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マンションにコウモリがいても自己判断NG!正しい対応方法

  • コウモリ
2026.03.23
マンションにコウモリがいても自己判断NG!正しい対処方法

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マンションにお住まいでベランダや廊下でコウモリを見つけて驚いている方もいるのではないでしょうか。

「フンを撒き散らされて迷惑だし、そもそも存在が気持ち悪い」と対処方法をお探しかもしれません。

マンションにコウモリがいた場合、自己判断で対応すると管理会社や管理組合との間でトラブルに発展するケースがあります。

この記事では、マンションでコウモリを見つけた場合の対応方法と相談先を紹介するとともに、自分でもできるコウモリ対策について解説します。

この記事でわかること

・マンションにコウモリがいる場合の相談先
・マンションにコウモリが寄り付かないためにできること
・マンションにコウモリが寄ってくる理由

マンションにコウモリがいたらまず管理会社・管理組合へ!

マンションでコウモリを見た場合、自己判断で駆除を行ってはいけません。

まずは大家、管理会社、管理組合のいずれかに連絡をします。

賃貸と分譲で窓口が異なるため、正しい問い合わせ先を知っておきましょう。

賃貸マンション

賃貸マンションの場合は、大家か管理会社のどちらかに連絡をします。

いわずもがな入居者は部屋を借りているだけであり、マンションの所有者は大家です。

そのため、自己判断でコウモリを駆除したり、対策のために部屋を加工したりしてはいけません。

連絡先はマンションによって異なり、大家が直接管理している場合は大家へ、大家が管理会社に委託している場合は管理会社に相談します。

どちらが管理しているかわからない場合は、賃貸借契約書と家賃の振込先を確認しましょう。

賃貸借契約書に記名されていて家賃を振り込んでいるところが、お住まいのマンションを管理しているオーナーもしくは会社です。

分譲マンション

分譲マンションの場合は、管理組合の理事会に相談しましょう。

管理組合とは、区分所有者全員で構成される団体で、マンションを購入した時点で自動的にその一員となります。

つまり、分譲マンションの契約者は全員管理組合のメンバーです。

ただし、日常的な業務は代表者の集まりである理事会が行います。

理事会の役員が多忙な場合は管理会社に業務を委託していることが多く、その場合は管理会社にコウモリに関する相談をします。

いずれにしても一度理事会に問い合わせる必要があり、連絡先はマンション内の事務所で確認できるケースが多いほか、管理会社に教えてもらえる場合もあります。

指定業者以外に依頼してはいけない場合も

マンションによっては、特定の害獣駆除業者と提携しており、自己判断で駆除を依頼してはいけない場合があります。

提携先以外の害獣駆除業者を呼んだ場合、管理会社や管理組合とのトラブルに発展するケースもあるため、

マンションでコウモリを見たらまずは建物を管理している会社もしくは団体に連絡しましょう。

【知っておこう】マンションの専有部と共用部

マンションの専有部と共用部

マンションは専有部と共用部にわかれており、賃貸でも分譲でも定義は同じです。

専有部とは?

マンションの専有部とは、住居としての機能を備えた独立したスペース、つまり自分の部屋の室内の躯体や設備のことです。

マンションの専有部

・天井
・壁
・床
・玄関扉
・窓枠、ガラス
・電気の枝線、ガスや水道の枝管

基本的に専有部の加工や修繕は自己判断で行っていいとされていますが、管理会社や管理組合によって取り決めが異なるため、コウモリ駆除や対策をする場合は必ず事前に確認しましょう。

共用部とは?

共用部とは、専有部以外の住民全員が使用するスペースのことです。

マンションの共用部

・ベランダ、バルコニー
・エントランスホール
・廊下
・エレベーターホール
・エレベーター
・ゴミ捨て場
・倉庫 など

共用部の加工や修繕を勝手に行うことは禁止されているため、必ず管理会社や管理組合に判断をあおぎましょう。

自己判断で手を加えた場合、原状回復費用を請求されたり、裁判に発展したりするなどのトラブルに発展しかねません。

コウモリが寄ってきやすい場所・ベランダはどっち?

ベランダ、バルコニーは専有権のある共用部

マンションの中でコウモリが寄ってきやすい場所である、ベランダやバルコニーは専有権のある共用部です。

「自分の部屋の一部なんだから専有部なんじゃないの?」と思う方は多いでしょうが、あくまで専有の権利が与えられた共用部のため、勝手にコウモリの駆除や対策を行ってはいけません。

マンションのコウモリ、これなら自分で対処OK!

