日本にどういう種類のコウモリがいる?市街地でよく見るコウモリも紹介!

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「最近、家の近くでコウモリを見かけるけど、何という種類なんだろう?」と思って夕方の空を見上げたことはありませんか。
コウモリは全世界で約1,400種類、日本に約35種類が確認されています。
山や森林だけでなく、市街地に姿を現すコウモリもおり、中には民家を棲み処にしてしまうものも。
今回は日本に生息する代表的なコウモリと、私たちの生活圏に最も近いコウモリの生態をわかりやすく解説します。
・日本に生息するコウモリの種類
・コウモリの生態
・私たちの身近にいるコウモリ
コウモリはココウモリとオオコウモリに分かれる
コウモリは、ココウモリとオオコウモリの2種類に分けられ、見た目だけでなく生態が別の動物だといわれるほど大きく異なります。
ココウモリとオオコウモリの詳細について、それぞれ詳しく解説します。
ココウモリ

| 体長 | 約5~10cm |
| 生息地 | 世界各地(南極以外) |
| ねぐら | 洞窟、廃坑、民家 など |
| 食性 | 昆虫 |
| 活動時間 | 夜 |
ココウモリは、南極以外のほぼすべての地域に生息する体長5~10cm程度の小さなコウモリです。
蚊やユスリカ、カメムシやウンカ、ヨコバイ、バッタやクモなどの昆虫が主食で、人間にとっての害虫を食べてくれるため益獣と呼ばれることも。
暗くて湿った場所を好み、洞窟や樹洞といった自然の中から、廃坑や民家など人工物の中まで、さまざまなところに棲みつきます。
ココウモリはすべて夜行性で、目に頼って採餌する機会が少ないことから視力が退化し、ほとんど周囲が見えていません。
その代わりに超音波を使って物体との距離をはかって移動しています。
オオコウモリ

| 体長 | 約20~30cm |
| 生息地 | 熱帯地域、亜熱帯地域 |
| ねぐら | 樹洞、樹上、洞窟 |
| 食性 | 果実 |
| 活動時間 | 昼、夜 |
オオコウモリは熱帯地域と亜熱帯地域を中心にあたたかいところに分布しており、世界のコウモリのうち約10%を占めます。
体長は20~30cm程度、翼を広げたときの大きさは40~60cm程度と迫力があり、海外には翼開長時に2m近くにもなる巨大な種も。
温暖な地域に育つバナナやパパイヤなどの果実を好むため、別名でフルーツバットと呼ばれます。
コウモリは夜に活動しているイメージが強いですが、オオコウモリの中には昼行性の種も存在し、視力がよく周囲を視認できるため、目を使ってエサを採ったり障害物をよけたりしています。
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ココウモリとオオコウモリの五感の違い

| 五感 | ココウモリ | オオコウモリ |
| 視覚 | ほとんど見えない | 周囲を認識し移動や採餌に役立てている |
| 聴覚 | 70kHzまで感知できる | 40kHzまで感知できる |
| 嗅覚 | あまり発達していない | 食べ物のニオイを感知できる |
| 味覚 | あまり発達していない | 甘みに敏感 |
| 触覚 | 飛行に役立つ触覚に優れた細胞をもつ | 飛行に役立つ触覚に優れた細胞をもつ |
ココウモリとオオコウモリは五感にも大きな違いがあります。
ココウモリはほとんど目が見えておらず、代わりに超音波を使って物体との距離をはかるエコーロケーションという能力を使って、障害物をよけたり獲物を捕食したりしています。

ココウモリに比べてオオコウモリは視力が発達しているものの、物凄く目がいいわけではなく、人間にたとえると視力は0.1程度で、何とか周囲の物体を視認できるレベルです。
聴覚については、高音域の超音波を使用するココウモリのほうが発達しており、70kHz程度まで感知できます。
人間の可聴域は20kHz程度までなので、2倍以上もの幅広い音を聞き取ることが可能です。
嗅覚と味覚については、オオコウモリのほうが発達しており、ニオイを頼りに食べものを探索するほか、味覚については甘味に敏感です。
一方でココウモリは味をあまり感じないため食にこだわりがなく、昆虫をひたすら捕食しお腹を満たしています。
ココウモリとオオコウモリの飛び方は同じ?
ココウモリとオオコウモリは体長と翼を広げたときの長さが大きく違いますが、飛び方や翼の構造に違いはあるのでしょうか。
ココウモリもオオコウモリも蛇行しながら飛ぶ
ココウモリもオオコウモリも、不規則に蛇行しながら飛ぶ点は共通しています。
鳥類と飛ぶ方がどう違うのか、比べてみましょう。

鳥類は風切羽を使って空気抵抗をおさえているため、真っすぐで安定した飛行が可能です。
対してコウモリの翼には羽根がついておらず、空気をおさえる仕組みがありません。
翼を最大限まで広げ、風を受けながら飛ぶため、不安定な飛行になります。
コウモリの翼の構造

