夜にも活動するモンスズメバチ|巣の場所や駆除方法も解説

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昼間に飛び回っていることが多いスズメバチですが、夜間に活動している姿を見かけた場合はモンスズメバチかもしれません。
モンスズメバチに遭遇したり、住宅に巣をつくられたりしたときにどのように対処すればよいか悩むのではないでしょうか。
また、刺されることも心配になるかもしれません。
この記事ではモンスズメバチの生態を解説し、自分で駆除・忌避する際に適した時期や危険性について詳しくご紹介します。
- モンスズメバチの生態
- モンスズメバチや巣の見分け方
- モンスズメバチに刺されたときの対処法
- モンスズメバチの駆除方法
スズメバチとは
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スズメバチは昆虫の一種で、ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科に属する種の総称です。
スズメバチ亜科はさらに4種類に分類されます。
| スズメバチの分類 | 種類 |
| スズメバチ属 (Vespa) |
モンスズメバチ、オオスズメバチ、キイロスズメバチ、チャイロスズメバチ、ツマグロスズメバチ、ツマアカスズメバチ、ヒメスズメバチ、コガタスズメバチ など |
| クロスズメバチ属 (Vespula) |
クロスズメバチ、シダクロスズメバチ、ツヤクロスズメバチ、キオビクロスズメバチ、ヤドリスズメバチ など |
| ホオナガスズメバチ属 (Dolichovespula) |
ヤドリホオナガスズメバチ、キオビホオナガスズメバチ、シロオビホオナガスズメバチ、ニッポンホオナガスズメバチ など |
| ヤミスズメバチ属 (Provespa) |
ナミヤミスズメバチ、タイリクヤミスズメバチ、オオヤミスズメバチ |
日本にはスズメバチ属、クロスズメバチ属、ホオナガスズメバチ属の3種が生息しており、ヤミスズメバチ属はタイやベトナムなどの東南アジアに分布しています。
モンスズメバチも属するスズメバチ属は、他の分類と比べても攻撃性が高い傾向があります。
刺されると痛みや腫れが生じ、アレルギー反応が急激に全身に現れるアナフィラキシーショックを起こす恐れがあるため注意が必要です。
モンスズメバチってどんなハチ?

モンスズメバチの基本情報
| 和名 | モンスズメバチ |
| 学名 | Vespa crabro |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:2.5~3.0cm 働きバチ:1.9~2.8cm オスバチ:2.2~2.8cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(木の洞、土の中、岩のすき間、建物の屋根裏・天井裏、壁間、床下、戸袋・シャッター、通気口、室外機など) |
| 巣の規模 | 巣盤:4~12枚 育房:500~5000房 |
| 巣の特徴 |
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| 主な餌 | 幼虫:昆虫を肉団子状にしたもの(主にセミ) 成虫:幼虫が出す分泌液、樹液、果汁、花の蜜など |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、ヨーロッパ、北アメリカ、アジア |
モンスズメバチは腹部に波打った斑紋(はんもん)があることが名前の由来です。
見た目の特徴や大きさ、生息域、生態について詳しく解説します。
モンスズメバチの特徴的な見た目

モンスズメバチは、腹部の波打つような斑紋が特徴です。
黄色い腹部に左右対称に波打つ黒色の縞模様が入っています。
この斑紋は生息する国や地域ごとにパターンに違いがあり、その違いから約10種の亜種が確認されています。
亜種ごとに異なる学名がつけられているのも特徴です。
モンスズメバチの種の学名はVespa crabroで、ラテン語のVespa(ハチ)とcrabro(大きいハチ)を組み合わせた名前です。
日本に生息するモンスズメバチは、黄色い帯のあるという意味のflavofasciata Cameronという亜種に分類されており、学名はVespa crabro flavofasciataです。
日本で見られるモンスズメバチの見た目の特徴を以下にまとめました。
| 頭部 |
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| 胸部 |
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| 腹部 |
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| 脚 |
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頭部の色は全体がオレンジがかった黄色で、複眼の上側に3つある単眼の周りは黒色、顔の中央あたりにある頭楯(とうじゅん)と口元にある大顎(おおあご)は黄色となっています。
胸部は頭部側の前胸背板が赤褐色で、尾側に向かう中胸背板から前身腹節は模様のない黒色です。
腹部は先述したように黄色の上に波打つ黒色の縞模様がありますが、頭部側である第1節背板の前縁だけは赤褐色となっています。
脚も赤褐色です。
日本国内での斑紋のパターンの違いとして、北海道に生息する個体は、本州に生息するモンスズメバチよりも黄色みが強いという特徴があります。
モンスズメバチはどのくらいの大きさ?

モンスズメバチの体長は1.9~3.0cmほどで、大きい個体は1円玉3枚分の大きさまで成長します。
同じスズメバチ属で、スズメバチ亜科のなかでも最大種のオオスズメバチは体長が2.6~5.0cmほどで、モンスズメバチよりも約1.5倍の大きさです。
それでもモンスズメバチはスズメバチのなかでは中型の大きさであり、実際に見かけた際には威圧感があるサイズです。
モンスズメバチの生息域

モンスズメバチは、日本では北海道や本州、四国、九州の平地から低山地(標高1600m前後まで)に生息しています。
原産地はヨーロッパですが、ツマアカスズメバチのような特定外来生物には指定されていません。
また、環境省が定める我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種にも該当していません。
その理由として、いつ頃から国内に生息しているのか、人為的に侵入したものなのかといった詳しい経緯が明らかになっていないことが挙げられます。
日本では古くから生息していた可能性が高いとされ、現在は日本産亜種として在来種の扱いを受けています。
日本の他には原産地のヨーロッパをはじめとして、北アメリカやアジアで生息が確認されています。
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モンスズメバチの生態

