スズメバチの天敵を網羅!暮らしに役立つ対策方法も紹介

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ハチによる被害でよく名前を耳にするスズメバチ。
攻撃性が高く、敵とみなした対象に毒針を刺すこともある危険な昆虫です。
この記事では、スズメバチにはどのような天敵がいるのか、またそれらを駆除や忌避に活用できるのかについて、わかりやすく解説します。
・スズメバチの天敵の種類
・スズメバチの天敵は駆除や忌避に利用できるのか
・スズメバチの駆除や忌避のために自分でできること
スズメバチの危険性について

スズメバチは自分たちのテリトリーを脅かす存在に対して、集団で攻撃を仕掛ける習性があります。
巣に大きな音や振動が伝わると、敵に攻撃されたと勘違いして働きバチが攻撃態勢に入ることも少なくありません。
実際に、庭の手入れをしている最中にスズメバチの巣に気づかず近づき、刺されてしまう事例も多く確認されています。
スズメバチは、狩った昆虫をかみ砕くための強い顎や大きな羽音も恐怖を感じますが、特に注意したいのが強力な毒針です。
スズメバチに刺されると、刺された周辺に強い痛みや腫れなどの症状が現れます。
体質によってはアレルギー反応を起こし、アナフィラキシーショックにつながるおそれもあり、命に関わる危険性があります。
遭遇した際は刺激を与えず、静かにその場を離れるようにしましょう。
見つけた巣が小さかった場合でも、働きバチが増えると巣が大きくなるスピードも上がるため油断はできません。
巣が大きくなると刺傷リスクも高まるため、見つけた場合は早めの駆除を検討してください。
スズメバチに天敵っているの?

昆虫界最強と呼ばれることもあり人間にとっても危険なスズメバチですが、自然界にはさまざまな天敵が存在します。
スズメバチの天敵は意外と多い
スズメバチの天敵は意外に多く、昆虫・鳥・哺乳類など、さまざまな生き物が知られています。
これから紹介する天敵を見て「これだけ天敵がいるなら、うまく活用すれば危険を冒さずにスズメバチを駆除できるのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、結論からお伝えすると、天敵を利用した駆除や忌避は現実的な対策とはいえません。
スズメバチにはどのような天敵がいるのか、まずはひとつずつ見ていきましょう。
意外と多いスズメバチの昆虫の天敵

昆虫界最強と称されるスズメバチですが、自然界に目を向けると意外にもスズメバチを捕食したり危害を加えられた際に対抗できる手段をもつ昆虫が存在します。
オニヤンマ

| 和名 | オニヤンマ |
| 学名 | Anotogaster sieboldii |
| 分類 | トンボ目オニヤンマ科オニヤンマ属 |
| 全長 | 9~11cm |
| 生息域 | 日本全国 |
オニヤンマは日本国内でもっとも大きな体を持つトンボで、全長9.0~11.0cmにもなり最大時速70kmで飛行することができます。
オオスズメバチの最大時速が40kmのため、飛行速度はオニヤンマの方が速く、背後から長い脚でスズメバチを捕獲します。
ただし、スズメバチがオニヤンマを捕食することも確認されているため、お互いに天敵の関係と言えます。
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ミツバチ

| 和名 | ニホンミツバチ |
| 学名 | Apis cerana japonica |
| 分類 | ハチ目ミツバチ科ミツバチ属 |
| 全長 | 1.2~1.3cm |
| 生息域 | 本州、四国、九州、対馬、屋久島、奄美大島 |
※一例としてニホンミツバチを掲載しています
ニホンミツバチには、巣を襲われた際に限って集団でスズメバチを取り囲み退治する熱殺蜂球という対抗手段があります。
これは、スズメバチとミツバチの致死温度の上限の違いを利用した防衛行動です。
巣を襲いに来たスズメバチをニホンミツバチが取り囲み、それぞれが筋肉を震わせて熱を発生させることで、スズメバチを死に至らせます。
このような集団による対抗手段は、長らくニホンミツバチ特有の戦法とされてきましたが、近年では別種であるセイヨウミツバチにおいても、窒息スクラムと呼ばれる、熱殺蜂球に似た集団戦法でスズメバチに対抗する事例が確認されています。
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カマキリ

| 和名 | オオカマキリ |
| 学名 | Tenodera aridifolia |
| 分類 | カマキリ目 カマキリ科Tenodera属 |
| 全長 | 7.0〜9.5cm |
| 生息域 | 日本全国(北海道、本州、四国、九州、対馬)および台湾、中国、東南アジアの一部 |
※一例としてオオカマキリを掲載しています
カマキリもスズメバチの天敵とされる昆虫の一種です。
なかでもオオカマキリは日本最大級のカマキリで、大きな鎌を巧みに使ってスズメバチを捕まえます。
スズメバチの強力な顎や毒針で反撃される前に押さえ込み、捕食をします。
一方で、逆にスズメバチの攻撃を受けて捕食されてしまう事例も確認されているためカマキリとスズメバチは一方的な天敵関係ではなく、互いに捕食者であり被捕食者の関係にあると言えるでしょう。
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ムシヒキアブ

| 和名 | シオヤアブ |
| 学名 | Promachus yesonicus |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ムシヒキアブ科 |
| 全長 | 2.3〜3.0cm |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、中国大陸、東シベリア |
※一例としてシオヤアブを掲載しています
ムシヒキアブは、ムシヒキアブ科に分類される優れた狩猟能力をもつ肉食性のアブです。
獲物に針のような口吻(こうふん)を突き刺し、体液を吸うことで栄養を得ます。
動体視力に優れており、獲物の動きを逃さず、巧みな飛行で一気に距離を詰めて仕留めるのが特徴です。
なかでもシオヤアブは大型のムシヒキアブとして知られ、昆虫の中でも高い捕食能力をもつ種類とされています。
スズメバチに対しても、背後から奇襲することで捕食することができます。
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ハナアブ