マンションでコウモリを見かけた場合は、共用部はもちろん専有部であっても管理会社や管理組合に相談する必要があります。

とはいえ、一刻も早くコウモリ問題を解決したい方のために確認をとらなくても実施できる簡単な対策方法を紹介します。

【注意①】自分でできるのは棲みつく前の対策のみ

【注意①】自分でできるのは棲みつく前の対策のみ

前提として、自分でできるのはコウモリが棲みつく前の予防のみ。

具体的には、ベランダや室内からコウモリを一時的に追い出したり、寄ってこないように対策したりすることです。

すでにコウモリが棲みついている場合は自己判断で駆除せずに、管理会社や管理組合に相談しましょう。

【注意②】コウモリの殺傷・捕獲はNG

野生のコウモリの殺傷・捕獲NG

野生のコウモリは鳥獣保護管理法という法律で守られており、殺傷と捕獲が禁止されています。

棒で叩いて傷つけたり網で捕まえたりすると、100万円以下の罰金もしくは1年以下の拘禁刑が科されるため、見かけても直接手を出さないようにしましょう。

参考

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律「第八条」「第八十三条

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室内に入ってきたコウモリを追い出す

室内に入ってきたコウモリを追い出す

自分でできる対処法の1つは、室内に入ってきたコウモリを追い出すことです。

コウモリが苦手とするものを駆使し、懐中電灯で照らしたり、スマホアプリで超音波を流したりして外へ誘導しましょう。

野生のコウモリは感染症の原因となるウイルスや寄生虫を体に保有している可能性があるため、マスクと手袋を着用し、最低でも2m以上距離をとって追い出してください。

置き型・吊るし型忌避剤の設置

置き型・吊るし型忌避剤の設置

置き型と吊るし型のコウモリ忌避剤は、手軽に利用できる対策アイテムです。

タイプ 商品 効果持続期間
置き型

約2ヶ月
吊るし型

約1ヶ月

コウモリが苦手なハッカの成分が配合されており、設置するだけでコウモリを追い払うことができます。

置き型はベランダの隅や室外機の脇など、コウモリが寄ってきやすい場所に置くと効果的です。

吊るし型は、置き型を設置するスペースがない場合でも、ベランダの物干し竿や柱に括りつけて使えます。

効果が続くのは約1~2ヶ月のため、定期的な交換が必要なことを覚えておきましょう。

ハッカスプレーを散布する

ハッカスプレーを散布する 1

ハッカスプレーをコウモリが寄ってくる場所に散布するのも効果的です。

前述のとおり、コウモリはハッカを嫌うためニオイが漂うところに寄り付きません

住宅街によく姿を現すコウモリは昆虫を主食としており、ハッカは防虫効果もあるため、エサ場としての活用も防止できて一石二鳥です。

効果持続期間は最大で1日と短いため、毎日こまめに散布しましょう。

また、小さな子どもや妊婦、ペットの体調に悪影響を及ぼす可能性があるため、該当するご家庭での使用は控えてください。

 

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ベランダの整理整頓・清掃

ベランダの整理整頓・清掃

ベランダの整理整頓は特別なアイテムを使わないでできるコウモリ対策です。

空の植木鉢やバケツ、ビンやカンを外に放置しておくと雨水が溜まって蚊やボウフラが湧きやすくなります。

小さな昆虫は住宅街に現れるコウモリの好物なので、不要なものを放置しておくとエサを求めて寄ってくる可能性があります。

また、ベランダの排水口が落ち葉やホコリ、洗濯物の糸くずなどで詰まると、雨水が溜まってやはり昆虫が発生することも。

見逃しがちな場所かもしれませんが、ベランダの排水口のゴミはこまめに取り除き、詰まりがひどい場合はラバーカップやワイヤーブラシで汚れを除去しましょう。

【管理会社・組合がOKなら】自分でできる本格コウモリ対策

手軽にできるコウモリ対策を紹介しましたが、より本格的なアイテムを使いたい場合は管理会社や管理組合に相談する必要があります。

問い合わせの結果「問題ない」と回答を得た場合に試したいコウモリ対策方法について解説します。

害獣用超音波発生器の設置

害獣用超音波発生器の設置

住宅街に現れるコウモリは、超音波を発してその反響で障害物や獲物との距離をはかっています。

行動を乱されないように人工的な超音波を発している場所には近寄らない習性があり、害獣用超音波発生器をベランダや玄関に設置しておくと、寄り付きにくくなります。

住宅街に飛来するコウモリが嫌う約35~50kHzの周波数帯に対応していて、屋外で使っても問題がない防水仕様のものを選びましょう。

コウモリが苦手とする超音波は人間の耳には聞こえませんが、聴覚が敏感な小さな子どもやペットにストレスを与える可能性があります。

自身の家庭だけではなく、隣室にも配慮して使用するかどうか決めることをおすすめします。

 

