オキナワチビアシナガバチは危険?生態や駆除方法を解説

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沖縄県や奄美大島にある住宅で、庭木周辺に飛来する小さなハチは、オキナワチビアシナガバチかもしれません。
小さなハチですが、放置すれば巣をつくり、数が増えれば刺傷のリスクも高くなります。
この記事では、オキナワチビアシナガバチの生態や危険性、刺されないための対処法、敷地内の巣の対処法についてご紹介しているのでぜひ参考にしてください。
- オキナワチビアシナガバチの生態
- オキナワチビアシナガバチの巣の特徴
- オキナワチビアシナガバチの危険性
- オキナワチビアシナガバチとの遭遇・刺されたときの対処法
- オキナワチビアシナガバチの巣の駆除方法
オキナワチビアシナガバチってどんなハチ?

オキナワチビアシナガバチの基本情報
| 和名 | オキナワチビアシナガバチ |
| 学名 | Ropalidia fasciata |
| 分類 | ハチ目細腰亜目有剣下目スズメバチ上科スズメバチ科 アシナガバチ亜科チビアシナガバチ族チビアシナガバチ属 |
| 体長 | 女王バチ:1.0~1.1cm 働きバチ:0.8~0.9cm オスバチ:0.9cm前後 |
| 巣の場所 | 開放空間(草木の枝や葉裏) ※ススキ、サトウキビ、ソテツ、イスノキ、チガヤなどでよく見られる |
| 巣の規模 | 育房:150~400房程度 |
| 巣の特徴 | シャワーヘッド型 縦長の楕円形やひし形 薄い灰褐色 |
| 主な餌 | 幼虫:クモや昆虫などを肉団子状にしたもの 成虫:幼虫の分泌液や樹液、花の蜜など |
| 生息域 | 奄美諸島、沖縄諸島、先島諸島、南大東島、中国、台湾、ベトナム、インドなど |
オキナワチビアシナガバチは名前のとおり、日本では沖縄県を中心に生息する、体が小さく脚が長いハチです。
見た目や大きさ、生息地について詳しくご紹介します。
オキナワチビアシナガバチの見た目

アシナガバチは胸部と腹部の間がくびれていて、脚が長く、全体として細長いシルエットが特徴です。
オキナワチビアシナガバチの体全体は褐色~赤褐色で、各部位に黄色い模様があり、腹部第2節にある一対の斑紋と太い帯状の模様が目を引きます。
ただし、体が小さいため、遠目から細かな模様を確認するのは難しいです。
オキナワチビアシナガバチの大きさ

オキナワチビアシナガバチの大きさは0.8~1.1cmで、日本に生息するアシナガバチのなかでは最小です。
大型のオオスズメバチが2.6~5.0cm、小型のニホンミツバチが1.2~1.3cmで、オキナワチビアシナガバチは小型のハチに分類されます。
一円玉(直径2.0cm)の半分の大きさです。
オキナワチビアシナガバチの生息域

オキナワチビアシナガバチは、日本国内では奄美諸島以南の沖縄諸島や先島諸島、南大東島などに生息しています。
海外では日本と同じ東アジアの中国や台湾、東南アジアのベトナム、南アジアのインドなどが生息域です。
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
そもそもアシナガバチとは?
アシナガバチの分類や生態、巣の特徴について解説します。
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アシナガバチはスズメバチ科に属し、世界で4族26属1000種以上が確認されています。
日本ではこのうちアシナガバチ族とチビアシナガバチ族に分類される、3属12種のアシナガバチが生息しています。
オキナワチビアシナガバチはチビアシナガバチ属の分類です。
| アシナガバチの分類 | 種類 | |
| アシナガバチ族 (Polistini) |
アシナガバチ属 (Polistes) |
セグロアシナガバチ、キアシナガバチ、フタモンアシナガバチ、トガリフタモンアシナガバチ、キボシアシナガバチ、コアシナガバチ、ヤマトアシナガバチ、タイワンアシナガバチ |
| チビアシナガバチ族 (Ropalidiini) |
チビアシナガバチ属 (Ropalidia) |
オキナワチビアシナガバチ、ナンヨウチビアシナガバチ |
| ホソアシナガバチ属 (Parapolybia) |
ムモンホソアシナガバチ、ヒメホソアシナガバチ | |
捕獲した虫を肉団子状にして幼虫に与える食性や、毒針の攻撃など生態はスズメバチによく似ています。
アシナガバチの刺傷による死亡事例も発生しているため、むやみに近づかないよう警戒すべき昆虫です。
アシナガバチの生態

