ツマアカスズメバチの生息地は?巣の場所や駆除方法を解説

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ツマアカスズメバチは東南アジアや中国に生息するスズメバチですが、近年は長崎県対馬市をはじめ、日本国内でも分布を拡大しています。
特定外来生物に指定されているため、ニュースなどで見聞きした方も多いのではないでしょうか。
毒針による刺傷被害だけではなく、日本の養蜂業や農林業、生態系にまで悪影響をもたらすと懸念されています。
ツマアカスズメバチは人間の生活圏内に巣をつくるケースがあるため、遭遇したら刺激せず離れることが大切です。
この記事では、ツマアカスズメバチの基礎知識を踏まえつつ、巣の特徴や見かけた際の対処法、適切な駆除方法などを解説していきます。
ツマアカスズメバチの生息域や危険性に対する理解が深まるので、ぜひご一読ください。
・ツマアカスズメバチの特徴
・ツマアカスズメバチの攻撃性
・特定外来生物の概要
・ツマアカスズメバチが巣をつくる場所
・ツマアカスズメバチに遭遇したときの対処法
・ツマアカスズメバチに刺されたときの対処法
・スズメバチに共通する危険性や駆除方法
スズメバチとは
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スズメバチとは、ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科に属する昆虫の総称です。
スズメバチ亜科は大きく4種類に分類されます。
| スズメバチの分類 | 種類 |
| スズメバチ属 (Vespa) |
ツマアカスズメバチ、オオスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチ、チャイロスズメバチ、ツマグロスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチなど |
| クロスズメバチ属 (Vespula) |
クロスズメバチ、シダクロスズメバチ、ツヤクロスズメバチ、キオビクロスズメバチ、ヤドリスズメバチ など |
| ホオナガスズメバチ属 (Dolichovespula) |
ヤドリホオナガスズメバチ、キオビホオナガスズメバチ、シロオビホオナガスズメバチ、ニッポンホオナガスズメバチ など |
| ヤミスズメバチ属 (Provespa) |
ナミヤミスズメバチ、タイリクヤミスズメバチ、オオヤミスズメバチ |
日本に生息しているのは、スズメバチ属・クロスズメバチ属・ホオナガスズメバチ属の3種類です。
ヤミスズメバチ属はタイやベトナムといった東南アジアに生息しています。
ツマアカスズメバチはスズメバチ属に分類されますが、他のスズメバチと比べても攻撃性が高いため、特に注意が必要です。
毒針で刺されると痛みや腫れが生じるうえ、過去に刺された経験があるならアナフィラキシーショックが発生する恐れもあります。
日本産有剣ハチ類図鑑|寺山守・須田博久 編著
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
ツマアカスズメバチってどんなハチ?

ツマアカスズメバチの基本情報
| 和名 | ツマアカスズメバチ |
| 学名 | Vespa velutina |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科 スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:3.0cm前後 働きバチ:2.0cm前後 オスバチ:2.4cm前後 |
| 巣の場所 | 単独営巣期:茂み、低木、土の中、人工物の内部など 発達期以降:開放空間の高所(高木、電柱、マンションの4~6階部分の壁など) |
| 巣の規模 | 巣盤:5~7枚 育房:3,000~30,000房 |
| 巣の特徴 | 単独営巣期:直径10cm程度、球状、発見が難しい 発達期以降:直径50~100cm、球状、在来種の巣より形がいびつ、表面に凸凹が目立つ |
| 主な餌 | 幼虫:クモや昆虫を肉団子状にしたもの 成虫:樹液、花の蜜、幼虫の分泌液 |
| 生息域 | ■原産国 インドネシア、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム、マレーシア、インド、パキスタン、ブータン、アフガニスタン、中国、台湾 ■侵入先 長崎県、福岡県、宮崎県、大分県、山口県、韓国、フランス、スペインなど |
ツマアカスズメバチは、スズメバチ属に分類されるスズメバチです。
ツマアカという名前は、腹部の先端(ツマ)が赤褐色であることに由来しています。
従来は東南アジアなどで生息していましたが、2012年以降は日本国内(九州地方・中国地方の一部)でも生息が確認されており、防除対策が講じられている状況です。
日本昆虫目録 第9巻 膜翅目 第3部 細腰亜目有剣類|一般社団法人 日本昆虫学会 発行
スズメバチの真実 最強のハチとの共生をめざして|中村正雄 著
ツマアカスズメバチの特徴的な見た目

ツマアカスズメバチは全体的に黒っぽい見た目ですが、顎周辺や足先は明るい黄色です。
名前の由来でも述べたとおり、腹部の先端が赤褐色(オレンジ色)になっています。
腹部の上部に黄色の細いライン、中部にオレンジ色の細いラインが入っており、他のスズメバチによくある黒と黄色の帯模様とは一線を画す見た目です。
ツマアカスズメバチはどのくらいの大きさ?

