クロスズメバチの危険性は?巣の場所や駆除方法も解説

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スズメバチと聞くと、オレンジ色や黄色の縞模様をした大きなハチのイメージが強いですが、クロスズメバチは体が黒く小さい種類のスズメバチです。
ミツバチやハエと似ている見た目や大きさから人に危害を加えなさそうにも見えますが、刺激をしたり巣に危害を加えたりすると、巣を守るために攻撃をしてきます。
知らずに刺激してしまうと刺される危険があるため、特徴を知っておくことが大切です。
この記事ではクロスズメバチの生態や巣をつくる場所、駆除方法や危険性などについて解説をしていきます。
・スズメバチの分類
・クロスズメバチの見た目や性質
・クロスズメバチの攻撃性はどの程度か
・クロスズメバチと似ているハチ
・クロスズメバチが巣をつくる場所の傾向
・クロスズメバチに遭遇したときの対処法
・スズメバチに共通する駆除道具や駆除方法
スズメバチとは
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ひとくちにハチといってもさまざまな種類が存在しますが、一般的にスズメバチと呼ばれているのはハチ目細越亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科に属する昆虫です。
| スズメバチの分類 | 種類 |
| スズメバチ属 (Vespa) |
オオスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチ、チャイロスズメバチ、ツマグロスズメバチ、ツマアカスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチ など |
| クロスズメバチ属 (Vespula) |
クロスズメバチ、シダクロスズメバチ、ツヤクロスズメバチ、キオビクロスズメバチなど |
| ホオナガスズメバチ属 (Dolichovespula) |
ヤドリホオナガスズメバチ、キオビホオナガスズメバチ、シロオビホオナガスズメバチ、ニッポンホオナガスズメバチ など |
| ヤミスズメバチ属 (Provespa) |
ナミヤミスズメバチ、タイリクヤミスズメバチ、オオヤミスズメバチ |
スズメバチは上記の表で記載している4種類に分類され、日本ではスズメバチ属、クロスズメバチ属、ホオナガスズメバチ属の3種類が確認されています。
スズメバチ亜科のなかで日本に生息していないヤミスズメバチ属は、タイやベトナムなどの東南アジアで生息が確認されている夜行性のスズメバチです。
この記事で紹介するクロスズメバチはクロスズメバチ属に分類される代表的なスズメバチです。
日本産有剣ハチ類図鑑|寺山守・須田博久 編著
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
クロスズメバチってどんなハチ?

クロスズメバチの基本情報
| 和名 | クロスズメバチ |
| 学名 | Vespula flaviceps |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科 スズメバチ科スズメバチ亜科クロスズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:1.4~1.6cm 働きバチ:1.0~1.3cm オスバチ:1.2~1.4cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(主に土の中) 稀に木の洞、建物の屋根裏や壁の隙間 |
| 巣の規模 | 巣盤:8~12枚 育房:8,000~12,000房 |
| 巣の特徴 | 茶色または黄褐色 |
| 主な餌 | 幼虫:クモや昆虫などを肉団子状にしたもの 成虫:幼虫の分泌液や樹液など |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、対馬、朝鮮半島、台湾、中国、ロシア(沿海州)、インド、ミャンマー |
クロスズメバチは、体の色が全体的に黒いという特徴からこの名前で呼ばれています。
スズメバチのなかでは比較的攻撃性が低い種類とされていますが、巣に近づいたり振動や刺激を与えたりすると、他のスズメバチと同様に集団で防衛行動をとることがあります。
そのため、刺される危険性がまったくないわけではありません。
長野県や岐阜県などの中部地方ではクロスズメバチを食べる昔ながらの食習慣があり、ヘボや地蜂(ジバチ)と呼ばれることもあります。
近年では一般の食卓に並ぶことはほとんどなくなりましたが、かつては貴重なタンパク源として、特別なお客様をもてなす料理に使われていたこともあったようです。
クロスズメバチの特徴的な見た目

クロスズメバチは黒い体に白色の模様が入っています。
腹部の白い縞模様は細く、顔の中央にあるイカリ状の黒帯は、顎との接続部分に達することはありません。
クロスズメバチはどのくらいの大きさ?

クロスズメバチはスズメバチのなかでは小型の種類であり、オオスズメバチとサイズを比較するとその差は歴然です。
| クロスズメバチとオオスズメバチの違い | ||
| 種類 | クロスズメバチ | オオスズメバチ |
| 大きさ | 1.0~1.6cm | 2.6~5.0cm |
スズメバチのなかでは小型であることと、その黒い見た目からハエやハナアブ、ミツバチなどと見間違いやすい種類であり、クロスズメバチの存在を知らないと大きさが近い昆虫と勘違いしてしまう可能性もあります。
クロスズメバチの知識があれば違いは明確になるので、見た目の違いについて確認していきましょう。
クロスズメバチと似ている昆虫

クロスズメバチをハエやアブと勘違いして追い払おうとすると毒針で刺されてしまう可能性があるため、誤って攻撃されないためにも見た目の違いは覚えておきたいポイントです。
ニホンミツバチ
ニホンミツバチは丸みのある体つきをしています。黄色と黒の縞模様が特徴で性格は比較的おだやかです。体には細かな毛が多く、花粉を集める役割を担っています。働きバチは人を刺すことがありますが、刺した後に毒針が抜けて死んでしまうため攻撃は基本的に自衛行動に限られます。
ハナアブ
ハナアブはハチに擬態しているアブの仲間で、クロスズメバチに似た縞模様を持つ種類も存在します。大きな複眼が特徴で、スズメバチのような攻撃性はなく、飛行速度が遅いのが特徴です。ハエの仲間のため人を刺すことはありません。
ハエ
ハエは丸みのある小型の昆虫で、人を刺す能力はありません。体つきや飛び方も大きく異なり、クロスズメバチのような警戒行動や攻撃性も見られないため危険はありません。
クロスズメバチの生息域