アシナガバチは社会性昆虫で、3つの階級が役割を分担し、群れで生活します。
階級は女王バチ、働きバチ、オスバチです。
巣をつくって群れを成し、1年で活動を終えるのが一般的です。
一方、オキナワチビアシナガバチは、1年で2世代の群れをつくる場合があります。
さらに、新女王バチの多くが交尾後も巣に残る習性も他種と異なる特徴です。
| アシナガバチの分業 | |
| 初代女王バチ |
|
| 働きバチ (メスのみ) |
|
| オスバチ |
|
| 新女王バチ |
|
初代女王バチ
越冬から目覚めた初代女王バチによって、群れの活動がスタートします。
オキナワチビアシナガバチの初代女王が目を覚ます時期は2月下旬~3月上旬です。
働きバチが羽化するまでは、初代女王が単独で巣の材料集めや創設、産卵、幼虫の世話などを担います。
オキナワチビアシナガバチと他種の違いとして、1つの巣を1匹でつくる単独巣だけでなく、1つの巣に複数の女王が共存する多雌巣も多く見られる点が挙げられます。
一般的に、温帯や亜寒帯のアシナガバチは単独巣で、オキナワチビアシナガバチが生息している熱帯・亜熱帯では多雌巣が多いです。
働きバチ
初代女王の受精卵から生まれるのが働きバチ(メスのみ)です。
オキナワチビアシナガバチの働きバチは4月中旬~6月上旬に羽化します。
初代女王がつくった巣の拡大・維持と、他の働きバチやオスバチ、新女王バチの育成が仕事です。
成虫が狩りで得た獲物を肉団子状にし、幼虫に餌として与えます。
巣の温度管理や、毒針の攻撃で敵から群れを守るのも働きバチの役割です。
オスバチ
オスバチは、巣が成熟した頃に、初代女王の未受精卵から誕生します。
オキナワチビアシナガバチのオスが羽化するのは、5月下旬~8月上旬です。
1年に2世代目の群れが形成される場合は、11月頃にもオスが羽化しますが、詳細は新女王バチで後述します。
働きバチが行う巣づくり・育児・狩りなどは一切担わず、役割は繁殖(子孫を残すこと)のみです。
羽化後も未成熟なまま一定期間を巣で過ごしてから、新女王バチに合わせて巣を離れ、別の巣で育った新女王バチと交尾します。
交尾後は役割を終え、寿命を迎えます。
新女王バチ
新女王バチは、オスと同じく巣が成熟した頃に、初代女王の受精卵から誕生します。
羽化後は繁殖期まで巣で過ごしてから、別の巣で育ったオスと交尾するため巣を離れます。
多くのアシナガバチでは、交尾後に越冬し、群れの活動を終えるのが通例です。
しかし、5月下旬~8月上旬に羽化したオキナワチビアシナガバチの新女王は、越冬せずに巣をつくり、同じ年に新たな群れを形成することがあります。
新たな群れが発達した頃に、2世代目の新女王が生まれ、成虫になるのは11月頃です。
羽化後は、別の巣で同時期に羽化した、2世代目のオスバチと交尾後に越冬します。
一般的なアシナガバチの越冬場所は木の洞、朽ち木、落ち葉の中、建物の屋根裏などですが、オキナワチビアシナガバチは巣にとどまって越冬するケースが多いことも特徴です。
翌年、越冬から目覚めたら、新たな群れの初代女王バチとして活動を始めます。
アシナガバチの巣はシャワーヘッド状の形

ハチの巣の形状は種類によって大きな違いがあります。
アシナガバチの巣は、シャワーヘッドのような形状で、六角形の育房が下や横向きにむき出しの状態です。
スズメバチの巣は、育房が連なった板状の層(巣盤)がマーブル模様の外皮で覆われており、出入口が1つだけあります。
ミツバチの巣は、下に垂れた平らな板状の巣(巣板)が何枚も並んだ構造です。
オキナワチビアシナガバチの巣の特徴