ツマアカスズメバチの体長は、女王バチが3.0cm前後、働きバチが2.0cm前後、オスバチが2.4cm前後です。
同じスズメバチ属で比較した場合、オオスズメバチ(3.0~5.0cm程度)より小さいものの、キイロスズメバチやコガタスズメバチとは大差ありません。
クロスズメバチ属やホオナガスズメバチ属の体長は女王バチでも2.0cm以下なので、ツマアカスズメバチはちょうど中間くらいの大きさです。
ツマアカスズメバチの生息域

ツマアカスズメバチは、もともとインドネシアやタイといった東南アジア各国、インド・パキスタン・中国・台湾などに生息するハチでした。
しかし、2012年以降には長崎県対馬市への侵入・定着が確認されています。
一時は福岡県・大分県・宮崎県・山口県の一部地域でも生息が確認されていましたが、定着する前に駆除および予防が施されました。
また、日本以外にも韓国・フランス・スペインなどへの侵入が確認されています。
ツマアカスズメバチの生息域は、今や東アジアからヨーロッパにまで広がっているといっても過言ではありません。
ツマアカスズメバチの侵入経路
ツマアカスズメバチは海外から船で運ばれた貨物に紛れ込み、日本国内へ侵入したと考えられています。
過去の調査でも国際航路を持つ港湾周辺で確認されているため、ツマアカスズメバチの生息域との往来がある埠頭は侵入リスクが高いポイントです。
女王バチが積荷を越冬場所として利用した結果、そのまま船に積み込まれて海を渡り、日本に侵入してしまうケースも想定されます。
ツマアカスズメバチの生態
ツマアカスズメバチは他のスズメバチと同様に社会性昆虫であり、大きな群れを形成します。
群れは女王バチ・働きバチ・オスバチという3つの階級で成り立ちますが、それぞれ行動や役割が異なり、分業制の集団生活を送っているのが特徴です。
階級による行動や役割の違いは、以下のとおりです。
| スズメバチの分業 | |
| 初代女王バチ |
・初期巣の形成(巣づくり、餌集め、初期の幼虫の育成) ・産卵 ・毒針を持つ |
| 働きバチ (メスのみ) |
・巣の拡張と維持 ・幼虫の育成(狩りをして餌を運ぶ) ・巣の中の温度調節 ・外敵から群れを守る ・毒針を持つ |
| オスバチ | ・新女王バチとの交尾 ・巣の拡張や幼虫の育成はしない ・毒針を持たない |
| 新女王バチ | ・オスバチと交尾をしたのちに越冬 ・翌年の春から初期巣を形成し産卵 |
毒針のあるハチは有剣類と呼ばれ、ツマアカスズメバチもその一種です。
ただし、毒針はメスバチ(女王バチ・働きバチ)の産卵管が変化した部位なので、オスバチは持っていません。
働きバチは狩りをしますが、自分の餌を確保するためではなく、幼虫の餌を集めるための行動です。
ツマアカスズメバチ特有の習性としては、夏頃から地上10m以上の高所に移り住んで巣をつくる点が挙げられます。
初期巣が発見されやすい場所は茂みや低木、人工物(建物の屋根裏や床下)です。
初期巣は外被が脆く壊れやすいので、女王バチは雨風や外敵から身を守りやすい場所を選ぶといわれています。
群れが発達すると高木や電柱、高層マンションの壁に移って新しい巣をつくりますが、高所を選ぶ理由はスペースの確保と外敵からの防御です。
ツマアカスズメバチの巣は最終的に直径1mを越えるほど巨大化するので、スペース不足に陥らないよう開放的な高所を選ぶと考えられています。
また、群れが大きくなっても外敵の脅威はなくならないため、防御を考慮すれば高所で営巣したほうが有利といえます。
初代女王バチ
初代女王バチは4月中旬頃に越冬から目覚め、単独で巣づくりを開始し、茂みや低木に小さな初期巣をつくって産卵、孵化後は子育てに勤しみます。
幼虫の餌集めも単独で行わなければならないため、働きバチが羽化するまで初代女王バチに休む暇はありません。
働きバチ
働きバチは5月下旬から羽化し、群れの運営に関するすべての労働を担当します。
働きバチの増加に伴って巣の拡張が始まり、夏頃には高木や電柱といった高所に移住し、より大きな巣をつくり、最盛期には個体数が1,000匹を超えます。
幼虫を育てるためにクモや昆虫を狩って肉団子状にしたり、巣の中の温度調節を行ったりするのも働きバチの仕事です。
温度調節の際は気化熱で温度を下げるため、巣の入り口で羽ばたいて空気を送り込んだり、水を持ち帰って内部に散布したりするなど、役割を分担して動きます。
群れの中核を担う存在であり、巣を守るため、防衛役として外敵と戦うのも働きバチの仕事です。
オスバチ
オスバチは9~11月にかけて羽化しますが、役割は新女王バチとの繁殖行動のみであり、働きバチと異なり、巣づくりや狩りには関与しません。
新女王バチが巣から旅立つとオスバチも外に出て、他の巣の新女王バチと交尾をします。
交尾を終えたオスバチは越冬せず、初代女王バチ・働きバチと同じく死滅するため、年を越せるのは新女王バチのみです。
新女王バチ
新女王バチは9~11月に羽化し、世代交代に向けた活動を開始します。
羽化後にオスバチとの交尾を済ませたら、新女王バチは巣から離れた枯れ木の空洞や落ち葉の下で越冬に入り、群れで唯一生き残る存在です。
翌年の春以降、越冬から目覚めた新女王バチが初代女王バチになり、新たな群れをつくるための巣づくりや育児に勤しみます。
ツマアカスズメバチの攻撃性

