オヒキコウモリについて解説!鳴き声が聞こえるコウモリ

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オヒキコウモリは、日本の一部地域に生息する長い尾が特徴のコウモリです。
近年数が減少しており、絶滅危惧種に指定されています。
この記事では、貴重な存在であるオヒキコウモリの生態と絶滅危機の理由、保全活動の内容、さらに私たちの身近にいるコウモリについて解説します。
・オヒキコウモリの生態
・オヒキコウモリが絶滅危惧種である理由
・私たちにとってもっとも身近なコウモリ
オヒキコウモリとは

| 学名 | Tadarida insignis |
| 英名 | East Asian free-tailed bat |
| 和名 | 尾曳蝙蝠 |
| 分類 | 翼手目オヒキコウモリ科 |
| 体長 | 8.4~9.4cm |
| 体重 | 27~45g |
| 生息地 | 日本、中国、台湾、朝鮮半島、ロシア |
| ねぐら | 岩盤の割れ目、人工建物の継ぎ目 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
オヒキコウモリは、足と尾の間に張られた膜から大きく突き出た長い尾が特徴的なコウモリです。
日本では北海道、山梨県、三重県・広島県・熊本県・宮崎県などに生息しており、特に西日本で多く観測されています。
オヒキコウモリの体
オヒキコウモリは体長8.4cm~9.4cm、体重27g~45gで、日本に生息する食虫性コウモリの中では大型の種です。
体毛は黒褐色で、個体によっては背面に白っぽい毛が混じっていることもあります。
特徴はオヒキ(尾曳)という名前の由来にもなっている長い尾で、足と尾の間に張られた膜から半分以上突出しており、移動するときのバランス調整に役立ちます。
オヒキコウモリの顔

オヒキコウモリの頭部は平たく、大きく丸みを帯びた耳は、額部分で結合しています。
他のココウモリよりも鼻と口が離れていることも特徴です。
オヒキコウモリの鳴き声

オヒキコウモリをはじめとするココウモリは視力が悪いため、超音波を発して、物体との距離をはかりながら活動しています。
周囲の物体に当たって跳ね返ってくる超音波をもとに、距離や位置を正確に把握しているのです。
この能力をエコーロケーションといい、暗闇の中でも障害物を避けて飛んだり、昆虫を捕らえたりすることができます。
コウモリの超音波は20kHz〜200kHzと高い音域のため、可聴域の上限が20kHz程度である人間の耳には聞こえません。
しかしオヒキコウモリの超音波は13〜17kHz程度と、他のコウモリより低周波であり、「チッチッチ」という音として聞くことができます。
オヒキコウモリの翼

オヒキコウモリの翼は縦横比が大きく細長い形をしており、空気抵抗を抑えられ、高速飛行や長距離飛行に適しています。
翼を広げると約45cmにも及び、最大で30m程度の高所を飛びながら移動して採餌をします。
ねぐらから飛び立った直後には約100km/hまで加速し、最大で140km/hに達した記録があります。
ただし、飛行速度は状況によって大きく異なり、採餌中は20km/h〜30km/h程度とゆるやかなスピードです。
オヒキコウモリのねぐら

オヒキコウモリは、海岸や無人島の断崖の柱状の割れ目をねぐらにします。
火山活動によってマグマや溶岩が冷えるときに生じたひび割れで、数cm程度しかない隙間に数百頭単位で棲みつくことも。
また、鉄筋コンクリートの建物や鉄道高架橋の継ぎ目など、人工構造物のわずかな隙間をねぐらにすることもあります。
オヒキコウモリの主食

オヒキコウモリは蛾やコガネムシ、ハエ、蚊、カゲロウなどを主食としており、森林の上空や草むらなどの開けた空間で飛翔しながら採餌します。
オヒキコウモリの繁殖
オヒキコウモリの交尾は春頃行われ、7月上旬頃に1子出産します。
出産前~哺育期と越冬時期には数百匹単位の集団を形成し、九州での調査では新幹線高架橋の隙間で5月に118頭、10月に124頭の集団が確認されました。
オヒキコウモリは絶滅危惧Ⅱ類に含まれる