日本に生息するクロスズメバチは、北海道、本州、四国、九州、対馬で生息が確認されています。
市街地より自然や山地を好む傾向にあり、主に土の中に巣をつくります。
稀に建物の屋根裏や壁の隙間のような人に近い環境にも巣をつくることもあります。
クロスズメバチの生態

クロスズメバチは、腹部に毒針を持つ有剣類に分類されるハチです。
毒針を持つのは、初代女王バチ、働きバチ、新女王バチといったメスのみで、オスバチには毒針がありません。これは毒針がもともとメスの産卵管が変化した器官であることが理由です。
クロスズメバチは他のスズメバチと同様に社会性昆虫として、群れのなかで分業をしながら暮らしています。
| クロスズメバチの分業 | |
| 初代女王バチ |
・初期巣の形成(巣づくり、餌集め、初期の幼虫の育成) ・産卵 ・毒針を持つ |
| 働きバチ | ・巣の拡張と維持 ・幼虫の育成(狩りをして餌を運ぶ) ・巣の中の温度調節 ・外敵から群れを守る ・毒針を持つ |
| オスバチ | ・新女王バチとの交尾 ・巣の拡張や幼虫の育成はしない ・毒針を持たない |
| 新女王バチ | ・オスバチと交尾をしたのちに越冬 ・翌年の春から初期巣のを形成し産卵 |
女王バチ
女王バチは巣づくりの初期段階をすべて1匹でこなします。
働きバチが羽化するまではすべてを単独で行う必要があり、巣材の採取から巣の形成、産卵、さらには孵化した幼虫の世話までのあらゆる作業を担います。
そのため女王バチが単独で育てた働きバチは、巣が拡大した後で多くの働きバチに育てられた個体と比べると、与えられる餌の量が少なく体は小さい傾向にあります。
働きバチ
群れのなかで産卵以外のあらゆる作業を担うのが働きバチです。
初代女王バチが単独で作成した巣を大きくしたり、巣の外で狩った獲物を肉団子状にして幼虫に餌として与えるたりすることが主な仕事です。
その他にも、巣の中の温度を調整するために出入口付近で羽を震わせて空気を送り込んだり、巣に水を持ち帰り内部に散布することも働きバチの役割の1つです。
この行動は、水が蒸発する際の気化熱を利用して巣の中の温度を下げる目的があります。
オスバチ
クロスズメバチのオスバチは、9月上旬~11月下旬頃に羽化します。
オスバチは働きバチとは違い、巣づくりや幼虫の育成、狩りなどの作業は行いません。
役割は子孫を残すための繁殖行動のみです。女王バチは働きバチとオスバチを産み分けることができるため、群れを拡大する必要がある巣の初期段階ではオスバチが羽化することはなく、巣が十分に大きくなり働きバチの数が増えた頃に羽化します。
羽化した後のオスバチは、繁殖の時期を迎えるまでは巣の中で過ごし、新女王バチが巣を旅立つ頃に合わせて巣の外に出ます。
そして別の巣で育った新女王バチと交尾をするのです。交尾を終えると、オスバチはその役割を果たし寿命を迎えます。
新女王バチ
クロスズメバチの新女王バチは、先述したオスバチと同じ時期の9月上旬~11月下旬頃に羽化します。
羽化した後は翌年に初代女王バチとして活動をするために自分が育った巣を離れ、オスバチと交尾をします。
交尾をした後は、木の洞や苔、朽ち木や落ち葉の中などに移動して越冬します。
越冬から目覚めたら、初代女王バチとして活動を開始するのです。
クロスズメバチの攻撃性について

クロスズメバチが分類されるクロスズメバチ属は、他のスズメバチ比較すると攻撃性は低くおとなしい性格とされていますが、巣に近づくと群れを守るため攻撃される可能性があるため、不用意な接近・接触は避けましょう。
庭の手入れや落ち葉拾いなどで巣があることに気づかずに近づいてしまい、大量のクロスズメバチに襲われるケースも確認されています。
刺されると激しい痛みや腫れが生じることや、アナフィラキシーショックの恐れがある点は他のスズメバチと同様のため、過去にスズメバチに刺された経験がある場合は特に注意が必要です。
クロスズメバチと似ているスズメバチ5選

クロスズメバチはどのくらいの大きさ?では大きさが似ている昆虫について触れましたが、クロスズメバチと似ているスズメバチも存在します。
そのほとんどはクロスズメバチと同じクロスズメバチ属に分類されるスズメバチですが、なかには違う分類なのに似ている種類も確認されています。
この記事では特に似ているとされているスズメバチを5種類紹介します。
シダクロスズメバチ

シダクロスズメバチの基本情報
| 和名 | シダクロスズメバチ |
| 学名 | Vespula shidai |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科 スズメバチ科スズメバチ亜科クロスズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:1.5~1.9cm 働きバチ:1.0~1.4cm オスバチ:1.2~1.5cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(主に土の中) 稀に木の洞、建物の屋根裏や壁の隙間 |
| 巣の規模 | 巣盤:5~9枚 育房:2,600~34,000房 |
| 巣の特徴 | 茶色または黄褐色 |
| 主な餌 | 幼虫:クモや昆虫などを肉団子状にしたもの 成虫:幼虫の分泌液や樹液など |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、種子島、屋久島、韓国、中国、極東ロシア |
シダクロスズメバチはクロスズメバチ属に分類されています。
クロスズメバチと同じく全体が黒色で白色の縞模様を持つスズメバチです。
シダクロスズメバチという名前は、この種を発見した日本人研究者の苗字が「シダ」だったことが由来しています。
シダクロスズメバチはクロスズメバチより巣が大きくなる傾向にあり、クロスズメバチの巣の最大育房数が12,000房なのに対し、シダクロスズメバチの最大育房数は34,000房と、非常に大きな巣になることが確認されています。
また、この2種は一目で見分けるのは非常に難しい種類ですが、以下のような判別方法があります。

| シダクロスズメバチとクロスズメバチの違い | ||
| 種類 | シダクロスズメバチ | クロスズメバチ |
| 見た目 | 頭盾:中央の黒帯が下部に至る 複眼内側:白い部分が狭く三日月のように凹んだ形 |
頭盾:中央の黒帯が下部に至らない 複眼内側:白い部分が広く凹んでいない |
※個体により例外も存在する
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ツヤクロスズメバチ