ツマアカスズメバチは攻撃性が非常に高く、軽微な刺激に対しても敏感に反応するため、極めて危険な生き物です。
テリトリーに侵入した対象を執拗に攻撃する傾向があり、一度敵と認識したものを長く追跡するケースが確認されています。
攻撃性が高いことで知られるオオスズメバチの追跡力が約30mなのに対し、ツマアカスズメバチの追跡力は約40mです。
オオスズメバチも比較的長く追いかけてきますが、それを上回るツマアカスズメバチからは群れを守ろうとする強い防衛意識がうかがえます。
また、ツマアカスズメバチは個体数が多く広範囲に拡散するうえ、在来種と比べて俊敏に飛ぶため、一度狙われたら攻撃を避けるのが困難です。
毒量は多くないものの、他のスズメバチと同じく毒針で刺されると、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
日本に侵入している種は、原産国の種と比べて攻撃性がやや低い傾向にあるのが特徴です。
一方、原産国である台湾やマレーシアなどでは、刺傷による死者も確認されているほど非常に攻撃性が高いスズメバチとして知られています。
簡単には近づけない高所に巣をつくりますが、見かけた際は刺激しないよう注意しましょう。
スズメバチの真実 最強のハチとの共生をめざして|中村正雄 著
ツマアカスズメバチは特定外来生物

2015年1月、ツマアカスズメバチは環境省から特定外来生物に指定されました。
ツマアカスズメバチは2012年10月、長崎県対馬市にて初めて発見された外来種のスズメバチです。
2013年、日本での分布を拡大させないため、環境省が関係機関とともに対馬市で防除対策を実施しました。
しかし、ツマアカスズメバチは急激に分布を拡大し、2015年以降に九州および本州の一部地域への侵入が確認されています。
対馬市以外では定着前に駆除・予防が施されていますが、今後も引き続き動向に注意したい種類です。
特定外来生物とは?
ツマアカスズメバチが指定されている特定外来生物とは、外来生物(海外起原の外来種)のうち、日本の生態系・人の生命と身体・農林水産業へ被害を及ぼす、または及ぼす恐れがあるとして、外来生物法に基づき指定された生き物のことです。
ベースとなる外来生物法は、特定外来生物による被害を防止し、生態系および生命の保護、さらには農林水産業の発展に寄与することで、国民生活の安定向上を図る目的があります。
指定された生き物の取り扱いには厳しい規制がかかっており、以下のような行為は原則禁止です。
・輸入
・放出(野外へ放つ、植えるなど)
・飼養(飼育、栽培、保管など)
・譲渡(引き渡しや販売を含む)
・運搬
・栽培
特定外来生物は動物や昆虫だけではなく、草木・花・種子といった植物類も対象となります。
また、卵や器官(植物の茎や根などが分断された状態)も特定外来生物に含まれています。
ツマアカスズメバチは駆除してもいいの?
法律が絡んでいると聞くと「ツマアカスズメバチを勝手に駆除してもいいの?」と疑問に思うかもしれません。
特定外来生物による被害が発生している場合やその恐れがある場合には、必要に応じて防除を行う制度が定められており、個人による駆除も認められています。
また、特定外来生物の寄生対象は生きているものに限られるため、死んでいるものは規制の対象外です。
ただし、特定外来生物とは?で説明したとおり、ツマアカスズメバチを生きた状態で運搬することは禁止行為に該当します。
そのため、駆除した巣やハチを処分する際は、確実に死滅していることを確認したうえで処分するようにしましょう。
駆除を行う前に自治体へ連絡する必要はありませんが、特定外来生物の拡散防止のため、駆除後の情報提供が推奨されています。
ツマアカスズメバチの生息地が拡大すると?
ツマアカスズメバチの生息地が拡大した場合、生態系の乱れが懸念されます。
そもそもスズメバチ自体が生態系の上位に属し、クモ・チョウ・トンボ・ハエなどを狩る広食性の捕食性天敵であるため、生態系に対する影響力が大きい生き物です。
外来種の侵入・定着を許した場合、在来種のスズメバチや昆虫が減少してしまう恐れもあります。
さらに、ツマアカスズメバチはミツバチを狙って食べるため、養蜂業をはじめとした農林業にも深刻な悪影響をもたらしかねません。
花粉の運び手であるミツバチが捕食された場合、イチゴやスイカといった農作物の花粉交配にも支障をきたす可能性があります。
また、ヨーロッパではツマアカスズメバチがブドウやリンゴへの食害を引き起こしたという報告もあり、日本に定着した際の被害が懸念されている状況です。
巣箱の前で待ち構えて、空中でホバリングしながらミツバチを捕える場面も観察されています。
ツマアカスズメバチは外敵を執拗に追いかけて攻撃するので、人への刺傷被害が増える可能性もあります。
ツマアカスズメバチの巣の特徴

ツマアカスズメバチの巣は、初代女王バチだけで巣をつくる単独営巣期と働きバチが巣を拡張する発達期以降で大きく変化します。
ツマアカスズメバチはどんな巣をつくる?
| 巣の見た目 | 単独営巣期:球状、小さい、クリーム色 発達期以降:球状、巨大、茶色、マーブル模様 |
| 巣をつくる場所 | 単独営巣期:茂み、低木、土の中、人工物の内部など 発達期以降:開放空間の高所(高木、電柱、マンションの4~6階部分の壁など) |
| 巣の規模 | 巣盤:5~7枚 育房:3,000~30,000房 |
単独営巣期の巣は直径10cm程度と小さく白っぽいため、ソフトボールのような見た目です。
働きバチが増加する発達期になると、徐々に巣は大きくなり、夏になる頃には高所へと移住します。
発達期以降の巣は在来種のスズメバチの巣より大きく、直径1mに達するケースもあります。
巣は茶色の外皮で覆われていますが、在来種の巣と比べて形がいびつで黒っぽく、表面の凸凹がはっきりと目立つことも特徴です。
育房の数は最大30,000房と非常に多く、スズメバチ属でも巣の規模が群を抜いて大きくなっています。
たとえば、在来種のオオスズメバチは最大5,000房程度、キイロスズメバチは多くても10,000房を超える程度です。
スズメバチの真実 最強のハチとの共生をめざして|中村正雄 著
ツマアカスズメバチが巣をつくる場所一覧