| 和名 | シロスジベッコウハナアブ |
| 学名 | Volucella tabanoides |
| 分類 | ハエ目ハエ亜目ハナアブ科 |
| 全長 | 1.3〜1.7 cm |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、ヨーロッパ、ロシア、中国 |
※一例としてシロスジベッコウハナアブを掲載しています
ハナアブは、ハナアブ科に分類される、ミツバチに似た姿をしたアブの仲間です。
多くのハナアブは花の蜜や花粉を食べて生活していますが、天敵とされるハナアブはスズメバチの巣に寄生して生きる性質を持っています。
シロスジベッコウハナアブはその代表的な一種で、クロスズメバチ属に分類されるスズメバチの巣に寄生します。
巣の近くに自分の卵を産み付け、孵化した幼虫は、気温が下がってスズメバチの活動が鈍くなる時期を狙って巣の中に侵入し、生きた幼虫を襲って食べるのです。
その後巣の中でサナギになり、成虫として羽化するまでスズメバチの巣で過ごします。
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コガネグモ

| 和名 | コガネグモ |
| 学名 | Argiope amoena |
| 分類 | クモ目コガネグモ科 |
| 全長 | 0.5~3.0cm(オスが極端に小さい) |
| 生息域 | 北海道、本州、四国、九州、沖縄、韓国、中国、台湾、東南アジア諸国(タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピンなど)、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、アメリカ合衆国、カナダなど |
コガネグモは、オスが体長0.5cm前後、メスが2.0~3.0cmほどと、性別によって大きさが異なります。
糸を張って巣をつくり、獲物を待ち構えるのは主にメスのコガネグモです。
巣にかかったスズメバチを捕食する様子が確認されています。
しかし、スズメバチがコガネグモを捕食することもあるため、両者はお互いに天敵関係にあるといえます。
その他のスズメバチの天敵と考えられる昆虫

昆虫界には他にもスズメバチの天敵が存在します。
日本に生息していなかったり、捕食がごく限定的ですが、スズメバチにとってどのように天敵になのかを確認していきましょう。
モモイロシマメイガ
モモイロシマメイガは、スズメバチの巣に寄生して生活する種類のガです。
メスの成虫がスズメバチの巣の外皮や巣盤に卵を産み付け、卵が孵化すると幼虫はそのまま巣の中に侵入し、巣盤を餌として成長します
寄生された巣はモモイロシマメイガの幼虫に食べられ、ぼろぼろの状態になってしまうのです。
モモイロシマメイガのほか、ギンモンシマメイガという種類のガもスズメバチの巣に寄生するといわれています。
ムカデ
ムカデがスズメバチの天敵となるのは、非常に限られた場合に限られます。
スズメバチは冬の間、女王バチ1匹だけが朽ち木や土の中などで越冬する習性があります。
越冬中はほとんど動けないため、その隙をついてムカデが襲います。
ムカデに襲われたスズメバチは、越冬場所で捕食されます。
グンタイアリ
グンタイアリは、メキシコやコスタリカなどの赤道付近にある、標高が低い平地やゆるやかな土地に広がる森林(熱帯低地林)に分布するアリで、日本には生息していません。
グンタイアリは毒をもっており、獲物の体組織を分解しながら捕食するのが特徴です。
日本でよく見かけるクロアリと比べると、集団性や攻撃性が非常に強く、獰猛な生態をもつアリといえます。
大群で行動し、高木につくられたスズメバチの巣であっても、幹や枝を伝って襲い、成虫から幼虫までをまとめて引きずり出して餌とします。
スズメバチ
実はスズメバチ同士でも、他種のスズメバチにとって天敵となることがあります。
たとえば、昆虫界最強とも言われるオオスズメバチは、キイロスズメバチやコガタスズメバチの巣を襲うことがあります。
この行動は秋ごろに見られ、栄養豊富な餌をまとめて確保するための戦略と考えられています。
襲われた巣の幼虫やサナギは、オオスズメバチの幼虫の餌となります。
また、他のスズメバチの巣に寄生し、最終的に巣を乗っ取る社会寄生性のスズメバチもいます。
代表的な例がチャイロスズメバチで、この種はキイロスズメバチやモンスズメバチの巣に入り込み、女王バチを殺して巣を支配します。
その後、残った働きバチに自分の卵や幼虫を育てさせ、最終的にはチャイロスズメバチだけの巣にします。
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空にもいるスズメバチの鳥の天敵

昆虫は鳥類の主な食料とされていますが、危険とされるスズメバチを捕食する鳥も存在します。
具体的にどのような鳥が天敵となるのかを紹介していきます。
ハチクマ

| 和名 | ハチクマ |
| 学名 | Pernis ptilorhynchus |
| 分類 | タカ目タカ科ハチクマ属 |
| 全長 | 55~61cm |
| 生息域 | 日本、東南アジア、インドなどユーラシア大陸東部 |
ハチクマは、タカ目タカ科に分類される大型の猛禽類です。
日本には繁殖のために5月頃にやってきて、9~10月頃に東南アジアの越冬地へと旅立ちます。
最大の特徴はスズメバチの巣を丸ごと襲う点にあり、成虫よりも巣の中にいる幼虫やサナギを好んで捕食します。
地中にあるスズメバチの巣であっても鋭い爪で掘り出し、ヒナが待つ自分の巣に巣盤ごと持ち帰る姿も確認されています。
巣と子どもを一度に失うことになるため、スズメバチにとってハチクマは最大級の天敵といえるでしょう。
モズ

| 和名 | モズ |
| 学名 | Lanius bucephalus |
| 分類 | スズメ目モズ科モズ属 |
| 全長 | 19~20cm |
| 生息域 | 日本、中国東部および南部、朝鮮半島、ロシア南東部 |
モズは、見た目の可愛らしさからは想像できないほど残酷な習性を持つ肉食性の鳥です。
捕えた獲物を木の枝などに突き刺して保管しておく習性があり、これをモズのはやにえ(早贄)と呼びます。
スズメバチを捕獲し木の枝に突き刺している様子も確認されています。
サイズはスズメより一回り大きい程度で、ワシやタカのようにクチバシが鋭い鉤状になっていることが特徴です。
ハチクイ

| 和名 | モズ |
| 学名 | Pernis ptilorhynchus |
| 分類 | タカ目タカ科ハチクマ属 |
| 全長 | 55~61cm |
| 生息域 | 日本、東南アジア、インドなどユーラシア大陸東部 |
ハチクイは地域によってさまざまな種類が存在しますが、いずれも空中で昆虫を捕食するという共通した特徴があります。
60m以上離れた場所を飛ぶスズメバチを捕食した事例も確認されており、その姿から空飛ぶハンターとも呼ばれています。
また、捕獲したスズメバチを地面や枝に叩きつけ、毒や針を取り除いてから食べる知性もあります。
その他のスズメバチの天敵と考えられる鳥