コウモリの翼は正式名称を飛膜といい、構造はココウモリとオオコウモリで違いはありません。
飛膜は前足が発達した部位で、人間と同様に5本の指があり、膜が各指の間に張っています。
膜は伸縮性があって、柔軟に動かすことが可能で、細かな旋回やホバリングなど、複雑な飛行技術も難なくこなせます。
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日本に生息するココウモリの種類
コウモリの約90%を占めるココウモリは世界中に生息しており、日本でも複数の種が確認されています。
ここでは、日本に生息する代表的なココウモリを紹介します。
二ホンキクガシラコウモリ

| 学名 | Rhinolophus nippon |
| 英名 | Greater Japanese horseshoe bat |
| 和名 | 日本菊頭蝙蝠 |
| 分類 | キクガシラコウモリ科 |
| 体長 | 5.5~8.2cm |
| 体重 | 16~35g |
| 生息地 | 日本、インド、ネパール、ブータン、中国 |
| ねぐら | 洞窟、廃坑、ずい道、地下水路、民家 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
二ホンキクガシラコウモリは、菊の花のような形の鼻葉が特徴的なココウモリです。
鼻葉とは、鼻にあるひだのことで、超音波をコントロールするために使用します。
体毛は淡い褐色で、丸々としたアメリカンドックのような体型をしています。
超音波を発する際にぶら下がったままコロコロと身体を回すことがあり、大変可愛らしい光景です。
北海道と琉球諸島の一部を除く日本全域に生息し、洞窟に棲みつきますが、まれに民家にねぐらを形成する場合も。
準絶滅危惧種に指定されている種であり、現時点で絶滅の可能性は低いものの、環境の変化によって棲む場所を失うと絶滅すると考えられており、洞窟への人の立ち入りや照明の使用を制限して保全活動が進められています。
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ヤマコウモリ

| 学名 | Nyctalus aviator |
| 英名 | Birdlike noctule |
| 和名 | 山蝙蝠 |
| 分類 | ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 7.9~10.8cm |
| 体重 | 30~59g |
| 生息地 | 日本、中国 |
| ねぐら | 樹洞、高架橋、民家、小鳥の巣箱 |
| 食性 | 昆虫、小型の鳥 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
ヤマコウモリは日本に生息するココウモリの中で最も大きい種です。
ココウモリという名前に似つかわしくなく、翼を広げたときのサイズは40cm程度にもなります。
樹洞をねぐらとし、まれに高架橋や民家など市街地に姿を現す場合も。
夜行性ですが、早春や初冬のあたたかい時期は、昼間に採餌を行うことがあります。
冬眠前のエネルギーを溜める時期は、昆虫だけではなくスズメをはじめとする小型の鳥を食べます。
なお、ヤマコウモリによく似たコヤマコウモリという種も日本に生息しており、ヤマコウモリよりもさらに数が少なく、東北地方の一部地域でしか観測例がありません。
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ヒナコウモリ

| 学名 | Vespertilio sinensis |
| 英名 | Asian particolored bat |
| 和名 | 雛蝙蝠 |
| 分類 | ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 5.9~8cm |
| 体重 | 14~30g |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ロシア、モンゴル |
| ねぐら | 樹洞、洞窟、トンネル、橋梁下面の隙間、鉄道高架の隙間 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
ヒナコウモリは、北海道の一部と四国、九州を除く日本全域に生息するココウモリです。
森林の減少により滅多に姿を見ることができず、絶滅危惧種に指定されています。
体毛は銀色の毛が混じった黒褐色で、腹部は黄味がかった白い毛と茶色い毛のまざったまだら模様をしています。
耳は丸めのおにぎりのような三角形で、小さいながらもつぶらな瞳が特徴です。
翼は細長い狭長型で、高速飛行と長距離移動を得意としています。
青森県から京都府まで約780kmを移動した事例も観測されているほどのタフなコウモリです。
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二ホンウサギコウモリ

| 学名 | Plecotus sacrimontis |
| 英名 | Japanese long-eared bat |
| 和名 | 日本兎蝙蝠 |
| 分類 | ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 4.2~6.3cm |
| 体重 | 5~11g |
| 生息地 | 日本 |
| ねぐら | 洞窟、樹洞、廃坑、防空壕、トンネル、民家、鳥の巣箱 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
二ホンウサギコウモリは、名前のとおりウサギのような長い耳をもつココウモリです。
福井県と愛知県、四国と九州の一部を除く日本全域に生息しています。
都市開発より森林が減少し、一部地域で絶滅危惧種に指定されており、遭遇するチャンスの少ない種です。
淡褐色もしくは灰褐色の体毛をもち、翼は縦横比の大きい広短型でホバリングが得意です。
小さな昆虫だけではなく、キリギリスやセミなど2~3cm程度の大きな昆虫を捕食することもあります。
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テングコウモリ

| 学名 | Murina hilgendorfi |
| 英名 | Hilgendolf’s tube-nosed bat |
| 和名 | 天狗蝙蝠 |
| 分類 | ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 4.6~7cm |
| 体重 | 8~20g |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン |
| ねぐら | 枯草、葉、樹冠、樹洞、洞窟、廃坑、橋梁、民家 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
テングコウモリは、テングのように突き出た鼻が特徴のココウモリです。
銀色もしくは金色のまざった煌びやかな体毛に覆われており、後ろ足や指にいたるまで、全身に毛がびっしりと生えています。
樹冠や樹洞、枯れた草木などの自然が多い場所のほか、まれに高架下や民家など市街地に棲みつきます。
似た種としてコテングコウモリ、リュウキュウテングコウモリ、クチバテングコウモリがいます。
コテングコウモリは体が小さいだけで、生息地や生態、特徴は同じです。
リュウキュウテングコウモリは琉球諸島にのみ生息しており、クチバテングコウモリは長野県対馬で1匹だけ捕獲された貴重な種で、国立科学博物館で標本が厳重に保管されています。
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オヒキコウモリ