アシナガバチの種類によっても、巣の特徴は異なります。
オキナワチビアシナガバチの巣の見た目や規模、巣づくり場所について知っておきましょう。
オキナワチビアシナガバチはどんな巣をつくる?

| 巣の見た目 | シャワーヘッド型 縦長の楕円形やひし形 片側に垂れ下がっている 薄い灰褐色 複数の巣盤やサテライト巣を構築することもある |
| 巣の規模 | 育房:150~400房程度 |
オキナワチビアシナガバチの巣はシャワーヘッド型で、薄い灰褐色をしています。
巣を支える巣柄から片側に垂れ下がった、縦長の楕円形やひし形の形状です。
1つの群れで複数の巣盤や別の場所に巣を構築(サテライト巣)する特徴もあります。
沖縄県では天敵からの攻撃や台風によって巣が壊れるリスクが高く、群れで巣を捨てて移動する(逃去)頻度が多いことが、複数の巣盤や巣を持つ理由と推察されます。
また、多雌巣のオキナワチビアシナガバチは、単独巣よりも巣を再建できる確率が高いです。
巣の規模は150~400房程度の育房を持ち、100房未満~1000房超のアシナガバチのなかでは中~大規模に分類されます。
オキナワチビアシナガバチが巣をつくる場所

オキナワチビアシナガバチは主に開放空間の草木の葉裏や細い枝に巣をつくります。
具体的には日当たりのよい場所で育つススキやサトウキビ、ソテツ、アダン、チガヤ、イスノキなどです。
台風の影響が大きい沖縄県などでは葉の裏、影響が少ない台湾などでは細い枝など、気候や環境による違いも見られます。
サトウキビの収穫や草刈り中に刺される事例もあり、屋外作業には注意が必要です。
沖縄県では、ススキに似たチガヤが群生する原野に多く見られることから、ガヤバチとも呼ばれています。
アシナガバチの分類と生態|山根爽ー
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
オキナワチビアシナガバチの危険性

オキナワチビアシナガバチの危険性について、攻撃性や時期による活動の変化などをもとに解説します。
オキナワチビアシナガバチの攻撃性は?

オキナワチビアシナガバチはいきなり襲いかかるわけではなく、攻撃に移る前に警戒行動、威嚇行動と順を追った防衛行動を取ります。
アシナガバチ全般の具体的な防衛行動は以下です。
| アシナガバチの防衛行動 | ||
| 1 | 警戒行動 | 【きっかけ】
【具体例】
|
| 2 | 威嚇行動 | 【きっかけ】
【具体例】
|
| 3 | 攻撃 | 【きっかけ】
【具体例】
|
オキナワチビアシナガバチも、威嚇行動として、前脚を巣から離して前方に向ける姿が確認されています。
巣の1m以内への急激な接近や強い振動を与える、あるいは巣を破損した場合は段階を踏まずに攻撃されることもあります。
見かけた場合は刺激せず、静かにその場を去りましょう。
遭遇時の対処法は、オキナワチビアシナガバチを見かけたらどうする?も参考にしてください。
追撃距離はアシナガバチの種類によって異なり、オキナワチビアシナガバチは巣から10m以内であれば追撃します。
オキナワチビアシナガバチの毒性

オキナワチビアシナガバチに毒針で刺されると、痛みや腫れ、かゆみが生じます。
スズメバチと比べると毒性は強くないものの、体質や刺された回数によってはアナフィラキシーショックを引き起こし、最悪の場合は死に至るため危険です。
巣への接近で複数匹に攻撃される他、1匹との遭遇でも複数回刺されることがあります。
身の安全を守るために、刺されない対処法や、刺されてしまった際の応急処置について知っておきましょう。
日本における蜂刺症と社会性カリバチの攻撃性について|松浦誠 著
オキナワチビアシナガバチの活動時期