スズメバチを捕食する鳥は他にも存在します。
頻繁に狙うわけではないものの、実際に捕食している姿が確認されています。
カラス
日本の市街地でもよく見られるカラスは、ハシブトガラスとハシボソガラスの2種類です。
どちらも雑食性で、昆虫や果実に加え人間が出すゴミなども食べます。
スズメバチを食べることもありますが、カラスは頭が良く危険性を学習できるため、あえて狙うことは少ないと考えられています。
ヒヨドリ
日本国内の街中や公園でも見られるヒヨドリは、花の蜜や果実のほか、昆虫類も捕食する雑食性の鳥です。
前述したハチクマのようにスズメバチを積極的に狙うわけではありませんが、捕食する昆虫の一種として、スズメバチを捕まえている姿が確認されています。
キジ
日本に生息するニホンキジは雑食性で、草の種子や果実のほか、昆虫類や小さな爬虫類などを食べています。
積極的にスズメバチを捕食しに行く事例は確認されていませんが、ハチ類を捕食する習性があることから、スズメバチも捕食対象になる可能性があると考えられています。
セキショクヤケイ(野生のニワトリ)
セキショクヤケイは南アジアや東南アジアで見られる野生のニワトリで、世界中で飼育されているニワトリの祖先と言われています。
セキショクヤケイも雑食のため、果物や穀物、昆虫などを食べます。
セキショクヤケイの場合もスズメバチを好んで捕食するというよりは、自然界のさまざまな餌の1つとして捕食することがあります。
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地上にいる哺乳類もスズメバチの天敵

鳥や昆虫のほかに、哺乳類もスズメバチの天敵です。
これまで紹介してきた天敵と比べても哺乳類の天敵は体も大きい傾向にあり、スズメバチにとっては脅威となる存在と言えるでしょう。
クマ

| 和名 | ツキノワグマ |
| 学名 | Ursus thibetanus |
| 分類 | 哺乳綱食肉目クマ科クマ属 |
| 全長 | 120~145cm |
| 生息域 | 日本、東アジア、ロシア、インドシナ半島など |
※一例としてツキノワグマを掲載しています
クマは巣にハチミツを蓄えるミツバチだけでなく、スズメバチの巣を襲って捕食することもあります。
主に狙うのは栄養価の高い幼虫やサナギで、巣を壊す過程で成虫を含めて口にすることもあります。
冬眠前にできるだけ多くの栄養を蓄えるため、幼虫やサナギがまとまって確保できるスズメバチの巣は、効率よく栄養を摂取できる食料源のひとつといえるでしょう。
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人間

| 和名 | 人間 |
| 学名 | Homo sapiens |
| 分類 | 霊長目ヒト科ヒト属 |
哺乳類の天敵としては、私たち人間もスズメバチにとって脅威となります。
人はスズメバチの被害に遭う前に、巣をつくられないよう対策を行ったり、巣や群れを駆除します。
また、スズメバチが黒くて動くものを敵とみなして攻撃する習性については、天敵であるクマと見間違えているという有力な説があります。
一方で、スズメバチを食べる文化のあるアジア圏では、黒い髪の毛の色が影響しているのではないかともいわれています。
スズメバチの体内に潜む寄生虫の天敵

これまで紹介してきた天敵とは異なり、スズメバチの体内に入り込み命を脅かす存在もいます。
ここからはスズメバチの体内に侵入する寄生虫を紹介します。
スズメバチネジレバネ

| 和名 | スズメバチネジレバネ |
| 学名 | Strepsiptera |
| 生息域 | 日本、中国、台湾、ベトナム |
スズメバチネジレバネは名前のとおりスズメバチを宿主にする寄生虫です。
オスとメスで成虫の姿が異なり、メスは成虫になっても幼虫のような見た目をしています。
スズメバチへの寄生経路はクヌギやコナラなどの樹液であると考えられており、寄生されたスズメバチは働きバチであっても巣の中でほとんど動かずに過ごすようになります。
スズメバチタマセンチュウ

| 和名 | スズメバチタマセンチュウ |
| 学名 | Sphaerularia vespae |
| 生息域 | 日本(北海道、茨城県、熊本県、西表島など) |
スズメバチタマセンチュウは2007年に北海道で発見されたセンチュウ(線虫)です。
センチュウとは線形動物門に属する動物の総称で、細長い形が特徴的な生き物のことを言います。
スズメバチへの寄生経路は女王バチが越冬で訪れる土の中や枯れ木と考えられています。
越冬中に寄生された女王バチはそのまま体内にタマセンチュウを宿したまま一生を過ごします。
寄生された女王バチは卵巣が発達せず不妊状態になってしまうため、子孫を残すことができなくなります。
エゾカギバラバチ

| 和名 | エゾカギバラバチ |
| 学名 | Trigonalidae |
| 生息域 | 日本(北海道、本州、九州)、ロシア沿海州、インドネシア |
エゾカギバラバチはスズメバチと同じハチ目に分類されるハチです。
寄生蜂(きせいばち)というグループに属しており、他の昆虫に産卵して宿主の体を利用しながら育つという特徴があります。
直接スズメバチに産卵するのではなく、チョウやガの幼虫を経由して寄生します。
エゾカギバラバチの卵が入った幼虫は、スズメバチに捕らえられて巣へ持ち帰られ、最終的にスズメバチの幼虫に食べられることで寄生が完了します。
このように寄生までの道のりは非常に複雑で、実際に巣にたどり着ける幼虫はごくわずかです。
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スズメバチの駆除や忌避に天敵は活用できる?