ツヤクロスズメバチの基本情報
| 和名 | ツヤクロスズメバチ |
| 学名 | Vespula rufa |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科クロスズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:1.6~1.9cm 働きバチ:1.2~1.6cm オスバチ:1.3~1.7cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(土の中、稲わらの中、家の壁間など) |
| 巣の規模 | 巣盤:3枚以下 育房:400~1500房 |
| 巣の特徴 | 灰色 素材は枯れた草や木の繊維質部分で和紙のように丈夫 |
| 主な餌 | 幼虫:ガなどの生きた昆虫 成虫:幼虫の分泌液や樹液など |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、極東ロシア、東シベリア |
クロスズメバチ属に分類されているツヤクロスズメバチも、全体が黒色で白色の縞模様を持つスズメバチです。
他のクロスズメバチ属のスズメバチと比べて、体にツヤがあることが名前の由来とされています。
クロスズメバチ属のなかでは巣の規模が小さい傾向にあり、最大育房数も1500房と控えめなスズメバチです。
クロスズメバチと見分けるためには、以下のような判別方法があります。

| ツヤクロスズメバチとクロスズメバチの違い | ||
| 種類 | ツヤクロスズメバチ | クロスズメバチ |
| 見た目 | 腹部の第1節背板水平部に中央で途切れた白帯を持つ | 腹部の白色(もしくは淡い黄色)は横縞 |
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キオビクロスズメバチ

キオビクロスズメバチの基本情報
| 和名 | キオビクロスズメバチ |
| 学名 | Vespula vulgaris |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科 スズメバチ科スズメバチ亜科クロスズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:1.6~1.8cm 働きバチ:1.0~1.3cm オスバチ:1.2~1.5cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(土の中、木の洞) ごく稀に壁間や屋根裏など |
| 巣の規模 | 巣盤:4~9枚 育房:3,000~6,000房 |
| 巣の特徴 | 直径30cm程度の楕円形 |
| 主な餌 | 幼虫:昆虫類の幼虫やクモ類を肉団子状にしたもの 成虫:幼虫の分泌液、樹液、花の蜜、果物の果汁など |
| 生息域 | 北海道、本州北部、佐渡島、朝鮮半島、中国、モンゴル、ロシア沿海地方を含む全北区北部、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、セントヘレナなど |
キオビクロスズメバチは黒い体に黄色の帯模様で、足の色が黄色いのが特徴です。
名前はその見た目のとおり、黄色味を帯びたクロスズメバチ属に分類されるスズメバチということが由来しています。
イラストで見ると黒い体に白い帯模様のクロスズメバチと見た目が大きく異なるように見えますが、実際には1.0~1.8cm程度の大きさをしているため近くで確認しないことには一目で見分けがつきづらい種類です。

| キオビクロスズメバチとクロスズメバチの違い | ||
| 種類 | キオビクロスズメバチ | クロスズメバチ |
| 見た目 | 体:黄色の帯模様がある 足:黄色 |
体:白色の帯模様がある 足:全体的に白い |
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ヤドリスズメバチ

ヤドリスズメバチの基本情報
| 和名 | ヤドリスズメバチ(ヤドリクロスズメバチ) |
| 学名 | Vespula austriaca |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科 スズメバチ科スズメバチ亜科クロスズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:1.7~2.0cm 働きバチ:存在しない(乗っ取った巣の働きバチが働く) オスバチ:1.2~1.6cm |
| 寄生先 | ツヤクロスズメバチの巣 |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(土の中、稲わらの中、家の壁間など) |
| 巣の規模 | 巣盤:詳細不明 育房数:400~1500房 |
| 巣の特徴 | 見た目は灰色で和紙のように丈夫な素材でできている(寄生先の巣) |
| 主な餌 | 幼虫:クモや昆虫などを肉団子状にしたもの 成虫:幼虫の分泌液や樹液など ※餌は寄生した巣で育てられていた働きバチが運ぶ |
| 生息域 | 北海道、利尻島、本州、佐渡島、朝鮮半島、中国、モンゴル、極東ロシアを含む全北区北部 |
ヤドリスズメバチは、ヤドリクロスズメバチとも呼ばれるクロスズメバチ属に分類されるスズメバチです。
クロスズメバチ属は黒い体に白い縞模様をしているスズメバチが多い中、キオビクロスズメバチと同様に、ヤドリスズメバチも黒い体に黄色い模様がついた見た目をしています。
名前にヤドリと付くスズメバチは、社会寄生性昆虫と呼ばれ他のスズメバチがつくった巣に入り込み、元の女王バチを殺して巣を乗っ取ります。
ヤドリスズメバチは先述のツヤクロスズメバチの巣を乗っ取って生活をするスズメバチです。
クロスズメバチ属のなかでも個体数が少ない種類のため、遭遇すること自体が珍しいスズメバチではありますが、キオビクロスズメバチと同様に体の色で見分けることができます。

| ヤドリスズメバチとクロスズメバチの違い | ||
| 種類 | ヤドリスズメバチ | クロスズメバチ |
| 見た目 | 体:黄色の帯模様がある 足:黄色 |
体:白色の帯模様がある 足:全体的に白い |
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ニッポンホオナガスズメバチ