オヒキコウモリは個体数が減少しており、環境省の公表しているレッドリストにおいて、絶滅危惧Ⅱ類に分類されています。
絶滅危惧Ⅱ類とは、絶滅の危険が増大していて生息条件が悪化した場合、将来的により危険度の高い区分へ移行する可能性がある種のことです。
| 絶滅 | 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種 |
| 野生絶滅 | 飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種 |
| 絶滅危惧I類 | 絶滅の危機に瀕している種 |
| 絶滅危惧IA類 | ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの |
| 絶滅危惧IB類 | IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの |
| 絶滅危惧II類 | 絶滅の危険が増大している種 |
| 準絶滅危惧 | 現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種 |
| 情報不足 | 評価するだけの情報が不足している種 |
| 絶滅の恐れのある 地域個体群 | 地域的に孤立している個体群で、絶滅の恐れが高いもの |
出典: 環境省「自然環境・生物多様性|レッドリストのカテゴリー 」
なお、環境省のレッドリストは日本全体での生息状況をもとに評価されていますが、各都道府県も独自に作成しており、地域によって絶滅リスクの高さが異なります。
たとえば京都府や鳥取県では絶滅危惧Ⅰ類に分類されており、全国的な評価よりも絶滅の危険性が高い状態にあります。
絶滅危機の原因はバットストライク

オヒキコウモリが絶滅の危機にさらされている要因の1つに、バットストライクがあります。
バットストライクとは、コウモリが風力発電の風車に衝突して死亡する事故のことです。
オヒキコウモリは、風力発電の風車と同程度の地上20m~30mの高所を飛びます。
また、エサ場を求めたりねぐらを変えることから、一晩で数十km〜100km以上の広範囲を移動し、風力発電施設と接触する機会が多くなることも事故が起きやすい原因です。
海外では、オヒキコウモリの近縁種であるアメリカオヒキコウモリが風力発電施設と衝突する事故が多数報告されています。
風車による死亡が続いた場合、今後50年で個体数が最大90%減少する可能性も指摘されており、同様の生態をもつ日本のオヒキコウモリも、バットストライクによる深刻な影響を受けている可能性があります。
USDA Forest Service「Fatalities at wind turbines may threaten population viability of a migratory bat」
オヒキコウモリの保全活動
個体数の減少が懸念されている、オヒキコウモリを守るための保全活動を紹介していきます。
風車の稼働制限
バットストライク防止策として実施されているのが、風車の稼働時間の調整です。
コウモリが活動する夜間に風車を停止することで、衝突のリスクを減らしています。
また、風車が回り始める最低風速の引き上げや、羽の角度を調整して回転を抑えるフェザリングと呼ばれる方法も用いられており、実際にヨーロッパのコウモリ研究機関EUROBATSは、風車の稼働制限によってコウモリの死亡事故が50%以上減少したと報告しました。
日本国内でもコウモリ保護のために、フェザリングや最低風速の引き上げなどの稼働制限を検討する風力発電事業が出てきています。
生息場所の確認
オヒキコウモリを守るため、分布や生息状況、繁殖状況などの情報を継続的に蓄積するモニタリング調査が行われています。
オヒキコウモリは季節ごとにねぐらを変える習性があり、どの時期にどこに生息しているかを把握することで、適切な保全対策を立てられます。
調査に用いられるのはバットディテクターという、コウモリの超音波を人が聞き取れる音域に変換する専用機器です。
バットディテクターによって超音波の周波数を分析することで、種の推定や活動状況を把握し、飛行ルートや活動時間帯を明らかにして、風力発電施設の稼働を調整しています。
オヒキコウモリの捕獲・殺傷は法律違反
オヒキコウモリを含む野生のコウモリは、鳥獣保護管理法により保護されています。
見かけても、捕まえたり傷つけたりしてはいけません。
野生のコウモリは鳥獣保護管理法の保護対象
野生のコウモリは、すべて鳥獣保護管理法の保護対象です。
無許可で捕まえることはできず、オヒキコウモリを万が一捕獲した場合は各都道府県の野生鳥獣担当機関に連絡する必要があります。
・神奈川県:環境農政局 緑政部 自然環境保全課 野生生物グループ 045-210-8848
・山梨県:環境・エネルギー部 自然共生推進課 055-223-1520
・宮崎県: 環境森林部 自然環境課 野生生物担当 0985-26-7291
公益財団法人日本野鳥の会「各都道府県の野生鳥獣担当機関の連絡先リスト」
野生のコウモリを捕獲・殺傷すると罰則がある
野生のコウモリを無許可で捕獲、殺傷した場合、100万円以下の罰金もしくは1年以下の拘禁刑が科せられます。
うっかり傷つけてしまった場合も罰則の対象となるため、道具で追い払ったり珍しいからといって捕まえてはいけません。
もっとも身近なコウモリ
オヒキコウモリを普段の生活で見かける機会はなかなかありませんが、私たちの生活圏にもコウモリは現れます。
ここでは、住宅街に姿を見せるアブラコウモリの特徴とオヒキコウモリとの違い、アブラコウモリが民家に棲みついた場合の対処法について解説します。
住宅街に現れるのはアブラコウモリ