モンスズメバチは分業しながら集団で生活する社会性昆虫であり、女王バチ、働きバチ、オスバチはそれぞれ行動や役割が異なります。
| スズメバチの分業 | |
| 初代女王バチ |
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| 働きバチ (メスのみ) |
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| オスバチ |
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| 新女王バチ |
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初代女王バチ
モンスズメバチの活動は、5月中旬に初代女王バチが越冬から目覚め、単独で巣をつくることから始まります。
働きバチを増やすために産卵し、育て、餌を集めるのも初代女王バチの単独作業です。
働きバチ
生涯を通して巣のあらゆる仕事を担うのが働きバチです。
モンスズメバチの働きバチは6月中旬頃から羽化が始まります。
毒針を持つ働きバチは外敵から群れを守ったり、初代女王バチが産んだ幼虫に餌を与えるために狩りをしたりと、巣の拡張と維持を担います。
また、巣の温度が上がりすぎて卵や幼虫が死滅しないように、巣の内部を温度調節するのも働きバチの役割です。
具体的には、温度を下げるために巣の入り口で羽を震わせて送風したり、水を口に含んで巣にある繭に塗り、羽で空気を送ることによる気化熱で内部から巣を冷やしたりします。
モンスズメバチはセミを好んで捕食するため、セミの生態系が豊かな北海道ではモンスズメバチの個体数も比較的多い傾向にあります。
オスバチ
モンスズメバチのオスバチは9月~10月下旬に羽化し、新しい女王バチと交尾し、次の世代に子孫を残します。
オスバチは毒針を持たず、役割は繁殖行動のみで、巣の拡大や幼虫の育成、狩りなどは行いません。
新女王バチ
モンスズメバチの新女王バチはオスバチと同時期の9月~10月下旬に羽化します。
初代女王バチが役割を終えると、新女王バチは栄養を蓄えて巣を離れ、オスバチと交尾して冬眠します。
女王バチが越冬場所として選ぶのは雑木林の倒木や朽ち木、切り株、落ち葉、稲わら、土の中などです。
翌年の春に冬眠から目覚めた新女王バチは、新たな初代女王バチとして単独で巣づくりや産卵を行い、新たな群れとして活動します。
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
モンスズメバチは都市部にも生息している

モンスズメバチは自然が多い場所に限らず、都市部の住宅街にも巣を構える事例が確認されています。
屋根裏や物置の見えにくい場所などの閉鎖空間は巣づくりされやすい場所です。
名前こそ聞いたことがなくても、モンスズメバチは身近に生息し、巣をつくっている可能性は大いに考えられます。
モンスズメバチの攻撃性

モンスズメバチは他の種と比較しても攻撃性が高く、軽微な刺激にも強く反応します。
警戒心も強く、巣のテリトリーから5mもの範囲で警戒し、敵とみなした対象を25mも追跡します。
一般的なスズメバチの毒の量について、最大~最小の4段階でまとめました。
| スズメバチの種別における毒の量 | |
| オオスズメバチ | 最大 |
| モンスズメバチ | 大 |
| チャイロスズメバチ | 大 |
| キイロスズメバチ | 大 |
| コダカスズメバチ | 中 |
| ヒメスズメバチ | 最小 |
スズメバチのなかでも針から注入される毒の量が多いことがわかります。
モンスズメバチに刺されないためにできることでも詳しく解説しますが、刺されないよう細心の注意を払う必要があります。
スズメバチの真実 最強のハチとの共生をめざして|中村正雄 著
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モンスズメバチは夜も活動する?

オオスズメバチやキイロスズメバチなどの他の種は日没に巣へ帰りますが、モンスズメバチは22時以降に活動する姿も確認されており、日本に生息する種のなかで唯一夜の時間帯も活動します。
一般的なスズメバチとモンスズメバチについて、夜間活動に関連する生態をまとめました。
| 一般的なスズメバチとモンスズメバチの違い | |
| 一般的なスズメバチ | モンスズメバチ |
【視覚】
【体温】
【餌の採集】
|
【視覚】
【体温】
【餌の採集】
|
一般的なスズメバチは、夜間の暗さに目が適応できないため、視覚に頼る狩りや餌の採集が難しく、日中のみ活動します。

一方で、モンスズメバチは夜間でも活動できることが知られています。
夜行性昆虫の多くは、夜の少ない光を効率よく集めることができる重複像眼(ちょうふくぞうがん)という複眼の構造を持っています。
しかし、モンスズメバチの複眼は、昼の明るい環境に適応した連立像眼(れんりつぞうがん)という構造です。
連立像眼は昼行性の昆虫に多く見られる構造で、夜間の活動には向いていません。
さらに、目に光を集める能力(光の感度)は、他のスズメバチより低いことも確認されています。
では、なぜモンスズメバチは夜間でも活動できるのでしょうか。
その理由として、近年の研究でいくつかの可能性が指摘されています。
たとえば、体の大きさに比例して複眼が大きく、夜でも受光量を多く確保できるという説があります。
また、視覚情報を脳に伝える神経の働きによって暗い環境でも目が見えるよう調整が行われている可能性も示唆されています。
さらに、夜間は飛行速度を落とすことで、限られた光でも視覚情報を得やすくしているとも考えられています。
視覚以外でスズメバチが夜間に活動しない理由として、気温の低下による体温の低下や、餌となる生物の活動時間などが挙げられます。
ただし、これらは補助的な要因であり、モンスズメバチの夜間活動に関わる主な理由は、先述した視覚の使い方の違いにあると考えられます。
モンスズメバチの見分け方

モンスズメバチは攻撃性が高く、夜間も活動するため、特に警戒が必要な種です。
スズメバチを見かけた際に正しく対応するには、夜も注意が必要なモンスズメバチと人の生活圏に巣をつくることがある他の種との見分け方を知っておくことが大切です。
ただし、特徴を知っていても遠目からでは種類の判別をするのは非常に困難です。
スズメバチは昆虫のなかでも攻撃性が高く危険な種のため、防護服がない状態で安易に近づくことは絶対に避けましょう。
オオスズメバチ

