ツマグロスズメバチは沖縄のハチ?生態や危険性も解説

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ハチを見かけると「刺されてしまう」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
特にスズメバチは攻撃的で怖いイメージがあるため、正しく種類を見分けて落ち着いて対処することが大切です。
この記事では、沖縄などのあたたかい地域に生息するツマグロスズメバチの生態や危険性について詳しく解説します。
生息地域にお住まいの方や旅行で訪れる方だけでなく、温暖化に伴う気候変動で生息域が北上している可能性も考えられます。
いざというときに冷静に対処できるよう、あらかじめ正しい知識を身につけておきましょう。
- ツマグロスズメバチの見た目や大きさ
- ツマグロスズメバチの危険性や攻撃性の高さ
- ツマグロスズメバチが巣をつくる場所や生息地
- ツマグロスズメバチに遭遇したときの正しい対処法
- ツマグロスズメバチに刺されたときの応急処置
- スズメバチの危険性や駆除方法
スズメバチとは
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スズメバチは、いくつかのグループに分類されていて、日本国内だけでもさまざまな形や性質をもった種類が存在しています。
スズメバチはハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科に属する昆虫の総称で、ここから下記4つのグループに分類されます。
| スズメバチの分類 | 種類 |
| スズメバチ属 (Vespa) |
ツマグロスズメバチ、オオスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチ、チャイロスズメバチ、ツマアカスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチなど |
| クロスズメバチ属 (Vespula) |
クロスズメバチ、シダクロスズメバチ、ツヤクロスズメバチ、キオビクロスズメバチ、ヤドリスズメバチ など |
| ホオナガスズメバチ属 (Dolichovespula) |
ヤドリホオナガスズメバチ、キオビホオナガスズメバチ、シロオビホオナガスズメバチ、ニッポンホオナガスズメバチ など |
| ヤミスズメバチ属 (Provespa) |
ナミヤミスズメバチ、タイリクヤミスズメバチ、オオヤミスズメバチ |
日本ではスズメバチ属、クロスズメバチ属、ホオナガスズメバチ属のグループが生息しています。一方、ヤミスズメバチ属はタイやベトナムなど、東南アジアで見られる種類です。
ツマグロスズメバチも分類されているスズメバチ属は、体が大きく攻撃性が高いオオスズメバチも所属しています。
どのグループに分類されていても、スズメバチの名がつくハチはいずれも強い毒針を持ち、刺されると激しい痛みや腫れが生じます。
刺されると命に関わるアナフィラキシーショックを引き起こす恐れがあるため、遭遇した際は注意が必要です。
ツマグロスズメバチってどんなハチ?

スズメバチのなかでも、ツマグロスズメバチは特徴的な見た目をしています。一般的な黄色と黒の縞模様のスズメバチとは異なるため、比較的見分けやすいです。
この項目ではツマグロスズメバチの生態について、基本情報をもとに詳しく紹介します。
ツマグロスズメバチの基本情報
| 和名 | ツマグロスズメバチ |
| 学名 | Vespa affinis |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科 スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:2.5~2.8cm 働きバチ:1.8~2.2cm オスバチ:1.8~2.3cm |
| 巣の場所 | 開放空間(樹木の枝、地表近くの草やつる、軒下、フェンスなど) ※地表から1m前後の高さにつくることが多い |
| 巣の規模 | 巣盤:4~6枚 育房:800~6500房 |
| 巣の特徴 | 初期:とっくりを逆にしたような形をしている 拡大期:巣が拡大するにつれて球状になる 成熟期:巣をつくる場所によって臨機応変に形状を変える |
| 主な餌 | 幼虫:バッタやトンボなどの昆虫を肉団子状にしたもの 成虫:幼虫の分泌液、樹液、熟した果実など |
| 生息域 | 先島諸島より南(宮古島、石垣島、西表島、与那国島、波照間島など)、中国南部、台湾、ベトナム、ミャンマー、スリランカ、インド |
ツマグロスズメバチは、日本では沖縄県の宮古島や石垣島などで見られる、あたたかい地域を好むハチです。
腹部の先端(ツマ)が黒くなっている見た目が名前の由来と言われています。
ツマグロスズメバチはスズメバチ属に分類されており、同じ分類の中には攻撃性が高いといわれるオオスズメバチやキイロスズメバチも含まれています。
ツマグロスズメバチの特徴的な見た目

ツマグロスズメバチは、腹部が黄色と黒色の2色にハッキリと分かれています。
スズメバチのような縞模様ではありません。名前の由来のとおり、腹部の先端(ツマ)が黒いことも、このハチを見分ける際の重要なポイントです。
ツマグロスズメバチはどのくらいの大きさ?

