スズメバチは何を食べる?餌場になりやすい場所と対策を解説

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「気温があがってからスズメバチを自宅周辺でよく見かける」「そのうち刺されそうで怖い」そのようなお悩みはありませんか?
頻繁にスズメバチを見かけるようであれば近場に巣ができているかもしれません。
例え、巣が近くなくても、スズメバチは行動範囲が広いので、餌が豊富な場所へ頻繁に飛来することもあります。
この記事では、スズメバチの餌と餌場になりやすい場所に加え、今日からできる対策を解説します。
- スズメバチが食べる餌
- 自宅の果樹や庭木がなぜ餌場になるのか
- 餌場の近くに巣ができるリスクと見分け方
- 餌を使ったトラップや、餌場と認識させない対策
- スズメバチに刺されないためのポイント
- 巣を発見したときの自力駆除の判断基準とプロへの依頼の目安
スズメバチの成虫が狩る獲物は幼虫の餌になる

スズメバチは生きている昆虫を捕獲することから、肉食のイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
しかし、成虫は狩った獲物を自分では食べません。
狩った昆虫は顎でかみ砕いて肉団子状に加工し、巣へ持ち帰って幼虫に与えます。
固形物を消化して栄養にできるのは幼虫だけであり、成虫は固形物を食べることができないのです。
この食性はオオスズメバチ、キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、クロスズメバチなど、スズメバチ全般に共通しています。

スズメバチの成虫が固形物を食べられないのは、腹柄(胸部と腹部の間のくびれ部分)が非常に細く、固形物が腹部の消化器官まで届かない構造になっているためです。
この構造は腹部先端から出てくる毒針の向きを自在に動かすためにも必要な形状で、攻撃的なスズメバチの特性に起因しています。
では、成虫が何を餌にしているかを詳しく見ていきましょう。
スズメバチの成虫は主に何を餌にしているのか

成虫の主な栄養源は炭水化物(糖分)です。
スズメバチの成虫が口にするものは、主に4つあります。
スズメバチの幼虫から出る分泌液

スズメバチの幼虫が口から出す分泌液は重要な餌の1つです。
分泌液の成分は糖やタンパク質で、非常に高い栄養をもっています。
成虫は幼虫に餌を与える見返りとして分泌液を受け取り、栄養交換をしながら互いの生存を支えているのです。
スズメバチの群れはこの栄養交換により、効率よく維持されているといえます。
樹液

スズメバチの成虫にとって、樹液は糖分やアミノ酸が豊富な優れた栄養源です。
樹液が出やすい木として知られているのはクヌギやコナラなどのブナ科の樹木で、夏を中心にスズメバチが餌として舐める様子が目撃されます。
スズメバチは樹液の発酵した甘酸っぱいニオイに引き寄せられて飛来するのです。
樹液が出る木やスズメバチが好む木の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
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花の蜜や果汁

スズメバチの成虫は、花の蜜や果汁も餌にします。
スズメバチは口吻(こうふん:舌にあたる部位)が短く、蜜腺が浅い花を好みます。
小さな花が密集して咲く植物にスズメバチは集まりやすく、ヤブガラシの花は代表的な蜜源の1つです。
ヤブガラシにはアブやハエなど幼虫の餌も集まるため、狩り場にもなります。
花の他には、イチジクやカキ、ナシ、ブドウ、モモ、リンゴなどの熟した果実にも引き寄せられます。
これらの果実が熟す時期はスズメバチが活発になる8〜10月と重なるため、近くに果樹園や実のなる木があるなら注意が必要です。
スズメバチが糖分を摂取できるのは、熟して果汁がにじみ出ている状態の果実で、未熟の青い実には集まりにくいです。ただし、皮が薄い、果汁がにじみ出ている、アブラムシなどが付着して甘露が発生しているときは、餌場と認識します。
木に生息する虫が出す分泌液

スズメバチは、アブラムシやカイガラムシが排出する甘露(かんろ)も餌にします。
甘露とは、植物の汁を吸った昆虫が排出する糖分を多く含む液体のことで、スズメバチが効率よくエネルギーを補給できる餌です。
アブラムシは4~11月と長期間にわたり発生し、特に4~6月、9~10月に多く見られます。
カイガラムシは5月下旬~9月下旬が目安です。
スズメバチの餌場になる場所は?