| 時期 | 危険度 | 主な活動 |
| 2月下旬~5月上旬 | 中 | 女王バチが越冬から目覚め、複数または単独で巣づくり、産卵、働きバチの育成を開始 |
| 4月中旬~6月上旬 | 高 | 働きバチが増えることで巣も大きくなり、群れの成長が急加速する |
| 5月下旬~8月上旬 | 高 | 新女王バチとオスバチが羽化する |
| 7月下旬~11月下旬 | 高 | 新女王バチが初代女王として新たな群れをつくり、2世代目の活動が行われる |
| 11月中旬~2月下旬 | 低 | 交尾を終えた2世代目の新女王バチのみが越冬する |
日本の真社会性ハチ|高見澤 今朝雄 著
オキナワチビアシナガバチの活動期間は2月下旬~11月下旬ですが、時期ごとの動向は環境によって変動するため注意が必要です。
1年に2回の世代交代が行われる他、外敵や台風によって巣が壊れたときには別の場所で新たな巣をつくります。
アシナガバチの危険性は、群れが拡大する時期に特に高まるとされています。
オキナワチビアシナガバチは正確な周期の見極めが容易ではないため、1年のほとんどが危険性の高い時期といえるでしょう。
活動初期の2月下旬~5月上旬は女王バチのみですが、1つの巣に複数の女王が共存するため他のアシナガバチと比べて遭遇の機会が増えます。
そのため単独巣より刺されるリスクは上がります。
11月中旬~2月下旬の越冬期は動きが少ないため、危険度は比較的低いです。
ただし、冬でも気温が高い日には一時的に活動することがあり、油断はできません。
オキナワチビアシナガバチは集団で越冬する習性があり、冬場も複数匹が動き出す可能性があります。
自力駆除の見極めとしては、危険度が低い時期が推奨されますが、どの段階でも刺傷のリスクはあり危険です。
少しでも不安を感じる場合は無理をせず、駆除のプロへ依頼してください。
オキナワチビアシナガバチを見かけたらどうする?

畑仕事や庭の草刈りなど、生活のなかでオキナワチビアシナガバチと遭遇することもあります。
身の安全を守るため、刺されないための対処法を知っておきましょう。
オキナワチビアシナガバチの姿や巣を見ても冷静に対処する

オキナワチビアシナガバチと遭遇した際は、冷静に対処することが重要です。
巣やハチを見つけても騒がない
オキナワチビアシナガバチを見かけたときに騒いで刺激を与えると、攻撃されることがあります。
具体的には大声を出す、手で払う、巣を棒で突く、たたき落とす、息を吹きかけるといった行動です。
驚いても焦らず、落ち着いた行動を心がけてください。
その場から静かに離れる
オキナワチビアシナガバチに驚いて走って逃げると、大きな動きや振動が攻撃を誘発する恐れがあります。
刺激しないように、その場からゆっくりと後ずさりするように歩きながら離れましょう。
頭や目(黒い部分)に気を付ける
ハチは黒色を攻撃する習性があります。
黒色に反応する理由は、天敵であるクマの体色を警戒している説と、ハチを捕食するアジア民族が関係している説があります。
頭や目など体の黒い部分は、淡い色の帽子やタオルで隠す方法が有効です。
屋外での作業では虫よけネット付きの帽子を被ることも対策となります。
オキナワチビアシナガバチの巣に近寄らないようにする
オキナワチビアシナガバチの攻撃性は?でも先述したように、巣へ接近するとアシナガバチの警戒心を高めます。
特に急激に近づくと襲われる危険性もあるため、巣を見つけた際は近寄らないようにしましょう。
オキナワチビアシナガバチに刺されないためにできること

黒い服装を避ける
作物の収穫や草刈り、庭仕事などをする際は、黒い服装を避けましょう。
ただし、白色や黄色は他の虫を引き寄せる色のため、ベージュや明るいグレー、明るいカーキなどの服装をおすすめします。
強いニオイを避ける
ハチは特定の強いニオイに興奮し、攻撃性が高まる可能性があります。
山林や原野など自然豊かな場所では、ニオイが強い化粧品や香水、ヘアスタイリング剤、柔軟剤などの使用は控えてください。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
ジュースやスポーツドリンクなど甘い香りのする清涼飲料水は、オキナワチビアシナガバチが餌と認識して寄ってくる原因になります。
飲みかけの缶にハチが侵入し、飲もうとした人の唇や口内が刺された事例もあり危険です。
巣の周辺で甘い香りの飲料を飲む、空いた容器を放置することは控えましょう。
オキナワチビアシナガバチに刺されてしまったら

オキナワチビアシナガバチに刺されてしまったときは、命を守るための行動を取りましょう。
対処法は他のアシナガバチに刺された際と同様です。
アレルギー反応が出ていないか全身を確認