ツマグロスズメバチの体長は、スズメバチ属のなかでは小型です。
小型とはいえスズメバチ特有の体つきをしているため、実際に近くを飛ぶと、強い威圧感や恐怖を感じるかもしれません。
| ツマグロスズメバチとオオスズメバチの違い | ||
| 種類 | ツマグロスズメバチ | オオスズメバチ |
| 大きさ | 1.8~2.8cm | 2.6~5.0cm |
日本一大きなハチのオオスズメバチは、体長2.6〜5.0cmと大きく、ツマグロスズメバチは1.8〜2.8cmと小さなサイズといえます。
しかし、日本国内でよく目にするミツバチやアシナガバチと比べると、大きなサイズのハチです。
身近なもので例えると、ツマグロスズメバチの働きバチやオスバチは1円玉の直径(2cm)とほぼ同じくらいの大きさとなります。
ツマグロスズメバチの生息域

ツマグロスズメバチは、あたたかい気候を好むスズメバチです。
日本では、宮古島や石垣島など、沖縄県の先端諸島でのみ生息しています。
生息地が限られているため、特定の地域以外で生活している方が日常生活で見かけることは、ほとんどありません。
主な生息地域は、以下のとおりです。
| ツマグロスズメバチの生息域 | |
| 国内 | 沖縄県の宮古島、石垣島、西表島、与那国島、波照間島など |
| 国外 | 中国南部、台湾、ベトナム、ミャンマー、スリランカ、インド |
台湾や東南アジア、インドといった広範囲に分布しているため、海外旅行や出張で現地を訪れる際は備えをしておくのが良いです。
日本国内においては本州には生息しないとされていますが、近年の気温上昇に伴い、生息域が北上している可能性があります。
ツマグロスズメバチは特に危険なハチなので、今後の備えとして知識があると安心です。
ツマグロスズメバチの生態

ツマグロスズメバチは、1匹の女王バチを中心に、数多くの働きバチが協力して生活する社会性昆虫です。
群れのなかではそれぞれの役割が決まっており、効率よく巣を維持して拡大させる仕組みが整っています。
他のスズメバチの巣を乗っ取るようなスズメバチも存在しますが、基本的な生態システムはスズメバチ全体で共通しています。
| ツマグロスズメバチの分業 | |
| 初代女王バチ |
・初期巣の形成(巣づくり、餌集め、初期の幼虫の育成) ・産卵 ・毒針を持つ |
| 働きバチ | ・巣の拡張と維持 ・幼虫の育成(狩りをして餌を運ぶ) ・巣の中の温度調節 ・外敵から群れを守る ・毒針を持つ |
| オスバチ | ・新女王バチとの交尾 ・巣の拡張や幼虫の育成はしない ・毒針を持たない |
| 新女王バチ | ・オスバチと交尾をしたのちに越冬 ・翌年の春から初期巣のを形成し産卵 |
このように、ツマグロスズメバチの巣は4つに分かれて運営されています。
それぞれの個体が自分の役割を果たすことで、いくつもの育房をもつ大きな巣を維持することが可能です。
また、狩りは成虫が自分のエサとするのではなく、幼虫を育てるためにバッタやトンボなどの昆虫を捕らえます。
初代女王バチ
4月中旬〜6月上旬頃に初代女王バチは越冬から目覚め、たった1匹で新しい巣づくりを開始します。
この時期の女王バチは、巣をつくるための場所選びから材料の調達、さらには最初に産んだ卵の世話まで、すべての作業を自分だけで行います。
また、女王バチは産卵するための器官が変化した毒針をもっており、外敵から自分や幼虫を守る能力も備えています。
働きバチが羽化して群れの数が増えてくると、女王バチは巣の外へ出るのをやめ、産卵のみに専念します。
働きバチ
働きバチはすべてメスの個体で構成されており、巣の運営における実務のほとんどを担います。
巣の拡張や清掃、幼虫への餌運び、さらには巣の中の温度調節まで、多岐にわたる労働をこなします。
外敵が巣に近づいた際に真っ先に攻撃を仕掛けてくるのも、この働きバチです。
女王バチと同様に毒針をもっており、外敵を追い払って群れを守るために、高い攻撃性を見せることがあります。
働きバチの数が増えるほど、巣はより大きく強固なものへと成長していきます。
オスバチ
オスバチは、8月下旬〜11月頃の巣が最大規模に達した時期に誕生します。
働きバチとは異なり、巣づくりや狩りなどの日常的な労働には一切参加しません。
新女王バチと交尾をすることが唯一の役割ですが、翌年新しい群れをつくるために必要不可欠な存在と言えます。
オスバチの特徴は、毒針をもっていないことです。
ハチの針は産卵管が変化したものなので、オスには針が存在せず人を刺すことができません。
しかし、見た目だけでメスと判断するのは難しいため、むやみに近づくのは避けましょう。
新女王バチ
新女王バチは、8月下旬〜11月頃にオスバチと交尾を行った後、単独で越冬の準備に入ります。
現在の巣で育った働きバチやオスバチは冬を越さずに死んでしまいますが、新女王バチだけが次の世代へ命をつなぎます。
地中や倒木などの温度や湿度変化が少ない場所で冬を越した新女王バチは、4月中頃〜6月上旬に再び初代女王バチとして活動を始めます。
沖縄県の冬は平均気温が20℃を超える日もありますが、日本のツマグロスズメバチは越冬します。これは気温だけでなく、日照時間の減少や、餌となる他の昆虫が減るという環境変化が影響しているためと考えられています。
ツマグロスズメバチの攻撃性について