オオスズメバチの基本情報
| 和名 | オオスズメバチ |
| 学名 | Vespa mandarinia |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:4.0~5.0cm 働きバチ:2.6~3.8cm オスバチ:2.7~4.0cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(土の中の空洞、木の洞など) |
| 巣の規模 | 巣盤:4~10枚 育房:500~7000房 |
| 巣の特徴 |
|
| 主な餌 | 幼虫:昆虫を肉団子状にしたもの(主にコガネムシ、カミキリムシ) 成虫:幼虫が出す分泌液、樹液、果汁、花の蜜など |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、佐渡島、対馬、種子島、屋久島 |
オオスズメバチは、モンスズメバチと同じスズメバチ属に分類される、世界最大のスズメバチです。
攻撃性が非常に高く、モンスズメバチの巣を襲って群れを壊滅させることもあります。
近づくだけで大顎をカチカチと鳴らして威嚇するほど警戒心も強いです。
毒で獲物を仕留め、強力な顎で獲物を噛み砕きます。
スズメバチの種別における毒の量の表でも説明したとおり、毒の量がスズメバチのなかで最大となっており、刺されると非常に強い痛みが生じます。
オオスズメバチとモンスズメバチは下記の特徴で判別できます。

| モンスズメバチとオオスズメバチの違い | ||
| 種類 | モンスズメバチ | オオスズメバチ |
| 大きさ |
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| 見た目 |
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モンスズメバチの大きな特徴である腹部の斑紋に違いがあり、オオスズメバチは腹部の第1節背板は赤褐色、それに続く第2節背板は黒・黄の順で直線的な縞模様になっています。
また、モンスズメバチはどのくらいの大きさ?でもご紹介したように、オオスズメバチのほうが体長が大きいことも判別の手がかりとなります。
コガタスズメバチ

コガタスズメバチの基本情報
| 和名 | コガタスズメバチ |
| 学名 | Vespa analis |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:2.5~2.9cm 働きバチ:2.1~2.7cm オスバチ:2.2~2.5cm |
| 巣の場所 | 開放空間(庭木や生け垣の茂み、軒下など) |
| 巣の規模 | 巣盤:2~5枚 育房:300~2000房 |
| 巣の特徴 | 初期:徳利を逆さまにしたような形 成長後:マーブル模様の球形 |
| 主な餌 | 幼虫:ハエやアブ、小型の甲虫類などの昆虫 成虫:幼虫が出す分泌液、樹液、甘露、花の蜜など |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、佐渡島、対馬島、屋久島、インド、東南アジア各国、中国、シベリア南東部、台湾 |
| 日本産亜種 | ヤエヤマコガタスズメバチ(八重山諸島産亜種) リュウキュウコガタスズメバチ(奄美諸島・沖縄島産亜種) |
コガタスズメバチはモンスズメバチと同じスズメバチ属です。
オオスズメバチによく似た姿で、体が小さいことが名前の由来とされています。
コガタスズメバチの体長は2.1cm~2.9cmほどで、モンスズメバチの大きさに近いです。
スズメバチのなかでは攻撃性が高くはないといわれているものの、刺される危険性がある危険なハチのため油断はできません。

| モンスズメバチとコガタスズメバチの違い | ||
| 種類 | モンスズメバチ | コガタスズメバチ |
| 大きさ |
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| 巣をつくる場所 | 閉鎖空間(木の洞、土の中、岩のすき間、建物の屋根裏・天井裏、壁間、床下、戸袋・シャッター、通気口、室外機など) | 開放空間(庭木や生け垣の茂み、軒下など) |
| 見た目 |
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巣をつくる場所としては、モンスズメバチは閉鎖空間、コガタスズメバチは開放空間を選ぶという違いもあります。
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チャイロスズメバチ

チャイロスズメバチの基本情報
| 和名 | チャイロスズメバチ |
| 学名 | Vespa dybowskii |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:2.7~3.2cm 働きバチ:1.7~2.5cm オスバチ:1.9~2.4cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(土の中、木の洞、住宅の壁間、屋根裏など) まれに開放空間(木の枝や軒下など)に巣を構えることもある |
| 巣の規模 | 巣盤:4~12枚 育房:600~2500房 |
| 巣の特徴 | 白色・灰白色 パルプ状 |
| 主な餌 | 幼虫:昆虫を肉団子状にしたもの 成虫:昆虫の体液や樹液、幼虫が分泌した栄養液 |
| 生息域 | 北海道、本州、佐渡島、朝鮮半島、中国、ロシア、タイ、ミャンマー、ネパール |
チャイロスズメバチはモンスズメバチと同じスズメバチ属で、名前のとおり茶色い見た目が特徴で、見た目は大きく異なり判別も容易です。
チャイロスズメバチは6~7月頃にかけて女王が単独でモンスズメバチの巣に寄生し、自分の働きバチが育つまでは、モンスズメバチの働きバチに幼虫の餌の狩りや巣の拡大を担わせることがあります。
チャイロスズメバチの姿を見かけたときは、付近に巣づくりされている可能性だけでなく、夜も活動可能なモンスズメバチが共存している可能性があることも知っておきましょう。

| モンスズメバチとチャイロスズメバチの違い | ||
| 種類 | モンスズメバチ | チャイロスズメバチ |
| 大きさ |
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| 見た目 |
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キイロスズメバチ

キイロスズメバチの基本情報
| 和名 | キイロスズメバチ |
| 学名 | Vespa similima xanthoptera |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科スズメバチ亜科スズメバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:2.5~2.8cm 働きバチ:1.7~2.4cm オスバチ:2.0~2.7cm |
| 巣の場所 | 閉鎖空間(石垣の中、土の中、木の洞、壁の間) 開放空間(軒下、木の枝、崖) |
| 巣の規模 | 巣盤:4~10枚 育房:4000~14000房 |
| 巣の特徴 | 楕円形 貝状のマーブル模様 |
| 主な餌 | 幼虫:昆虫を肉団子状にしたもの(クモ、ミツバチなど) 成虫:幼虫が出す分泌液、樹液、甘露、花の蜜など |
| 生息域 | 本州、四国、九州、佐渡島、対馬、屋久島 |
キイロスズメバチはモンスズメバチと同じスズメバチ属で、全体として黄色い体をしていることが名前の由来とされています。
モンスズメバチと見た目が似ていますが、違いとしてモンスズメバチの腹部は黄色の上に黒い模様があり、キイロスズメバチの腹部は全体的に黄色が目立ちます。
また胸部にも違いがあり、モンスズメバチは前胸背板が赤褐色、胸の後ろにある小楯板(しょうじゅんばん)が黒色です。
一方、キイロスズメバチは前胸背板も小楯板も名前と同じく黄色です。