ニッポンホオナガスズメバチの基本情報
| 和名 | ニッポンホオナガスズメバチ |
| 学名 | Dolichovespula saxonica nipponica |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科 スズメバチ科スズメバチ亜科ホオナガスズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:1.6~1.9cm 働きバチ:1.1~1.5cm オスバチ:1.3~1.5cm |
| 巣の場所 | 開放空間(木の枝、軒下など) 閉鎖空間(屋根裏、壁間、土の中など) |
| 巣の規模 | 巣盤:3~4枚 育房:300~2,400房 |
| 巣の特徴 | 灰色の提灯状 |
| 主な餌 | 幼虫:ハエやアブなど小型昆虫を肉団子状にしたもの 成虫:幼虫の分泌液や樹液など |
| 生息域 | 北海道、利尻島、本州 |
ニッポンホオナガスズメバチは、中国やモンゴルなどに生息するサクソホンホオナガスズメバチの日本産亜種です。
日本特有のホオナガスズメバチ属ということからニッポンホオナガスズメバチと呼ばれていますが、黒い体に白い帯模様を持つ見た目はクロスズメバチとよく似ています。
見た目の大きな違いとしてはホオナガスズメバチ属特有の頭部の下側が長いという部分です。
また、ニッポンホオナガスズメバチはクロスズメバチとは違い、木の枝や軒下などの開放空間にも巣をつくることが特徴です。

| ニッポンホオナガスズメバチとクロスズメバチの違い | ||
| 種類 | ニッポンホオナガスズメバチ | クロスズメバチ |
| 分類 | ホオナガスズメバチ属 | クロスズメバチ属 |
| 見た目 | 頭部:頭部下側が長い | 頭部:頭部下側が短い |
| 巣をつくる場所 | 開放空間、閉鎖空間どちらにも巣をつくる | 閉鎖空間のみ巣をつくる |
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クロスズメバチの巣の特徴

クロスズメバチはどんな巣をつくる?
| 巣の見た目 | 茶色または黄褐色 |
| 巣をつくる場所 | 閉鎖空間(主に土の中)
稀に木の洞、建物の屋根裏や壁の隙間 |
| 巣の規模 | 巣盤:8~12枚
育房:8,000~12,000房 |
クロスズメバチの巣は茶色または黄褐色をしています。
土の中や木の洞、屋根裏や壁の隙間などの閉鎖空間に巣をつくります。
幼虫が育てられる育房数は最大12,000房にもなることがあり、羽化した働きバチが1,000匹以上まで膨れ上がる大きな巣に成長する可能性がある種類です。
クロスズメバチが巣をつくる場所一覧

クロスズメバチはどんな巣をつくる?でも触れたように、クロスズメバチは閉鎖空間に巣をつくります。土の中に巣をつくるケースがほとんどですが、雨風をしのげる狭くて閉鎖的な空間であれば、建物の屋根裏や壁の間、床下などにも巣をつくる可能性があります。
外から見えづらい場所にできたスズメバチの巣は、どのくらいの大きさであるか確認が難しいため、不用意に近づいたり十分な準備をせずに駆除を行うことは避けた方が良いでしょう。
クロスズメバチの巣を見つける方法

外から見えづらい閉鎖空間につくられたクロスズメバチの巣は、どのように見つけたら良いのでしょうか。
頻繁に複数匹のクロスズメバチを見かける場合は巣をつくられている可能性があるため、次のような確認方法があります。
①巣づくりに適した場所を予測する
まずはクロスズメバチがどのような場所に巣をつくるのかを確認しておきましょう。
クロスズメバチは土の中や木の洞、建物の屋根裏や壁の隙間のような、外から見えにくい閉鎖空間に巣をつくるのが特徴です。
軒下や木の枝などの目視できる範囲には巣をつくらないため、巣の場所を特定するのは難しい傾向にあります。
②安全な場所に身を隠してクロスズメバチが飛んでいく方向を観察
巣に近づき過ぎてしまうと、クロスズメバチを刺激してしまう恐れがあります。
まずは家の中もしくは少し離れた安全な場所から飛び回る様子を観察しましょう。
働きバチは、幼虫の餌や巣づくりの材料を運ぶために頻繁に巣を出入りしています。
そのため、飛んでいく方向を追っていくと巣の位置を推測できる場合があります。
同じ場所で突然姿を見失うことが多かったり、特定の場所に何度も出入りをしていることがあればその付近にクロスズメバチの巣がある可能性が高いと考えられます。
クロスズメバチの巣は放置しても大丈夫?
クロスズメバチの巣を見つけた後もそのまま放置することはおすすめできません。
スズメバチの巣は時間が経つにつれて働きバチが増え、それに合わせて巣もどんどん大きくなっていきます。
最初は小さな巣も、そのまま数か月放置すると大規模な巣に成長し、出入りする働きバチの数も一気に増えてしまうことがあります。
クロスズメバチの巣を見つけた場合は、危険性が高まる前に早めの駆除を検討しましょう。
クロスズメバチを見かけたらどうする?
クロスズメバチに限らず、スズメバチを見かけると「刺されるかもしれない」と不安になりますが、まずは慌てず落ち着いて対処することが大切です。
クロスズメバチに遭遇したら

巣やハチを見つけても騒がない
クロスズメバチを見かけたときや巣がある可能性が高い複数匹のスズメバチが出入りしている隙間などを見かけても、大声を出したり手で振り払うようなしぐさをしてはいけません。
自分たちが攻撃されたと感じると働きバチが攻撃態勢に入り、毒針で刺されてしまう可能性があります。
巣やハチを見つけても焦らず騒がないように気を付けましょう。
その場から静かに離れる
クロスズメバチを見かけた場合は、近くに巣がある可能性があります。
とくにクロスズメバチは土の中に巣をつくることが多く、走って逃げた際の振動が地面を通じて巣に伝わると、刺激された群れが攻撃態勢に入ってしまう恐れがあります。
実際に、校庭の落ち葉掃除や庭の手入れの際に誤って巣を刺激し、刺されてしまうケースも確認されています。
そのため、クロスズメバチを見つけたときは刺激しないよう、静かにその場を離れて安全を確保しましょう。
クロスズメバチの巣に近寄らないようにする
クロスズメバチの巣の位置がわかっている場合は、群れを刺激しないためにも近づかないように気をつけましょう。
スズメバチを何匹も見かけるのに巣の場所が特定できない場合は、クロスズメバチの巣を見つける方法で紹介した方法をお試しいただくか、早めにプロへ相談することをおすすめします。
巣が成長すると働きバチの数が増えるため、刺されるリスクが高まってしまいます。
頭や目(黒い部分)に気を付ける
スズメバチは黒いものや動きのあるものに反応し、攻撃に移りやすい傾向があります。これは、黒くて動くものを天敵であるクマと誤認してしまうためといわれています。
そのため、山林など自然の多い場所へ行く際は、帽子をかぶるなどして頭や目のような黒い部分をなるべく目立たせないようにし、スズメバチを刺激しない服装を心がけると安心です。
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クロスズメバチに刺されないためにできること