| 学名 | Pipistrellus abramus |
| 英名 | Japanese pipistrelle |
| 和名 | 油蝙蝠 |
| 体長 | 3.7~6cm |
| 体重 | 5~11g |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾 |
| ねぐら | 民家、高架橋、地下水路 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
アブラコウモリは北海道から九州まで日本全国に広く分布しており、人が多く暮らす住宅街でよく見かけられ、民家に棲みつくことからイエコウモリとも呼ばれます。
もともと山間部に生息するコウモリですが、都市開発による森林伐採で棲み処とエサ場が減ったため住宅街付近に現れるようになりました。
主食は蚊やユスリカ、カメムシなどの小さな昆虫で、夜になると採餌のために住宅地の近くの河川や雑木林などに飛来します。
アブラコウモリとオヒキコウモリの違い

| アブラコウモリ | オヒキコウモリ | |
| 体長 | 3.7cm~6cm | 8.4cm~9.4cm |
| 体重 | 5g~11g | 27g~45g |
| 見た目 | 鼻先が細長い | 尾が長く突き出ている 耳が大きくて丸い |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾 | 日本、中国、台湾、朝鮮半島、ロシア |
| ねぐら | 民家、高架橋、地下水路 | 岩盤の割れ目、人工建物の継ぎ目 |
| 食性 | 昆虫 | 昆虫 |
両種とも黒褐色の体毛をもつコウモリですが、見た目に違いがあります。
オヒキコウモリの体長は8.4cm〜9.4cmとアブラコウモリを大きく上回り、体重は4倍〜5倍に達します。
加えて、最大の違いは長い尾の有無で、前述のとおりオヒキコウモリには長い尾が生えていますがアブラコウモリにはありません。
オヒキコウモリもまれに民家に棲みつくことがありますが、体の大きさや尾で、見分けることができます。
アブラコウモリは民家に棲みつく
アブラコウモリは採餌を行った後、ねぐらを求めて近くの民家に入り込み、そのまま棲みつきます。
体が小さいため、外壁や軒下のヒビなど、わずか1cm〜2cm程度の隙間から侵入します。

・屋根の隙間
・軒下の隙間
・玄関の隙間
・雨どい
・室外機のダクト
・換気口
・換気扇
・シャッターの隙間
・雨戸の隙間
侵入後は屋根裏や床下、換気口など、暗くてジメジメとした、天敵に見つかりにくい場所に集団で棲みつきます。

・屋根裏
・室外機のダクト内
・換気口の中
・雨戸の戸袋
・雨どいの中
・シャッターの隙間
・床下
なお、アブラコウモリは、鳥やネズミのように巣材を集めて巣をつくらず、棲みついている場所そのものや、糞尿の痕跡があるところを巣と呼びます。

アブラコウモリがもたらす被害

アブラコウモリは民家に棲みつき、さまざまな被害を及ぼします。
・悪臭被害
・健康被害
・住宅被害
・騒音被害
悪臭被害

アブラコウモリのフンは、ドブ臭とアンモニア臭が混ざった、鼻をツーンと刺激する酸っぱいニオイを放ちます。
1匹で一晩に100匹以上もの昆虫を食べるため排泄量が多く、なおかつ集団で生活するアブラコウモリのフンは巣の中と周辺に大量に蓄積されます。
通気口やエアコンなど空気の侵入経路を通じて悪臭が家全体に広がるため、換気をしてもニオイは消えません。
悪臭は生活環境を悪化させるだけでなく、精神的なストレスや吐き気、頭痛など体調不良の原因にもなります。
健康被害