| 学名 | Tadarida insignis |
| 英名 | East Asian free-tailed bat |
| 和名 | 尾曳蝙蝠 |
| 分類 | オヒキコウモリ科 |
| 体長 | 8.4~9.4cm |
| 体重 | 27~45g |
| 生息地 | 日本、中国、台湾、朝鮮半島、ロシア |
| ねぐら | 岩盤の割れ目、人工建物の継ぎ目 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
オヒキコウモリは、北海道、山梨県、三重県、広島県、熊本県、宮崎県など限られた地域にのみ生息しているココウモリです。
超音波を耳で聞くことができる珍しいコウモリで、「チッチッチッ」という鳥の鳴き声のような音を発します。
海岸や岸壁の数cmの岩の割れ目や、鉄道高架橋の継ぎ目など、狭い場所に数十匹以上の集団で棲みつきます。
地上20~40mの高所を飛行する習性があり、風力発電所の風車にあたって死亡するバッドストライクにより数が減少していて、絶滅の危機が増大している種の1つです。
アブラコウモリ

| 学名 | Pipistrellus abramus |
| 英名 | Japanese pipistrelle |
| 和名 | 油蝙蝠 |
| 分類 | ヒナコウモリ科 |
| 体長 | 3.7~6cm |
| 体重 | 5~11g |
| 生息地 | 日本、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド |
| ねぐら | 民家、高架橋、地下水路 |
| 食性 | 昆虫 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
アブラコウモリは、体長が5cm程度の小さなコウモリです。
自然豊かな山間部から住宅の多い市街地まで、さまざまな場所に姿を現します。
北海道の南部を除く日本のほぼ全域に生息しており、主な棲み処は民家です。
人間の家に棲みつくことからイエコウモリとも呼ばれます。
住宅街近くの雑木林や河川、水田にエサである蚊やユスリカ、ヨコバイやウンカなどの昆虫を食べるために飛来し、近くの民家に侵入します。
害虫を捕食するために益獣ともいわれますが、集団で民家に棲みつき大量のフンをして、悪臭被害や住宅被害などを及ぼす害獣としての一面をもっています。
アブラコウモリ被害については、こちらで詳しく解説しています。
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日本に生息するオオコウモリの種類
オオコウモリは熱帯地域を中心に世界各地に生息しており、わずかながら日本の温暖な地域に分布する種もいます。
ここでは、日本にいるオオコウモリの種類を紹介します。
クビワオオコウモリ

| 学名 | Pteropus dasymallus |
| 英名 | Ryukyu flying fox |
| 和名 | 首輪大蝙蝠 |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 17.5~23cm |
| 体重 | 318~662g |
| 生息地 | 日本、台湾、フィリピン |
| ねぐら | 樹木 |
| 食性 | 果実 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
クビワオオコウモリは、黒褐色や茶褐色の柔らかい毛に覆われ、首輪のような模様があるコウモリです。
日本では、口永良部島、トカラ列島、奄美諸島、沖縄諸島、八重山諸島、宮古諸島、大東諸島に生息しています。
個体数が減っており、クビワコウモリの亜種である、口永良部島にのみ生息するエラブオオコウモリ、大東諸島にのみ生息するダイトウオオコウモリは国の天然記念物です。
主な棲み処は森林内の樹木で、枝にぶら下がって休息します。市街地の公園の木で休息することもあります。
オガサワラオオコウモリ

| 学名 | Pteropus pselaphon |
| 英名 | Bonin Flying Fox |
| 和名 | 小笠原大蝙蝠 |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 19.3~25cm |
| 体重 | 363~616g |
| 生息地 | 日本 |
| ねぐら | 樹木 |
| 食性 | 果実、花、葉 |
識別図鑑 日本のコウモリ|株式会社文一総合出版
オガサワラオオコウモリは、黒色の体毛に覆われた、体長20cm程度のオオコウモリです。
日本の小笠原諸島に生息する固有種で、国の天然記念物に指定されています。
数の減少によって絶滅の危機に瀕しており、国内希少野生動植物種にも含まれています。
主にな棲み処は樹木で、枝にぶら下がって休息をとり、特定の地域では冬に100匹を超える集団でねぐらを形成することも。
果実、花、樹の葉を食べ、特に好んで口にするのは小笠原諸島固有種の果樹であるタコノキです。
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海外に生息するコウモリの種類
日本には約35種類のコウモリが生息しますが、世界に目を向けるとよりさまざまな品種がいます。
ここでは、海外に生息する代表的な品種を紹介します。
エジプシャンルーセットオオコウモリ

| 学名 | Rousettus aegyptiacus |
| 英名 | Egyptian Rousette Bat |
| 和名 | エジプシャンルーセットオオコウモリ |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 12~19cm |
| 体重 | 80~170g |
| 生息地 | トルコ、パキスタン、エジプト、スーダン |
| ねぐら | 樹木、洞窟、古い建物 |
| 食性 | 果実 |
エジプシャンルーセットオオコウモリは、トルコやパキスタンなどのアジア南西部、エジプトやスーダンなどのアフリカ北東部に生息するオオコウモリです。
洞窟や樹木を棲み処にし、主にバナナやリンゴ、マンゴーなどの果実を食べます。
体長は20cm弱で、樹にぶら下がっている姿はそこまで大きくありませんが、翼を広げると40~60cm程度にも及び、オオコウモリの貫禄を見せつけます。
体毛は淡い褐色をしており、毛足が長くふわふわで、加えてイヌやキツネに似ている愛嬌のある顔つきをしていることから、コウモリ愛好家の間で熱い支持を受けている種の1つです。
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デマレルーセットオオコウモリ