スズメバチの餌が豊富にある場所は、定着しやすくなります。以下の環境は特に注意が必要です。
餌になる樹液や果樹がある場所

樹液が出たり果実が成る樹木は、スズメバチの餌場になります。
これまでスズメバチが寄ってこなかった樹木でも、秋になると熟した果実のニオイに引き寄せられて集まってくることもあるのです。
スズメバチは嗅覚が非常に敏感で、わずかなニオイでも感知します。
一度餌場と認識すると同じ場所に繰り返し現れるため、早めの対策が重要です。
今すぐにできる対策として、以下があげられます。
- 落ちた果実や傷んだ実はすぐに回収、処分する
- 剪定の切り口には癒合剤を塗り、樹液を出にくくする
スズメバチが好む花がある場所

前述したとおり、蜜を吸いやすい花がある場所は餌場となります。
代表的なのが小さい花を密集して咲かせる雑草のヤブガラシです。
ヤブガラシは空き地、河川敷、庭など、いたるところに繁殖します。
今すぐにできる対策は以下です。
- 忌避剤を噴霧する
- スズメバチが集まる植物を除去する
屋外の生ごみや食べ残し

屋外に放置された生ごみや食べ残しは、スズメバチを引き寄せる原因になります。
バーベキューやピクニックで残った肉や甘い飲み物などは特に注意が必要です。
飲み残しの缶やペットボトルには、スズメバチが入り込むことがあるので気を付けましょう。
今すぐできる対策は以下です。
- ゴミはフタ付きの容器に入れ、屋外に放置しない
- 飲み終わった容器はすぐに密閉または処分する
- 飲食後はテーブルや周囲を清掃する
- 飲みかけ、食べかけのものには蓋をする
アシナガバチやミツバチの巣がある場所

スズメバチは他のハチの巣を襲い、幼虫や食料(ハチミツなど)を奪うことがあります。
そのため、アシナガバチやミツバチの巣を放置していると、スズメバチを呼び寄せ、二次被害が発生するリスクが高まるのです。
餌場の近くに巣をつくることはある?

餌場の近くに巣をつくることもありますが、必ず周辺に巣があるとは限りません。
スズメバチの日常的な行動範囲は1~2km

スズメバチの行動範囲は巣から半径1〜2km程度です。
しかし、9月中旬以降は、餌となる昆虫が減り、さらに広い範囲を移動するようになります。
一説には10km以上飛ぶこともあるようです。
| スズメバチを見かける状況と考えられる理由 | |
| 頻繁に複数匹(6~10月) | 近くに巣があり、危険度が非常に高い |
| 1匹だけ(6~10月) | 餌を探しに来た働きバチ |
| 1匹だけ(4~5月) | 巣づくり場所を探している女王バチ |
近くにスズメバチの巣があるサイン

以下のような状況は、近くに巣がある可能性が高いです。
- 複数匹が頻繁に飛来している
- 同じ方向へ繰り返し飛び去る
- 特定の場所でスズメバチを見失う
- ほぼ毎日飛んでいる
1つでも当てはまるなら、自力での探索は避け、プロへの駆除依頼をおすすめします。
スズメバチが餌に集まる生態を利用したトラップ

素人でも手軽にできるスズメバチ対策として、簡易的に設置できるトラップがあります。
スズメバチが餌のニオイに引き寄せられる習性を利用することで、個体数を減らす効果が期待できます。
捕獲器

捕獲器は、スズメバチが好む誘引剤(果汁・酒・砂糖水などを組み合わせたもの)を容器の中に入れ、入り込んだスズメバチが出られない構造になっているトラップです。
設置の推奨時期は女王バチが巣づくりを始める4~6月です。
女王バチが捕獲できれば、その後の巣の形成を防ぐことができます。
7月以降は働きバチの数が一気に増え、捕獲器の設置で大量のスズメバチを集めてしまい、危険な状況となり得ます。
そのため、捕獲器の使用は6月中までです。
捕獲器を回収する際は、周囲にスズメバチがいない状態で、中をよく確認してください。
完全に死んでいる場合は、ふたを開けず、そのまま廃棄します。
まだ生きている場合は、絶対に素手で触らず、ハチ駆除スプレーなどを使用して完全に死んだことを確認してから捨ててください。
なお、容器が雨でいっぱいになったり、誘引液がなくなったりした場合は誘引効果が薄まるため、新しいものとの交換が推奨されています。
駆除エサ剤