アブラコウモリのフンは乾燥すると粉塵化し、空気中に舞いやすい性質があります。
アブラコウモリのフンに含まれるカビや細菌を吸い込むことで、皮膚炎や鼻炎、咳などのアレルギー症状を引き起こします。
また、コウモリの体に付着しているダニやノミに刺されると、かゆみや発疹などの症状が現れることも。
さらに、野生のコウモリは感染症のウイルスを保有している可能性があります。
以下はコウモリが媒介した感染症の一例です。
| 感染症 | 潜伏期間 | 症状 | 致死率 |
| 重症急性呼吸器症候群(SARS) | 2~10日 | 発熱、悪寒、筋肉痛戦慄 など | 9.6% |
| ニパウイルス感染症 | 4~14日 | 発熱、頭痛、目まい など | 32% |
| 狂犬病 | 30~60日 | 発熱、頭痛、倦怠感 など | ほぼ100% |
| エボラ出血熱 | 2~21日 | 発熱、強い脱力感、筋肉痛 など | 90% |
| ヒストプラスマ症 | 3~17日 | 発熱、頭痛、咳嗽 など | 31.7~61.5% |
| サルモネラ感染症 | 1~3日 | 悪心、腹痛、発熱 など | 0.1~0.2% |
アレルギーの発症や感染症への罹患を防ぐため、アブラコウモリに不用意に接近したり素手で触ったりすることは避けてください。
住宅被害

アブラコウモリの大量のフンが蓄積すると、天井や壁にシミが広がります。
糞尿に含まれる酸性成分によって建材が腐食、住宅の耐久性低下につながることも。
湿気を帯びた木材はシロアリを引き寄せやすく、二次被害にあうリスクも高まり、住宅へのダメージがさらに深刻になる恐れもあります。
騒音被害

アブラコウモリは夜行性で、日没後20分~30分から一斉に活動を始めます。
天井裏や壁の狭い隙間を移動するときに、断熱材や建材に体が触れて「カサカサ」という移動音を立てるほか、「パタパタ」と巣の中で羽ばたく音が響いたり、危険を察知したときに「キィキィ」という鳴き声を発することも。
20時~22時頃に活動のピークを迎えるため、騒音が続くとなかなか寝付けず、慢性的な睡眠不足や精神的ストレスの蓄積、体調不良を引き起こす恐れがあります。
アブラコウモリが棲みついたら駆除しよう

アブラコウモリが民家に棲みついた場合、早めに対処することが重要です。
放置すると被害が拡大するだけでなく、帰巣本能の強いアブラコウモリは一度棲みついた場所に戻ってくるため、被害が長期化する恐れがあります。
アブラコウモリも捕獲・殺傷NG
オヒキコウモリと同様に、アブラコウモリも鳥獣保護管理法の保護対象であり、捕獲や殺傷は禁止されています。
そのため、捕まえたり傷つけたりせずに追い出すことがアブラコウモリの駆除です。
駆除手順①巣の場所と侵入経路を特定

駆除を始める前に、アブラコウモリがどこに棲みついているのか、どこから侵入しているのかを特定します。
侵入経路を封鎖しなければ戻ってくる可能性が高く、完全に駆除するには巣の特定が必須です。
巣を見つける際は、フンが落ちている場所や強い悪臭がする場所を重点的に確認しましょう。
あわせて、アブラコウモリが採餌に出かける日没後20分〜30分頃に、どこから飛び出しているのか自宅周辺を観察してみるのも有効です。
駆除手順②駆除道具の購入

巣の場所と侵入経路を特定できたら、駆除道具を用意します。
主な駆除道具は、以下のとおりです。
| 用具 | 商品 | 用途 |
| 防じんマスク | フンの菌を吸い込みを防ぐ | |
| ゴム手袋 | アブラコウモリの体やフンに直接触れるのを防ぐ | |
| ゴーグル | フンや菌によるアレルギー発症を防ぐ | |
| 忌避スプレー | アブラコウモリを追い出すための薬剤 | |
| ハンドクリーナー | 大量のフンを清掃する | |
| 消毒液 | フンを清掃した後に消毒する | |
| 殺虫剤 | フンに寄ってきた害虫を駆除する | |
| コーキング剤 | 侵入経路を塞ぐ | |
| コーキングガン | コーキング剤を塗布する | |
| 害獣パテ | 侵入経路を塞ぐ | |
| パッキンテープ | 侵入経路を塞ぐ | |
| 金網 | 侵入経路を塞ぐ | |
| 金切りばさみ | 金網を侵入経路に合わせた形に切る |
これらの道具はホームセンターやネット通販で手軽に入手でき、事前に準備しておくことで、安全かつ効率的に駆除を進められます。
駆除手順③アブラコウモリを追い出す