| 学名 | Rousettus leschenaulti |
| 英名 | Leschenault’s rousettte |
| 和名 | デマレルーセットオオコウモリ |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 14~16cm |
| 体重 | 85g |
| 生息地 | 中国、インド、パキスタン、ネパール |
| ねぐら | 洞窟、岩の割れ目、古い建物 |
| 食性 | 果実 |
デマレルーセットオオコウモリは、インド、パキスタン、ネパールなどのアジア南部、中国の南部に生息するオオコウモリです。
同じルーセットオオコウモリの仲間であるエジプシャンルーセットオオコウモリよりも小柄で、体毛は茶褐色。
エサはバナナやパパイヤ、キウイなどの果実で、動物園では蒸しニンジンを与える場合もあります。
フィリピンオオコウモリ

| 学名 | Acerodon jubatus |
| 英名 | Giant golden-crowned flying fox |
| 和名 | フィリピンオオコウモリ |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 30cm |
| 体重 | 1,400g |
| 生息地 | フィリピン |
| ねぐら | 樹木、岸壁、沖合の島 |
| 食性 | 果実、花の蜜 |
フィリピンオオコウモリは世界最大のコウモリで、翼を広げたときの長さは最大で約1.7mにも及びます。
空を飛ぶ姿はまるでマントを広げた怪人のようです。
体の大きさもさることながら運動能力も凄まじく、3~4日間で約1,500km移動した事例も観測されています。
主なエサはイチジクやココナッツなどの果実、花の蜜で、食糧に困らないことから、イチジクの樹に好んで棲みつきます。
近年の鉱山開発や観光施設の建設による森林伐採が原因で、フィリピンオオコウモリの棲み処がどんどん奪われ、個体数が減少の一途を辿っており、
新たな棲み処の確保や採餌場所の保護などの保全活動が進められています。
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インドオオコウモリ

| 学名 | Pteropus giganteus |
| 英名 | Indian Flying Fox |
| 和名 | インドオオコウモリ |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 20~25cm |
| 体重 | 780g |
| 生息地 | インド、スリランカ、ミャンマー |
| ねぐら | 樹木 |
| 食性 | 果実 |
インドオオコウモリは、インド、スリランカ、ミャンマーに生息するオオコウモリで、翼を広げた際の長さが約1.5m程度にも及ぶ巨大な種です。
黒褐色の短い毛に覆われており、顔はキツネに似ています。
腸内に他の動物では消化できない固い植物も消化できる細菌がいることが確認されており、果実のほか、樹木の固い葉を食べる場合も。
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ジャワオオコウモリ

| 学名 | Pteropus vampyrus |
| 英名 | Large flying fox |
| 和名 | ジャワオオコウモリ |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 27~34cm |
| 体重 | 650~1,100g |
| 生息地 | インドネシア、フィリピン、マレーシア |
| ねぐら | 樹木 |
| 食性 | 果実 |
ジャワオオコウモリは、インドネシアやフィリピン、マレーシアなどの熱帯地域に生息するオオコウモリです。
フィリピンオオコウモリ、インドオオコウモリと同じく翼開長が最大で2m近くにまで及ぶ巨大なコウモリで、首から肩にかけてオレンジ色の毛が生えています。
他のオオコウモリと同様に果実を主食としており、特に好んで食べるのは栄養価の高いイチジクです。
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ウマヅラコウモリ

| 学名 | Hypsignathus monstrosus |
| 英名 | Hammer-headed Fruit Bat |
| 和名 | 馬面蝙蝠 |
| 分類 | オオコウモリ科 |
| 体長 | 19.3~30.4cm |
| 体重 | 234~420g |
| 生息地 | ガンビア、ナイジェリア、エチオピア、アンゴラ、ザンビア など |
| ねぐら | 樹木 |
| 食性 | 果実 |
ウマヅラコウモリは、アフリカの西部と中部に生息するオオコウモリです。
馬のように突き出た大きな鼻が特徴的で、オスはメスの2倍ほど体が大きく、翼を広げると90cmにも及ぶほど。
コウモリのなかで唯一、レックというオスが集団でメスに求愛行動をする種で、「ブーブー」と独特の鳴き声を上げてメスにアピールをします。
最大で130匹ものウマヅラコウモリが夜中一斉に鳴く場合があり、その騒がしさは想像しただけでも耳が痛くなるほどです。
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ナミチスイコウモリ

| 学名 | Desmodus rotundus |
| 英名 | Common vampire bat |
| 和名 | 並血吸蝙蝠 |
| 分類 | チスイコウモリ科 |
| 体長 | 7~9cm |
| 体重 | 15~50g |
| 生息地 | メキシコ、エクアドル、ブラジル、チリ、アルゼンチン |
| ねぐら | 洞窟、樹洞、古井戸 |
| 食性 | 哺乳類の血 |
ナミチスイコウモリは南アメリカの熱帯地域に生息するコウモリです。
昆虫食性でも果実食性でもなく、動物の血液をエサとしていて、コウモリ=吸血鬼のイメージのもとだといわれています。
主な獲物は牛や馬で、すやすやと眠っている間に静かに近づいて、剃刀のように鋭い歯で首や尻、わき腹に噛みつきます。
傷口から流れ出た血を高速で舌を動かしながら、なんと30分間も吸い続け、一度に摂取する量は自身の体重の約40%。
ナミチスイコウモリは小柄なため、血を吸われた動物が生命の危機に瀕することはありませんが、口から感染症のウイルスが媒介するおそれがあります。
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シロヘラコウモリ