初代女王バチは茂みや人工物の内部など閉鎖的な場所に巣をつくるため、一筋縄では見つかりません。
働きバチの増加とともに巣の拡張が進むと、地上10m以上の開放的な高所に移住します。
移住後は高木や電柱、高層マンションの壁など都市部に巣をつくるケースもあります。
ツマアカスズメバチの巣を見つける方法

①巣づくりに適した場所を予測する
ツマアカスズメバチを見かけたら、周辺に巣をつくられそうな場所がないか予測しましょう。
ツマアカスズメバチの巣の特徴で解説したように、女王バチが単独で巣をつくる単独営巣期は茂みや土の中など低い位置、発達期以降は高木や高層マンションの壁など高い位置に巣をつくります。
単独営巣期の巣はサイズが小さく入り組んだ場所につくられるので、発見が難しい傾向にあります。
②安全な場所に身を隠してツマアカスズメバチが飛んでいく方向を観察
ツマアカスズメバチを頻繁に見かけるのに巣が見つからない場合、安全な場所に身を隠しながらどこに飛んでいくのかを観察しましょう。
身を乗り出して観察したり、走って追いかけたりすると、刺激を与えてしまいます。
同じ場所で突然姿が消える、特定の場所に何度も出入りしているといった場合、付近に巣がつくられている可能性があります。
そもそもツマアカスズメバチは攻撃性が高く危険なので、巣がすぐ見つからない際は無理に探そうとせず、自治体やプロの駆除業者に相談するのが賢明です。
ツマアカスズメバチの巣は放置しても大丈夫?
ツマアカスズメバチは人にも生態系にも多大な影響力を持っているため、巣の放置は危険です。
時間が経過するほど働きバチの数は増加し、巣の規模も大きくなってしまいます。
特に巣は直径2mまで巨大化するケースもあるため、駆除にかかる時間や費用を考慮しても長期間の放置はリスクしか生みません。
巣の外にいる働きバチが近隣住民を外敵とみなし、襲いかかるリスクも懸念されます。
また、ツマアカスズメバチは繁殖力が非常に高く、放置すれば地域に定着してしまう可能性もあります。
特定外来生物に指定されているツマアカスズメバチが繁殖・定着した場合、生態系のバランスが大きく崩れかねません。
日本の養蜂業や農林業に深刻なダメージを与える恐れもあるので、巣は見つけ次第早めに駆除しましょう。
ツマアカスズメバチを見かけたらどうする?

ツマアカスズメバチを見かけた場合、巣があるとしたら地上10m以上の高所につくられている可能性が高いので、駆除作業は難しくなります。
自分で対処できないと思ったら、地方自治体に連絡するかプロのハチ駆除業者に依頼しましょう。
環境省ではツマアカスズメバチの駆除情報提供を求めているため、プロに依頼した場合は作業後にプロが地方自治体に駆除完了の連絡を行います。
ツマアカスズメバチに遭遇したら

ツマアカスズメバチに遭遇した際の注意点は、以下のとおりです。
巣やハチを見つけても騒がない
ツマアカスズメバチは攻撃性が高いため、余計な刺激を与えないよう静かに落ち着いて行動しましょう。
遭遇時に騒げば外敵がきたと認識されてしまい、かえって襲われやすくなります。
特にハチの近くで大声を出したり、手や棒で追い払ったりする行為は厳禁です。
また、巣に向かって石を投げるなど、巣を直接刺激するような行為も避けましょう。
その場から静かに離れる
ツマアカスズメバチを見かけた場合、すぐ近くに巣がある可能性が高いため、静かに歩いてその場を離れましょう。
走って離れると振動が巣に伝わったり、足音でハチを刺激したりする恐れがあります。
頭や目(黒い部分)に気を付ける
スズメバチは黒いものを攻撃する習性を持っていますが、ツマアカスズメバチも例外ではありません。
髪・眉毛・髭・眼球などの黒に刺激を受ける恐れがあるので、頭や目を重点的に守りましょう。
帽子やバンダナを身に付けたり、タオルやハンカチで頭部を覆ったりすることで、攻撃のリスクを避けやすくなります。
ツマアカスズメバチの巣に近寄らないようにする
ツマアカスズメバチの巣を発見したら、不用意に近寄らないよう注意しましょう。
ハチを複数匹見かけたものの巣の場所がわからない場合、巣が大きくなる前にプロに相談するのがおすすめです。
自宅以外で頻繁に見かけた際は、地方自治体に連絡して指示を仰ぎましょう。
ツマアカスズメバチに刺されないためにできること