| モンスズメバチとキイロスズメバチの違い | ||
| 種類 | モンスズメバチ | キイロスズメバチ |
| 大きさ |
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| 巣をつくる場所 | 閉鎖空間(木の洞、土の中、岩のすき間、建物の屋根裏・天井裏、壁間、床下、戸袋・シャッター、通気口、室外機など) | 閉鎖空間(石垣の中、土の中、木の洞、壁の間など) 開放空間(軒下、木の枝、崖など) |
| 巣の規模 |
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| 見た目 |
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巣をつくる場所として、モンスズメバチは閉鎖空間を好みますが、キイロスズメバチは開放空間、閉鎖空間どちらにもつくるという違いもあります。
またキイロスズメバチは巣の規模が大きく、巣盤は4~10枚とあまり違いはないものの、育房数が2000~10000個にも達し、直径80cmほどの大きさにもなります。
また、キイロスズメバチもモンスズメバチ同様に引っ越しをし、チャイロスズメバチに寄生される種です。
モンスズメバチの巣の特徴

モンスズメバチはどんな巣をつくる?
| 巣の見た目 |
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| 巣をつくる場所 | 閉鎖空間(木の洞、土の中、岩のすき間、建物の屋根裏・天井裏、壁間、床下、戸袋・シャッター、通気口、室外機など) |
| 巣の規模 | 巣盤:4~12枚 育房:500~5000房 |
モンスズメバチの巣は、外皮が巻きスカートのように巣盤を覆っており、底部が常に開放されています。
形はお椀を逆さにしたような、底が抜けた釣鐘状です。
木の繊維や泥などを材料とし、淡いグレーやベージュ、白色が混ざったようなマーブル模様をしています。
サイズはピーク時には直径40cmほどとなり、規模としては同じスズメバチ属のオオスズメバチやキイロスズメバチよりは小さく、チャイロスズメバチやコガタスズメバチよりは大きくなる傾向があります。
また、巣の周りのすき間にマーブル模様の薄い目張りをつくるのもモンスズメバチの特徴です。
モンスズメバチが巣をつくる場所一覧

モンスズメバチは基本的に閉鎖空間で巣をつくります。
具体的には住宅など建物や物置の周囲では屋根裏や天井裏、壁間、床下、戸袋・シャッター、通気口、室外機など、庭や自然環境では木の洞、土の中、岩や石垣のすき間などです。
まれに軒下などの開放空間に巣をつくることもあります。
また、巣をつくった場所が狭くなると引っ越しすることが多いのもモンスズメバチの特徴で、巣づくり初期以降も新たに巣をつくられる可能性があるため注意が必要です。
手の届かない高所や狭い場所に巣をつくられた場合は駆除が困難で、自力で対応することは難しいため、駆除のプロへの相談をおすすめします。
モンスズメバチの巣を見つける方法

頻繁にモンスズメバチらしき姿を目撃していても巣が見つからない場合は、次のように確認してください。
ただし、危険を伴うため無理に追跡はせず、身の安全を第一としましょう。
①巣づくりに適した場所を予測する
モンスズメバチが巣をつくる場所一覧でも紹介した、巣づくりに適した場所から巣の場所を予測しましょう。
具体的には、住宅や物置などの屋根裏や天井裏、壁間、床下、戸袋・シャッター、通気口、室外機、庭や自然の中では木の洞、土の中、岩や石垣のすき間などに巣をつくります。
モンスズメバチは閉鎖空間を好むため、軒下や木の枝のような目に見える場所には巣をつくらず、巣の場所を特定することは難しいです。
②安全な場所に身を隠してモンスズメバチが飛んでいく方向を観察
閉鎖空間にある巣の場所を特定するには、安全な場所に身を隠しながら、モンスズメバチがどこに飛んでいくのかを観察しましょう。
働きバチは狩りや餌の採集のために巣へ出入りします。
同じ場所で突然姿が消える、あるいは特定の場所に何度も出入りしているようなことがあれば、その付近に巣がある可能性が高いです。
モンスズメバチの巣は放置しても大丈夫?

モンスズメバチの巣を放置することはおすすめしません。
巣を放置することで規模が大きくなり、攻撃性が高いモンスズメバチの勢力がより強くなることで、人に危害を与えるリスクが高くなります。
住宅周りに巣をつくられた場合は、近隣にも被害が及ぶ可能性があります。
特にモンスズメバチは餌の残骸を巣の下に捨てるため、天井裏に巣をつくった場合、直下の天井にシミができることがあります。
外観を損ねるだけではなく衛生面でも好ましくありません。
モンスズメバチの巣を見つけた際は、なるべく迅速に駆除を検討してください。
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
モンスズメバチを見かけたらどうする?

モンスズメバチは昼だけでなく夜にも遭遇することがあるため、見かけたら驚いてしまうかもしれません。
攻撃性の高いモンスズメバチを刺激しないように、冷静に対応することが大切です。
モンスズメバチの姿や巣を見ても冷静に対処する

巣やハチを見つけても騒がない
モンスズメバチは警戒心が強いため、軽い刺激を与えても攻撃される可能性が高いです。
具体的には、大声で騒ぐ、手や棒で振り払う、巣を棒で突く・巣に石を投げるといった行動が刺激となります。
モンスズメバチの巣や姿を見かけても騒がず、落ち着いて対処しましょう。
その場から静かに離れる
モンスズメバチを見かけたら、すぐにその場から離れてください。
ただし、走って逃げてしまうと、動くものを敵とみなして攻撃される可能性があります。
また、モンスズメバチは土の中にも巣をつくるため、走った振動が地面から伝わり、攻撃と受け取って襲ってくる恐れもあります。
モンスズメバチと遭遇した際は、地面に振動を与えないように歩きながら、その場から静かに離れましょう。
頭や目(黒い部分)に気を付ける
モンスズメバチをはじめとするスズメバチは、黒い部分に反応して攻撃する習性があります。
この習性はスズメバチが天敵を攻撃するためで、黒色を天敵であるクマと認識している説と、髪や目が黒色のアジア民族の中にスズメバチを食べる民族がいたために天敵と認識している説があります。
頭や目など体の黒い部分は、淡い色の帽子を被ったり、タオルで覆ったりして目立たないようにしましょう。
スズメバチがたくさんいる自然の多い場所で活動する際は、頭や目なども覆って顔全体を守る虫よけネット付きの帽子を被ることも対策となります。
モンスズメバチの巣に近寄らないようにする
モンスズメバチの巣の場所がわかっている場合は、少しの刺激でも襲ってくる可能性があるため、近寄らないようにしてください。
複数匹のモンスズメバチを見かけながらも巣の場所がわからない場合は、モンスズメバチの巣を見つける方法で確認するか、巣が大きくなる前に駆除のプロに相談することをおすすめします。
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モンスズメバチに刺されないためにできること