黒い服装を避ける
頭や目(黒い部分)に気を付けるでも紹介したとおり、スズメバチは黒いものや動きのあるものに反応し、攻撃に移りやすい傾向があります。
そのため黒や濃い色の服装は避け、できるだけ淡く明るい色を身に着けるようにしましょう。
ただし、明るい色はスズメバチ以外の虫を引き寄せることもあるため、中間色の明るいグレー、カーキ、ベージュなどがおすすめです。
また、淡い色でも虫を寄せ付けにくい加工がされた服も市販されているため、こうしたアイテムを活用するのも有効です。
強いニオイを避ける
スズメバチは香水や柔軟剤、さらにはヘアスプレーや化粧品のような香りがするものに反応して近づいてきます。特に花や甘い香りを好むため、庭の手入れや野外イベント、もちろんハチの巣を駆除するときには強い香りは避けるようにしましょう。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
スズメバチは甘い香りや糖分、発酵したニオイに引き寄せられやすく、果汁飲料や甘い清涼飲料水、アルコール類などに反応することがあるため注意が必要です。屋外で甘い香りのする清涼飲料水を飲んでいるときに、スズメバチが容器に入ってしまい口を刺されてしまう事例も確認されています。
クロスズメバチに刺されたら?

毒針を持つハチのなかでも、スズメバチが持つ毒は特に強く危険です。
クロスズメバチに刺された際は、すぐに以下の対処を行いましょう。
アレルギー反応が出ていないか全身を確認
スズメバチに刺されたときの症状には、刺された部分の周辺に痛みや腫れ、赤みが表れる局所反応と、体中に症状が広がる全身反応があります。
適切な対応を行うためにも、刺された後は体の状態をよく観察することが大切です。
局所反応だけで治まる場合、痛みは数時間~1日ほどで引きます。
ただし、その後もしばらくはかゆみを伴うしこりが残り、完全に元の状態に戻るまで数日かかることがあります。
虫刺されに対するアレルギーを持っている場合は、局所反応にとどまらず全身反応が起こることもあります。
症状が重い場合はアナフィラキシーショックを起こし命に関わることもあるため注意が必要です。
あらかじめアレルギーがあることを把握できている場合は、治療薬であるアドレナリン自己注射器(エピペン®)を携帯し、常に使える状態にしておきましょう。
アドレナリン自己注射器は、内科や皮膚科などの医療機関で処方してもらえます。
全身に生じるアレルギー反応の兆候には、以下のようなものがあります。
小さな違和感も見逃さないように、落ち着いて確認しましょう。
・不安感
・ピリピリ感
・浮動性めまい(ふわふわと浮いているような感覚のめまい)
・全身のかゆみおよびじんましん
・唇や舌の腫れ
・喘鳴(気道が狭くなり呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーと音がする)
・呼吸困難
・虚脱(失神を伴わない急激な脱力、血圧の低下)
・意識消失
いずれかの症状が見られた場合は迷わず救急車を呼び、救急科を受診してください。
自分で病院へ向かう途中に症状が急速に悪化する可能性もあるため、油断は禁物です。
20~30分ほど様子を見て、全身にアレルギー反応の兆候がなければ、次にご紹介する3つの対処法を試しましょう。
対処法を行っている途中で少しでも異変を感じた場合は、その時点で速やかに医療機関を受診してください。
傷口を流水で洗い毒を取り除く

スズメバチに刺されたら、まずは傷口を流水でしっかりと洗い流しましょう。
もし患部にハチの針が残っている場合は、指でそっと抜きます。クレジットカードやバターナイフなどで、皮膚を傷つけないように患部を優しくこすって取り除く方法も有効です。
針が残っていないことが確認できたら、傷口の周辺を軽く圧迫し、毒液を絞り出します。ハチの毒は水に溶けやすいため、もみながら流水に当てると効率よく洗い流すことができます。
抗ヒスタミン軟膏を塗布し患部を冷やす

経口投与の抗ヒスタミン薬を服用するか、抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を塗って炎症を抑えます。
さらに、濡れたタオルや冷湿布などで患部を冷やすと、かゆみや腫れの軽減にもつながります。
患部を持ちあげ腫れを和らげる

スズメバチに刺されると、局所反応によって患部が通常より大きく腫れあがることがあります。
刺された場所によっては、患部を心臓より高い位置に保つことで腫れが軽くなることもあります。
この腫れは蜂巣炎(ほうそうえん)などの感染症と区別がつきにくい場合があるため、刺されてから1日以上たっても腫れが引かない、もしくは痛みや赤みが強まる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
クロスズメバチの危険性や駆除方法