ツマグロスズメバチは、スズメバチのなかでも攻撃的な性質をもっています。
特に巣を守る本能が強いため、人間が意図せずとも刺激を与えてしまったとき、積極的に攻撃してきます。
農地の周辺や林の中に巣をつくるため、人間が知らずに近づいて刺されることがあります。
一度刺激を受けると、最大で10mほどの距離を執拗に追いかけてくることがあり大変危険です。
また、刺されると激しい痛みや腫れが生じ、最悪の場合はアナフィラキシーショックを引き起こす恐れもあります。
ツマグロスズメバチの巣

ツマグロスズメバチの巣は、形状や場所選びに一定の傾向があります。
一般的なスズメバチの巣とは異なる点も多いため、見分けるための大きなヒントになるでしょう。
ツマグロスズメバチがどのような巣をつくり、どれくらいの規模まで成長させるのか解説します。
ツマグロスズメバチはどんな巣をつくる?
| 巣の見た目 |
初期:徳利(とっくり)を逆さにした形 拡大期:球状から、場所に合わせて変形する |
| 巣をつくる場所 | 開放空間(樹木の枝、地表近くの草やつる、軒下、フェンスなど) |
| 巣の規模 |
巣盤:4~6枚 育房:800〜6,500房 |
初期の巣は、入り口が細長く伸びたとっくりを逆さにしたような独特の形状をしています。
働きバチが羽化して巣が大きくなってくると、この入り口部分は削り取られ、最終的には数千の個体がいる大規模な巣へと成長します。
ツマグロスズメバチが巣をつくる場所

ツマグロスズメバチは、周囲が開けた開放空間を巣づくりの場所に選びます。
林の中や農地の低い樹木や草むらに巣をつくることが多いですが、住宅の敷地内などに巣をつくる場合も、閉鎖的な屋根裏などに巣をつくるケースは珍しく、軒下などの開放的な場所に巣をつくります。
- 樹木の枝
- 低い位置にある草むら
- 公園や農地のフェンス
- 住宅の軒下
初代女王バチがつくる初期の巣は、地表から1m前後の低い位置が多く、働きバチの数が増えた頃に、軒下のような高い場所へ移り住むこともあります。
特に草むらや低い木の枝に巣がつくられると、草刈りなどの作業中にうっかり近づいてしまい、刺されるなどのトラブルも起こっています。
ツマグロスズメバチの巣は放置しても大丈夫?
自宅の敷地や頻繁に通る場所でツマグロスズメバチの巣を見つけた場合、そのまま放置するのは危険です。
「自分は近づかなければいい」と考えていても、知らずに近づいて被害にあう可能性を否定できません。
ツマグロスズメバチの巣は、最大で6,500房ほどの規模になり、巣の規模が大きくなるほど一度に羽化する働きバチの数も増えていきます。
小さな巣だと放置していると巣がみるみる大きくなり、個人での対処ができなくなるかもしれません。
また、駆除の際の負担や危険性も飛躍的に高まります。
被害が広がる前に駆除専門のプロへ相談するなど、早急な対応を検討しましょう。
ツマグロスズメバチを見かけたらどうする?