モンスズメバチに刺されないためには昼夜問わず対策が必要です。
自然が多い場所への外出、庭先での作業、自力でのモンスズメバチの駆除などで共通した対策方法を紹介します。
黒い服装を避ける
頭や目(黒い部分)に気を付けるで解説したように、スズメバチは黒色に反応して攻撃する習性があります。
スズメバチが寄ってこない服装の色選びとしては、暗い色や黒色の服装は避け、白色や黄色など明るく淡い色が安全ですが、白色や黄色は他の虫が寄ってくる色です。
そのため、スズメバチも他の虫も避けるためには、ベージュや明るいグレー、明るいカーキなどの服装がよいでしょう。
服だけでなく、靴やカメラ、帽子など小物の色も同様です。
また、色だけでなく毛皮も天敵として認識されやすいので控えましょう。
ただし、比較的安全とされている色や素材でも、モンスズメバチがいる場所で長く過ごしていると攻撃される場合があります。
モンスズメバチを見かけた際はすみやかにその場から退避してください。
強いニオイを避ける
モンスズメバチは特定の強いニオイに引き寄せられたり、ニオイで興奮して攻撃性が高まってしまったりします。
ヘアスプレーやヘアトニック、香水、化粧品、柔軟剤などでニオイが強いものは、モンスズメバチがいるかもしれない場所では控えましょう。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
ジュースやスポーツドリンクなどの甘い香りの清涼飲料水は、モンスズメバチが餌と認識して寄ってくる可能性があります。
屋外に放置した清涼飲料水の缶にスズメバチが入り込み、そのまま人が飲もうとして唇や口の中を刺された事例もあり危険性が高いです。
また、モンスズメバチではなくキイロスズメバチの事例ですが、乳酸菌飲料やアルコール飲料に寄ってくることが確認されています。
甘い香りの飲料は屋外で飲むことは控え、ボトルや缶も放置しないようにしましょう。
もしものために持っておきたい携帯用ハチ駆除スプレー

万が一スズメバチに襲われた場合は、携帯用スプレーがあると逃げ切れる可能性が高くなります。
キャンプやハイキング、グランピングなど自然の多い場所へ行く際の携帯用として持っておくと安心です。

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スズメバチに襲われそうになった際の最終手段として使用してください。
モンスズメバチに刺されたら?

スズメバチの種類によって毒の量に違いはありますが、刺されたときの対処法に違いはありません。
モンスズメバチに刺されてしまった際は、すぐに以下を確認しながら迅速に対処しましょう。
アレルギー反応が出ていないか全身を確認
スズメバチに刺された際の症状として痛みや腫れ、赤みなどの局所反応が生じます。
局所反応のみで落ち着く場合は、数時間から1日ほどで症状が治まりますが、かゆみが伴うしこりが残り、完治に数日ほど要する場合もあります。
しかし、虫刺されに対するアレルギーを持っている場合は局所反応に留まらず、全身反応というアナフィラキシーショックを引き起こし、最悪の場合は命を落とします。
2024年(令和6年)において、日本国内のハチによる刺傷が原因の死亡例は18件です。
ハチ毒のアレルギーがある場合は、医療機関で処方される治療薬のアドレナリン自己注射薬(エピペン®)を携帯しておくことが必須です。
命を守るためには、以下に挙げるアレルギー反応の兆候が出ていないか、最初に全身を確認をしてください。
- 不安感
- ピリピリ感
- 浮動性めまい(ふわふわと浮いているような感覚のめまい)
- 全身のかゆみおよびじんましん
- 唇や舌の腫れ
- 喘鳴(気道が狭くなり呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーと音がする)
- 呼吸困難
- 虚脱(失神を伴わない急激な脱力、血圧の低下)
- 意識消失
当てはまる症状が1つでもあれば、迷わず救急車を要請し、医療機関を受診してください。
自分で病院へ向かっている途中で急激に症状が悪化する可能性もあるため、命を守るために救急車を呼びましょう。
20~30分ほど様子を確認し、全身にアレルギー反応の兆候がなかった場合に限り、次に紹介する3つの対処法を行いましょう。
途中で少しでも異変を感じた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
傷口を流水で洗い毒を取り除く

スズメバチに刺された患部は、毒を取り除くために流水で洗い流しましょう。
毒針が刺さっている場合は、指で優しくつまんで抜いたり、クレジットカードやバターナイフなど皮膚が傷つきにくい道具で毒針をそっとこすって取り除いてください。
傷口に毒針が残っていないことを確認できたら、爪や指先などで患部の周りを圧迫し、毒液を絞りだします。
ハチ毒は水溶性なので、刺し傷から毒液を絞りだすようにもみながら水洗いするとよいでしょう。
抗ヒスタミン軟膏を塗布し患部を冷やす

患部の針と毒を取り除いた後は、抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を塗ったり、経口投与の抗ヒスタミン薬を飲んだりすることで、かゆみや腫れを和らげることができます。
また、冷たい湿布や濡れたタオルなどを患部に当てて冷やすことも有効です。
患部を持ちあげ腫れを和らげる