怪我をせず安全にクロスズメバチを駆除するためには、状況に合った道具を準備することと、さまざまな危険性について知っておくことが大切です。
この項目では、クロスズメバチの活動時期別の危険性、駆除の際に役立つグッズ、安全な駆除のために用意しておきたい基本的な道具についてご紹介します。
クロスズメバチの活動時期別の危険性

| 時期 | 危険度 | 主な行動 |
| 4月中旬~6月上旬 | 低 | 女王バチが越冬から目覚め、単独で巣づくり、産卵、働きバチの育成を開始。 |
| 6月~9月中旬 | 高 | 働きバチが増えることで巣も大きくなり、群れの成長が急加速する。 |
| 9月上旬~11月下旬 | 高 | 新女王バチとオスバチが羽化する。 |
| 11月上旬~4月中旬 | 低 | 交尾を終えた新女王バチのみが越冬する。 |
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
クロスズメバチは寒さに強く、他のスズメバチより活動期間が長い傾向にあります。
地域によっては11月下旬にやっと新女王バチが越冬することも。
自分で駆除を行う際は、上記の表で危険度が低になっている時期に行うのが理想的です。
危険度が高になっている時期は巣を守る役割を担う働きバチの数が増え、群れ全体の攻撃性が高まります。
特にクロスズメバチは土の中や屋根裏などの閉鎖空間に巣をつくる習性を持つスズメバチのため、土の中の巣を見つけることが困難だったり、狭い場所での作業が発生する可能性があります。
危険度を誤って認識していたり、防護服や駆除スプレーなどの用意が十分でない場合は、自分で無理に駆除はせずプロへ依頼することをおすすめします。
クロスズメバチの対策や駆除に使えるグッズ

クロスズメバチの時期別の行動や危険性を踏まえて、設置が簡単な駆除グッズや即効性のある駆除グッズを紹介します。
捕獲器
ハチが好む黒蜜と発酵下樹液の香りで、仕掛けたその日から誘引効果を発揮します。
大きな入口は香りが広がりやすく、内部にハチが入りやすいつくりになっています。捕獲器の中は誘引捕獲液で満たされているため、中に入ったハチは一度入ったら逃げられません。
大量のハチの駆除やすでに大きくなった巣への対策には向いていませんが、女王バチが1匹で巣づくりをする時期に仕掛けておくには最適なグッズです。
女王バチを捕獲することで、巣づくり防止につながります。
駆除エサ剤

ハチの巣コロリ スズメバチ用 駆除エサ剤 2個入り|アース製薬
駆除エサ剤は、置くだけで巣の中のハチにも効果が届く便利なグッズです。捕獲器と同様にハチが好む香りで容器に誘い込み、害虫駆除で使われるフィプロニルという成分を含んだエサ剤を巣に持ち帰らせる仕組みになっています。巣にいるハチや幼虫もこのエサ剤が分け与えられるため、巣全体に毒が行き渡り、弱体化や壊滅につながります。
駆除スプレー
スズメバチを駆除する際、即効性を期待する場合には駆除スプレーが頼りになります。
購入する際には、即効性のあるピレスロイド系成分が含まれているかを確認をしましょう。
この駆除スプレーには薬剤がかかったハチの動きを素早くマヒさせるフタルスリンと、噴射した場所に忌避効果を発揮するビフェントリンという2種類のピレスロイド系成分が使われています。
過去に巣をつくられた場所や、床下や壁の隙間などにあらかじめスプレーをしておくことで、数か月にわたり巣づくり防止の効果が期待できます。
クロスズメバチの自力駆除を考える前に

クロスズメバチは毒針を持つため駆除の際に刺されてしまうリスクが伴うため、まずは自分で駆除できるかどうかを確認することが大切です。
巣の大きさは直径10cm以下か
スズメバチの巣を自力で駆除する場合、巣の大きさが直径10cmを超えているかが1つの目安になります。
クロスズメバチの活動時期別の危険性の項目でも触れたように、女王バチが1匹で巣づくりをしている初期段階の巣は10cm以下であることが多く、働きバチが羽化する前であるため、巣が大きくなった後に比べると自力で駆除がしやすい時期です。
もし10cmを超えている場合はすでに働きバチが羽化して巣が成長段階にある可能性があります。
この段階になると攻撃性も高まるため、少しでも駆除に不安を感じるようであれば無理に作業をせず、プロのハチ駆除業者に依頼することをおすすめします。
また、クロスズメバチのように閉鎖空間に巣をつくるスズメバチは、外から巣の大きさを確認できないケースが多いため、すでに複数匹のハチが出入りしていることが確認できる場合は巣が10cm以上に成長している可能性が高いと考えてよいでしょう。
どこに巣がつくられているのか?
巣が手の届く範囲にあるかどうかを確認しましょう。
外から巣の大きさが確認できる軒下や木の枝などの開放空間であっても、梯子や脚立を使わないと届かない高所にある場合や、床下や壁の隙間、土の中のような閉鎖空間に巣をつくられている場合は駆除作業が難しくなる傾向にあります。
特に閉鎖空間での駆除作業は、狭くて動きづらい環境での作業となるため、身動きが取りにくく思うように作業が進まない可能性があります。
巣の場所によってはこのようなリスクが伴うため、状況を踏まえたうえで無理をしない判断が大切です。
アレルギーは持っている?
クロスズメバチに刺されたら?での項目でも触れましたが、虫刺されに対するアレルギーを持っていると、ハチに刺された際にアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
また、過去に刺された際にアレルギー反応がまったくでなかった人でも、2回目以降に重症化することがあります。
そのため、アレルギーを持っている人や過去にハチに刺された経験がある人は自分で駆除するのは避けた方が良いでしょう。
駆除グッズはそろっているか
スズメバチの駆除には事前準備が大切です。駆除スプレーだけではなく、身を守るための防護服や巣穴を塞ぐための脱脂綿などさまざまな準備が必要になります。
駆除をする前には必要な駆除グッズがそろっているかを入念に確認しましょう。
巣がある場所は自分で駆除していい場所か
スズメバチの巣を発見しても、自己判断で勝手に駆除ができない場合があります。
駆除作業を行う前にあらかじめ確認しておきましょう。
| 駆除作業を行う前の確認 | |
| 巣の場所 | 管轄 |
| 自宅の敷地内 | 自己判断での駆除作業が可能 |
| アパートやマンション | 管理会社、管理組合の理事会、大家さんにハチの巣ができたことを連絡し、判断を仰ぐ |
| 自治体運営の公園 | 自治体の担当部署に連絡。 ※各役所のホームページに担当部署の連絡先が掲載されています 例)横浜市役所 |
| 電柱 | NTTまたは電力会社の管轄になるため、電柱に記載のある管轄を確認して連絡 |
安全に駆除するために必要な道具一覧
スズメバチの巣を安全に取り除くためには、複数匹の働きバチから反撃を受けることを想定した準備が欠かせません。
まずは必要な道具をそろえ、衣服のすき間や肌が出てしまう部分をしっかりとカバーし、防護を整えた状態で作業に取りかかるようにしましょう。
駆除スプレー 2~3本