ツマアカスズメバチは人間の生活圏内に出現する可能性があるので、日常生活を送るにあたって刺されないための対処法を押さえておきましょう。
黒い服装を避ける
スズメバチは黒いものを攻撃する習性があるため、外出時に黒い服装を避けるのは基本です。
濃紺や焦げ茶色など黒に近い色もスズメバチを刺激しやすいので、服装は明るく淡いトーンの色でまとめることを意識しましょう。
ただし、明るい白や黄色は他の虫(アブ・カメムシなど)を寄せつけやすいため、明るいグレーや明るいカーキ、ベージュといった中間色がおすすめです。
トップス・ボトムスの色だけではなく、帽子・マフラー・バッグ・靴といった小物類の色も考慮する必要があります。
また、毛皮を使った服を着用していると、スズメバチから天敵の動物と認識されやすいため、色にかかわらず避けたほうが賢明です。
強いニオイを避ける
スズメバチは嗅覚が非常に鋭いため、ヘアスプレー・香水・洗剤・柔軟剤などを使用する場合、強いニオイを放つものは避けましょう。
かすかなニオイにも反応する可能性があるため、無香料のものがおすすめです。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
スズメバチは甘い香りを好むため、遭遇しそうな状況でジュースなどの清涼飲料水は飲まないほうが無難です。
人工的な甘い液体はスズメバチの餌になるので、清涼飲料水の飲み残しにも注意しましょう。
清涼飲料水の缶にスズメバチが入り込み、気づかず飲んだ方が唇を刺されたケースもあります。
ツマアカスズメバチに関しては、乳酸菌飲料を使ったトラップが効果を出しているため、乳酸菌飲料系統の製品も避けてください。
ツマアカスズメバチに刺されたら?

ツマアカスズメバチに刺された場合、状況次第では命を落としかねません。
スズメバチは種類によって毒量に差があるものの、刺された際の対処法に違いはないため、処置の流れを把握しておきましょう。
アレルギー反応が出ていないか全身を確認
スズメバチに刺されると、患部で痛み・腫れ・赤みといった局所反応が起こります。
局所反応の症状は数時間~1日程度でなくなりますが、かゆみを伴うしこりが数日残るため、完全回復には時間がかかる点を覚えておきましょう。
ハチ刺されに対するアレルギーを持っている場合、命にかかわるアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
刺された際は適切な処置ができるよう、全身にアレルギー反応の兆候が現れているかチェックしましょう。
・不安感
・ピリピリ感
・浮動性めまい(ふわふわと浮いているような感覚のめまい)
・全身のかゆみおよびじんましん
・唇や舌の腫れ
・喘鳴(気道が狭くなり呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーと音がする)
・呼吸困難
・虚脱(失神を伴わない急激な脱力、血圧の低下)
・意識消失
上記のアレルギー反応が1つでも出ているなら救急搬送が必要なので、すぐに救急車を要請しましょう。
救急車を呼ばず自分で病院に向かうと、移動中に意識が朦朧としたり、息苦しさで動けなくなったりする恐れがあります。
20~30分ほど様子をみてアレルギー反応の兆候が現れなければ、次に紹介する3つの対処法を実践しましょう。
途中で少しでも異変を感じたら、すぐに医療機関を受診してください。
傷口を流水で洗い毒を取り除く

スズメバチに刺されたら、傷口を流水でしっかり洗い流しましょう。
患部に毒針が残っている場合、指先でつまんでそっと引き抜いてください。
クレジットカードやバターナイフなど切れにくいもので患部を優しくこすり、毒針をこそぎ落とす方法もおすすめです。
毒針を取り除いた後は、傷口周辺を圧迫して毒を絞り出しましょう。
ハチの毒は水に溶けやすいため、毒を絞り出しつつ流水をかけると効果的です。
抗ヒスタミン軟膏を塗布し患部を冷やす

傷口の洗浄と毒針の除去が済んだら、経口投与の抗ヒスタミン薬を服用するか、抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を患部に塗りましょう。
痛みやかゆみを緩和したいなら、濡れタオルや氷のうで患部を冷やすと効果的です。
患部を持ちあげ腫れを和らげる

スズメバチに刺された患部が通常時の2倍ほど腫れている場合、局所反応が原因と考えられます。
刺された部位によりますが、患部を心臓より高い位置に持ちあげることで、腫れを緩和できる可能性があります。
ただし、局所反応による腫れは蜂巣炎という感染症と判別しにくいケースがあるため、念頭に置いておきましょう。
刺されてから1日以上経っても腫れが引かなければ、医療機関を受診してください。
ツマアカスズメバチの危険性や駆除方法

ツマアカスズメバチは発達期以降、開放空間に移住して巣をつくりますが、地上から10m以上の高所を選ぶケースが多いです。
地上2m以上の巣の駆除は高所作業扱いになり、高所作業車や足場の設置が必須なので、自分で駆除するのは難しい傾向にあります。
「自分では対処できない場所に巣をつくられた」「きちんと駆除できるか不安」という方は、プロへの依頼を検討しましょう。
ツマアカスズメバチの活動時期別の危険性