スズメバチに刺された部位は、局所反応によって腫れあがり、通常時の2倍の大きさになることもあります。
患部の部位によっては、心臓より高く持ちあげることで腫れを緩和させることが可能です。
局所反応の腫れは数時間で落ち着くこともあれば、完全に回復するまで数日を要することもあります。
もし、刺されてから丸1日が経っても腫れが治まらない場合は、念のため医療機関を受診してください。
モンスズメバチの危険性や駆除方法

攻撃性が高く、昼も夜も活動するモンスズメバチを駆除するには正しい知識が必要です。
そんなモンスズメバチの活動時期や危険性、駆除で必要な道具、手順などについて解説します。
モンスズメバチの活動時期別の危険性

| 時期 | 危険度 | 主な活動 |
| 5月中旬~7月上旬 | 低 | 女王バチが越冬から目覚め、単独で巣づくり、産卵、働きバチの育成を開始。 |
| 7月~9月上旬 | 高 | 働きバチが増えることで巣も大きくなり、群れの成長が急加速する。 |
| 9月~10月下旬 | 高 | 新女王バチとオスバチが羽化する。 |
| 10月中旬~5月中旬 | 低 | 交尾を終えた新女王バチのみが越冬する。 |
モンスズメバチの活動期間は5月中旬から10月です。
比較的安全に自力駆除できるのは危険度が低い時期のみで、5月中旬から7月上旬は女王バチが単独で巣づくりを行う期間となります。
7月以降は働きバチが増えることで巣や群れも大きくなり、攻撃性が高まるため自力での駆除はおすすめしません。
10月中旬以降は活動を終える群れが発生しはじめ、空になる巣が徐々に増えていきます。
モンスズメバチの巣は閉鎖空間につくられ、自分で駆除することが難しい場合も多いため、少しでも不安があれば無理をせず駆除のプロに依頼しましょう。
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
モンスズメバチの対策や駆除に使えるグッズ
市販でも手に入る製品で、モンスズメバチの対策や駆除に役立つグッズがあります。
捕獲器
ハチが好む香りで誘引し、一度入ったら二度と出ることができず、ハチ単体を駆除できるのが捕獲器です。
モンスズメバチの女王バチが単独で活動する5月中旬から7月上旬に設置することで、巣づくりを予防できます。
駆除エサ剤
ハチが好む甘い香りで誘引し、毒入りの餌を持ち帰ることで、巣を丸ごと壊滅させるのが駆除エサ剤です。
モンスズメバチの活動時期と照らし合わせると、女王バチが単独で活動している5月中旬から7月上旬までは予防に、働きバチも活動して群れの規模が大きくなる7月から10月は駆除対策に活用できます。
駆除スプレー
飛んでいるハチや巣の中にいるハチの動きを止めて撃退するのが駆除スプレーです。
この製品には、速効性があることでハチをノックダウンさせるフタルスリンと、持続性があることでハチの巣づくりを防ぐビフェントリンという2つの有効成分が含まれています。
スズメバチが巣をつくりやすい場所にあらかじめ噴射しておくと予防にもなります。
モンスズメバチの自力駆除を考える前に

モンスズメバチは毒針を持ち、駆除の際にはモンスズメバチに刺されたら?でも解説したように命の危険が伴うため、気軽に行うものではありません。
自力で駆除できるかどうかを実際に行動する前に確認して、安全を確保してから実践してください。
巣の大きさは直径10cm以下か
スズメバチの巣を自力で駆除する場合、巣の大きさが直径10cm以下なのかが1つの目安となります。
巣が直径10cm以下の場合、モンスズメバチの活動時期別の危険性で解説した、女王バチが単独で行動している時期に該当している可能性が高く、他の時期に比べると安全に駆除できます。
もし巣が10cmよりも大きくなっている場合は、働きバチも活動して襲われる危険性が高くなるため、駆除のプロに依頼するとよいでしょう。
閉鎖空間を好むモンスズメバチの場合、巣の大きさを確認することは困難です。
複数匹飛んでいるのを見かければ、すでに働きバチが羽化して巣も拡大している可能性が高いため、自力での駆除は控えてください。
どこに巣がつくられているのか?
巣をつくられている場所は駆除作業がしやすいのかも、自力駆除の判断基準となります。
モンスズメバチが巣をつくる閉鎖空間は暗くて見えづらく、狭くて身動きが取りづらいなど作業が困難です。
また、天井裏などの高所作業となる2m以上の場所は落下の危険もあります。
駆除作業をしにくい場所に巣をつくられた場合も無理をせず、駆除のプロを頼りましょう。
アレルギーは持っている?
スズメバチは一度刺されただけでも、アレルギー反応が出ていないか全身を確認でも先述したように、重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーショックを起こすことがあります。
スズメバチではないハチでも一度刺されたことがあれば、次に刺されたときに重症化する危険性が高いです。
命を落とす危険から身を守るためにも、自力での駆除は控えてください。
巣がある場所は自分で駆除していい場所か
モンスズメバチが巣をつくった場所によって、土地を管理している立場が異なり、自力駆除の可否も変わります。
自宅の敷地内であれば、自分で駆除の判断が可能です。
アパートやマンション、団地などの集合住宅の場合は、管理会社または管理組合の理事会、大家さんなどにスズメバチの巣ができたことを連絡し、判断してもらいましょう。
自治体が運営している公園にスズメバチの巣を見つけた際は、役場や役所に問い合わせ、公園を管理している道路公園センターなどの担当部署に相談してください。
電柱にスズメバチの巣を見つけた場合は、NTTまたは電力会社の管轄のため、電柱に記載がある番号札などの表示を確認して連絡しましょう。
| 駆除作業を行う前の確認 | |
| 巣の場所 | 管轄 |
| 自宅の敷地内 | 自己判断での駆除作業が可能 |
| アパートやマンション | 管理会社、管理組合の理事会、大家さんにハチの巣ができたことを連絡し、判断を仰ぐ |
| 自治体運営の公園 | 自治体の担当部署に連絡。 ※各役所のホームページに担当部署の連絡先が掲載されています 例)横浜市役所 |
| 電柱 | NTTまたは電力会社の管轄になるため、電柱に記載のある管轄を確認して連絡 |
駆除グッズはそろっているか
スズメバチを駆除するためにはさまざまな道具が必要です。
身を守り、安全かつ適切に対処するための駆除グッズがそろっているのかも、駆除する前に必ず確認してください。
安全に駆除するために必要な道具一覧
モンスズメバチの巣を駆除する際、攻撃から身を守るために必要な道具をご紹介します。
刺されないためには服のすき間をなくし、肌が露出しないようにすることが重要です。
駆除スプレー 2~3本