害獣用LEDライトの設置

害獣用LEDライトの設置

コウモリは強い光を嫌う習性があるため、ベランダの手すりや外壁に害獣用LEDライトを設置すると寄り付きにくくなります。

LEDの光には紫外線がほとんど含まれておらず、主食である昆虫も集まらないためエサ場として活用されることも防止できます。

ただし、害獣用LEDライトは非常に強い光を発するため、設置する際は隣室や正面の建物に迷惑をかけないように角度や位置を工夫しましょう。

外壁の亀裂・隙間を塞ぐ

【封鎖方法②】屋根・外壁の亀裂 コーキング剤

住宅街に現れるコウモリは体が小さく、1~2cm程度の亀裂や隙間からねぐらを求めてマンションに侵入します。

そのため、ベランダや玄関周りの外壁に亀裂が見られる場合はコーキング剤で塞ぎましょう。

必要なもの

・コーキング剤
・プライマー
・コーキングガン
・マスキングテープ
・ヘラ

手順

1.亀裂の周りをマスキングテープで養生し、下地であるプライマーを塗布
2.コーキング剤の先端をカッターで切り、コーキングガンにセット
3.プライマーが乾いてからコーキング剤を塗布
4.コーキング剤が乾く前にヘラでならす
5.1~2日程度放置し、コーキング剤が乾いたらマスキングテープをはがす

室外機のダクトの隙間を塞ぐ

【封鎖方法⑥】室外機のダクト

室外機のダクトの隙間からもたびたびコウモリが侵入するため、ヒビが入っている場合は害獣パテを使って塞ぎます

必要なもの

・パテ
・カッター
・手袋
・マスク

手順

1.袋から取り出す前にカッターで適当な大きさに切る
2.袋から取り出し、粘土くらいの柔らかさになるまで手でこねる
3.柔らかくなったら隙間をパテで埋める

害獣パテには、哺乳類が嫌うカプサイシンという刺激成分が含まれており、素手で触ると皮膚が荒れる可能性があるため、手袋をして作業しましょう。

換気口・換気扇の封鎖

【封鎖方法⑦】換気口・換気扇

換気口や換気扇は構造上隙間が空いているため、コウモリが忍び込むのによく使われる場所です。

空気の流れを阻害しないようにパンチングメタルもしくはステンレス製金網を使って封鎖します。

必要なもの

・パンチングメタルもしくはステンレス製金網
・メジャーもしくは定規
・金切りばさみ
・カッター
・スプリング付コンパス
・両面テープ(半月型の場合)
・コーキング剤
・プライマー
・コーキングガン

手順

1.メジャーや定規で直径をはかる
2.スプリング付コンパスを直径の大きさにあわせ、パンチングメタルやステンレス製金網に円形の印をつける
3.コンパスで付けた印にそって金切りばさみで形にあわせてカット
4.半月型の場合は、直線部分を2cm程度折り両面テープをつける
4.コーキング剤の先端をカッターで切り、コーキングガンにセット
5.カットしたパンチングメタルや金網を換気口や換気扇に取り付ける
6.下地であるプライマーを塗布
7.プライマーが乾いてからコーキング剤を塗布
8.コーキング剤が乾く前にヘラでならす

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害獣・防鳥ネットの設置

害獣・防鳥ネットの設置

害獣もしくは鳥よけネットをベランダに取り付けると、さまざまな方向からのコウモリの飛来を防止できます。

「部分的に対策するのが面倒くさい」という方におすすめの方法です。

前述のとおり、1cmの隙間があれば侵入されてしまうため、網目がそれ以下のネットを選んでください。

また、景観を大きく損なったり、雨風で飛ばされて近隣の迷惑をかけてしまったりする可能性があることを十分に把握したうえで、設置するかどうかを決めましょう。


なぜマンションにコウモリは寄ってくるの?