| 時期 | 危険度 | 主な行動 |
| 4月中旬~5月 | 低 | 女王バチが越冬から目覚め、単独で巣づくり、産卵、働きバチの育成を開始。 |
| 6~8月 | 高 | 働きバチが徐々に増加して巣も大きくなる。 巣を高所に引っ越すことがある。 |
| 9月~11月 | 高 | 働きバチの数がピークを迎え、巣の勢力が最大になる。 新女王バチとオスバチが羽化する。 |
| 12~4月上旬 | 低 | 交尾を終えた新女王バチのみが越冬する。 |
ツマアカスズメバチの女王は4月中旬に越冬を終え、単独で巣づくりを開始します。
在来種のスズメバチと比べて活動開始のタイミングが早いものの、対馬のツマアカスズメバチの生活史は未解明の部分が多いため、あくまで推測値です。
巣づくりと並行して産卵・子育てにも注力し、5月下旬になると働きバチの羽化が始まります。
6~8月は働きバチが増加するとともに巣も大きくなるため、群れの成長が急加速する発達期であり、高所への移住も同じ時期です。
9~11月頃は働きバチの数が1,000匹を超え、同時に新女王バチとオスバチの羽化も始まるため、群れの最盛期を迎えます。
その後、冬が到来するまで新女王バチとオスバチは繁殖活動を行い、交尾が終わると、新女王バチのみ巣から離れた場所に移って越冬し、それ以外のハチは12月以降にすべて死滅します。
空になった巣は再利用されないため、1年足らずで役目を終える使い捨ての住居です。
新女王バチは翌年の4月中旬に越冬から目覚め、また1年のサイクルが始まります。
ツマアカスズメバチを自分で駆除する場合、危険度を踏まえると女王バチが単独で活動する時期が適切ですが見つけるのは至難の業です。
働きバチが活動する時期は危険性が高いので、プロに依頼しましょう。
スズメバチの対策や駆除に使えるグッズ
高所に巣をつくられてしまったり、巣が育って大きくなったりした後の駆除は困難です。
しかし、そもそも巣をつくられないためにできる対策はあります。
特に越冬から目覚めた女王バチが1匹で巣づくりをしているタイミングで捕獲・駆除できれば、被害を未然に防ぐことが可能です。
スズメバチの対策や駆除に使える市販のおすすめグッズを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
捕獲器
黒蜜と発酵した樹液の香りでスズメバチを誘引し、入ったら二度と出られないカップ型容器へと引き込むグッズです。
香りが拡散しやすいので、どの方向からでもハチが入りやすくなっています。
大量のハチは捕獲できないものの、女王バチが単独で活動する時期に設置すると効果的です。
女王バチさえ捕獲すれば巣づくり自体がなくなるので、スズメバチの被害を未然に防げます。
駆除エサ剤

ハチの巣コロリ スズメバチ用 駆除エサ剤 2個入り|アース製薬
殺虫効果を持つフィプロニルという成分が配合された餌を使うグッズです。
スズメバチが好きな黒蜜や発酵した樹液の香りで誘引し、容器内にある駆除エサ剤を巣に持ち帰らせます。
帰巣したハチがエサ剤を仲間や幼虫に分け与えると、フィプロニルの効果が集団全体に拡散するため、巣をまるごと駆除できます。
駆除スプレー
スズメバチを駆除する場合、スプレー型の殺虫剤は特に優れた即効性が期待できます。
駆除スプレーを購入する際は、ハチの神経をマヒさせるピレスロイド系の成分が含まれているか確認しましょう。
スズメバチの動きを素早く止めることで、攻撃が激化する前に駆除が可能です。
スズメバチが過去に巣をつくった場所、巣をつくられる可能性が高い木の洞や軒下などに前もって薬剤を噴射しておけば、数か月間の巣づくり防止効果が見込めます。
捕獲器は手づくりできる

ツマアカスズメバチを捕獲する場合、糖蜜を誘引餌として使用する捕獲器が有効です。
捕獲器は身近なものを材料に使うので、一般のご家庭でも簡単に手づくりできます。
対馬市では過去に市民の協力を得て、約2,000個もの捕獲器を仕掛けた実績があります。
制作・設置の手順は以下のとおりです。
1.酒・酢・砂糖を3対1対1の割合で混ぜて誘引餌をつくる
2.1.5~2Lペットボトルの上部側面(両側)にH型の切り込みを入れる
3.切り込みの上部を外側に、下部を内側に折り曲げる
4.ペットボトルに誘引餌を200~400ml程度入れる
5.林縁部の風通しが良い場所に吊り下げたり、木の幹にくくりつけたりして設置する
酒・酢・砂糖を混ぜることで微生物による発酵作用が進み、スズメバチが好む樹液と同じような甘いニオイが発生します。
また、捕獲器の入口である切り込みの上部は雨よけ、下部は脱走防止の役割を担っており、捕獲器に入ったハチの行き場をなくし、死ぬまで閉じ込める仕組みです。
ただし、この捕獲器の入口は構造が単純なので、捕えたハチが逃げ出してしまう可能性もあります。
切り込みの代わりに内径12mm程度のパイプを埋め込むと、ハチが出口を見つけにくくなるため、脱走防止の効果が向上します。
ツマアカスズメバチの自力駆除を考える前に