ツマグロスズメバチに遭遇しても、慌てて行動するのは禁物です。
ハチの習性を理解し、落ち着いて行動することで刺されるリスクを大幅に下げることができます。
ツマグロスズメバチに遭遇したら

目の前にツマグロスズメバチが現れたら、まずは焦らず自分の身を守ることを最優先に考えましょう。
ハチを刺激せずにその場を切り抜けるための具体的な行動を紹介します。
巣やハチを見つけても騒がない
ハチが近くにいても、大声を上げたり手で振り払ったりしてはいけません。
ハチは大きな動きや音を自分への攻撃と見なして襲ってくる性質があるため、まずは冷静さを保つことが大切です。
その場から静かに離れる
ハチに遭遇したときは、背中を見せずにゆっくりと後ずさりしながら距離をとりましょう。
急に走りだすとハチを刺激するだけでなく、その振動が地面から巣に伝わって群れを刺激したり、足元が不安定な場所では転倒する可能性もあるため、慎重にその場を離れます。
頭や目(黒い部分)に気を付ける
スズメバチは、天敵であるクマを連想させる黒い色を攻撃する習性があります。
人間の体では、頭髪や目が狙われやすいため、淡い色の帽子やかばん、タオルなどで頭を保護しながら姿勢を低くして移動しましょう。
ツマグロスズメバチの巣に近寄らないようにする
ツマグロスズメバチは、低い位置にある草むらや茂みに巣をつくることが多いハチです。
知らずに巣へ近づくと、偵察バチが周囲を飛び回り大顎を使ってカチカチという音で警告してきます。
スズメバチの行動に異常を感じたらすぐに引き返しましょう。
もし数匹のハチを頻繁に見かけるものの、どこに巣があるかわからない場合は、巣が巨大化して危険が増す前にプロへの相談をおすすめします。
ツマグロスズメバチに刺されないためにできること

ツマグロスズメバチが生息している地域を訪れる際は、あらかじめ刺されないための準備をしておくことが大切です。
ハチを寄せ付けないための対策を3つのポイントにまとめました。
黒い服装を避ける
屋外活動の際は、グレーやベージュなどの、淡く明るい色の服を選ぶようにしましょう。
黒色や濃い紺色などはハチに狙われやすいため、帽子や靴などの小物も含めて明るい色で統一するのが望ましいです。
ただし白や黄色などの明るい色は、ハチ以外の昆虫を引き寄せてしまう可能性があります。
そのため、グレーやベージュのような落ち着いた色がおすすめです。
強いニオイを避ける
香水やヘアスプレー、香りの強い柔軟剤などは、ハチを刺激したり引き寄せたりする原因になります。
ハチは嗅覚が鋭いため、自然の多い場所へ行く際は無香料の製品を選ぶなどの工夫が必要です。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
ジュースやスポーツドリンクなどの甘いニオイも、ハチを引き寄せる要因の1つです。
飲みかけのペットボトルを放置するとハチが寄ってくるため、水分補給は水やお茶にするか、飲み終えた容器はすぐに片付けるとよいでしょう。
ツマグロスズメバチに刺されてしまったら