自分でできるコウモリ対策を紹介しましたが、そもそもなぜマンションに寄ってくるのでしょうか。

築15~20年以上で劣化している

住宅の外壁やその他の設備は、築15~20年で劣化し亀裂や隙間が生じやすくなります。

前述のとおり、住宅街に現れるコウモリは1~2cmの隙間があれば簡単に内部に侵入できるため、ねぐらを求めて寄ってくるようになるのです。

ナイトルーストに適した場所が多い

コウモリがナイトルーストしやすい場所

ナイトルーストは、コウモリが夜間の採餌中に建物の外壁や天井に止まって消化と排泄を行う、いわゆる休憩タイムです。

雨風をしのげて天敵に見つかりにくい場所で休むことが多く、各部屋のベランダの外壁や仕切り、室外機のダクト付近、共用廊下や共用階段の影など、マンションには適した場所が多く存在します。

ベランダも共用廊下も、基本的には柵やネットがなく開放されていて侵入しやすく、コウモリにとっては絶好の休憩スポットです。

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外灯の昆虫を捕食する

外灯の昆虫を捕食する

マンションのエントランスや共用廊下に設置されている外灯に、昆虫が群がっている光景を見たことはないでしょうか。

住宅街に現れるコウモリの主食は蚊や蛾などの人間の生活圏に生息する昆虫で、光に集まっているところにエサを求めて飛来します。

2010年頃までに建設されたマンションには白熱電球や蛍光灯が使用されている場合が多いですが、以降はLEDが普及したため昆虫が寄り付きにくい環境になっています。

なお、水銀に関する水俣条約において、2027年末までに蛍光灯の製造と輸出入を禁止することが合意されました。

つまり、2028年を迎えてから建設されるマンションに関しては原則としてLEDの照明が使用されます。

周辺に自然がある

周辺に自然がある

雑木林や河川、水田や畑にはコウモリの好物である昆虫が大量に生息しています。

採餌後は近場でねぐらを探すため、マンションの近くに自然がある場合はコウモリが寄ってくる可能性があります。

環境要因を自力で解消するのは不可能なため、こちらを参考に自分でできる対策を試してみましょう。

コウモリはマンションに棲みつくことがある!

コウモリはマンションに寄ってくるだけではなく、採餌後のねぐらとするために侵入してそのまま棲みつくことがあります。

どこから侵入してどういった場所に棲みつくのでしょうか。

住宅に棲みつくアブラコウモリ

アブラコウモリ

学名 Pipistrellus abramus
英名 Japanese pipistrelle
和名 油蝙蝠
分類 翼手目ヒナコウモリ科
体長 3.7~6cm
体重 5~10g
生息地 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド
ねぐら 民家、高架橋、地下水路
食性 昆虫
参考

識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版

住宅街に頻繁に現れるコウモリは、昆虫食性のココウモリの1種であるアブラコウモリです。

人間の家に棲みつくことからイエコウモリとも呼ばれます。

かつては自然豊かな森林や山間部に生息していましたが、都市開発で棲み処とエサ場を失い、主食である昆虫を求めて人里に飛来するようになりました。

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アブラコウモリの侵入経路

アブラコウモリの侵入経路

アブラコウモリの侵入経路

・ベランダの亀裂・隙間
・雨どいのつなぎ目
・換気口
・換気扇
・シャッター・雨戸の隙間
・室外機のダクトの隙間

築15~20年以上経過すると住宅は劣化しやすく、さまざまな箇所に亀裂が入り、ときには大きな穴が開いてしまう場合も。

ベランダの軒天と外壁の間にできた亀裂や、雨どいのつなぎ目に生じたヒビ、室外機のダクトの隙間などを目ざとく見つけてアブラコウモリはマンション内に入り込みます。

また、構造上隙間が必要な換気口や換気扇、シャッターや雨戸の収納スペースの隙間から侵入する場合もあり、築浅で劣化していないからといって油断はできません。

アブラコウモリの棲み処

アブラコウモリの棲み処

マンションでアブラコウモリが棲みつきやすい場所

・屋上貯水槽
・雨どいの中
・室外機のダクト内
・エアコンの中
・換気口の中
・雨戸の戸袋
・シャッターの隙間
・屋内ゴミ収集場

アブラコウモリは、天敵に見つかりにくく、暗くてジメジメとした環境を好み、マンションにはこの条件に当てはまる場所が多く存在します。

たとえば、各部屋に安定して水を供給するための屋上貯水槽の周辺の隙間は、人間や天敵に見つかりにくいうえ水気があってアブラコウモリにとっては大変快適な場所です。

屋内ゴミ収集場も薄暗く、害虫がたくさん潜んでいるため食べ物にも困りません。

その他、室外機のダクト内、エアコンや換気口の中など、空気の入れ替えが行われる設備の内部は安定した温度と湿度が保たれており、アブラコウモリが健やかに生活するのにぴったりです。