カダン スズメバチバズーカジェット 550mL 2本|フマキラー
スズメバチの動きを止めて退治する駆除スプレーは、足りなくなると生き残っているハチに攻撃される危険があるため、余分に複数本用意しておきましょう。
もし余ったとしても、狩りや餌の採集から巣に戻ってきたいわゆる戻りバチや巣づくりの予防にも使えるため、無駄にはなりません。
白い防護服セット※7mm以上の厚手のもの

蜂防護服 ラプターLITE V-600|(株)ディックコーポレーション
全身を守って駆除するためには防護服が必須です。
スズメバチを刺激しない色である白色であることも大切です。
最大の種で危険なオオスズメバチの針は2~7mmで、養蜂用などの防護服は薄手で毒針が貫通して刺される危険があるため、7mm以上の生地を選んでください。
つなぎであればすき間ができず、スズメバチが侵入する心配がありません。
プロテクター付きなら視野が広く作業がしやすいです。
手袋や長靴がセットではない場合は追加で購入しましょう。
白い厚手の手袋

蜂防護服ラプター 蜂防護手袋 V-5|ディックコーポレーション
駆除作業で手肌が露出しないように手袋が必須です。
防護服と同じく白色で厚手のものを着用しましょう。
手袋と防護服にすき間ができないように気を付けてください。
白い長靴
足元のすき間からスズメバチが侵入しないように白い長靴を履くと良いでしょう。
裾を絞れる防護服ならすき間ができにくいですが、絞りがない場合は裾を長靴に入れてすき間をなくしてください。
それでもすき間ができる場合は淡い色のガムテープで巻いて塞ぎましょう。
虫取り網
戻りバチを含む、巣の周りを飛び回るハチを捕獲するために虫取り網を使います。
網で捕まえたスズメバチは駆除スプレーを噴射して駆除します。
持ち手の長さを調整できると作業しやすいです。
厚手のゴミ袋

PL410 業務用 重量物対応 特厚タイプ 45L 透明 10枚(0.1mm厚)|ジャパックス
スズメバチを駆除した巣はゴミ袋に入れて回収します。
死骸でも毒針が出ていたり、まだ生きているハチがいたりすると針が貫通する可能性があります。
厚手のゴミ袋に入れて、袋を2重にも3重にもして厳重に結びましょう。
モンスズメバチの巣の大きさは直径40cm前後で、大きいと50cmほどにもなるため、巣が入るサイズのゴミ袋を使ってください。
ヘラ
巣を除去した後の残骸を削り取るためにヘラを使います。
特にモンスズメバチは閉鎖空間に巣をつくるためこびりつきやすく、巣づくりのための残骸や死骸も落とすので、きれいに除去するためにヘラが役立ちます。
掃除用具
駆除した後、下に落ちたスズメバチの死骸や巣の残骸などはほうきとちりとりで集め、ゴミ袋に入れて回収します。
懐中電灯
夜間に駆除作業を行う際は懐中電灯などの明かりを用意しましょう。
ただし、スズメバチは光に刺激され集まる性質があるため、直接巣に光を当てないように気を付けてください。
また懐中電灯を手に持っていると、駆除作業が疎かになる可能性があります。
離れた場所に置き、最低限作業場所が見えるようにするとよいでしょう。
モンスズメバチは他のスズメバチと異なり、日没後も活動を行うため、夜の駆除を推奨するわけではないことも留意してください。
夜間作業に赤色灯は使える?
一般的にハチ目の昆虫は赤色が認識しづらいとして、赤色灯の使用や通常のライトに赤いセロハンを巻き付ける方法が推奨されていたことがあります。
しかし、近年の研究で、スズメバチの種類によっては赤色を含む暖色系の光にも強く引き寄せられる事例が確認されています。
赤色灯は確実に安全なグッズではないこと、夜間の駆除は視野を確保することが難しいため、光の有無に関わらず危険が伴うことを留意してください。
モンスズメバチ駆除の手順(土の中に巣がある場合)
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モンスズメバチの駆除方法を解説します。
閉鎖空間に巣をつくるモンスズメバチの駆除には、土の中に巣をつくられた場合の対応を知っておきましょう。
作業前には、必ず周りに人やペットがいないことを確認し、万が一対処できなかった場合の安全な逃げ道も確認しておいてください。
刺されたときの対処方法や緊急時の対応もあらかじめ調べておくことが大切です。
屋根裏や壁の中に巣をつくられた場合は、点検口を作る必要があり、狭い空間での作業が発生します。
駆除の難易度が高いため、無理に自分で駆除せずプロに依頼することをおすすめします。
①巣の出入口を探す
モンスズメバチの巣を見つける方法でも解説したように、ハチが頻繁に出入りしている場所を観察し、巣の位置を特定しましょう。
出入口の近くは土が盛り上がっていることが多く、巣を見つける手がかりになります。
②巣の出入口へ駆除スプレーを噴射する
巣の位置を特定できたら、自分に噴きかけないように、風上から出入口に向けてスプレーを噴射します。
石の下が出入口になっている場合は、すき間から30秒以上スプレーを噴射し続けてください。
いきなり巣に近づくと、警戒心が強いモンスズメバチに襲われる可能性があるため、約5mほど離れた場所からスプレーを噴射しつつゆっくりと近づきましょう。
ハチが飛び回った場合でも慌てず、走らず歩いてその場を離れ、落ち着くまで同じ作業を繰り返してください。
③ハチの動きが落ち着いたら巣を露出させる
外に出てくるハチがいなくなれば、群れのハチが死滅している可能性が高いです。
ハチが飛び回らないことを確認できたら、巣を回収するために土を慎重に掘り起こしてください。
石の下にある場合は、石をゆっくりとよけて、巣を露出させます。
④巣の出入口へ再度スプレーを噴射
土の中から巣が見え、出入口の穴が確認できたら、巣穴に向けて再度スプレーを噴射してください。
巣の中からハチが出てきても焦らず、スプレーを噴射し続けることが重要です。
⑤巣の大きさに応じての回収
スプレーが巣の奥まで届いていない可能性があるため、巣を少しずつ崩しながら厚手のゴミ袋に回収しましょう。
まだ生きているハチがいれば、その都度スプレーを噴射してください。
手で巣を扱うため毒針が刺さる可能性があり、作業の際は先述したように白い厚手の手袋を着用しましょう。
⑥回収したハチの巣は自治体のルールにしたがって処分する
駆除したハチの巣を放置すると、巣の中に残ったサナギが羽化して新たな成虫が出てくる恐れがあります。
幼虫やサナギは栄養が豊富なため、他の虫が集まり、衛生面の問題を引き起こします。
したがって、駆除後の巣はできる限り早く処分することが大切です。
巣を捨てる際は、お住まいの自治体が定めているルールにしたがってください。
自治体によっては燃えるゴミとして出せる場合もあるため、事前に確認してから処分しましょう。
高所や入り組んだ場所の巣は危険度が高い