万が一ツマグロスズメバチに刺されてしまったときは、パニックにならずに落ち着いて行動することが重要です。
スズメバチの種類によって毒の量には差がありますが、刺された際に行うべき応急処置の手順は共通しています。
まずはハチの追撃を避けるために安全な場所へ避難してから、適切な処置を行いましょう。
迅速に処置を行うことで、痛みや腫れなどの症状を最小限に抑えられます。
アレルギー反応が出ていないか全身を確認
ハチに刺された後に注意すべきなのは、アレルギーによる全身反応です。
刺された直後から数十分の間は、体調に異変がないか慎重に観察してください。
特に以下のような症状が現れた場合は、命に関わるアナフィラキシーショックを引き起こしている恐れがあります。
- じんましん
- 全身のかゆみ
- 息苦しさ
- 唇や舌の腫れ
- 吐き気
- 腹痛
- 発熱
- めまい
- 意識の混濁
これらの症状が1つでも見られる場合は、すぐに救急車を要請するか、一刻も早く医療機関を受診してください。
たとえ症状が軽く見えても、急激に悪化する可能性があるため、決して放置してはいけません。
傷口を流水で洗い毒を取り除く

全身症状が出ていないことを確認したら、傷口の処置に移ります。
まずは清潔な流水を使って、刺された部分をしっかりと洗い流しましょう。
具体的な手順は以下のとおりです。
- 針が残っている場合は、ピンセットなどで静かに取り除く
- 傷口を指先で圧迫し、毒液をしぼりだすようにしながら洗う
ハチの毒は水に溶けやすい性質をもっています。
そのため、大量の水で洗い流しながら毒を体外へ排出させることで、その後の痛みや腫れを和らげる効果が期待できます。
抗ヒスタミン軟膏を塗布し患部を冷やす

毒を洗い流した後は、薬を使って炎症を抑える処置を行います。
適切な薬剤を塗布した後に冷やすことで、激しい痛みや痒みを鎮められます。
処置のポイントを順番にまとめました。
- 抗ヒスタミン剤やステロイドを含む軟膏を患部に塗る
- 保冷剤や冷たい水で濡らしたタオルを当てて冷やす
- 氷を使用する場合は、タオルに包んでから使用する
- 安静な状態で過ごす
薬を塗ることでアレルギー反応による皮膚の腫れを抑制し、冷やすことで血管を収縮させて毒が広がるのを遅らせられます。
アンモニアを塗る民間療法は、効果がないだけでなく皮膚を傷める原因になるため、絶対に行わないようにしましょう。
患部を持ちあげ腫れを和らげる

応急処置の仕上げとして、刺された場所の血流を調整して腫れを抑えます。
特に手足などを刺された場合は、患部の位置を意識するだけで不快感を軽減できます。
具体的な方法は以下のとおりです。
- 刺された部位を高い位置に保つ
- 座ったり横になったりして、無理のない姿勢で安静にする
患部を高く持ちあげることで、血液が集中して内圧が高まるのを防ぎ、腫れがひどくなるのを抑制できます。
処置を終えた後も20分から30分ほどは安静にして、体調に変化がないか様子を見守るようにしてください。
ツマグロスズメバチの危険性や駆除方法

ツマグロスズメバチは開放的な空間に巣をつくる習性があり、庭の生垣や低い枝など、人の手が届きやすい場所に巣をつくります。
地表から1m前後の高さに巣をつくることが多いため、人間があやまって触れてしまうリスクも考えられます。
もしツマグロスズメバチの巣を発見して、自分での駆除に少しでも不安を感じた場合は、駆除専門のプロに依頼しましょう。
ここからは、ツマグロスズメバチの危険性が時期によってどのように変化するのか、また駆除に役立つグッズにはどのようなものがあるのかを詳しく解説します。
日本に生息するツマグロスズメバチの活動時期別の危険性