| 学名 | Ectophylla alba |
| 英名 | Honduran white bat |
| 和名 | シロヘラコウモリ |
| 分類 | ヘラコウモリ科 |
| 体長 | 3.7~4.7cm |
| 体重 | 5.7g |
| 生息地 | コスタリカ、ホンジュラス、ニカラグア、パナマ |
| ねぐら | 植物の葉 |
| 食性 | 果実 |
シロヘラコウモリは、中央アメリカの熱帯雨林に生息する小さなコウモリです。
全身が白い毛に包まれた珍しいコウモリで、鼻と耳は鮮やかな黄色で彩られています。
体長がわずか4cm程度しかなく、大きな葉の中に10匹程度で身を寄せ合って暮らす様子に、胸がきゅっと締め付けられるような愛おしさを感じます。
シロヘラコウモリは日中も活動しますが、あまりにも小柄なため天敵に狙われやすく、棲み処とする葉の中に身を潜めています。
雨が多い熱帯雨林ではちょうどいい雨除けテントにもなるため、離れがたいのでしょう。
可愛らしい見た目に反して食に対する意欲が強く、果実や虫だけではなく小型の哺乳類を捕食する場合も。
小さい体に強い魂をもつ、熱帯のたくましい妖精です。
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ウオクイコウモリ

| 学名 | Noctilio leporinus |
| 英名 | Greater bulldog bat |
| 和名 | ウオクイコウモリ |
| 分類 | ウオクイコウモリ科 |
| 体長 | 9.8〜13.2cm |
| 体重 | 50〜90g |
| 生息地 | メキシコ、グアテマラ、グレート・アンティル諸島、バハマ、ベネズエラ、アルゼンチン など |
| ねぐら | 樹洞、洞窟、海食洞、岩の割れ目 |
| 食性 | 魚 |
ウオクイコウモリは、メキシコ南部からアルゼンチン北部の広い地域に生息し、河川近くの熱帯雨林や水辺付近の洞窟など、水場に近い場所に棲みつきます。
魚を食べる珍しいコウモリで、エコーロケーションで水面近くの獲物を感知して捕食します。
サーディンやアンチョビ、グッピーなど小型の魚を好み、カニやエビを食べることも。
魚を頭からがぶっと噛みつくために口が大きく広がっていてブルドッグに似ていることから、 bulldogの英名がつけられました。
ペットとして飼えるコウモリはいる?
「顔が可愛いコウモリもいて飼ってみたいけど、ペットにできるの?」と疑問をおもちの方もいるのではないでしょうか。
コウモリはペットとして飼育可能ですが、飼えるコウモリには制限があります。
野生のコウモリの捕獲は法律違反

住宅街や民家近くの森林を飛んでいる品種は多いですが、野生のコウモリを捕まえて飼うことは法律で禁止されています。
絶滅危惧種に指定されている種が多く、日本では鳥獣保護管理法によってコウモリは保護されているのです。
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(以下、「鳥獣保護管理法」といいます。)の目的は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化を図り、もって生物の多様性の確保、生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保及び地域社会の健全な発展に資すること」
野生のコウモリを捕獲、殺傷した場合、100万円以下の罰金もしくは1年以下の拘禁刑が科せられます。
ペットとして飼うことができるのは、店舗やイベントで販売されているコウモリのみです。
ペット販売されているのはルーセットオオコウモリが多い
コウモリは一般的なペットショップでは販売されていません。
フクロウやタカなどの猛禽類、フクロモモンガやリスザルなどの珍しい哺乳類を扱うエキゾチックアニマル専門店、もしくはエキゾチックアニマルの展示イベントで販売されています。
エキゾチックアニマルの中でもコウモリは珍しい動物で、専門店でもまれに姿を見かける程度です。
日本で販売されているペット用コウモリの大半は、こちらで紹介したエジプシャンルーセットオオコウモリやデマレルーセットオオコウモリなどのルーセットオオコウモリ。
オオコウモリの中で比較的小柄な品種で、人になつきやすい性格のため、コウモリマニアから人気を博しています。
しかし、飼うにあたって、巨大なケージを用意したり室温と湿度管理を徹底したりと、苦労する点も多いのが実情です。
コウモリを飼育するために必要なもの
コウモリを飼うにあたってそろえる道具は以下のとおりです。
| 道具 | 商品 | 用途 |
| ケージ | コウモリの飼育場所 | |
| 止まり木、ロープ | ![]() |
コウモリがぶら下がるための場所 |
| 給水器 | ![]() |
水分補給 |
| ペット用クーラー | ![]() |
室温調整 |
| ペット用ヒーター | 室温調整 | |
| 加湿器 | ![]() |
湿度調整 |
| ペットシーツ | ![]() |
ケージ内の衛生維持 |
| ペット用ウェットシート | ![]() |
ケージの清掃用 |
| ペット用除菌・消臭スプレー | ![]() |
室内の消臭 |
| ローリーネクター | ![]() |
栄養補給 |
コウモリは自由に飛び回るスペースがないと運動不足でストレスが溜まるため、幅2m×奥行き1m程度の大きなケージを用意するのが理想です。
また、ぶら下がって生活できるように止まり木もしくはロープを設置します。
室温は部屋にもともとついているエアコンで調整しつつ、ペット用クーラーやヒーターを併用するとコウモリにとって快適な環境を整えられます。
エサはバナナやリンゴなどの甘い果実ですが、栄養補給食としてローリーネクターを与えるとコウモリの健康を維持できるでしょう。
コウモリの飼育にかかる費用

