スズメバチが嫌いな匂いは?嗅覚を利用した忌避方法も紹介

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強い毒性と高い攻撃性を持っているスズメバチは、あたたかい季節になると活発に動き始めます。
スズメバチを遠ざけたいと思っても、化学物質を多く含む市販の防虫剤を日常的に使用することに不安を感じる方も少なくありません。
この記事では、スズメバチが嫌う具体的な匂いの種類と、それらを使った忌避方法をわかりやすく解説します。
ただし、すでにつくられてしまったハチの巣を匂いだけで駆除することは不可能です。
強力な薬剤に頼らないアプローチは、あくまで巣をつくらせないための予防策として活用しましょう。
- スズメバチが優れた嗅覚で匂いを判別する仕組み
- ハッカ油やハーブ、バラの成分などハチが嫌う4つの匂い
- 香水やジュースなどスズメバチを刺激して引き寄せる危険な匂い
- 庭やベランダをハチの寄り付かない環境にするための物理的対策
- 自力での駆除が可能な条件とプロの業者へ依頼すべき判断基準
スズメバチが匂いを感じ取るメカニズム

スズメバチが嫌いな匂いを避けるのは、周囲の異変を敏感に察知する優れた能力を持っているためです。
嗅覚特性を逆手に取った効果的な忌避対策を実践するために、まずはスズメバチが匂いを感じ取る仕組みを解説します。
匂い処理システムの仕組み

スズメバチの小さな頭部の中には、驚くほど高度な匂い処理システムが備えられています。
人間のように鼻で匂いを嗅ぐのではなく、触角にある嗅覚受容体を使ってまわりの匂いを敏感に察知し、判別しているのです。
詳しいメカニズムは以下のとおりです。
| STEP | 役割を果たす場所 | 匂いを感じ取る仕組み |
| STEP1 匂いの受容 |
触角 ・ 嗅覚受容体 |
|
| STEP2 情報の整理 |
触角葉 ・ 糸球体 |
|
| STEP3 情報の伝送 |
2つの神経路 (m-APT / l-APT) |
|
| STEP4 高度な判断 |
キノコ体 |
|
※1 触角から集まった匂いの情報を、種類ごとに仕分ける器官
※2 匂いの濃さ(強弱)を優先して脳の奥へ伝達する神経路
※3 匂いの種類を詳細に分析して伝える神経路
このように、匂いの検知から高度な判断へのプロセスを瞬時に行うことで、スズメバチは驚異的な嗅覚を発揮しています。
匂いを分析・記憶する脳の働き
スズメバチの嗅覚が鋭いと言われるのは、単に匂いを嗅ぎ分ける能力が高いからだけではありません。
匂いから受け取った情報を分析する脳の処理能力や、記憶容量がハチ類のなかでも群を抜いて優れているのです。
さらに、学習能力も非常に高いため「この匂いがする場所は居心地が悪くて危険だ」と一度記憶すると、その場所を避けて近寄らなくなります。
スズメバチの嗅覚と記憶の仕組みを理解しておくことで、嫌いな匂いを用いた対策がなぜ忌避対策に効果的なのか、より深く理解できるでしょう。
スズメバチが嫌いな匂いと活用方法

スズメバチの優れた嗅覚を逆手に取り本能的に嫌う匂いを配置する方法は、庭やベランダへの飛来を未然に防ぐ防衛策として非常に有効です。
自然由来の匂いを活用した予防対策は、薬剤の使用による影響が気になる方でも、取り入れやすい選択肢といえるでしょう。
ただし、自然由来だからといって一概に安全とは言い切れません。
使用するハーブや精油の濃度によっては、妊婦や乳幼児、ペットの健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、必ず事前に使用上の注意を確認し、周囲の環境に十分配慮しながら取り入れる必要があります。
以下で詳しく解説します。
ハーブの匂い

ハーブが持つ特定の精油成分は、スズメバチの嗅覚にとって不快な匂いとして認識されます。
自宅のまわりに特定のハーブを設置し香りを漂わせることで、スズメバチに居心地が悪い場所だと思わせ、忌避させる効果が期待できるでしょう。
スズメバチ対策に役立つ代表的なハーブの種類は以下のとおりです。
| ハーブ名 | 特徴 |
| ラベンダー |
|
| レモングラス |
|
| シトロネラ |
|
| タイム |
|
| ペパーミント |
|
それぞれのハーブが持つ香り成分や特徴を踏まえ、自宅の庭やベランダの環境に最適な種類を選んでください。
ハーブの匂いを活用したスズメバチの忌避方法