マンションにコウモリが棲みついた場合の被害

マンションにアブラコウモリが棲みついた場合、悪臭や騒音が発生するだけではなく、

健康が脅かされたり天井や壁の修繕が必要になったり、隣人とのトラブルに発展したりする可能性があります。

悪臭被害

ドブのような悪臭がする

アブラコウモリは、棲みついた場所とその周辺に大量のフンを排泄します。

体は小さいものの、1匹あたり一晩で100匹以上もの昆虫を食べるため、排泄物の量が多くなります。

加えて、最低でも10匹、最大で200匹もの集団で棲みつくため、おびただしい量のフンが蓄積する場合も。

アブラコウモリのフンは、ドブ臭とアンモニア臭をまぜたような独特の悪臭を放ち、ストレスが溜まるだけではなく、吐き気や頭痛などの体調不良を起こすこともあります。

健康被害

健康被害

アブラコウモリのフンは乾燥していて粉塵化しやすいため、空気にのってマンション中に菌やカビが蔓延する可能性があります。

万が一吸い込んでしまったり触れたりすると、咳やくしゃみ、皮膚炎などのアレルギーを発症する場合も。

また、野生のコウモリの体にはダニやシラミなどの寄生虫が付着していることがあり、室内に侵入されて刺されると、肌が腫れたり激しい痒みに襲われたりするかもしれません。

さらにこわいのは感染症への罹患です。

野生のコウモリは、以下のような感染症のウイルスの媒介主として知られています。

感染症 潜伏期間 症状 致死率
SARS 2~10日 発熱、悪寒、筋肉痛 など 9.6%
ニパウイルス感染症 4~14日 発熱、頭痛、目まい など 32%
狂犬病 30~60日 発熱、頭痛、倦怠感 など 100%
エボラ出血熱 2~21日 発熱、強い脱力感、筋肉痛 など 90%
ヒストプラスマ症 3~17日 発熱、頭痛、咳嗽 など 31.7~61.5%

中には致死率100%の狂犬病も含まれているため、アブラコウモリを見つけても絶対に素手で触らないでください。

住宅被害

住宅被害

アブラコウモリの糞尿には木材を劣化させる酸性成分が含まれており、天井や壁を汚染したり建材が腐食したりする可能性があります。

マンションごとに規約が異なるものの、室内の天井や壁にシミができた場合、クロスの張替え費用を自分で負担しなければならないことがあります。

クロスの張替えの費用相場は以下のとおりです。

6帖(壁面積:約30平方メートル) 3~5万円
8帖(壁面積:約40平方メートル) 4~7万円
10帖(壁面積:約45平方メートル) 4万5,000~8万円

自分はまったく悪くないにも関わらず数万円単位の費用を支払うことにためらいを感じる方がほとんどかと思うため、被害にあった場合はすぐに管理会社か管理組合に対応を相談しましょう。

騒音被害

騒音被害

アブラコウモリの活動音と鳴き声も住民にストレスを与えます。

夜行性のため、活動をはじめるのは18時半頃からで、22時頃まで棲み処を出たり入ったりします。

「パタパタ」と翼が擦れあう音や、「カサカサ」と壁の中を移動する音、さらに危険を察知したときに上げる「キーキー」という甲高い声が、マンションの静寂を切り裂きます。

就寝準備をしている方が多い時間帯のため、なかなか眠れず睡眠不足により体調を崩す可能性も。

害虫被害

害虫被害

大量のフンを撒き散らされた場所に害虫が引き寄せられることがあります。

たとえば、共用部であるエントランスや共用廊下、共用階段などにフンが排泄されて、多数のゴキブリが発生した場合、気持ちが悪くて足を踏み入れられません。

マンション内外を移動するたびに時間をとられるのは、日常生活への多大な悪影響です。

共用部でアブラコウモリのフン及び多くの害虫を発見した場合は、すみやかに管理会社や管理組合に連絡しましょう。

近隣トラブル

近隣トラブル

玄関前の廊下をはじめ、共用部にフンを撒き散らされた場合、誰が掃除するのかと隣や向かいの部屋の住民とのトラブルに発展する可能性があります。

責任の押し付け合いをしている間にフンはどんどん溜まっていき、前述した悪臭被害や害虫被害がさらに深刻化することも。

その他、うっかり窓を開けっ放しにしてアブラコウモリが入ってきた場合、「あなたのせいでこっちの部屋にもアブラコウモリが棲みついた」というクレームを受けるかもしれません。