駆除エサ剤は、スズメバチが殺虫成分の入った餌を巣に持ち帰り、幼虫や仲間に与えることで群れごと駆除します。
成虫と幼虫の間で行われる栄養交換を逆手に取って、自ら巣全体に殺虫成分を行き渡らせる仕組みです。
駆除エサ剤は、スズメバチが好む甘いニオイで誘い込みます。
内部の構造をスズメバチの巣穴に似せることで、警戒心が薄くなるともいわれています。
設置後は、スズメバチが誘引されるため、必要以上に近づいたり刺激しないようにしましょう。
子どもやペットが触れない位置に設置してください。
予防は4月上旬~5月下旬、駆除には6月上旬~10月下旬頃の設置が推奨です。
スズメバチの餌場にさせない対策

トラップや駆除エサ剤でスズメバチを駆除しても、餌があれば再びやってきます。
駆除とあわせて、自宅周辺を餌場として認識させない環境づくりを行うことが重要です。
ここからはその対策をご紹介します。
木酢液を使う

木酢液(もくさくえき)は、木材を炭にする際に発生する煙を冷やして集めた液体で、独特な燻製のようなニオイがします。
このニオイは昆虫が危険な事態と認識する、火や煙を連想させるため、スズメバチを含む多くの虫に対して忌避効果があるのです。
スズメバチが巣づくりをする4~5月にかけて、餌場と認識されている場所に、希釈した木酢液をスプレーしたり、ゴミ捨て場などニオイが強い場所に散布しましょう。
木酢液はニオイが強いため、住宅密集地での使用を避けるか、近隣への配慮として事前に一声かけておくことをおすすめします。
木酢液は原液のまま使うと植物が枯れる原因になります。
必ず使用方法を確認し希釈して使用するようにしましょう。
巣に直接吹きかけると、ハチを刺激し刺傷リスクが高まるため、巣ができている状況では木酢液の使用は控えてください。
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樹液の処理や庭木の剪定をする

樹液が出ている庭木は、わら製の断熱材などで幹を覆うこも巻きをすることで、スズメバチが誘引されづらくなります。
庭木は害虫が発生しやすく、スズメバチが巣づくりしやすい環境です。定期的な剪定で風通しをよくしましょう。
7〜8月頃に、庭木の樹形が変わるほどの剪定を行うと、ダメージが大きく枯れてしまう恐れがあります。
剪定の際は適期を確認してから行ってください。
定期的な剪定をしても毎年巣がつくられるなら、樹木の伐採や抜根も検討しましょう。
切り株を残すと、シロアリによる害虫被害に繋がる可能性があるため、抜根まで行うことをおすすめします。
餌場に駆除スプレーを噴霧しておく

市販のスズメバチ駆除スプレーは、一定期間の忌避効果が期待できます。
スズメバチが嫌うピレスロイド系殺虫成分を含む製品が多く、噴霧した場所への飛来を抑える効果があるのです。
使用するスプレーによってはペットや植物への影響が考えられるので、使用前に別の場所に移動させたりカバーをかけるなど、庭木にも使用可能な商品を選びましょう。
根本的な解決策は、ニオイのあるゴミを外に放置しない、果実の管理を徹底する環境づくりです。
スプレーはあくまで補助的な手段として活用してください。

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スズメバチに刺されないためにできること

もし自宅周辺がスズメバチに餌場として認定されてしまっても、刺傷被害のリスクを下げることはできます。
巣やハチを見つけても騒がず静かにその場から離れる
スズメバチは振動や急な動きなどに反応して攻撃態勢に入ります。
大声で騒ぐ、手で振り払う、走って逃げるなどの行為はすべて逆効果です。
スズメバチは横方向の動きに特に敏感に反応するため、手で振り払う行為は刺激となります。
遭遇した際は静かにその場から離れましょう。
黒い服装を避ける
スズメバチは黒色に対して攻撃する習性があるため、黒い服装を避けてください。
髪の毛や黒目にも反応するので、帽子やタオルをかぶる対策も有効です。
明るく淡い色の服装はハチには狙われにくいですが、白色や黄色はハチ以外の虫を引き寄せる可能性があります。
ベージュや明るいグレーやカーキなどの、落ち着いた明色系の服装がおすすめです。
また、スズメバチは動くものに反応するため、ひらひらしたものは避けるようにしましょう。
強いニオイを避ける
強い香りはスズメバチを刺激するため、攻撃される要因になります。
香水や整髪料、柔軟剤など、日用品のニオイに寄ってくることもあります。
ハチとの遭遇リスクを減らすため、山林や公園などで屋外活動をする際は無香料か香りの弱い製品を選びましょう。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
前述のとおり、生ごみや食べ残しはスズメバチを引き寄せる原因になります。
ジュースやスポーツドリンクなど、甘い香りがするものは、注意が必要です。
飲み終わった容器や飲み残しは放置せず、すぐに片付けるよう意識しましょう。
また、巣の近くで甘い飲料を飲まないでください。
忌避剤や駆除スプレーを常備する
最終手段として携帯用の忌避剤と駆除スプレーを持っておくと安心です。
いざというときに使えるように、事前に準備しておきましょう。
スズメバチサラバをスズメバチがいる方向にスプレーをすれば、攻撃性を抑えながら逃避行動を促します。
スプレーした後はスズメバチが逃げた方向と逆側にゆっくり退避しましょう。
また、スズメバチがいそうな場所に噴射しておくことで、スズメバチを追い払う効果があります。
ハチノックSは1回ですべてを使い切る仕様になっています。
襲ってくるスズメバチに対して一気に噴射しましょう。
噴射角度が広いため、突然襲われても高い殺虫効果が期待できます。
使用しながら、できるだけ早くスズメバチから距離をとってください。
スズメバチの巣ができていたら