ハーブをスズメバチ対策として活用するなら、庭への地植えは避け、必ず鉢植えで管理しましょう。
ミントやレモングラスをはじめとする多くの防虫ハーブは、驚異的な繁殖力を持っています。
地面に直接植えると、根が際限なく広がって管理が困難になってしまうため注意が必要です。
鉢植えであれば、スズメバチが好んで巣をつくりやすい軒下やベランダの隅など、狙った場所に配置できるため、忌避効率の面でも大きなメリットがあります。
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ハッカ油の匂い

ハッカ草を蒸留してつくられるハッカ油は、鼻を突き抜けるような強い清涼感が特徴の植物油です。
ハッカ油の強烈な匂いの主成分であるメントールは、スズメバチの鋭い嗅覚に強い不快感を与える刺激臭となります。
スズメバチは、本能的に刺激臭を避ける行動をとるため、手軽に試せる予防アイテムとして活用されています。
ハッカ油の匂いを活用したスズメバチの忌避方法

ハッカ油を対策に取り入れる際は、必ず水やエタノールで適切に薄めた希釈スプレーとして使用し、原液のまま散布する行為は絶対に避けましょう。
科学的な解明には至っていませんが、ハッカ油の原液に近い強烈な香りは、スズメバチが仲間に危険を知らせる警報フェロモンとして誤認される恐れがあるといわれています。
高濃度のハッカ油はスズメバチを遠ざけるどころか、周囲の群れを激昂させて集団で襲いかかってくる可能性も否定できません。
忌避目的で使用する際は、希釈スプレーをベランダや窓枠などへ数日おきに吹きかけ、香らせる程度に留めましょう。
安全なハッカ油スプレーの詳しい配合比率や手順は以下の記事で詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
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バラの匂い?(2-フェニルエタノール)

近年の研究により、バラの花が持つ甘い香りの主成分である2-フェニルエタノールという有機化合物に、スズメバチへの強力な忌避効果があることが明らかになりました。
注意が必要なのは、あくまで2-フェニルエタノール単一の匂い成分に防虫効果があり、庭で本物のバラを育ててもスズメバチ対策にはならないという点です。
バラの香りには、ハチを引き寄せるゲラニオールやネロールといった、花の蜜源特有の甘い成分も一緒に含まれています。
本物のバラの花を庭にたくさん咲かせると、忌避どころか、逆に餌場と認識されてスズメバチが集まってくるリスクが高まるため注意しましょう。
バラの匂い?(2-フェニルエタノール)を活用したスズメバチの忌避方法
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スズメバチが嫌う2-フェニルエタノールと同様の忌避効果を持つ香り成分に、フェニルメタノールがあります。
フェニルメタノールの優れた忌避効果を活かし、住宅向けのスズメバチ予防策として製品化されたのが、スズメバチサラバです。
軒下や換気口、壁のひび割れといった巣をつくられやすい場所に前もって吹き付けておくことで、高い確率で女王バチの飛来を阻止する効果が期待できます。
ただし、専用忌避スプレーの主成分であるフェニルメタノール系の物質は、猫などのペットにとって体内で適切に代謝・分解ができない有害な成分です。
ハッカ油スプレーと同様、ペットがいる環境での使用は避けた方が安心でしょう。
木酢液(もくさくえき)の匂い
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木酢液とは、炭を焼くときに生じる煙を冷やして液体にし、不要な成分を取り除いて精製した茶色い水溶液です。
木酢液の強い焦げ臭さと酸っぱい酢のような匂いを察知したスズメバチは、火や煙を連想し、本能的な危機感を抱きます。
この習性を利用することで、敷地内への巣づくりはもちろん、飛来そのものを未然に防ぐ効果が期待できるのです。
ただし、木酢液の強烈な匂いは、猫や犬を含む獣を庭に寄せ付けないための忌避剤として使われるほど刺激的です。
ペットの近くで使用するとストレスや体調不良の原因になる恐れがあるため、使用は避けた方が無難でしょう。
どうしても使用したい場合は、必ず風通しの良い屋外の限定的な場所に留めてください。
また、木酢液は住宅密集地や集合住宅での使用には不向きです。
木酢液の匂いを活用したスズメバチの忌避方法