ここまでさまざまなスズメバチの天敵を紹介してきましたが、天敵はスズメバチの駆除や忌避に活用できるのでしょうか?
天敵そのものを活用するのは難しい
そもそもスズメバチの天敵は生物であることから、行動を制限できるものではありません。
また、スズメバチも天敵の見た目だけを恐れているわけではないためレプリカを置いたとしても効果は期待できないため、天敵そのものを活用するのは難しいといえるでしょう。
寄生虫は未来の生物農薬として研究されている
前述したように、現状ではスズメバチの天敵を駆除や忌避に活用することは難しいです。
しかし寄生虫の一種であるスズメバチタマセンチュウは未来の生物農薬として活用できると考えられ、研究が進められています。
宿主であるスズメバチに人工的に寄生させることができれば、将来的にスズメバチ駆除の方法の一つとして活用されることがあるかもしれません。
天敵にヒントを得た対策グッズは販売されている
天敵を活用することはできませんが、天敵からヒントを得た対策グッズは販売されています。
どのようなグッズがあるのか、使用際に注意する点とともに紹介します。
天敵の姿でスズメバチ忌避効果を狙う
意外と多いスズメバチの昆虫の天敵でも紹介したスズメバチの天敵であるオニヤンマの姿を模したグッズが販売されています。
単独行動をしているスズメバチであれば本能的に捕食されてしまうのではないかと感じて近づいてこないといわれています。
ただ、スズメバチは天敵を姿だけで恐れているわけではないため、確実に攻撃してこないと安心できるものではないことを理解しておきましょう。
実際にスズメバチ駆除のプロが装着していてもスズメバチが近づいてくる事例は確認されています。
スズメバチの習性を活用したグッズ

吊るしておくだけ ダミーのハチの巣|富士商(Fujisho)
スズメバチの巣を模したグッズです。
すでに他のスズメバチが巣をつくっている場所だと誤認させることで、縄張りを荒らさないよう新たな巣づくりを避けるとされています
しかし、実際には十分な効果は期待しにくいと考えられています。
本物のスズメバチの巣であれば、自分の巣を守るために新たなスズメバチと縄張り争いをする可能性がありますが、巣を模したグッズではそのようなことは起こりません。
実際に、前年の巣をそのまま残していたにもかかわらず、そのすぐ隣に新たな巣をつくられた事例も報告されており、忌避効果は限定的といえるでしょう。
天敵グッズのみでスズメバチの駆除や忌避は難しい

これまでの説明で、天敵グッズのみでスズメバチの駆除や忌避は難しいとわかりましたが、実際に駆除や忌避をしたい場合どのような方法があるのでしょうか。
スズメバチの忌避に使えるグッズ
スズメバチに対して忌避効果が期待できるグッズを紹介します。
木酢液
木酢液(もくさくえき)は、木を燃やして炭を製造する際に発生する蒸気を冷却し、液体として回収したものです。
この木酢液が放つ独特の煙のようなニオイは、スズメバチにとって山火事を想起させる警戒サインとなり、あわせて酸性の揮発成分が嗅覚に作用することで、近づいたり巣をつくる行動を抑制します。
また、木酢液に含まれる酢酸やフェノール系成分が触角に不快な刺激を与えるため、予防目的の忌避効果は期待できますが、すでにある巣を取り除く手段としては適していません。
ハッカ油
ハッカ油はメントールの香りによる忌避効果が期待される一方、濃度が高すぎるとスズメバチを刺激してしまうおそれがあります。
強い香りが敵からの攻撃や仲間への危険信号と誤認され、身の危険を感じたスズメバチに攻撃対象として認識されてしまう可能性も。
そのため、ハッカ油は原液のままでは使用せず、無水エタノールや精製水などで適切に希釈して使うのが良いです。
あくまで忌避目的としての使用であることを忘れず、巣に直接吹きかけることは絶対に避けましょう。
忌避スプレー
スズメバチサラバは、スズメバチが嫌うとされるフェニルメタノールという成分を利用した忌避スプレーです。
人体への安全性が高い食品添加物が主成分とされています。
揮発成分によって周囲にスズメバチが近寄りにくい空間をつくり、飛来や巣づくりの予防が期待できます。
すでにできた巣を駆除する製品ではなく、あくまで予防として使用されます。
スズメバチの駆除に使えるグッズ
スズメバチに関する、設置が簡単な駆除グッズや即効性のある駆除グッズを紹介します。
すでに巣がつくられている場合でも有効ですが、巣の規模やハチの数にあわせてどのグッズを選択するかが重要です。
捕獲器
ハチが引き寄せられやすい黒蜜や発酵した樹液の香りを使用しており、設置した当日から誘引効果が期待できます。
入口部分は香りが拡散しやすく、ハチが中へ入り込みやすい構造です。
容器内部には誘引捕獲液が入っているため、一度侵入したハチが外へ出にくい仕組みになっています。
ハチが大量発生している場合や、すでに規模が大きくなった巣への対処には不向きですが、女王バチが単独で巣づくりを始める4~6月までの時期に設置しておくアイテムとしては有効です。
女王バチを早期に捕獲できれば、結果的に巣の形成を防ぐことにもつながります。
駆除エサ剤

ハチの巣コロリ スズメバチ用 駆除エサ剤 2個入り|アース製薬
駆除エサ剤は、設置するだけで巣の内部にいるハチにも効果がおよぶタイプの対策グッズです。
捕獲器と同じく、ハチが好むニオイで容器へ誘導し、害虫駆除に用いられるフィプロニル成分を含んだエサを巣へ持ち帰らせる仕組みになっています。
持ち帰ったエサは、巣の中のハチや幼虫にも分配されるため、有効成分が巣全体に行き渡ります。
その結果、群れの活動が徐々に弱まり、最終的には巣の壊滅が期待できるのです。
駆除スプレー
スズメバチを駆除する際、今すぐに駆除したい場合は駆除スプレーが頼りになります。
購入する際は、即効性のあるピレスロイド系成分が含まれているかを確認をしましょう。
駆除スプレーには薬剤がかかったハチの動きを素早くマヒさせるフタルスリンと、噴射した場所に忌避効果を発揮するビフェントリンという2種類のピレスロイド系成分が使われています。
過去に巣をつくられた場所や、床下や壁の隙間などにあらかじめスプレーをしておくことで、数か月にわたり巣づくり防止の効果も期待できます。
巣をつくられている場合の対策方法

スズメバチは軒下や木の枝のような開放空間だけではなく、屋根裏や壁の中、土の中のような閉鎖空間にも巣をつくります。
外から見えづらい屋根裏や壁の中のような閉鎖空間にできたスズメバチの巣は、どのくらいの大きさであるか確認が難しいため、不用意に近づいたり十分な準備をせずに駆除を行うことは避けた方が賢明です。
また、目に見える場所であっても手の届かない高所に巣がある場合は思わぬ事故につながる可能性があるため、事故を防ぐためにも足場が安定しているか、周りに割れ物がないかなど事前の安全確認は入念に行いましょう。
スズメバチの巣を見つける方法