閉鎖空間を好むモンスズメバチは、手が届かない木の洞や壁の間、入りづらい床下や屋根裏、高所で落下の危険もある天井裏などに巣をつくることもあります。
高所や入り組んだ場所での駆除作業は、慣れていないとスズメバチから襲われて焦り、逃げ回ることになるなど通常より危険度が高いです。
たとえば壁の中につくられた巣は、入口がない場合のこぎりで壁に穴を開ける必要があるため、自力駆除は難しく駆除のプロへ依頼することをおすすめします。
駆除が完了したら侵入経路を塞いで巣づくり対策

元々巣があった場所に駆除スプレーをかけると忌避対策・巣づくり予防になりますが、他にもできる対策も知っておきましょう。
スズメバチは住宅や建物のわずかなすき間から侵入し、屋根裏や軒下、室外機の内部などに巣をつくる場合があります。
すき間から侵入されて再び巣をつくられないための道具と、侵入経路を塞ぐ方法をご紹介します。
金網で通気口や換気口を囲む
通気口や換気口などの空気の通り道は金網で囲んでスズメバチの侵入を防ぎましょう。
害鳥や害獣用の粗い網では、体が小さいスズメバチは通り抜けてしまう可能性があるため、1cm未満の目の細かいものを使用してください。
しっかりと固定し、すき間ができないように設置しましょう。
パテでひび割れや穴を埋める
外壁のひび割れや小さな穴は、建築用の充填剤であるパテで埋めて補修しましょう。
小さなすき間でもスズメバチの侵入経路になるため、見落とさず丁寧に塞いでください。
施工前にゴミやほこりを取り除き、密着させることがポイントです。
コーキング剤ですき間を埋める
窓枠周りや外壁の継ぎ目など比較的広範囲のすき間は、建築の充填剤であるコーキング剤で埋めます。
施工には専用のコーキングガンが必要です。
すき間を埋めたらヘラで整えるときれいに仕上がります。
広範囲にわたるひび割れや、外壁がもろく崩れやすくなっているような劣化が見られる箇所は、自力ではなく外壁工事も検討しましょう。
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心
モンスズメバチは閉鎖空間に巣をつくるため、外から巣を確認できたとしても、屋根裏や床下などの閉鎖空間では駆除の難易度が高くなります。
巣の位置がわからない、道具をそろえるのに手間や時間がかかる、駆除のための知識を身につけるのが難しいなど少しでも不安があって自力での対応が難しいケースでは、無理をせずプロの駆除業者への依頼を検討しましょう。
プロのハチ駆除業者であれば、防護服や専用器材がそろっており、豊富な知識と経験から安全かつ迅速な駆除が可能です。
また、プロのハチ駆除業者は、業務用の致死効果の高いスプレーを使用しています。

ハチノックV ハチノックV 480ml|住化エンバイロメンタルサイエンス
ハチノックLおよびハチノックVは、ハチ駆除の現場で使われる業務用の殺虫剤です。
有効成分としてd・d-T80-プラレトリンが配合されています。
市販のハチ駆除スプレーに含まれているフタルスリンやモンフルオロトリンと同じピレスロイド系の成分ですが、d・d-T80-プラレトリンはより速効性が高いです。
業務用として効果が高い一方で、知識や防護装備がない状態での使用には健康リスクが伴い、ハチノックLおよびハチノックVの一般利用は推奨されていません。
巣の大きさやつくられた場所によって使用するスプレーも違うため、判断に迷う際もプロのハチ駆除業者に依頼すると安心です。
まとめ
- モンスズメバチは腹部に波打つような斑紋がある
- 警戒心が強く、攻撃性が高い
- 夜も活動する
- 閉鎖空間(木の洞や土の中など)に巣をつくる
- 巣は巻きスカートのような外皮で底が開放されている
- 日本の生息域は北海道、本州、四国、九州
この記事では、モンスズメバチの生態や駆除の方法についてご紹介しました。
モンスズメバチは攻撃性が高く、夜も活動するため注意が必要な種です。
また、駆除が難しい閉鎖空間に巣をつくります。
自力での駆除に少しでも不安がある場合は無理をせず、ハチ駆除のプロの無料相談を利用しましょう。
害虫害獣コンシェルジュでは、スズメバチの駆除の依頼はもちろん、「どうしたらいいのかわからない」とお困りの方の相談も受け付けています。
モンスズメバチを見かけて不安な方や駆除を頼みたい方は、害虫害獣コンシェルジュのお電話またはお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
- 現地調査・お見積り:無料
- スズメバチ:13,000円
- オオスズメバチ:25,000 円
※現地地調査・お見積りは対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
害虫害獣コンシェルジュは、害虫害獣に関する正しい知識を発信し、厳格な品質管理基準をクリアした害虫害獣駆除のプロとのマッチングサービスを提供するサイトです。編集部では「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」を明確にし、依頼前の不安解消を目指しています。
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