コウモリを飼うにあたって、初期費用は最大で30万円程度かかります。
<初期費用の内訳>
| 必要なもの | 価格 |
| コウモリ自体 | 10万~20万円 |
| ケージ | 2万~3万円 |
| 止まり木、ロープ | 1,000円 |
| 給水器 | 2,000~3,000円 |
| ペット用クーラー | 5,000~7,000円 |
| ペット用ヒーター | 4,000~3万円 |
| 加湿器 | 5,000~2万円 |
維持費は年間で20万円程度、月間で1万7,000円程度です。
<年間・月間維持費の内訳>
| 必要なもの | 年間費用 | 月間費用 |
| エサ(バナナのみの場合) | 9万円 | 7,500円 |
| ペットシーツ | 3万2,000円 | 2,640円 |
| ペット用ウェットシート | 800円 | 60円 |
| ペット用除菌・消臭スプレー | 1万2,000円 | 1,000円 |
| 医療費 (ケガ・病気の治療代) |
7万円 | 5,800円 |
与えるエサの種類や、ケガや病気の頻度により維持費は変動します。
コウモリ飼育の注意点①室温・湿度管理を徹底する

オオコウモリを飼育するためには、生息地である温暖な地域に近い環境をつくる必要があります。
室温は25~30℃、湿度は50~80%を維持します。
寒かったり乾燥したりすると体調を崩す可能性があるため、部屋自体の空調で調整することはもちろん、ペット用クーラーやペット用ヒーター、加湿器を使って管理しましょう。
コウモリ飼育の注意点②こまめにケージを清掃する

コウモリは綺麗好きな動物のため、定期的にケージを清掃する必要があります。
ケージ内にペットシーツを敷き詰めて排泄したらすみやかに交換し、毎日必ずペット用ウェットシートで飼育場所を清拭しましょう。
週に一度は住宅用洗剤や中性洗剤を使ってケージ内を念入りに清掃すると、コウモリにとって快適な環境を維持できます。
コウモリ飼育の注意点③定期的に運動させる

コウモリは運動する時間がないとストレスが溜まって、健康を損なう可能性があります。
毎日数時間はケージから出して、室内を自由に飛び回らせてください。
家具や物にあたってケガをしないように、角のあるものにはコーナークッションやカバーをつけ、陶器やガラスなどの壊れ物は別の部屋に移動させておきましょう。
なお、コウモリが飛ぶのに適している広さは15~20畳程度です。
狭い部屋だと、壁やドアにぶつかりやすくかえって危険なため、できる限り広い場所で運動させます。
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住宅街でもっともよく見られるアブラコウモリ
日本には約35種類のコウモリが生息しています。
その中で、私たちの最も身近に潜んでいるのが、こちらで紹介したアブラコウモリです。

アブラコウモリは、自然の多い山間部から、人々が行き交う住宅街まで、さまざまな場所に姿を現します。
ただ飛来するだけではなく、民家を棲み処とすることがあるのです。
主な棲み処は民家
アブラコウモリは、住宅街近くの雑木林や河川、水田にエサを求めて飛来し、食後のねぐらとして近場の民家を使います。
一時的に休むだけではなく、そのまま棲みついて巣をつくってしまうことが多いです。
民家にはアブラコウモリが好む、暗くて天敵から身を隠せる場所がたくさんあります。

・屋根裏
・雨どいの中
・室外機のダクト内
・換気口の中
・雨戸の戸袋
・シャッターの隙間
・床下
「一体どこから家に入ってくるの?」と不思議に思う方もいるかもしれませんが、
アブラコウモリは体長5cm程度の小さなコウモリで、屋根や軒下の隙間、雨どいや室外機のダクトなど、わずか1~2cmの隙間から簡単に侵入します。

・屋根の隙間
・軒下の隙間
・玄関の隙間
・雨どい
・室外機のダクト
・換気口
・換気扇
・シャッターの隙間
・雨戸の隙間
アブラコウモリの巣とは

アブラコウモリは民家に侵入し、最低10匹~最大200匹程度の集団で巣をつくります。
巣といっても、鳥のように枝や葉を集めたり、ネズミのように断熱材や紙くずを集めたりして、棲むエリアを確保するわけではありません。
棲みついている場所そのものをアブラコウモリの巣といいます。
たとえば、屋根裏にアブラコウモリが棲みついた場合は、屋根裏自体がアブラコウモリの巣です。
アブラコウモリが棲みついているサイン

「自宅近くでコウモリをよく見かけるけど、棲みついていたらどうしよう」と不安を抱いた方もいるでしょう。
アブラコウモリが棲みついているかをチェックするポイントは主に4つあります。
・自宅の周りにフンがある
・外壁に白い汚れや黒ずみがある
・悪臭を感じる
・「パタパタ」「カサカサ」「キーキー」と聞こえる
自宅の周りにフンがある

ベランダや庭、外壁など家の周りにアブラコウモリのフンがいくつもあったらすでに棲みつかれている可能性があります。
アブラコウモリのフンは、5~10mm程度の大きさです。
ネズミのフンと間違えられやすいですが、捻じれた形状でボロボロと崩れやすく乾燥しています。
また、さまざまな場所にフンをするネズミと対照的に、コウモリは決まったところに排泄をする習性があるため、
特定の場所にフンが落ちている場合はアブラコウモリが棲みついている可能性を疑いましょう。
外壁に白い汚れや黒ずみがある