特定した巣のすき間や侵入経路に向けて忌避スプレーを吹きかけ、コウモリを追い出します。
忌避スプレーの主成分はハッカやワサビで、人体に有害な物質ではありませんが、目や喉、肌を刺激する可能性があるため、ゴーグルとマスク、ゴム手袋を着用して作業を行いましょう。
長時間噴射を続けるとコウモリが死んでしまうため、1回あたり10秒以内で、複数回に分けて使用してください。
また忌避スプレーを使用すると、アブラコウモリが一斉に飛び出してくることがあります。
驚いて転倒してケガをする可能性があるため、作業時は長袖と長ズボンを着用するといいでしょう。
駆除手順④巣の清掃と消毒

アブラコウモリを追い出した後は、巣の清掃と消毒を行います。
巣に残った大量のフンを放置すると悪臭が残るだけでなく、カビが繁殖したり感染症に罹患したりするリスクがあります。
作業時は、フンを吸い込まないように防じんマスクとゴム手袋、保護ゴーグルを着用し、ハンドクリーナーでフンを取り除きましょう。
ホウキとちり取りでも清掃できますが、大量のフンで埋め尽くされている場合は、ハンドクリーナーを使用するほうが効率的です。
フンを片付けたら、アルコール消毒液を染み込ませた雑巾で念入りに拭き取ります。
消毒液を直接吹きかけると残っているカビや菌が空気中に舞う恐れがあるため、雑巾に染み込ませて拭きとってください。
また、フンに引き寄せられてゴキブリやダニなどの害虫が発生している可能性があるため、殺虫剤も用意しておきましょう。
駆除手順⑤侵入経路を塞ぐ

清掃と消毒が終わったら、アブラコウモリの侵入経路を塞ぎます。
侵入経路を塞ぐ前に、アブラコウモリを完全に追い出したことを必ず確認してください。
外壁のヒビや穴などにはパテ、室外機のダクトやサッシの隙間はコーキング材を使って埋めましょう。
換気口や通気口など、空気の通り道には目の細かい金網を取り付けます。
駆除手順⑥再来防止対策をする

侵入経路を塞いだ後は、再びアブラコウモリが棲みつかないよう再発防止対策を行うのが有効です。
コウモリの嫌がるハッカ成分を含んだ置き型の忌避剤を、天井や屋根裏などの広いスペースに設置することで、コウモリが寄り付きにくくなります。
ベランダや雨どいには吊り下げタイプの忌避剤が適しており、両タイプともに1ヶ月~2ヶ月程度効果が持続します。
巣をつくられやすい場所や侵入されやすい場所にハッカスプレーを散布するのも効果的で、アブラコウモリの再来防止だけでなく害虫対策にもなります。
そのほか、超音波装置やLEDライトの設置もアブラコウモリの再来対策に有効です。
アブラコウモリは超音波で周囲の状況を把握しているため、人工的な超音波が発されている場所を嫌がります。
また、コウモリは強い光が苦手なため、ベランダや庭にLEDライトを設置することで、再び寄りつくのを防止できます
自分での対応が不安ならプロに依頼
アブラコウモリの駆除は道具をそろえて正しい手順を踏めば、自分でも対応可能です。
しかし「自分で対処するのは怖い」「高所作業が必要で対応が難しい」といったケースも少なくありません。
アブラコウモリに直接触れると感染症にかかるリスクもあるため、自分での対応が難しい場合は、コウモリ駆除専門のプロに依頼しましょう。
専門技術と豊富な経験をもとに、現地調査から追い出し、清掃、再侵入と再来防止まで一貫して対応します。
まとめ
本記事では、オヒキコウモリの生態と私たちの身近にいるアブラコウモリについて解説しました。
オヒキコウモリは、突き出した長い尾が特徴的なコウモリです。
風力発電施設でのバットストライクや生息地の減少によって個体数が減り続けており、見かける機会は多くありません。
一方、私たちの生活にもっとも身近なコウモリはアブラコウモリで、民家に棲みつき悪臭や騒音など深刻な被害をもたらすため、自宅に棲みつかれたら早めの対処が必要です。
自分で駆除することもできますが、対応が難しい場合はプロへの依頼を検討しましょう。
害虫害獣コンシェルジュは豊富な経験と確かな技術、知識を活かして巣と侵入経路の特定から再来防止対策まで対応します。
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