害と棲みついているサイン、駆除方法まで解説しました。
「キーキー」「キュルキュル」という鳴き声が夜間に聞こえる場合、アブラコウモリが棲みつているかもしれません。
ただし、ネズミの鳴き声と酷似しているため、活動音や落ちているフンの形状もあわせて確認し、どちらなのかを判別しましょう。
アブラコウモリ駆除は自分でできますが、状況によっては対応が難しいことがあります。
もしアブラコウモリに棲みつかれ、被害にお困りの場合はプロへの依頼をご検討ください。
害虫害獣コンシェルジュは、コウモリ駆除専門のプロが巣と侵入経路の特定から追い出し、侵入経路の封鎖と再来防止対策まで一貫して行います。
アブラコウモリにお悩みの際はぜひ一度ご相談ください。
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