アブラコウモリは、フンだけではなく尿も撒き散らします。
巣の中およびその周辺で排泄をする習性があり、採餌から巣に戻るときに放尿することも。
屋根や軒下、シャッターや雨戸などの隙間に入るタイミングで出された尿は、外壁にこびりつき、乾くと白い液状の汚れと化します。
鳥のフンに似ていますが、黒っぽい汚れが混じってない場合はアブラコウモリの尿だと考えていいでしょう。
また、民家に侵入する際に体の汚れが外壁に付着して黒ずみが残ることがあります。
ネズミもラットサインといわれる似ている痕をつけますが、屋根や軒下付近など高所での黒い汚れが目立つ場合はアブラコウモリが棲みついているかもしれません。
悪臭を感じる

アブラコウモリのフンは、ドブ臭とアンモニア臭をまぜたような独特の酸っぱいニオイを発します。
アブラコウモリは体が小さいわりに大食いで、一晩で食べる昆虫の量はなんと100~500匹。
その分排泄物の量が多く、なおかつ集団で棲みつくために、自宅を棲み処にされると悪臭が充満します。
自宅のどこにいても酸っぱいニオイを感じる場合は、すでに大量のアブラコウモリが棲みついているかもしれません。
「パタパタ」「カサカサ」「キーキー」と聞こえる

天井や壁から「パタパタ」「カサカサ」「キーキー」と音が聞こえたらアブラコウモリが棲みついている可能性があります。
巣の中で羽ばたいて翼が擦れて「パタパタ」と音が発生したり、狭い隙間を移動するときに「カサカサ」と音が響いたりします。
また、アブラコウモリはあまり鳴き声を発しませんが、危険を察知すると「キーキー」と声をあげます。
天井や壁を棒でつついたり叩いたりしたときに、聞きなれない甲高い声が聞こえたらアブラコウモリが潜んでいるかもしれません。
アブラコウモリは日没後20~30分から22時頃にかけて盛んに活動するため、夜間に活動音や鳴き声が聞こえる場合は、すでに棲みつかれている可能性を危惧しましょう。
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アブラコウモリがもたらす被害

アブラコウモリは人間にさまざまな被害をもたらし、アレルギーや感染症にかかったり、自宅の耐久性低下につながったりして、安心して生活できなくなる場合も。
ここでは、アブラコウモリが及ぼす代表的な被害を4つ解説します。
・悪臭被害
・健康被害
・住宅被害
・騒音被害
悪臭被害
アブラコウモリのフンは他では嗅いだことのないニオイといわれるほどの悪臭を放ちます。
アブラコウモリは繁殖力が強く、寿命も3~5年程度のため簡単に巣からいなくならず、放っておくとどんどん数が増え、フンは溜まり続ける一方です。
棲みつかれたままだと延々と悪臭に苦しめられ、吐き気や頭痛をもよおす場合もあります。
健康被害

アブラコウモリのフンはボロボロと崩れやすく、菌やカビがエアコンや通気口の空気にまざって住宅全体に広がることがあります。
吸い込んだり触れたりすると、鼻炎や咳、皮膚炎などのアレルギー症状が出る場合があります。
また、アブラコウモリの体やフンには寄生虫が宿っていることがあり、室内に侵入されて噛まれた場合激しいかゆみや皮膚の腫れが生じるかもしれません。
さらにおそろしいのは感染症で、野生のコウモリは危険な病のウイルスの媒介主として知られています。
| 感染症 | 潜伏期間 | 症状 | 致死率 |
| 重症急性呼吸器症候群(SARS) | 2~10日 | 発熱、悪寒戦慄、筋肉痛 など | 9.6% |
| ニパウイルス感染症 | 4~14日 | 発熱、頭痛、強い脱力感 など | 32% |
| 狂犬病 | 30~60日 | 発熱、頭痛、倦怠感 など | ほぼ100% |
| エボラ出血熱 | 2~21日 | 発熱、強い脱力感、筋肉痛 など | 90% |
| ヒストプラスマ症 | 3~21日 | 発熱、悪寒、咳嗽 など | 31.7~61.5% |
アレルギー発症や感染症にかかるリスクを抑えるため、不用意な接近や素手での接触は絶対にやめてください。
住宅被害

前述のとおり、アブラコウモリは巣の中に大量の糞尿を排泄します。
排泄物が溜まると、天井や壁にシミができるほか、ひどい場合は建材が劣化、腐食して自宅の耐久性が低下するおそれがあります。
また、建材が腐食するとシロアリの食害という二次被害にあう可能性も。
アブラコウモリは築年数関係なく、隙間さえあれば民家に侵入して棲みつきます。
「新築で買ったばかりなのに、アブラコウモリのせいで修繕することになった」という事態にもなりかねません。
築浅だからといって安心せず、どんな住宅でも被害にあうリスクがあると認識しておきましょう。
騒音被害
アブラコウモリは、巣を出入りしたり移動するときに「パタパタ」「カサカサ」と音を立てたり、危険を察知して「キーキー」と鳴き声をあげたりします。
1匹だけなら気になりませんが、アブラコウモリは集団で巣を形成する動物です。
屋根裏や床下など広い場所だと100~200匹程度の大群で棲みつく場合があり、大群が一気に活動したら、音の大きさはひとたまりもありません。
アブラコウモリは夜行性で、もっとも活発に動くのは20~22時頃です。
ゆっくりと休もうとしたときに安眠を妨害されたり、小さいお子さまがいる場合は寝かしつけを邪魔される可能性も。
肉体的疲労を回復できないばかりでなく、精神的ストレスもどんどん溜まります。
【棲みつく前に】アブラコウモリを自宅に寄せ付けない方法