木酢液を対策に取り入れる際は、原液のままではなく、必ずパッケージに記載された規定の濃度に希釈して使用します。
具体的な活用方法は主に以下の3つです。
| 木酢液を活用した忌避方法 | 手順 |
| ペットボトルに入れて吊るす・置く |
|
| バケツに入れて設置する |
|
| スプレーボトルに入れて散布する |
|
木酢液の忌避効果は長続きしません。
通常であれば約1ヶ月、雨が降った場合は翌日〜数日以内に新しいものへ交換するのが理想です。
また、設置から約1週間が経過すると徐々に匂いが弱まり始めるため、ハチの活動が活発な時期は1週間以内に中身を入れ替えたり、再散布したりすることを徹底しましょう。
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スズメバチが近寄ってくる匂い

スズメバチが嫌う匂いがある一方で、本能的に引き寄せられてしまう好きな匂いも存在します。
良かれと思って行った対策が裏目に出ないよう、どのような匂いがスズメバチを呼び寄せる原因になるのかを正しく把握することも大切です。
花の匂い

スズメバチが花の匂いに引き寄せられるのは、成虫自身の食事と幼虫のための狩りを一箇所で効率よくこなせる点にあります。
成虫のスズメバチにとって、糖分の豊富な花の蜜は、活発に動くための重要なエネルギー源です。
それと同時に、幼虫の成長に欠かせない餌となる芋虫や昆虫が集まりやすい、絶好の狩り場でもあるのです。
このように、花の周囲はスズメバチにとって好条件な場所となるため、自宅の庭やベランダに花の匂いがあると、スズメバチが飛来する確率が高まります。
花を咲かせる植物を栽培する際は、配置や管理に十分注意しましょう。
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発酵臭や甘い匂い

スズメバチは、クヌギやコナラなどの樹木から染み出る樹液が発酵した独特の匂いを敏感に察知し、飛来する習性を持っています。
この鋭い嗅覚は、植物の匂いだけに反応するわけではありません。
私たちが日常的に口にするジュースやスポーツドリンク、アルコール飲料などの人工的な甘い香りにも引き寄せられます。
屋外でのバーベキューや庭仕事の際、飲み残しの缶を放置するとスズメバチを呼び寄せる強力な誘引剤となるため注意が必要です。
屋外で甘い飲料を飲む際は、蓋付きの容器を使用したり、不要になった缶やゴミをすぐに密閉して処分したりするなどの対策を徹底しましょう。
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獲物の匂い

スズメバチは非常に優秀なハンターであり、幼虫に与えるための餌となる生肉や昆虫の匂いに強く惹きつけられます。
人間が調理する魚や肉の匂いも含まれるため注意しましょう。
さらにスズメバチは優れた学習能力を備えており「この匂いの先には豊富な餌がある」と一度記憶すると、同じ匂いに対して繰り返し飛来するようになります。
スズメバチに餌場として認識されるリスクを避けるためにも、生ゴミの放置やペットフードの屋外出しっぱなしなどは避けましょう。
警報フェロモンの匂い

スズメバチが近寄る匂いの中で、もっとも警戒しなければならないのが警報フェロモンです。
好んで引き寄せられる匂いとは異なり、仲間に巣の危機や外敵の存在を知らせて集団攻撃を促すための危険なサインを意味します。
危険を察知したスズメバチが警報フェロモンを放出すると、周囲の個体も一斉に激昂して突撃してくる可能性があるため注意しましょう。
| 警報フェロモンの特徴 | 詳細 |
| 成分の正体 |
|
| 放出される場所 |
|
| 身近な匂いとの関係 |
|
もしスズメバチに敵とみなされ、警報フェロモンを吹き付けられてしまったら、一刻も早く安全な建物内へ避難してください。
避難後は、皮膚や衣類に付着したフェロモンの成分を大量の水で速やかに洗い流す必要があります。
匂いを完全に除去しない限り、スズメバチの興奮や追跡を止めることはできません。
警報フェロモンを吹き付けられないためにも、スズメバチに遭遇した際は乱暴に手で追い払ったり、棒で叩いたりして刺激しないよう細心の注意を払いましょう。
住宅や庭をスズメバチが好む環境にしないために