オキナワチビアシナガバチに刺された場合は、局所反応と全身反応という2種類の症状が生じます。
局所反応は、刺された部位の痛み・腫れ・赤みなどです。
痛みは数時間から1日程度で引くことが多いですが、かゆみを伴うしこりや腫れが数日続く場合もあります。
全身反応は、体全体に症状が広がるアレルギー反応です。
重症化するとアナフィラキシーショックを招き、最悪の場合は死亡します。
アシナガバチに限らずハチに刺された経験がある方は、2回目以降の刺傷で症状が重くなるリスクが高いです。
過去に刺傷経験があり、自然が多くハチと遭遇する可能性が高い場所では、アナフィラキシーショックを防ぐ補助治療剤であるエピペン®を常備しましょう。
刺された後は体調の変化に注視し、アレルギー反応の兆候や異変を感じた場合は、早急な対処が必須です。
- 不安感
- ピリピリ感
- 浮動性めまい(ふわふわと浮いているような感覚のめまい)
- 全身のかゆみおよびじんましん
- 唇や舌の腫れ
- 喘鳴(気道が狭くなり呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーと音がする)
- 呼吸困難
- 虚脱(失神を伴わない急激な脱力、血圧の低下)
- 意識消失
上記の症状がある方は、すぐに救急車を要請してください。
全身反応がないなら、次に紹介する応急処置に移ります。
処置中や処置後に少しでも異変を感じたら中断し、ただちに医療機関を受診しましょう。
傷口を流水で洗い毒を取り除く

患部に毒針が残っていたら、指先やカードなどで皮膚を傷つけないように慎重に除去します。
オキナワチビアシナガバチの針は繰り返し刺せる構造で、針が残る可能性は低いですが、念のため確認してください。
口で毒を吸い出す行為は、粘膜から体内に吸収される恐れがあるため控えましょう。
ハチ毒は水に溶けやすいため、患部を指先で圧迫して毒を絞り出す際に、流水で洗い流すと毒の量を減らせます。
毒を吸い出すポイズンリムーバーがあれば応急処置に便利です。
抗ヒスタミン軟膏を塗布し患部を冷やす

患部を洗い流した後は、市販でも購入できるステロイド外用薬や抗ヒスタミン外用薬を塗って炎症を抑えましょう。
塗布後は、濡れタオルや保冷剤、湿布などで冷却すると、かゆみや腫れの軽減を期待できます。
患部を持ちあげ腫れを和らげる

手足を刺された場合は、患部を心臓より高い位置に保つと、腫れを緩和させることができます。
患部はあげたまま、冷却も続けてください。
応急処置後、30分以上体調に変化がなければ重篤化の可能性は低いです。
ただし、刺されてから約1時間後にアナフィラキシー症状が生じるケースもあるため、軽症でも油断せず、体調の異変に気を付けましょう。
症状が軽くても自己判断せず、医療機関を受診してください。
オキナワチビアシナガバチを駆除するには?

オキナワチビアシナガバチの巣を放置すると、群れが拡大して刺傷の危険性が高まるため、早めの駆除を検討しましょう。
自分で駆除する際の判断基準や必要な道具、作業のタイミングについて解説します。
オキナワチビアシナガバチの駆除は危険を伴うので、少しでも難しいと感じる場合は駆除のプロへ依頼してください。
オキナワチビアシナガバチの活動初期は捕獲器で対策

アースガーデン ハチ取り撃滅 捕獲器タイプ 2個入|アース製薬
オキナワチビアシナガバチの対策としては、2月下旬~4月中旬に捕獲器を設置することで、巣づくりのリスクを低減できます。
捕獲器は、ハチが好むニオイで誘引し、一度入ると脱出できない駆除グッズです。
設置時に刺傷されないよう、ハチの活動時間外である早朝や夕方以降に設置するとよいでしょう。
オキナワチビアシナガバチの女王は2月下旬~5月上旬に活動を始めますが、早ければ4月中旬に働きバチが羽化し始めることがあります。
群れの数が増えれば設置時の刺傷や、設置後に複数のハチを誘引するリスクがあるため、捕獲器を使用する時期の見極めが重要です。
オキナワチビアシナガバチの自力駆除を考える前に