ツマアカスズメバチは強力な毒針を持っているので、駆除には命の危険が伴います。
気軽に行える作業ではないため、自力駆除を考える前に以下のポイントを確認しましょう。
巣の大きさは直径10cm以下か
ツマアカスズメバチを駆除する場合、まずは巣の大きさをチェックしましょう。
直径10cm以下なら女王バチが単独で巣をつくる時期なので、比較的危険性は低く駆除しやすい傾向にあります。
ただし、高所に巣がある際は大きさを把握しづらいため、不安が残る場合はプロへの相談を検討しましょう。
巣はどこにある?
女王バチの単独営巣期であれば、茂みや低木など低い場所に巣をつくるケースが大半です。
手が届く範囲なので作業はしやすいものの、巣が見つかりにくい傾向にあります。
一方、働きバチが羽化する発達期以降になると、高木や電柱といった高所に移住して巣をつくります。
発達期以降の巣は手が届かない位置にあるうえ巨大化しているため、自力駆除は考えずプロに依頼しましょう。
過去にハチに刺された経験は?
過去に一度以上ハチに刺されている場合、ハチ毒に対するアレルギーを獲得してしまいます。
ハチ毒アレルギーを持っている人が再び刺されると、呼吸困難や意識障害を伴うアナフィラキシーショックが発生しかねません。
アナフィラキシーショックは命にかかわるため、ハチ刺されの経験がある方は自力駆除を避けたほうが無難です。
駆除グッズはそろっているか
ツマアカスズメバチを自力で駆除する場合、入念な準備が必要です。
駆除スプレーはもちろん、ハチから身を守るための防護服や巣穴を塞ぐ脱脂綿など、事前に駆除グッズ一式をそろえておきましょう。
巣がある場所は自分で駆除していい場所か
巣がある場所によっては、自分で勝手に駆除できないケースがあります。
場所別に自力駆除の判断可否をまとめました。
| 巣がある場所 | 判断可否 |
| 自宅の敷地内 | 自己判断で駆除してOK |
| アパートやマンション | 管理会社や管理組合の理事会、大家さんに問い合わせる |
| 自治体運営の公園 | 各役所の道路公園センターに問い合わせる |
| 電柱 | NTTまたは電力会社に問い合わせる(電柱に記載されている表示を確認) |
安全に駆除するために必要な道具一覧
手が届く範囲にあるツマアカスズメバチの巣を駆除する際は、毒針で刺されないよう、肌の露出や衣類の隙間をなくす必要があります。
スズメバチの攻撃から身を守るための道具をまとめて紹介するので、ぜひご確認ください。
駆除スプレー2~3本

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スズメバチの撃退には、即効性に優れる駆除スプレーが必要です。
途中でスプレーの残量が切れてしまうと、スズメバチを刺激するだけで終わるため、あらかじめ2~3本ほど用意しておくと安心できます。
戻りバチの駆除や今後の巣づくり予防にも使えるので、余っても無駄になりません。
脱脂綿
スズメバチの巣は出入口となる穴が1箇所空いています。
駆除中にスズメバチが中から出てくると危険なので、あらかじめ巣穴に脱脂綿を詰め込み塞いでおきましょう。
スズメバチがすり抜けてこないよう、隙間なく詰め込むことが大切です。
巣穴を塞ぐ際はコーキング剤でも代用できます。
白い防護服セット※7mm以上の厚手のもの
防護服はスズメバチの強力な毒針から身を守る鎧です。
ただし、スズメバチの中で特に危険性が高いオオスズメバチの毒針は長さ3~7mmなので、薄手の防護服を貫通してしまう恐れがあります。
防護服を購入する際は、必ず厚さ7mm以上の厚手のものを選びましょう。
衣類の隙間からスズメバチが侵入すると大変なので、ヘルメットと防護服の接続部分をファスナーで閉めるタイプがおすすめです。
白い手袋と長靴がセットで付いてくる商品もあるので、手軽に装備を整えられます。
虫取り網
巣の周辺を飛び回るスズメバチを捕獲する場合、虫取り網が役立ちます。
脱脂綿で巣穴を塞いだ後も、狩りから帰ってきた戻りバチに攻撃される可能性があるため、虫取り網を使って捕えましょう。
スズメバチを捕獲したら、すぐにスプレーをかけて駆除してください。
厚手のゴミ袋
巣の中にいるスズメバチの動きがなくなったら、巣とハチの死骸を厚手のゴミ袋に入れて回収しましょう。
生き残ったスズメバチが巣穴から出てきたり、死骸の毒針が貫通して刺さったりするケースもあるため、薄手のゴミ袋はNGです。
厚手のゴミ袋を二重にして使えば安全性が向上します。
ヘラ
軒下や外壁に巣をつくられると残骸がこびりつきやすいので、ヘラで削って除去します。
樹脂製や木製のヘラは折れやすいため、金属製のものがおすすめです。
掃除用具
地面に落ちた巣の残骸やスズメバチの死骸は、ほうきとちりとりで回収します。
普段使っている掃除機は小石などを一緒に吸い込んで壊れる可能性が高いため、回収作業には不向きです。
夜間作業に赤色灯は使える?
一般的にハチは赤色を認識しづらいといわれているので、夜間作業時は赤色灯や赤いセロハンを巻き付けたライトの使用が推奨されています。
しかし、近年の研究ではスズメバチは種類により、赤を含む暖色系の光に寄ってくる性質を持つという報告が上がっています。
そのため、赤色灯を使っても安全とは断言できないのが現状です。
夜間の駆除作業は光源の種類を問わず、リスクが高いことも念頭に置いておきましょう。
スズメバチ駆除の手順