頻繁に複数匹のスズメバチを見かける場合は巣をつくられている可能性があります。
ここからは、巣の場所を探す方法を紹介します。
①巣づくりに適した場所を予測する
巣をつくられている場合の対策方法でも記載したとおり、まずはスズメバチがどのような場所に巣をつくるのかを確認しておきましょう。
普段あまり見ない場所や庭に置きっぱなしにしている物の中に巣をつくっている可能性があります。
②安全な場所に身を隠してスズメバチが飛んでいく方向を観察
巣に近づき過ぎてしまうと、スズメバチを刺激してしまう恐れがあります。
まずは家の中もしくは少し離れた安全な場所から飛び回る様子を観察してください。
働きバチは、幼虫の餌や巣づくりの材料を運ぶために頻繁に巣を出入りしています。
そのため、飛んでいく方向を追っていくと巣の位置を推測できる場合があります。
同じ場所で突然姿を見失うことが多かったり、特定の場所に何度も出入りをしていることがあれば、その付近にスズメバチの巣がある可能性が高いと考えられます。
スズメバチの巣は放置しても大丈夫?
スズメバチの巣を見つけた後もそのまま放置することはおすすめできません。
スズメバチの巣は時間が経つにつれて働きバチが増え、巣もどんどん大きくなっていきます。
最初は小さな巣も、そのまま数か月放置すると大規模な巣に成長し、出入りする働きバチの数も一気に増えてしまうことがあります。
スズメバチの巣を見つけた場合は、危険性が高まる前に早めの駆除を検討しましょう。
スズメバチを見かけたらどうする?
スズメバチを見かけると「刺されるかもしれない」と不安になるかもしれませんが、スズメバチを刺激しないためにも慌てず落ち着いて対処することが大切です。
スズメバチに遭遇したら

巣やハチを見つけても騒がない
スズメバチを見かけたときや巣がある可能性が高い複数匹のスズメバチが出入りしている隙間などを見かけても、大きな声を出したり手で振り払うような大きな動きをしてはいけません。
自分たちが攻撃されたと感じると働きバチが攻撃態勢に入り、毒針で刺されてしまう可能性があります。
巣やハチを見つけても焦らず騒がないように気を付けましょう。
その場から静かに離れる
スズメバチを見かけた場合は、近くに巣があるかもしれません。
特に土の中に巣をつくるスズメバチであれば、走って逃げた際の振動が地面を通じて巣に伝わり、刺激された群れが攻撃してくる恐れがあります。
実際に、校庭の落ち葉掃除や庭の手入れの際に誤って巣を刺激してしまい、出てきた複数の働きバチに刺されてしまう事例も確認されています。
そのため、スズメバチを見つけたときは刺激しないよう、静かにその場を離れてまずは安全の確保を最優先に行動してください。
スズメバチの巣に近寄らないようにする
スズメバチの巣の位置がわかっている場合は、群れを刺激しないためにも近づかないように気をつけましょう。
もしスズメバチを何匹も見かけるのに巣の場所が特定できない場合は、スズメバチの巣を見つける方法で紹介した方法をお試しいただくか、早めにプロへ相談することをおすすめします。
巣が成長すると働きバチの数が増えるため、刺されるリスクが高まってしまいます。
頭や目(黒い部分)に気を付ける
スズメバチは黒いものや動きのあるものに反応し、攻撃する傾向があります。
これは、黒くて動くものを前述した天敵であるクマと誤認してしまうためといわれています。
そのため、山林のような自然の多い場所へ行く際は、帽子をかぶるなどして頭や目のような黒い部分をなるべく目立たせないようにし、スズメバチを刺激しない服装を心がけると安心です。
スズメバチに刺されないためにできること

黒い服装を避ける
頭や目(黒い部分)に気を付けるでも紹介したように、スズメバチは黒いものや動きのあるものに反応し、攻撃に移りやすい傾向があります。
そのため黒や濃い色の服装は避け、できるだけ淡く明るい色を身に着けるようにしましょう。
ただし、明るい色はスズメバチ以外の虫を引き寄せることもあるため、中間色の明るいグレー、カーキ、ベージュなどがおすすめです。
また、虫を寄せ付けにくい加工がされた服を活用するのも有効です。
強いニオイを避ける
スズメバチは香水や柔軟剤、さらにはヘアスプレーや化粧品のような香りがするものに反応して近づいてきます。
特に花や甘い香りを好むため、庭の手入れや野外イベント、ハチの巣を駆除するときには強い香りは避けるようにしましょう。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
スズメバチは、糖分を含む飲み物や発酵臭のあるニオイに反応しやすい習性があります。
そのため、果汁入り飲料や甘い炭酸飲料、アルコール類を屋外で扱う際は注意が必要です。
実際に、甘い香りに引き寄せられたスズメバチが飲み物の容器内に入り込み、気付かずに口元を刺されてしまう事例も報告されています。
もしものために持っておきたい携帯用ハチ駆除スプレー

万が一スズメバチに襲われてしまった場合は、携帯用スプレーを持っていると逃げ切れる可能性が高まります。
キャンプやハイキングなどで自然の多い場所に出向く際には1本持っていると安心です。

ハチノックS 100ml 携帯用ハチ駆除殺虫剤|住化ライフテク(株)
ハチノックSには、ハチ駆除のプロが使用する業務用スプレーと同じd・d-T80-プラレトリンという成分が配合されています。
この成分は、市販のハチ駆除スプレーと比べてスズメバチへの致死力が高く、撃退後に再び動き出すリスクが低いのです。
また、ハチノックSは1回使い切りタイプで、広範囲に噴射できる設計です。
そのため、スズメバチに襲われそうになった場合の最終手段として使用するのが望ましいです。
約10秒間連続噴射が可能なため、襲ってくるハチに向けて噴射しながら、速やかにその場を離れることが推奨されています。
スズメバチに刺されてしまったら