オキナワチビアシナガバチに刺される危険を回避するために、巣の駆除は必至ですが、作業には命の危険を伴います。
巣の自力駆除を考える前に、自分で対応できる範囲か、次に挙げる判断基準を事前にチェックしてください。
無理をせず、少しでも不安がある場合、駆除のプロに依頼しましょう。
本当にアシナガバチ?
駆除対象がスズメバチだった場合、危険性が高くなります。
スズメバチはアシナガバチよりも攻撃性が非常に高いためです。
2種の攻撃性の違いを以下にまとめました。
| アシナガバチとスズメバチの攻撃性の違い | ||
| 種類 | アシナガバチ | スズメバチ |
| 攻撃する数 | 少数 | 十数匹になることもある |
| 攻撃方法 | 毒針で刺す(体勢を立て直してから複数回刺すこともある) | 大顎で噛みついたまま、毒針で同じ箇所に何度も刺す |
| 警戒範囲 | 1~2m | 十数cm~10m |
| 追撃距離 | 数m~30m | 数m~50m |
さらに、オキナワチビアシナガバチの大きさでも解説したように、オキナワチビアシナガバチは体長が0.8~1.1cmで、サイズが近い1.2~1.3cmのミツバチと見間違える可能性もあります。
アシナガバチ・スズメバチ・ミツバチを判別するための見た目や巣、飛び方の違いをまとめました。
巣の違いは先述したアシナガバチの巣はシャワーヘッド状の形も参考にしてください。

| ハチの種類による違い | |||
| 種類 | アシナガバチ | スズメバチ | ミツバチ |
| 見た目 | ・腹部がなだらかに太くなる ・体全体がほっそり ・脚が長い |
・腹部が弾丸のような形 ・胸部と腹部のくびれがはっきり |
・全身に長い毛が生えている ・体全体がずんぐり |
| 巣 | ・シャワーヘッド型 ・育房がむき出し |
・球状や楕円形 ・マーブル模様の外皮で覆われている ・出入り口が1つ |
・薄い板状の巣(巣板) ・下に垂れた巣板が何枚も並ぶ |
| 飛び方 | ・長い脚を垂らす ・ふらふらとゆっくり飛ぶ |
・脚を垂らさない ・直線的ですばやく飛ぶ(時速約30km) |
・短い後ろ脚に花粉をつけて垂らす ・直線的ですばやく飛ぶ(時速約21~28km) |
特に警戒心が強いスズメバチは、刺される可能性が高く毒の量も多いため、不安な方は駆除のプロに依頼しましょう。
アシナガバチやミツバチも毒針を持っているため、自力駆除では細心の注意が必要です。
巣の大きさは直径10cm以下か
巣の大きさが直径10cm程度までは、活動初期でハチの数が比較的少ない可能性が高く、自力駆除を検討できます。
直径10cmを超えるとハチの数が増え、刺傷リスクが高くなります。
巣が直径10cmを超えている、もしくは巣に10匹以上のハチが常時いる場合は危険なので駆除のプロへ依頼してください。
どこに巣がつくられているのか?
オキナワチビアシナガバチが巣をつくる場所で解説したように、オキナワチビアシナガバチは草木の葉裏や細い枝など開放空間に巣をつくります。
高木など地上2m以上の巣は高所作業となり、駆除の際に転倒や落下のリスクがあり危険です。
自分での対応が難しい場所にある巣もプロに駆除を依頼しましょう。
アレルギーは持っている?
オキナワチビアシナガバチに刺されると、重篤なアレルギー反応が生じる恐れがあります。
初めての刺傷でもリスクはありますが、特にアシナガバチを含むハチに刺された経験があると、最悪の場合死に至るアレルギー反応が引き起こされます。
一度でもハチに刺されたことがある方は、自力駆除を控え、プロに依頼してください。
巣がある場所は自分で駆除していい場所か
巣の場所によっては、自分で駆除してよいか確認が必要です。
自宅の敷地外にできた巣は、許可なく駆除するとトラブルになる可能性があるため、必ず所有者に相談してください。
| 駆除作業を行う前の確認 | |
| 巣の場所 | 管轄 |
| 自宅の敷地内 | 自己判断での駆除作業が可能 |
| アパートやマンション | 管理会社、管理組合の理事会、大家 |
| 自治体運営の公園 | |
| 電柱 | NTTまたは電力会社 |
駆除グッズはそろっているか
オキナワチビアシナガバチの駆除には、さまざまな駆除グッズが必要となります。
自分で駆除する前に、すべての道具がそろっているか必ず確認してください。
安全に駆除するために必要な道具一覧
オキナワチビアシナガバチの安全な駆除には、攻撃から身を守る道具が必須です。
必ず作業前に駆除グッズがすべてあるか確認し、不足分は事前に買い足しましょう。
刺傷を防ぐためには肌の露出や隙間をなくしてください。
| 道具 | 商品 | 用途 |
| 駆除スプレー (2~3本) |
![]() |
オキナワチビアシナガバチの動きを止める殺虫スプレー |
| 白い防護服 (7mm以上の厚手のもの) |
![]() |
オキナワチビアシナガバチの攻撃から身を守る |
| 厚手の白い手袋 | ![]() |
オキナワチビアシナガバチの攻撃から手元を守る |
| 白い長靴 | ![]() |
オキナワチビアシナガバチの攻撃から足元を守る |
| 長い棒 | ![]() |
駆除が完了したオキナワチビアシナガバチの巣を落とす |
| 厚手のゴミ袋 | ![]() |
巣やオキナワチビアシナガバチの残骸を回収する |
| トング | ![]() |
死骸回収時に使用 |
| 掃除用具 | ![]() |
駆除作業後に落ちている巣やオキナワチビアシナガバチの死骸を回収する |
| ライト (赤色灯) |
![]() |
夜間作業の際に使用する |
| ポイズンリムーバー | ![]() |
オキナワチビアシナガバチに刺されたときに毒を吸い出す |
| 抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏 | ![]() |
オキナワチビアシナガバチに刺されたときの応急処置に使う |
オキナワチビアシナガバチの駆除に適した時間帯