スズメバチを安全に駆除するためには、以下の基本手順に沿って作業を進める必要があります。
道具の使い方や注意点も交えて解説しているので、各手順を把握しておきましょう。
①必要な道具がそろっているか確認
自力駆除を行う場合、まずは必要な道具がすべてそろっているか確認します。
特に防護服は身の安全に直結するので、隙間がないか隅々までチェックしましょう。
ヘルメットと防護服の接続部分、手袋・長靴と防護服の間などに隙間があると、スズメバチが侵入してしまいます。
道具が不足している際は作業前に購入し、手元に届いてから作業を開始しましょう。
②スズメバチの巣穴に駆除スプレーを噴射する
装備を整えたら静かに巣の近くまで移動し、巣穴目がけて駆除スプレーを一気に噴射します。
プロのハチ駆除業者は、長いノズルを使って巣穴にスプレーを噴射するケースもあります。
途中でスプレーの残量が切れることを想定し、必ず予備のスプレーを手の届く範囲に置いておきましょう。
羽音が収まったことを確認したら、スズメバチが外に出てこられないよう巣穴に脱脂綿を詰め込んでフタをします。
③巣を切り離してゴミ袋の中に入れる
巣穴を完全に塞いだら、巣を木や建物から切り離して厚手のゴミ袋に入れます。
土の中に巣をつくられた場合、厚手の手袋を着用したうえで手で掘り起こしましょう。
スコップを使うと巣が崩れてしまい、かえって回収しにくくなる可能性があります。
崩れた巣から生き残ったスズメバチが出てくるケースも考えられるため、スコップを使わないほうが安全です。
④ゴミ袋を何重にも縛る
切り離した巣の中に生き残ったスズメバチがいる場合、非常に危険です。
ゴミ袋を何重にも縛っておけば、毒針で刺されるリスクを抑えられます。
⑤戻りバチを防ぐために駆除スプレーを噴霧する
巣を取り除いた後、狩りに出ていた戻りバチが帰ってくる可能性があります。
巣があった場所に忌避剤として駆除スプレーを噴霧しておけば、戻りバチの接近を防止できます。
⑥駆除したハチの巣を自治体のルールにしたがって処分する
巣をゴミ袋に入れて回収したら、自治体のルールにしたがって早めに処分しましょう。
たとえば、神奈川県横浜市ならハチの巣は燃えるゴミとして処分可能です。
駆除後の巣を放置した場合、中に残っていたサナギが羽化して成虫になってしまう恐れがあります。
また、餌を求める他の虫が群がってくる可能性もあるので、新たな問題に発展しかねません。
ホームページの案内やゴミ分別の資料を見ても処分方法がわからない場合、管轄の自治体に問い合わせましょう。
ツマアカスズメバチを生きたまま運搬するのはNGなので、あらかじめ確実に死滅した状態であることを確認し、巣やハチを処分してください。
ツマアカスズメバチを駆除する場合、事前連絡および駆除後の報告は不要です。
ただし、駆除後は自治体への情報提供が推奨されています。
高所や入り組んだ場所の巣は危険度が高い

スズメバチは高木の枝やマンションの壁のような高所、床下や屋根裏など入り組んだ場所に巣をつくります。
このような場所は動きを制限されやすいうえ、巣が想定より大きくなっている可能性もあるため、駆除作業の危険度が高くなりがちです。
この記事で紹介したツマアカスズメバチは高所に巣をつくるため、そもそも手が届かないケースもあります。
自分の手に負えない場合、または駆除作業にわずかでも不安を感じる場合、プロのハチ駆除業者に依頼しましょう。
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心
ツマアカスズメバチの巣を見つけた場合、特定外来生物の繁殖を防ぐためにも早期駆除を検討しましょう。
しかし、ツマアカスズメバチは初期の段階で巣を駆除できなければ地上10m以上の高所に引っ越して巣をつくるので、作業が困難になります。
安全に駆除するために必要な道具一覧で紹介したものを用意したり、スズメバチの駆除方法を学んだりした後でも不安が残る方は、迷わずプロに相談しましょう。
プロなら状況に応じた適切な方法で駆除してくれるうえ、防護服や専用の道具もそろっているので、安全・確実に対応してくれます。
害虫害獣コンシェルジュは「これはスズメバチの巣なのかわからない」「駆除すべきか迷っている」といった段階でも、見積りや相談を無料で受け付けています。
ツマアカスズメバチや他のスズメバチにお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。
まとめ
・スズメバチ属で特定外来生物に指定された外来種
・全体的に黒っぽいが顎や足先は黄色、腹部の先端は赤褐色
・非常に攻撃的で外敵を執拗に追いかける
・初期巣は小さく白っぽいが、移住後の巣は巨大で黒っぽい
・日本では対馬や九州での生息が確認されている
この記事ではツマアカスズメバチの生態や巣の特徴、スズメバチに刺されたときの対処法や駆除方法について解説しました。
ツマアカスズメバチは東南アジアや中国に生息していましたが、2012年には長崎県対馬市で発見され、その後九州および本州の一部地域でも侵入が確認されています。
生態系や農林業に影響をもたらす特定外来生物に指定されているため、見つけたら早急に駆除しなければなりません。
しかし、手が届かない高所に巣をつくるため、自分で駆除できないと思ったら、無理をせずプロのハチ駆除業者に相談しましょう。
害虫害獣コンシェルジュでは、スズメバチの駆除に関する無料相談を承っておりますので、お問い合わせフォームまたはお電話でお気軽にご相談ください。
- 現地調査・お見積り:無料
- スズメバチ:13,000円
- オオスズメバチ:25,000 円
※現地地調査・お見積りは対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
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