スズメバチ対策において重要なのは、住宅や庭を居心地の良い環境にしないための予防策です。
日頃のちょっとした心がけや手入れにより、スズメバチの飛来や巣づくりのリスクを大幅に下げられます。
具体的な対策は、以下の5つです。
スズメバチが寄ってくる花や草木を栽培しない
スズメバチは舌が短いため、蜜腺(みつせん)が露出している特定の植物しか蜜を吸えません。
自宅の敷地内では、スズメバチに吸蜜されやすい草木の自生を防ぐとともに、花や庭木の栽培をする際は寄ってきにくい種類を選びましょう。
| 分類 | 寄ってきやすい種類 | 寄ってきにくい種類 |
| 花 | ヤブガラシ、ウド、カクレミノなど | マリーゴールド、ゼラニウム、ラベンダーなど |
| 庭木 | 梅、シマトネリコ、ネズミモチなど | 針葉樹(枝葉が込み合っていたり、カイガラムシなどが発生している場合を除く) |
ただし、スズメバチは樹液だけでなく、木に生息する害虫が出す甘露(かんろ)と呼ばれる甘い分泌液を吸いに飛来したり、そこに集まる昆虫を狩ったりする目的でも集まります。
針葉樹でもカイガラムシやアブラムシなどの害虫が発生すると、スズメバチが寄って来る可能性があるため、絶対に寄ってこないと断定できる樹木はありません。
スズメバチの飛来を防止するためには、定期的な剪定や防虫対策が必須です。
自宅以外の土地や公共スペースの草木を無断で伐採したり薬剤を散布したりするとトラブルの原因になるため、まずは所有者や管理者に状況を伝えるようにしましょう。
甘い香りのするものを置かない
スズメバチが近寄ってくる匂いでも述べたとおり、スズメバチは清涼飲料水やアルコール飲料などの人工的な甘い香りにも敏感に反応します。
飲み残しが入った缶やビン、ゴミなどを屋外に放置する行為は、スズメバチに豊かな餌場を提供している状態と同じです。
甘い香りが周囲に漂うものは外に放置せず、できるだけ速やかに片付けましょう。
敷地内に不要な物を放置しない
屋外の整理整頓は、スズメバチの巣づくり防止における重要な対策です。
庭やベランダに物を乱雑に放置していると、雨風を遮れる環境が醸成され、スズメバチが好む場所になります。
外から内部が見えにくく、巣が巨大化するまで発見が遅れるケースも少なくありません。
不用品は処分し、常に見通しの良い空間を維持するように心がけましょう。
巣がつくられやすい場所を定期的にチェックする
スズメバチは種類によって巣をつくる場所が異なります。
開放的な軒下や木の枝だけでなく、屋根裏や壁の隙間、床下といった閉鎖的な空間にも好んで巣をつくります。
そのため、春先から初夏にかけては、家の周囲を定期的に確認しましょう。
先述したハッカ油スプレーなどのスズメバチが嫌いな匂いをあらかじめ散布しておくと、長期的な予防につながります。
エアコンの室外機や屋根裏、軒下のすき間を埋める
スズメバチは、住宅にあるわずか数cmの隙間から内部へ侵入し、屋根裏や軒下、室外機の内部に巣をつくることがあります。
侵入経路を物理的に塞ぎ、巣づくりをさせないための具体的な方法を解説します。
金網で侵入を防ぐ
通気口や換気口などの空気の通り道には、金網を設置して物理的に侵入を遮断する方法が有効です。
害鳥や害獣用の粗い網ではスズメバチが通り抜けてしまうため、必ず網目が1cm未満の細かいものを使用しましょう。
固定する際は隙間ができないよう、ネジやワイヤーでしっかりと取り付けるのがポイントです。
パテでひび割れを補修する
外壁にできたひび割れや小さな穴は、パテで埋めて補修します。
人間にとっては小さな隙間でも、スズメバチにとっては十分な侵入経路です。
施工前に周囲のゴミやほこりを綺麗に取り除いておくと、パテが密着して剥がれにくくなります。
コーキング剤で隙間を塞ぐ
窓枠のまわりや外壁の継ぎ目などはコーキング剤を使用して埋める方法が適しています。
コーキング施工を行うには、薬剤を押し出すための専用のコーキングガンが必要です。
隙間に合わせて充填し、スズメバチの侵入を防ぎましょう。
外壁のひび割れが広範囲に及ぶもしくは経年劣化が激しいときは、屋根外壁お助け本舗までご相談ください。
住まいの状態を正しく見極め、適切なメンテナンスをご提案いたします。
スズメバチの巣ができてしまったら