ツマグロスズメバチの危険性は、季節の移り変わりとともに大きく変化します。
巣の大きさとハチの数は比例して増加するため、どの時期にどのようなリスクがあるのかを把握しておきましょう。
時期ごとの巣の状態と危険度は以下のとおりです。
| 時期 | 巣とハチの状態 | 危険度 | 作業の目安 |
| 4月中旬~6月上旬 |
|
低 | 自分での駆除を検討できる時期 |
| 6月~9月 |
|
高 | 駆除専門のプロへの依頼を推奨する時期 |
| 8月下旬〜11月下旬 |
|
高 | 駆除専門のプロへの依頼を推奨する時期 |
| 11月下旬〜4月中旬 |
|
低 | 巣の撤去のみであれば比較的安全 |
自分で安全に対処できるのは、女王バチが1匹で巣づくりをしている初期段階までです。
6月以降に働きバチが羽化し始めると、巣の周辺を警備するハチが増え、不慣れな作業は命に関わる事故につながりかねません。
なお、日本のツマグロスズメバチは、生息地である沖縄などの冬の平均気温が活動可能な20℃を超えていても、日照時間の変化や餌となる昆虫の減少により越冬(休眠)に入ります。
一方、シンガポールなど1年を通して気温が安定している熱帯地域では特定の越冬期間がなく、1年中活動しています。
熱帯地域では常にさまざまな発達段階の巣が存在し、新女王バチやオスバチも通年で見られます。
日本国内においては活動が活発になる6月以降に巣を見つけた場合や、少しでも駆除に不安を感じる場合は、無理をせずプロに相談しましょう。
ツマグロスズメバチの駆除に使えるグッズ
ツマグロスズメバチの被害を防ぐためには、市販されている駆除グッズのなかから適切なものを選んで使用することが重要です。目的や状況に合わせて使い分けることで、ハチを寄せ付けない環境づくりや、巣の撃退が可能になります。
各グッズの特徴と主な使用目的について紹介します。
捕獲器を使う
捕獲器は、ハチが好むニオイで誘い込み、一度入ると出られない構造になっている容器です。
主にハチの個体数を減らす目的で使われます。
特に春先に設置すると巣づくり前の女王バチを捕獲できるため、付近での巣づくりを未然に防ぐ効果が期待できるでしょう。
設置する際は、人が頻繁に通る場所は避け、ハチが飛び交いそうな庭の隅などに配置するのがポイントです。
駆除エサ剤を使う
駆除エサ剤は、容器の中にフィプロニルという殺虫成分を含んだエサが入っている設置型の駆除グッズです。
スズメバチが好む甘い香りで誘い込み、容器の中からエサをハチの巣に持ち帰らせます。
巣にいる仲間のハチや幼虫がそのエサを食べることで毒が広がり、巣全体を壊滅させることができる仕組みです。
駆除スプレーを使う
スズメバチ駆除グッズのなかで、即効性があり効果的なのが殺虫スプレーです。
スプレーを選ぶ際は、スズメバチの神経を麻痺させるピレスロイド系の成分が入っているかを確認しましょう。
スズメバチの動きを素早く止めることで、集団で攻撃される前に駆除することができます。
また、巣をつくられたことがある場所や、軒下など巣をつくられやすい場所にあらかじめスプレーしておけば、数か月間の巣づくり防止効果も期待できます。
スズメバチの駆除をする場合は、頭や顔も含め、必ず肌が露出していない状態で行いましょう。
スズメバチは巣を襲われた際に集団で攻撃してくる習性があり、油断をすると致命的な怪我に繋がる可能性があります。
もし巣の直径が10cmを超える場合は、無理に自分で駆除をせず、駆除専門のプロへ依頼することをおすすめします。
安全に駆除するために必要な道具一覧
ツマグロスズメバチの巣を安全に駆除するためには、ハチの攻撃から身を守るための準備が必要です。
刺されないように肌の露出や隙間をなくして、万全の装備を整えてから作業に臨みましょう。
具体的にどのような道具が必要になるのか、それぞれの用途とともに紹介します。
駆除スプレー(2~3本)
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カダン スズメバチバズーカジェット 550mL まとめ買い3本セット|フマキラー
スズメバチ専用の駆除スプレーは、予備を含めて2〜3本ほど用意しておきましょう。
作業の途中で薬剤が足りなくなると駆除を中断せざるを得ず、ハチの反撃を受けるリスクが高まるため、余分に持っておくと安心です。
脱脂綿
スズメバチの巣には出入り口が一箇所だけあります。
作業中に巣の中のハチが飛び出してくるのを防ぐため、まずこの穴を脱脂綿などで隙間なく塞ぐことが重要です。
ホームセンターなどで手に入るコーキング剤でも代用できます。
白い防護服セット※7mm以上の厚手のもの
オオスズメバチの針は3〜7mmと長く薄手の生地では貫通するため、必ずスズメバチに対応できる厚さを選びましょう。
隙間からの侵入を防ぐためにも、ヘルメットと一体化できるタイプだとより安心です。
虫取り網
スズメバチの巣の出入り口を塞いだ後も、油断は禁物です。
外に出ていた戻りバチが、人を攻撃することがあるためです。
戻ってきたスズメバチは虫取り網で捕獲し、集まったスズメバチはスプレーを吹きかけて駆除します。
厚手のゴミ袋
スズメバチの動きが止まったら、ハチの巣を厚手のゴミ袋に入れて回収しましょう。
ハチの巣の中にはまだ生きているハチが潜んでいる可能性があるため、薄い袋では突き破る場合があります。
ゴミ袋を二重にして使うことを強くおすすめします。
ヘラ