カダン スズメバチバズーカジェット 550mL まとめ買い3本セット|フマキラー
駆除作業を行う際には、必ず複数本の駆除スプレーを用意するようにしましょう。駆除が完了する前にスプレーが空になってしまうと、刺激された残りのスズメバチの攻撃に対応できなくなります。最後まで安全に作業を行うためにも、手の届く範囲に予備のスプレーを準備しておくと良いでしょう。駆除スプレーはスズメバチの忌避や巣づくり防止にも活用ができるため、余った場合も無駄にはなりません。
脱脂綿
スズメバチの巣はいくつもの層が重なった独特なマーブル模様の外被に囲われており、出入口となる穴が1箇所だけ開いています。
駆除を行う際は、この出入口からハチが外に出てこないように脱脂綿を詰めてフタをするのです。
プロのハチ駆除業者は脱脂綿の代わりに、タイルの隙間を埋める際に使われるようなコーキング剤を使用することもあります。
白い防護服セット※7mm以上の厚手のもの
スズメバチの中でも特に警戒心と攻撃力が強いオオスズメバチは、3〜7mmの長い毒針を持っています。
薄手の防護服ではスズメバチの針に対応できない恐れがあるため、防護服を選ぶ際にはスズメバチの針が貫通しない厚みが確保されているか必ず確認しておきましょう。
また、駆除作業中に防護服のすき間からハチが入り込む可能性もあるため、ヘルメットと防護服をファスナーでしっかり連結できるタイプが安心です。
白い手袋や長靴までセットになった製品も多く、必要な防護アイテムをまとめてそろえることで、安全性をより高めることができます。
虫取り網
10cmを超えた巣を駆除する場合は、すでに働きバチが羽化している状況のため、ハチを駆除するときには巣の周りを飛び回るハチを捕獲する必要があります。
また、狩りに出かけていた働きバチが戻ってきた場合は虫取り網で捕まえ、集まった個体にはスプレーをかけて駆除しましょう。
クロスズメバチのような閉鎖空間での駆除作業を行う際には、あらかじめ外に出てきた働きバチを捕獲して、全体の数を減らしてから巣の駆除作業に入ることもあります。
厚手のゴミ袋
巣の中にいるスズメバチの動きがなくなった後は、厚手のゴミ袋で巣を回収しましょう。
毒針を出した状態で動かなくなっていたり、まだ生きているスズメバチがいる可能性もあるため、薄手のゴミ袋では針が貫通し刺傷してしまう恐れがあります。
ハチの巣を回収する際には厚手のゴミ袋を使い、何重にも結ぶようにしましょう。
ヘラ

SK11 スクレーパー ステンレス金ベラ 45mm|セルプラ商事株式会社
軒下や外壁、床下などに巣をつくられた場合、巣を除去した際に残骸がこびりついて残ってしまうことがあります。
こびりついた残骸はヘラを使って削り取ると良いでしょう。
掃除用具
駆除作業後に落ちている巣の残骸やスズメバチの死骸などはほうきとちりとりを使って片付けましょう。
夜間作業には赤色灯が安全?
夜間に駆除作業を行う場合、通常のライトを使用するとスズメバチが光に刺激され攻撃態勢に入ってしまいます。
一般的にハチ目の昆虫は赤い光を認識しづらいといわれているため、赤色灯を使ったりライトに赤いセロハンを巻き付けて明かりを弱める方法が紹介されています。
しかし近年の調査では、スズメバチの種類によっては赤色を含む暖色系の色にも寄ってきてしまう場合があることが確認されています。
そのため、赤色灯を使っているからといって、確実に安全が保証されているとは言えません。
夜間に駆除作業をするためには、照明の種類に関係なく危険が伴うことを忘れないようにしましょう。
スズメバチ駆除の手順(庭木や外壁に巣がある場合)

実際にスズメバチを駆除する際にはどのような手順で行うのかを紹介します。
安全に作業を行うためにしっかりと確認をしていきましょう。
土の中に巣がある場合の駆除方法はこちらで解説しています。
①必要な道具がそろっているか確認
まずは安全に駆除作業を進めるために必要な道具がそろっているか確認しましょう。
防護服を使う場合は、着用後に全体をチェックして穴や隙間がないか確認することが大切です。
ヘルメットと防護服のチャック、手袋との隙間、長靴とズボンの間など、小さな隙間でもハチが侵入してくる恐れがあります。
駆除前に必要な道具が不足している場合は、駆除を始める前に購入しましょう。
②スズメバチの巣穴に駆除スプレーを噴射する
道具がそろっていることを確認したら、隙間の内容防護服を着用し、風上から巣穴に向けて駆除スプレーを一気に噴射します。
途中でスプレーがなくなってもすぐに交換できるよう、予備のスプレーは手の届く場所に準備しておきましょう。
スズメバチの羽音が落ち着いたら、巣穴からハチが出てこないように脱脂綿を詰めて封をします。
③巣を切り離してゴミ袋の中に入れる
スプレーを十分に噴射して巣穴に蓋をしたら、巣を切り離して厚手のゴミ袋で回収します。
④ゴミ袋を何重にも縛る
もし巣の中に生きているハチが残っている場合は非常に危険です。
ゴミ袋は何重にもしっかり縛るようにしましょう。
厚手のゴミ袋を2枚重ねにするとより安心です。
⑤戻りバチを防ぐために駆除スプレーを噴霧する
外に出ていた働きバチがいた場合、巣があった場所に戻ってくることがあります。
戻りバチが寄り付かないように、巣を駆除した後は忌避効果を期待して周囲に駆除スプレーを噴霧しておきましょう。
⑥駆除したハチの巣を自治体のルールにしたがって処分する
駆除したハチの巣をそのまま放置しておくと、巣の中に残ったサナギが羽化して新たな成虫が出てくる恐れがあります。
また、栄養豊富な幼虫やサナギが詰まっているため、他の虫が集まって餌にすることもあり、衛生面でも良くありません。
そのため、駆除後の巣は早めに処分することが大切です。
巣を捨てる際は、お住まいの自治体が定めているルールにしたがってください。
自治体によっては燃えるゴミとして出せる地域もありますが、事前に確認してから捨てると安心です。
スズメバチ駆除の手順(土の中に巣がある場合)