オキナワチビアシナガバチは日中に餌や巣材を探すため外で活動し、夕方に巣へ帰ります。
多くの個体が巣に滞在している日没後2~3時間後から早朝までの時間帯は、群れをまとめて駆除することが可能です。
また、夜間は日中よりもハチの行動が鈍いため、駆除する時間帯として適しています。
夜間に駆除する際は、日中に巣の位置や大きさを安全な場所から把握しておきましょう。
夜間に通常のライトを使用すると、光でオキナワチビアシナガバチの攻撃を誘発する恐れがあります。
一般的にハチ目の昆虫は赤い光を認識しづらいとされ、赤色灯やライトに赤いセロハンを巻く方法が推奨されています。
ただし、赤色灯だから襲われないという確証はありません。
夜間の駆除は、照明の種類に関係なく常に危険が伴います。
巣に直接ライトを当てるのではなく、少し離れた場所にライトを設置し、巣の周辺を間接的に照らすとよいでしょう。
オキナワチビアシナガバチ駆除の手順(開放空間に巣がある場合)
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オキナワチビアシナガバチの巣の駆除について解説します。
安全に作業するため、事前に手順を確認することが大切です。
命を守ることを最優先に考え、万が一襲われた際に逃げるルートも確保しておきましょう。
実際に対峙すると、見た目や羽音、毒針での攻撃に恐怖を抱いて動けなくなる方もいます。
自力駆除に少しでも不安がある方は、無理せずプロに依頼してください。
①必要な道具がそろっているか確認
安全な駆除のために、必要な道具が一式そろっているか確認し、足りないものは必ず事前に買い足してください。
防護服の着用後は、小さな隙間からオキナワチビアシナガバチが侵入しないように、穴や隙間がないかチェックしましょう。
ヘルメットと防護服のファスナー部、手袋との隙間、長靴とズボンの間などは特に注意が必要です。
防護服ではない代用品の着用では、毒針が衣類を貫通して刺される恐れがあります。
毒針の長さが7mmのアシナガバチも確認されているため、刺傷事故を防ぐには、生地が厚い防護服の着用が推奨されます。
なお、駆除スプレーは作業中に1本を使い切ってしまう事態に備え、予備として複数本を手元に置いてください。
②オキナワチビアシナガバチの巣に向けて駆除スプレーを噴射する
風上に立ち、巣から数m程度の距離を保ちつつ、駆除スプレーを20~30秒噴射します。
駆除スプレーを噴射する距離は製品ごとに異なるため、表示を確認した上で、刺激を与えず噴射が届く距離に立ちましょう。
巣に潜むオキナワチビアシナガバチは一斉に飛び立ちますが、そのまま噴射し続けてください。
殺虫成分が効き始めると、動けなくなり死滅します。
③巣や死骸をゴミ袋に回収する
十分スプレーをした後、巣の周りに生存している個体がいないことを確認したら、長い棒やトングでつついて巣を根元から落とします。
木の枝にある巣は剪定ばさみで切り落としてください。
巣を落とす際は下にゴミ袋を広げておくと回収しやすいです。
地面に落ちたハチの死骸は、トングや掃除用具でゴミ袋に入れましょう。
④ゴミ袋を何重にも縛る
動かなくなったオキナワチビアシナガバチでも、薬剤の散布が不十分だと再び動き始める個体がいます。
二次被害を防止するため、ハチを回収したゴミ袋の中にも追加でスプレーしておきましょう。
厚手のゴミ袋を2枚重ねや3枚重ねにし、しっかりと固く縛ることで、脱出や毒針が貫通するリスクを抑えられます。
⑤戻りバチを防ぐために駆除スプレーを噴霧する
外に出ていた働きバチが、帰巣本能により巣があった場所に戻ってくる(戻りバチ)ことがあります。
戻りバチを防ぐには、巣を駆除した後で周囲に駆除スプレーを噴霧することで、忌避効果が期待できます。
ハチが巣に戻る日没後の駆除でも、すべての個体が帰巣していない可能性があるため、戻りバチ対策は必須です。
⑥駆除したハチの巣を自治体のルールにしたがって処分する
駆除したオキナワチビアシナガバチの巣を放置すると、内部に残ったサナギが羽化し、新たな成虫が現れる恐れがあります。
また、栄養価の高い幼虫やサナギが、他の虫を誘引することで衛生面も悪化します。
二次被害を防ぐため、駆除後の巣は迅速に処分しましょう。
巣の廃棄は、お住まいの自治体が定めている分別・処分ルールにしたがってください。
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心