SK11 スクレーパー ステンレス金ベラ 45mm|セルプラ商事株式会社
スズメバチの巣を取り除いた後、軒下や外壁にはハチの巣の根元部分が頑固な汚れとして残ることがあります。
このような跡はヘラを使って削り取ることで、綺麗に除去することが可能です。
ノコギリ
スズメバチの巣が硬化して取りづらい場合や木の枝を巻き込んでいる場合などは、ノコギリを活用しましょう。
掃除用具※ちりとりほうきセット
駆除作業が終わった後に、散乱したスズメバチの死骸や巣の破片を集めて処分するために掃除道具のセットが役立ちます。
夜間作業に赤色灯は使える?
スズメバチの駆除を夜間に行う際、ハチは赤い光を認識できないという理由で赤色灯や赤いセロハンを貼ったライトの使用が推奨されることがあります。
暗い時間帯はハチが巣に戻って活動が鈍るため、光を工夫することでハチに気づかれずに作業ができると考えられてきました。
しかし、近年の研究成果では、赤色灯であってもハチを刺激して呼び寄せてしまう可能性が示唆されています。
スズメバチの種類によって赤色を含む暖色系の光に強く引き寄せられる事例が確認されたためです。
特定の色の光を「見えないはずだ」と過信して作業を行うと、ハチの反撃を受けて重大な事故につながる恐れがあるため注意が必要です。
夜間の駆除作業は足元が悪いうえに、光の有無に関わらずハチが防衛本能で攻撃してくるリスクは常に存在します。
赤色灯は決して万能な防御グッズではないことを理解し、夜間の作業には常に高い危険が伴うことを意識しましょう。
スズメバチ駆除の手順

スズメバチの駆除は、一歩間違えると命に関わる重大な事故につながる恐れがあります。
正しい順序とそれぞれの作業における注意点をしっかりと把握して、安全を最優先に作業を進めることが大切です。
ここでは、実際に駆除を行う際の具体的な手順について詳しく解説します。
①必要な道具がそろっているか確認
作業を開始する前に、必要な道具が手元にあるか確認しましょう。
- 駆除スプレー ※2~3本
- 脱脂綿
- 白い防護服セット ※7mm以上の厚手のもの
- 虫取り網
- 厚手のゴミ袋
- ヘラ
防護服に穴や隙間がないか、スプレーの残量は十分かといった点は念入りにチェックしてください。
予備のスプレーもすぐに手に取れる場所に置いておくことで、不測の事態にも冷静に対応できます。
②スズメバチの巣穴に駆除スプレーを噴射する
準備が整ったら、巣の入り口に向けて一気に駆除スプレーを噴射します。
スプレーの強力な薬剤によって巣の中にいるハチの動きを封じます。
噴射を続けてハチの羽音が完全に収まったことを確認したら、用意しておいた脱脂綿を巣穴に詰め込んでフタをしましょう。
生き残っているハチが外に飛び出してくるのを防ぎ、刺傷被害のリスクを最小限に抑えられます。
③巣を切り離してゴミ袋の中に入れる
ヘラやノコギリなどを使って巣を根元から切り離します。
あらかじめゴミ袋を巣の下に準備しておくとスムーズに作業を進めることができます。
切り離した巣はそのままゴミ袋の中へ入れる際に、巣の破片やハチの死骸が周囲に散らばらないよう注意してください。
死骸であっても針に毒が残っているため、決して素手で触れてはいけません。
④ゴミ袋を何重にも縛る
巣を入れたゴミ袋は、隙間がないように口をしっかりと縛ってください。
袋を複数枚重ねて、二重にも三重にも固く縛ると中身が出るリスクを低減できるため安心です。
⑤戻りバチを防ぐために駆除スプレーを噴霧する
巣を撤去した後の場所には、仕上げとして駆除スプレーを多めに噴霧しましょう。
巣を撤去した瞬間に現場にいなかったハチが戻ってくる戻りバチの対策として、重要な工程です。
スプレーに含まれる成分にはハチを遠ざける忌避効果があるため、同じ場所に再び巣をつくられるのを防ぐ役割も果たします。
数日間はハチが周辺を飛び回る可能性があるため、しばらくの間は様子を見たほうが良いでしょう。
⑥駆除したハチの巣を自治体のルールにしたがって処分する
駆除したハチの巣は、そのまま庭などに放置してはいけません。
放置された巣にはサナギが残っていることがあり、時間が経ってから羽化してくる可能性がある他、他の害虫が集まる原因にもなります。
ハチの巣の捨て方は、お住まいの自治体のルールによって決められています。
たとえば、ツマグロスズメバチの生息地である沖縄県(那覇市)では、ハチがいなくなったらすぐに巣を撤去し、必ず「燃やすごみ」として処分するか、土中に埋めるなどして確実に処理するよう指導されています。
沖縄県では自治体が直接駆除に対応してくれるケースがあります。
自分での駆除が不安な場合や、対応に迷った際には、お住まいの市町村の環境課などの担当窓口に問い合わせてみるのもよいでしょう。
高所や入り組んだ場所の巣は危険度が高い