毒針を持つハチのなかでもスズメバチの毒性は非常に強く、人体への影響も大きいとされています。
万が一スズメバチに刺されてしまった場合は、速やかに次の応急対応を行うことが重要です。
アレルギー反応が出ていないか全身を確認
スズメバチに刺されたときの症状には、刺された部分の周辺に痛みや腫れ、赤みが表れる局所反応と、体中に症状が広がる全身反応があります。
適切な対応を行うためにも、刺された後は体の状態をよく観察することが大切です。
局所反応だけで治まる場合、痛みは数時間~1日ほどで引きます。
ただし、その後もしばらくはかゆみを伴うしこりが残り、完全に元の状態に戻るまで数日かかることがあります。
虫刺されに対するアレルギーを持っている場合は、局所反応にとどまらず全身反応が起こることもあります。
症状が重い場合はアナフィラキシーショックを起こし命に関わることもあるため注意が必要です。
あらかじめアレルギーがあることを把握できている場合は、治療薬であるアドレナリン自己注射器(エピペン®)を携帯し、常に使える状態にしておきましょう。
アドレナリン自己注射器は、内科や皮膚科などの医療機関で処方してもらえます。
全身に生じるアレルギー反応の兆候には、以下のようなものがあります。
小さな違和感も見逃さないように、落ち着いて確認しましょう。
・不安感
・ピリピリ感
・浮動性めまい(ふわふわと浮いているような感覚のめまい)
・全身のかゆみおよびじんましん
・唇や舌の腫れ
・喘鳴(気道が狭くなり呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーと音がする)
・呼吸困難
・虚脱(失神を伴わない急激な脱力、血圧の低下)
・意識消失
いずれかの症状が見られた場合は迷わず救急車を呼び、救急科を受診してください。
自分で病院へ向かう途中に症状が急速に悪化する可能性もあるため、油断は禁物です。
20~30分ほど様子を見て、全身にアレルギー反応の兆候がなければ、次にご紹介する3つの対処法を試しましょう。
対処法を行っている途中で少しでも異変を感じた場合は、その時点で速やかに医療機関を受診してください。
傷口を流水で洗い毒を取り除く

スズメバチに刺された場合は、最初に刺し口を流水で十分に洗い流しましょう。
患部に毒針が残っているようであれば、指でつまんで取り除くか、クレジットカードやバターナイフの縁などを使い、皮膚を傷つけないよう優しくこすって除去します。
針が残っていないことを確認した後は、刺された周辺を軽く押して毒液を外へ出します。
ハチの毒は水に溶けやすい性質があるため、流水に当てながらやさしくもむことで、より効果的に洗い流すことができます。
抗ヒスタミン軟膏を塗布し患部を冷やす

炎症を和らげるために、抗ヒスタミン薬を内服する、もしくは抗ヒスタミン成分を含むステロイド外用薬を患部に塗布しましょう。
さらに、濡らしたタオルや冷湿布などで刺された部分を冷やすことで、かゆみや腫れを抑える効果が期待できます。
患部を持ちあげ腫れを和らげる

スズメバチに刺された際に、局所反応として患部が大きく腫れることがあります。
刺された部位によっては、患部を心臓より高い位置に保つことで、腫れが和らぐ場合もあります。
ただし、こうした腫れは蜂巣炎(ほうそうえん)などの感染症と見分けがつきにくいこともあります。
刺傷から1日以上経過しても腫れが引かない、あるいは痛みや赤みが強くなってくる場合は、無理をせず早めに医療機関を受診してください。
スズメバチの危険性や駆除方法

スズメバチによる被害を防ぎながら安全に駆除を行うには、状況に応じた装備をそろえることに加え、潜むリスクを事前に把握しておくことが欠かせません。
この項目では、スズメバチの活動時期ごとの危険性をはじめ、駆除の際に役立つアイテムや、安全確保のために準備しておきたい基本的な道具について解説します。
スズメバチの活動時期別の危険性
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| 時期 | 危険度 | 主な行動 |
| 4月~5月 | 低 | 女王バチが越冬から目覚め、単独で巣づくり、産卵、働きバチの育成を開始。 |
| 6月~7月上旬 | 中 | 働きバチが増えることで巣も大きくなり、群れの成長が急加速する。 |
| 7月中旬~8月 | 高 | 働きバチの数が300匹を超える巣が発生し始める。 |
| 8月~10月 | 高 | 勢力が最大になり、巣の規模も最大になる。 |
| 9月~11月 | 高 | 新女王バチとオスバチが羽化する。 |
| 12月~3月 | 低 | 交尾を終えた新女王バチのみが越冬する。 |
自身で駆除を行う場合は上記の表を目安として、危険度が低い時期を選ぶのが望ましいです。
危険度が高となる時期は、巣を防衛する働きバチの数が増え、集団としての攻撃性も強まります。
また、危険性を正しく把握できていなかったり、防護服や駆除用スプレーなどの装備が十分にそろっていない場合は、無理に対応せず専門業者へ依頼することをおすすめします。
スズメバチの真実 最強のハチとの共生をめざして|中村正雄 著
スズメバチの自力駆除を考える前に