どこに巣がつくられているのか?でも紹介したとおり、手が届かない高所の駆除には危険を伴います。
巣の場所を特定できない、駆除グッズを準備しきれない方も、自分で対処することは控えましょう。
自力駆除に少しでも不安があれば、無理をせずプロのハチ駆除業者への依頼を検討してください。
プロは培われた経験と専門知識に基づき、状況に応じて適切に駆除することが可能です。

業務用ハチ駆除用殺虫剤 ハチノックV 480ml|住化エンバイロメンタルサイエンス
ハチ駆除のプロは業務用のスプレーを用い、適切な手順で駆除します。
ハチノックLおよびハチノックVは業務用の殺虫剤で、速効性の殺虫効果が期待できるd・d-T80-プラレトリンが配合されています。
ただし、使用には健康リスクを伴い、一般家庭での使用は推奨されていません。
使用する薬剤がわからない方も、駆除はプロにまかせることをおすすめします。
まとめ
- 体は褐色~赤褐色で、腹部の黄色い斑紋と太い帯状の模様が特徴
- 大きさは0.8~1.1cmで小型のハチ
- 日本国内の生息域は奄美諸島以南の沖縄諸島や先島諸島、南大東島
- 1年に2回の世代交代がある
- 巣の場所は開放空間(ススキ、サトウキビ、チガヤなどの葉裏・細い枝)
オキナワチビアシナガバチの生態や巣の特徴、駆除方法についてご紹介しました。
巣に近づけば攻撃される危険性もあり、身の安全を守るためには駆除が必至です。
自力駆除に少しでも不安がある場合は、無理をせずプロに駆除依頼をしましょう。
害虫害獣コンシェルジュでは、オキナワチビアシナガバチの駆除にも対応しています。「頻繁にオキナワチビアシナガバチを見かける」「近くに巣ができているかも」と心配な方は、ぜひ害虫害獣コンシェルジュのお電話やフォームからお気軽にお問い合わせください。
害虫害獣コンシェルジュは、害虫害獣に関する正しい知識を発信し、厳格な品質管理基準をクリアした害虫害獣駆除のプロとのマッチングサービスを提供するサイトです。編集部では「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」を明確にし、依頼前の不安解消を目指しています。
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