これまで説明した手順は、あくまで手が届く範囲にある10cm未満の巣を想定したものです。
ハチは駆除するのが極めて困難な、入り組んだ場所や高い場所に巣をつくることがあります。
具体的には以下のような場所が挙げられます。
- 2階以上の軒下や屋根の隙間
- 床下や屋根裏といった狭くて暗い空間
- 複雑に枝が絡み合った樹木の中
こうした場所にある巣は、外側から正確な大きさを把握しにくく、想像以上の数のハチが潜んでいるケースが珍しくありません。
また、狭い空間や高所での作業は身動きが取りづらかったり足場が不安定になりやすく、ハチに襲われた際に逃げ場がなくなるため、プロであっても細心の注意を払う難易度の高い作業となります。
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心
ツマグロスズメバチは低い木の枝や軒下などの開放的な空間に巣をつくるため、場所によっては自分でも駆除できると感じるかもしれません。
しかし、女王バチが1匹で活動している初期段階を過ぎると、ハチの数や攻撃性が増して危険な状態となります。
自分で作業を行うには、専用の防護服や十分な量の駆除剤、正しい知識を持つことが重要です。
装備が不十分なまま不用意に近づくと、ハチの激しい反撃にあって重大な怪我を負うリスクがあります。
少しでも作業に不安を感じる場合は無理をせずプロの駆除業者に依頼しましょう。
プロに任せることで、戻りバチ対策や巣の処分まで行ってもらえるため、安全かつ確実に対処できます。
まとめ
- 1円玉の直径(2cm)と同じくらいの大きさ
- 腹部が黄色と黒色の2色にハッキリと分かれた特徴的な見た目
- スズメバチ属特有の高い攻撃性をもっている
- 沖縄県の先島諸島(宮古島や石垣島など)や東南アジアといった温暖な地域に生息している
- 地表から1m前後の低い草むらや樹木の枝など、開放的な空間に巣をつくる
この記事では、沖縄などのあたたかい地域に生息するツマグロスズメバチの生態や危険性、遭遇した際の対処法について解説しました。
見た目や生息地が独特なハチですが、スズメバチ属としての高い攻撃性をもっていることを忘れてはいけません。
生態を把握しておくことで、ツマグロスズメバチによる被害のリスクを下げられます。
自分自身や家族の安全を守るために、まずは近づかない・刺激しないという基本を徹底し、手に負えないと感じたときは早めにプロの力を借りましょう。
害虫害獣コンシェルジュでは、スズメバチの駆除に関する無料相談を承っておりますので、お問い合わせフォームまたはお電話でお気軽にご相談ください。
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