マンションにアブラコウモリが棲みつくと全戸の住民に被害が及ぶ可能性があるため、アブラコウモリの実体やフンを見かけたら、トラブルが起こる前に管理会社や管理組合に連絡しましょう。

大規模な修繕が必要な可能性も

マンションにアブラコウモリが棲みつくと、壁の中や配管を移動して、あちらこちらに棲みつき、建物全体に糞尿による悪臭や汚染、建材の腐食が広がる可能性があります。

あまりにも被害の規模が大きい場合は、マンション全体の修繕の必要に迫られることも。

その場合の駆除の手配は管理会社や管理組合が行いますが、室内を大規模にリフォームする場合は一時的に部屋を退去しなければなりません。

マンションのコウモリ駆除の費用は誰が負担する?

マンションにアブラコウモリが棲みついた場合、原因によって誰が費用を負担するのかが異なります。

【賃貸】大家もしくは管理会社

【賃貸】大家もしくは管理会社

建物の構造上もともとあった隙間や、経年劣化で生じた亀裂などからアブラコウモリが侵入して棲みついた場合は、管理をしている大家か管理会社が負担します。

後述する住民の過失が原因でない限りは、個人に請求されることはありません。

【分譲】修繕積立金から支払われる

【分譲】修繕積立金から支払われる

分譲マンションの場合、入居時点で管理組合の一員となり、毎月修繕積立金の支払い義務が発生します。

修繕積立金とは、建物の大規模修繕に備えて毎月1万~2万円程度積み立てるお金のことです。

アブラコウモリがマンション全体に棲みつき、深刻な被害を及ぼした場合も修繕積立金が使われます。

駆除をするときに個人が別途支払う費用はないものの、自分の支払ったお金から支払われることは覚えておきましょう。

ただし、修繕積立金が使われるのは共用部の修繕のみで、専有部での駆除費用は自分で負担します。

住民のうっかりミスなら自己負担

住民のうっかりミスなら自己負担

窓を開けっ放しにしていたり、勝手に部屋をリフォームして隙間ができたりしたことが原因でアブラコウモリが侵入した場合は、賃貸でも分譲でも住民の過失と見なされて駆除費用を請求される可能性があります。

金額は被害の規模によりますが、隣の部屋にまで被害が及んだ場合は数十万円程度かかる可能性も。

ただし、組合やオーナー、契約内容によって責任の範囲が異なるため、まずは管理会社か管理組合、オーナーに確認しましょう。

コウモリ駆除に保険は適用できる?

アブラコウモリ駆除費用を自己負担する場合、残念ながら、アブラコウモリによる住宅の汚染や劣化には火災保険は使えません

ただし、アブラコウモリの糞尿被害によって住宅が脆くなり、そのうえで物損や上階からの水漏れなどにあった場合は、家財及び建物の修繕に保険を適用できることも。

あくまで物損や水漏れに対しての費用が補償されるだけなので、誤認しないようにしてください。

お隣さんのベランダにコウモリがいる場合はどうする?

お隣さんのベランダにコウモリがいる場合どうする?

隣の部屋のベランダや玄関付近に頻繁にアブラコウモリが現れるにもかかわらず、一向に対処してくれない場合は、管理会社や管理組合に相談しましょう。

放っておくと自分の部屋にまで糞尿被害が及ぶ可能性がありますが、直接隣人に注意するとトラブルに発展するかもしれません。

まとめ

マンションでコウモリを見た場合の対処方法について解説しました。

住宅街に現れるアブラコウモリは、わずかな隙間からマンション内に侵入して棲みつき、悪臭や騒音被害のみならず、住民の健康を脅かしたり建物に深刻なダメージを与えたりする可能性があります。

放っておくと被害が拡大する一方で、自分でできるのは忌避剤の設置やハッカスプレーの散布など簡易的な予防のみ。

駆除については管理会社か管理組合に相談する必要があります。

マンションによって対応の取り決めが異なるため、エントランスや共用廊下などの共用部はもちろん、専有部である自室の天井や壁でコウモリの気配を感じた場合も連絡しましょう。

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この記事を書いた人
監修者(仮画像③)
害虫害獣コンシェルジュ編集部

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