スズメバチが巣をつくり始めていたら、ハッカ油やハーブなどの匂いで対処できる段階はすでに過ぎています。
初期の巣であっても、匂い成分を吹き付ける行為は厳禁です。
強い刺激臭を感知したスズメバチが興奮し、防衛のために群れが一斉に襲いかかってくるリスクがあります。
巣が作られている場合は匂いによる忌避ではなく、迅速に駆除をしましょう。
スズメバチの自力駆除を考える前に

スズメバチは非常に強力な毒針を有しており、刺されるとアナフィラキシーショックなど命に関わる重大な事故に直結します。
そのため、自力駆除は相応のリスクを伴う作業です。
まずは本当に自力で安全に処理できる範囲なのかを冷静に見極める必要があります。
以下の5つの基準をもとに、自力対応の可否を判断してください。
巣の大きさは直径10cm以下か
最初に確認すべきは巣の大きさです。
女王バチが単独で活動を始める春先(4月〜5月頃)であれば、巣のサイズが10cm未満にとどまっていることがほとんどです。
この時期は働きバチがまだ羽化していないか、孵化していてもごく少数のため、個体数が少なく自力で対応できる可能性が残されています。
しかし、10cm以上の大きさの巣になっていたら、働きバチが次々と誕生する拡大期に突入している証拠です。

拡大期になると、危険度が格段に跳ね上がっているため、個人の手による駆除は推奨できません。
どこに巣がつくられているのか
巣が形成されている場所も重要な判断材料です。
高所や閉鎖的な空間につくられた巣は、対処が極めて困難と言えるでしょう。
地面から2m以上の高さにある巣は足場が不安定になり、転落リスクを伴います。
また、床下や屋根裏、壁の隙間といった閉鎖空間は、外から見えている部分が小さくても、内部で巣が巨大化しているケースも珍しくありません。
自力駆除を考える際は、ご自身で安全に駆除できる位置に巣があるのかを慎重に確認してください。
アレルギーは持っているか
ハチ毒のアレルギーを持っているかも重要です。
スズメバチの毒は非常に強力で、過去に刺された経験がなくても、重篤な急性アレルギー反応を起こす可能性があります。
また、スズメバチに限らず過去に一度でもハチに刺されたことがある方は、体内に抗体を持っている可能性が高く、再び刺されると命に関わるアナフィラキシーショックを発症する確率が跳ね上がります。
過去にハチに刺された経験がある方は、自力での駆除は絶対に行わずプロの業者へ依頼しましょう。
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巣がある場所は自分で駆除していい場所か?
技術的な問題だけでなく法律や権利関係の観点から、巣ができている場所の確認も欠かせません。
自宅の敷地外や、分譲・賃貸マンションなど集合住宅の共有スペースにある巣は、無断で駆除できないため注意が必要です。
| 駆除作業を行う前の確認 | |
| 巣の場所 | 管轄 |
| 自宅の敷地内 | 自己判断での駆除作業が可能 |
| アパートやマンション | 管理会社、管理組合の理事会、大家 |
| 自治体運営の公園 |
自治体の担当部署 |
| 電柱 | NTTまたは電力会社 |
トラブルを未然に防ぐためにも、まずは落ち着いて巣の周辺環境を見渡し、正しい管轄先へ相談することから始めましょう。
駆除グッズはそろっているか
自力でスズメバチの駆除を行うには、万全な装備の用意が絶対条件です。
後述する駆除作業に入る前に、以下に紹介する道具が一式そろっているかを必ず確認してください。
もし足りないものがあれば、作業を始める前に必ず買い足しておきましょう。
| 道具 | 商品 | 用途 |
| 駆除スプレー (2~3本) |
スズメバチの動きを止める殺虫スプレー | |
| 脱脂綿 (コーキング剤でも可) |
スズメバチの巣穴を塞ぐ | |
| 白い防護服 (7mm以上の厚手のもの) |
毒針や大顎などのスズメバチの攻撃から身を守る | |
| 厚手の白い手袋 | スズメバチの攻撃から手元を守る | |
| 白い長靴 | スズメバチの攻撃から足元を守る | |
| 虫取り網 (粘着シートでも可) |
飛び回るスズメバチを捕獲する | |
| 厚手のゴミ袋 | 巣やスズメバチの残骸を回収する | |
| ヘラ | 外壁などから巣を削り取る | |
| 掃除用具 | 巣やスズメバチの死骸を回収する | |
| ライト (赤色灯) |
夜間作業の際に使用する (直接巣に光を当てない) |
自分で駆除をするのが不安な方はプロに依頼したほうが安心