スズメバチは攻撃性が高く、刺されるとアナフィラキシーショック(ハチ毒に対する急性アレルギー反応)を引き起こす可能性があり、命の危険に関わる昆虫です。
巣を見つけたら拡大する前に早めに駆除しましょう。
スズメバチの巣を自力で駆除できるか確認する

すでに巣ができているなら、自分で駆除できる範囲かを事前に確認することが大切です。
スズメバチは強力な毒針を持っているため、対応を誤ると命の危険が伴います。
以下のチェックリストをもとに必ず確認しましょう。
- 巣の大きさが直径10cm以下である
- 手が届く入り組んでいない場所にある
- 過去にハチに刺されたことがない
- 巣ができた場所が自宅の敷地内
- 駆除グッズがそろっている
上記をすべて満たすなら自力対応できる可能性があります。
1つでも当てはまらないときは、大怪我をしないためにもプロへの依頼を強くおすすめします。
特に高所や閉鎖空間の巣、10cm以上に成長した巣は、想定以上の数のハチに囲まれたり身動きが取れなくなったりする危険性があるため、プロへの依頼を検討しましょう。
また、以前ハチに刺された経験がある人や、アレルギー症状が出たという方も、自力での作業は絶対に避けてください。
駆除の前には巣がある場所の所有者や管理者への確認、必要な駆除用品の準備を入念に行いましょう。
必要な道具は以下のとおりです。
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心

巣がある場所が手の届かない高所だったり、土中、床下などの閉鎖空間では、駆除に危険が伴います。
高所作業での落下、閉鎖空間での駆除剤の吸入、ハチの攻撃から逃げられないことや巣の位置が特定できないなど、一歩間違えれば大事故に繋がりかねません。
「準備ができていない」「巣の位置がわからない」「以前刺されたことがある」などで自力駆除に不安を感じるときは、無理をせずプロに依頼するのが最善です。
ハチ駆除のプロは、多様な経験と豊富な知識から、現場の状況や適切な対処を速やかに判断します。
また、業務用スプレーを使用し、スムーズな駆除が可能な点も大きな違いです。

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プロが使用している、高濃度殺虫剤(ハチノックV・ハチノックLなど )は、市販品よりも強力で瞬間的にハチを駆除できますが、知識や防護装備がない状態で使用すると健康リスクが伴います。
そのため、先述したハチノックSと異なり、メーカーはハチノックVの一般利用を推奨していません。
効果の高い専用薬剤を扱える点も、プロへの依頼を判断する1つの目安です。
まとめ
- 成虫が狩った昆虫は幼虫の餌で、成虫自身は食べない
- 成虫の餌は幼虫の分泌液、甘露、樹液、花の蜜や果汁など
- 餌場になりやすいのは樹液、蜜がある場所や、屋外に置かれた生ごみなど
スズメバチの餌は果汁や花の蜜、樹液であり、庭の樹木は餌場になりえます。
生活圏内にスズメバチの飛来が続いていると、実の処理や樹木の管理、木酢液などの対策では解決しきれないこともあるでしょう。
「すでに近くに巣ができているのか」「駆除するにはどうしたらいいのか」など、判断が難しいなら、一度プロに状況を見てもらうと対策が明確になります。
また、スズメバチの駆除を自力で行うことに少しでも不安があるときは、無理をせずプロへの依頼を検討してください。
害虫害獣コンシェルジュではスズメバチの駆除の依頼を受け付けています。
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