スズメバチは毒針を持っているため、駆除作業には刺傷の危険が伴います。
そのため、作業に取りかかる前に、ご自身で対応可能な状況かどうかを冷静に判断することが重要です。
巣の大きさは直径10cm以下か
スズメバチの巣を自力で駆除する場合、巣の大きさが直径10cmを超えているかが1つの目安になります。
クロスズメバチの活動時期別の危険性の項目でも触れたように、女王バチが1匹で巣づくりをしている初期段階の巣は10cm以下であることが多く、働きバチが羽化する前のため、巣が大きくなった後に比べると自力で駆除がしやすい時期です。
もし10cmを超えている場合はすでに働きバチが羽化して巣が成長段階にある可能性があります。
この段階になると攻撃性も高まるため、少しでも駆除に不安を感じるようであれば無理に作業をせず、プロのハチ駆除業者に依頼することをおすすめします。
一方で、巣の直径が10cmを超えている場合は、すでに働きバチが羽化して巣が成長段階に入っている可能性が高いです。
この段階では群れの防衛本能が強まり、攻撃性も増すため、少しでも不安を感じる場合は無理に作業を行わず、専門のハチ駆除業者へ依頼することをおすすめします。
なお、閉鎖空間に巣をつくるスズメバチの場合、外観から巣の大きさを把握できないケースも少なくありません。
そのため、すでに複数のハチが頻繁に出入りしている様子が確認できる場合は、巣が直径10cm以上に成長している可能性が高いと判断してよいでしょう。
どこに巣がつくられているのか?
巣が手の届く位置にあるかどうかを確認しましょう。
軒下や木の枝など外から巣の大きさが分かる場所であっても、梯子や脚立を使わなければ届かない高所にある場合は、作業の難易度が一気に上がります。
また、床下や壁の隙間、地中などの閉鎖空間に巣がつくられているケースも、駆除が困難になりやすいです。
特に閉鎖空間での作業は、姿勢が制限されて動きづらく、思うように対応できない可能性があります。
巣の場所によっては高いリスクが伴うため、状況を冷静に見極め、無理をしないことが重要です。
アレルギーは持っている?
スズメバチに刺されてしまったらの項目でも触れたとおり、虫刺されに対するアレルギー体質の方は、ハチに刺されることでアナフィラキシーショックを引き起こすおそれがあります。
また、これまで刺された際に特に症状が出なかった場合でも、2回目以降に強いアレルギー反応が現れることも少なくありません。
そのため、虫刺されのアレルギーがある方や、過去にハチに刺された経験がある方は、自力での駆除は控え、専門業者への依頼を検討することをおすすめします。
駆除グッズはそろっているか
スズメバチの駆除を行う際は、事前の準備が欠かせません。
駆除用スプレーだけではなく、身を守るための防護服や、巣穴をふさぐ脱脂綿など、複数の装備を整えておく必要があります。
作業に入る前に、必要な駆除グッズがすべてそろっているかをしっかり確認してください。
巣がある場所は自分で駆除していい場所か
スズメバチの巣を発見しても、自己判断で勝手に駆除ができない場合があります。
駆除作業を行う前にあらかじめ確認しておきましょう。
| 駆除作業を行う前の確認 | |
| 巣の場所 | 管轄 |
| 自宅の敷地内 | 自己判断での駆除作業が可能 |
| アパートやマンション | 管理会社、管理組合の理事会、大家さんにハチの巣ができたことを連絡し、判断を仰ぐ |
| 自治体運営の公園 | 自治体の担当部署に連絡。 ※各役所のホームページに担当部署の連絡先が掲載されています 例)横浜市役所 |
| 電柱 | NTTまたは電力会社の管轄になるため、電柱に記載のある管轄を確認して連絡 |
安全に駆除するために必要な道具一覧
スズメバチの巣を安全に撤去するには、複数の働きバチから攻撃を受ける可能性を想定した備えが不可欠です。
事前に必要な道具を準備し、衣服の隙間や肌が露出する部分を確実に覆ったうえで、防護体制を整えてから作業に臨みましょう。
駆除スプレー 2~3本

カダン スズメバチバズーカジェット 550mL まとめ買い3本セット|フマキラー
駆除作業を行う際は、駆除用スプレーを複数本用意しておくことが重要です。
作業途中でスプレーを使い切ってしまうと、駆除作業で刺激されたスズメバチの攻撃に対応できなくなるおそれがあります。
最後まで安全に作業を進めるためにも、手の届く位置に予備のスプレーを準備しておきましょう。
余った駆除スプレーはスズメバチの忌避や巣づくり防止にも利用できるため、無駄になることはありません。
脱脂綿
スズメバチの巣は、何層にも重なったマーブル状の外被に覆われており、出入り口となる穴は1か所のみです。
駆除作業では、この出入口からハチが飛び出さないよう、脱脂綿を詰めて穴をふさぎます。
プロのハチ駆除業者の場合は、脱脂綿の代わりに、コーキング剤を使用することもあります。
白い防護服セット※7mm以上の厚手のもの
スズメバチの中でも特に警戒心と攻撃力が強いオオスズメバチは、3〜7mmの長い毒針を持っています。
薄手の防護服ではスズメバチの針に対応できないため、防護服を選ぶ際はスズメバチの針が貫通しない厚みが確保されているか必ず確認しておきましょう。
また、駆除作業中に防護服のすき間からハチが入り込む可能性を考慮し、ヘルメットと防護服をファスナーで連結できるタイプを選ぶと安心です。
白い手袋や長靴までセットになった製品も多く、必要な防護アイテムをまとめてそろえることで、安全性を高めることができます。
虫取り網
直径10cmを超える巣を撤去する場合は、すでに働きバチが羽化している可能性が高く、巣の周囲を飛び回るハチへの対応も必要になります。
駆除の際は、周辺を警戒しているハチや戻ってきた働きバチを虫取り網で捕獲し、集まったハチには駆除スプレーを使用して数を減らしていきましょう。
また、床下や壁の内部のような閉鎖空間に巣をつくるスズメバチは、いきなり巣に手を付けず、先に外へ出てきた働きバチを捕獲して全体数を減らしてから、本格的な巣の駆除に入る方法もおすすめです。
厚手のゴミ袋
巣の中にいるスズメバチの動きがなくなった後は、厚手のゴミ袋で巣を回収しましょう。
毒針を出した状態で動かなくなっていたり、まだ生きているスズメバチがいる可能性もあるため、薄手のゴミ袋では針が貫通し刺傷してしまう恐れがあります。
ハチの巣を回収する際には厚手のゴミ袋を使い、何重にも結んでください。
ヘラ
軒下や外壁、床下などに巣をつくられた場合、巣を除去した際に残骸がこびりついて残ってしまうことがあります。
こびりついた残骸はヘラを使って削り取ると良いです。
掃除用具
駆除作業後に落ちている巣の残骸やスズメバチの死骸などはほうきとちりとりを使って片付けましょう。
夜間作業には赤色灯が安全?
夜間に駆除作業を行う場合、通常のライトを使用するとスズメバチが光に刺激され攻撃態勢に入ってしまいます。
一般的にハチ目の昆虫は赤い光を認識しづらいといわれているため、赤色灯を使ったりライトに赤いセロハンを巻き付けて明かりを弱める方法が紹介されています。
しかし近年の調査では、スズメバチの種類によっては赤色を含む暖色系の色にも寄ってきてしまう場合があることが確認されています。
そのため、赤色灯を使っているからといって、確実に安全が保証されているとは言えません。
夜間に駆除作業をする際は、照明の種類に関係なく危険が伴うことを忘れないようにしましょう。
スズメバチ駆除の手順