手の届かない高所や、侵入が困難な入り組んだ場所での駆除は、平地での作業に比べて危険度が格段に跳ね上がります。
身動きが制限され、駆除スプレーの噴射や巣の回収といった一連の作業もスムーズに行えないため、スズメバチの攻撃に長時間さらされる危険性があるのです。
十分な防護服や道具がない、正確な巣の位置がわからない、少しでも作業に不安や恐怖心がある方は、自力で対処しようとせずプロへ駆除の依頼をしてください。
プロのハチ駆除業者は、巣の調査から周囲の安全確保、巣の完全撤去、そして戻りバチの対策まで、状況に応じて適切な駆除を行います。
また、プロによるスズメバチ駆除は強力な業務用薬剤を使用しています。

業務用ハチ駆除用殺虫剤 ハチノックV 480ml|住化エンバイロメンタルサイエンス
多くの駆除現場で実際に採用されているハチノックV(またはハチノックL)といった業務用殺虫剤は、市販のハチ駆除スプレーとは配合されている成分の濃度や駆除効果が大きく異なります。
これらの業務用薬剤には、ハチの神経系に強力に作用するピレスロイド系の成分が高い割合で配合されており、スズメバチに対して瞬間的に高い致死効果を発揮できます。
ハチが反撃する隙を与えずに制圧できるため、プロの現場には欠かせない薬剤です。
ただし、効果が極めて高い半面、適切な知識や完全な防護装備を持たない状態で使用すると、薬剤の強力な成分を誤って吸い込んだり、皮膚に付着して炎症を起こしたりといった健康リスクを伴います。
そのため、ハチノックVをはじめとする業務用薬剤は、一般の方の利用は推奨されていません。
安全かつ適切にスズメバチの脅威を取り除くためにも、専門的な薬剤とノウハウを持つプロのハチ駆除業者へ依頼することをおすすめします。
まとめ
- ラベンダー、レモングラス、シトロネラなどの特定のハーブの匂い
- メントール成分が主成分のハッカ油の匂い
- バラの特定の成分である2-フェニルエタノールの匂い
- 火や煙を連想させる焦げ臭い木酢液の匂い
日常の防衛手段として、スズメバチの嫌いな匂いを活用する試みは非常に有効ですが、あくまで巣をつくらせないための予防に限定されます。
すでに自宅にスズメバチが巣を作っていたら、匂いで解決できる段階ではありません。
少しでも自力駆除に不安や恐怖を感じるなら、無理をせずプロの駆除業者に頼るのが賢明な判断です。
スズメバチの駆除はぜひ害虫害獣コンシェルジュへお任せください。
豊富な経験を持つプロフェッショナルが、迅速に現地へ駆けつけます。
被害が深刻化して手が付けられなくなる前に、まずはお気軽にご相談ください。
害虫害獣コンシェルジュは、害虫害獣に関する正しい知識を発信し、厳格な品質管理基準をクリアした害虫害獣駆除のプロとのマッチングサービスを提供するサイトです。編集部では「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」を明確にし、依頼前の不安解消を目指しています。
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