①巣の出入口を探す
スズメバチが頻繁に出入りしている場所を観察し、巣の位置を特定します。
出入口付近は土が盛り上がっていることが多く、巣を見つける手掛かりになります。
②巣の出入口へ駆除スプレーを噴射する
巣の位置がわかったら、風上からその位置をめがけてスプレーを噴射します。
石の下が出入口になっている場合は、隙間から30秒以上噴射します。
5mほど離れた場所からスプレーを噴射しながら近づき、ハチが飛んでいる場合は慌てずゆっくりと離れましょう。
付近を飛び回るハチが落ち着くまでこれを繰り返します。
③ハチの動きが落ち着いたら巣を露出させる
外に出てくるハチがいなくなったら、巣を回収するために土を慎重に掘り起こします。
石の下にある場合は、ゆっくり石をどけて巣を露出させます。
④巣の出入口へ再度スプレーを噴射
巣が見えて出入口の穴が確認できたら、そこに向けて再度スプレーを噴射します。
このとき、巣の中からハチが出てきても、焦らず噴射を続けることが重要です。
⑤巣の大きさに応じての回収
スプレーが巣の奥まで届いていない可能性があるため、巣を少しずつ崩しながら厚手のゴミ袋に回収し、生きているハチがいればその都度スプレーを噴射しましょう。
※毒針が刺さる可能性があるため作業の際は厚手の手袋が必須
すでに巣の位置を把握できている場合は、外が暗くなる夜の時間帯に②の作業を行い、巣に戻っている働きバチをまとめて減らす方法がおすすめです。
夜間はスズメバチの活動が比較的落ち着いており、昼間に比べて攻撃性が低くなる傾向があります。
そのうえで、翌日の明るい時間帯に③~⑤の作業を行うことで、残った個体による反撃リスクを抑えながら作業を進めやすくなります。
夜間作業ではスズメバチが光に反応して集まってくることがあるため、ライトは手に持たず、作業場所から離れた位置に設置するようにしましょう。
⑥回収したハチの巣は自治体のルールにしたがって処分する
回収したハチの巣は、自治体が定めているルールにしたがって処分しましょう。
詳細はこちら
高所や入り組んだ場所の巣は危険度が高い

目に見える軒下や木の枝のような開放空間であっても手の届かない高所や、土の中や床下のような閉鎖的空間に巣がある場合は、通常の駆除作業よりも危険度が高いため注意が必要です。
この記事で紹介したクロスズメバチは主に土の中に巣をつくる種類のため、駆除は難易度が高いとされています。
特に閉鎖空間に巣をつくられた場合は、巣の大きさが把握できず想定した以上に多くのハチが活動している可能性があります。
出入口から多くのハチが出入りしていたり、駆除作業に対して少しでも不安が残る場合はプロのハチ駆除業者への相談を検討しましょう。
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心
高所や入り組んだ場所の巣は危険度が高いでも触れたように、外から巣が見えていても手が届かない高所に巣がある場合や、土の中や床下といった閉鎖空間に巣がある場合は、駆除作業に思わぬ危険が伴います。
この記事で紹介したクロスズメバチはこうした閉鎖空間に巣をつくるスズメバチのため、駆除の際に十分な準備ができない、巣の正確な位置を把握できない、自分で駆除できるか不安が残るといった状況では、無理をせずにプロのハチ駆除業者への依頼を検討しましょう。
プロであれば、巣の場所の把握やスズメバチの種類に応じた適切な方法で駆除してくれるうえ、防護服や専用道具もそろっているため、安全かつスムーズに対応してもらえます。
まとめ
・クロスズメバチはスズメバチの中でも攻撃性が低くおとなしい性格
・見た目は全体が黒色で白色の縞模様を持つ
・体長が1.0~1.6cmとスズメバチのなかでは小型
・閉鎖空間(主に土の中)に巣をつくる
・巣は茶色または黄褐色
・日本では北海道、本州、四国、九州、対馬に生息している
この記事ではクロスズメバチの生態や、似ているスズメバチとの見分け方、駆除方法について解説いたしました。
クロスズメバチは閉鎖空間に巣をつくります。
軒下のような目に見える場所であれば、巣の大きさやハチの数を把握しやすいですが、閉鎖空間につくられた巣は外から確認ができないため、想定以上に巣が大きくなっていることがあり駆除の際は注意が必要です。
自分での駆除に少しでも不安を感じる場合は、無理をせずにプロの無料相談を活用しましょう。
スズメバチの駆除は害虫害獣コンシェルジュでも承っておりますので、お問い合わせフォームまたはお電話よりお気軽にご相談ください。
- 現地調査・お見積り:無料
- スズメバチ:13,000円
- オオスズメバチ:25,000 円
※現地地調査・お見積りは対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
害虫害獣コンシェルジュは、害虫害獣に関する正しい知識を発信し、厳格な品質管理基準をクリアした害虫害獣駆除のプロとのマッチングサービスを提供するサイトです。編集部では「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」を明確にし、依頼前の不安解消を目指しています。
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