①必要な道具がそろっているか確認
作業を安全に進めるためにも、まずは必要な道具がすべてそろっているかを確認してください。
防護服を着用する場合は、着用前後に全体を見直し、破れや隙間がないかを必ずチェックすることが重要です。
ヘルメットと防護服の接合部、ファスナー部分、手袋との境目、長靴とズボンの間などは、わずかな隙間からでもハチが侵入する可能性があります。
駆除前の時点で装備が不足している場合は、無理に作業を始めず、必要な道具をそろえてから対応しましょう。
②スズメバチの巣穴に駆除スプレーを噴射する
必要な道具がそろっていることを確認したら、隙間のないよう防護服を着用し、風上に立った状態で巣穴に向けて駆除スプレーを一気に噴射します。
作業中にスプレーが切れてもすぐ対応できるよう、予備のスプレーは手の届く位置に用意しておきます。
③巣を切り離してゴミ袋の中に入れる
スプレーを十分に噴射して巣穴に蓋をしたら、巣を切り離して厚手のゴミ袋で回収します。
④ゴミ袋を何重にも縛る
もし巣の中に生きているハチが残っている場合は非常に危険です。
ゴミ袋は二重にも三重にもしっかりと縛り固く結ぶようにしましょう。
厚手のゴミ袋を2枚重ねにするとより安心です。
⑤戻りバチを防ぐために駆除スプレーを噴霧する
外に出ていた働きバチがいた場合、帰巣本能により巣があった場所に戻ってくることがあります。
戻りバチが寄り付かないように、巣を駆除した後は忌避効果を期待して周囲に駆除スプレーを噴霧しておきましょう。
⑥駆除したハチの巣を自治体のルールにしたがって処分する
駆除したハチの巣を放置してしまうと、内部に残っていたサナギが羽化し、新たな成虫が出てくる可能性があります。
さらに、栄養価の高い幼虫やサナギを目当てに別の害虫が集まることもあり、衛生的にも好ましくありません。
そのため、駆除後の巣はできるだけ早く処分することが重要です。
巣を廃棄する際は、お住まいの自治体が定める分別ルールにしたがいましょう。
地域によっては可燃ごみとして出せる場合もありますが、事前に確認しておくと安心です。
高所や入り組んだ場所の巣は危険度が高い

目に見える軒下や木の枝のような解放空間であっても手の届かない高所や、土の中や床下のような閉鎖的空間に巣がある場合は、通常の駆除作業よりも危険度が高いため注意が必要です。
スズメバチの中でもクロスズメバチは主に土の中に巣をつくるため、駆除は難易度が高いです。
特に閉鎖空間に巣をつくられた場合は、巣の大きさが把握できず想定した以上に多くのハチが活動している可能性があります。
出入口から多くのハチが出入りしていたり、駆除作業に対して少しでも不安が残る場合はプロのハチ駆除業者への相談を検討してください。
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心
前述のとおり、外から巣が確認できても、手の届かない高所にあるケースや、土中・床下などの閉鎖空間に巣をつくられている場合は、駆除作業に想定外の危険が伴います。
十分な準備ができない、巣の正確な位置を把握できない、自力での対応に不安が残るといった状況では、無理をせずプロのハチ駆除業者への依頼を検討しましょう。
プロであれば、巣の位置やスズメバチの種類を正確に見極めたうえで、状況に応じた方法で駆除を行ってくれます。
また、防護服や専用の器材も完備されているため、安全かつスムーズな対応が期待できます。
さらに、プロのハチ駆除業者は、市販品よりもスズメバチに対して致死効果の高い業務用の駆除スプレーを使用している点も、大きな特徴のひとつです。

業務用ハチ駆除用殺虫剤 ハチノックV 480ml|住化エンバイロメンタルサイエンス
ハチノックLおよびハチノックVは、ハチ駆除の現場で使用される業務用の殺虫剤です。
一般的な市販のハチ駆除スプレーには、フタルスリンやモンフルオロトリンといった成分が使われていますが、ハチノックシリーズには、業務用途を想定して設計されたd・d-T80-プラレトリンが配合されています。
この成分は市販の薬剤以上に、一瞬でハチがぼとぼと落ちる効果が期待できます。
これらはいずれもピレスロイド系と呼ばれる成分で、除虫菊(じょちゅうぎく)由来の成分をもとに開発された殺虫成分です。
ここまで読むと「それほど効果が高いのであれば、業務用を使ったほうが良いのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、強い駆除効果が想定されている薬剤である以上、取り扱いには注意が必要です。
正しい知識や十分な防護装備がない状態で使用すると、薬剤が皮膚に付着したり、吸い込んでしまったりすることで、健康への影響が生じるおそれがあります。
実際に、ハチノックVはメーカーから一般の方による使用は推奨されていません。
一方で、もしものために持っておきたい携帯用ハチ駆除スプレーとして紹介したハチノックSは、携帯用の1回使い切りタイプで、一般利用も想定された製品です。
このように、大きな巣がある場合やスズメバチの数が多い状況では、「どのスプレーを使用すべきか」という点も含めて、プロのハチ駆除業者へ依頼するかどうかを判断する一つの目安になるでしょう。
まとめ
・スズメバチの天敵は駆除や忌避に活用できない
・天敵を模したグッズの効果は薄い
・確実な効果を得たい場合は忌避剤や駆除スプレーを活用する
この記事ではスズメバチの天敵や、正しい忌避方法と駆除方法について解説いたしました。
スズメバチの天敵を私たちが活用することはできませんが、こういった天敵関係が生態系を回していることがわかります。
スズメバチの天敵を利用するのではなく、自分で駆除や忌避を行う際には正しく危険性を理解したうえで、万全な準備を行うことが大切です。
もし少しでも不安を感じる場合は、無理をせずにプロの無料相談を活用しましょう。
スズメバチの駆除は害虫害獣コンシェルジュでも承っておりますので、お問い合わせフォームまたはお電話よりお気軽にご相談ください。
- 現地調査・お見積り:無料
- スズメバチ:13,000円
- オオスズメバチ:25,000 円
※現地地調査・お見積りは対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
害虫害獣コンシェルジュは、害虫害獣に関する正しい知識を発信し、厳格な品質管理基準をクリアした害虫害獣駆除のプロとのマッチングサービスを提供するサイトです。編集部では「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」を明確にし、依頼前の不安解消を目指しています。
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