アブラコウモリが自宅に棲みつくと、さまざまな被害を及ぼします。
まだ棲みついている気配がない場合は、寄せ付けない対策を行いましょう。
・忌避剤を設置する
・ハッカスプレーを散布する
・LEDライトを設置する
・超音波を発生させる
・自宅を整理整頓する
忌避剤を設置する

コウモリが苦手なハッカのニオイを発して追い払う、置き型、吊るし型、ジェル型の3種類の忌避剤があります。
| 種類 | 商品 | 効果持続期間 |
| 置き型 | ![]() |
約2ヶ月 |
| 吊るし型 | ![]() |
約1ヶ月 |
| ジェル型 | ![]() |
約1年 |
置き型は、棲みつかれやすい場所や侵入経路に置くだけでアブラコウモリを忌避できる便利なグッズです。
吊るし型は置くスペースがない場所でも、吊るしたり括りつけたりして使用できます。
いずれも効果持続期間は約1~2ヶ月程度なので、定期的に交換することで長期間アブラコウモリを追い払えます。
ジェル型は、ベランダや庭に直接塗布するか専用カップに入れて使うタイプです。
効果持続期間が約1年と長いですが、アブラコウモリの体に付着すると動けなくなってそのまま死んでしまう可能性があります。
ハッカスプレーを散布する

コウモリが嫌うハッカのニオイを散布すると寄り付きにくくなります。
シャッター雨戸付近、玄関などにシュッシュと噴きかけるだけで忌避できる手軽な方法です。
ただし、効果継続期間は最大で1日程度なので毎日散布する必要があります。
また、小さな子どもや妊婦、ネコや鳥などのペットの健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、該当する方がいる家庭での使用は控えましょう。
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LEDライトを設置する

コウモリは強い光に驚いて逃げることがあります。
そのうえLEDライトは紫外線を含まないため、アブラコウモリのエサである昆虫が寄り付きにくく、採餌場所として使用されるのを防ぐ効果も。
アブラコウモリの侵入経路となりやすい軒下やシャッターや雨戸、室外機のダクト周辺を照らすように設置するのがおすすめです。
ただし、LEDの光は大変眩しいため、住宅密集地で使用する際は近隣を照射しないように角度や向きを工夫しましょう。
超音波を発生させる

アブラコウモリは、超音波を発して物体との距離をはかり移動しています。
同じ周波数の超音波を発生させると、アブラコウモリは混乱して周囲の状況を把握できなくなり、その場所に寄り付かなくなります。
動画サイトでアブラコウモリ撃退用の音が配信されていますが、スマートフォンで1日中流したままにするのは現実的ではありません。
害獣害鳥撃退用超音波を発する機械を購入し、ベランダや庭の物干し竿、玄関などに吊るすことをおすすめします。
アブラコウモリが嫌がる高周波数帯の音は人間の耳では感知できませんが、聴覚が敏感な小さな子どもやペットに聞こえる場合があり、ストレスを与えるため、ご自身や近隣の家庭状況を鑑みたうえで使用しましょう。
自宅を整理整頓する

不要な植木鉢やバケツ、空き缶や空き瓶を庭やベランダに放置しておくと雨水が溜まり、アブラコウモリの好物である蚊やユスリカが湧きやすくなります。
庭や花壇の雑草がボーボーに生えたままの状態でも同様です。
いらないものはすみやかに捨てて、庭も定期的に整備しましょう。
また、ベランダの排水口が枯葉やホコリで詰まると雨水が溜まり、やはり昆虫が湧いてアブラコウモリが寄ってきます。
見落としがちな場所ですが、大きなゴミを取り除き、詰まりがひどい場合はワイヤーブラシを使って汚れを除去してください。
【もう棲みついていたら】アブラコウモリを駆除する方法
すでにアブラコウモリが棲みついている気配がある場合は、被害が拡大する前にすみやかに駆除しましょう。
しかし、正しく駆除しないとアブラコウモリを一掃できないばかりか、法律に違反する可能性があります。
アブラコウモリの殺傷・捕獲はNG
こちらで解説したとおり野生のコウモリの殺傷と捕獲は鳥獣保護管理法により禁止されています。
駆除する際に、傷つけたり殺してしまったりすると、100万円以下の罰金もしくは1年以下の拘禁刑が科せられる場合も。
そのため、アブラコウモリを駆除するときは一切傷つけずに自宅から追い出しをしなければなりません。
駆除手順①巣と侵入経路を特定する

アブラコウモリを駆除する前に、まず巣の場所と侵入経路を特定しましょう。
どこにアブラコウモリが棲みついているのかを明確にしないと、完全に駆除できないためです。
また、コウモリは帰巣本能が強く追い出してもまた戻ってくる可能性があるため、侵入経路を把握して封鎖する必要があります。
実際に出入りしている姿を見かけた場合は、特定するまでにあまり時間はかからないですが、「音が聞こえる」「フンを見かけた」だけだと、巣と侵入経路を見つけるのは難しいでしょう。
特定が難航しそうな場合は、フンが多く落ちている場所、尿が付着している外壁の周辺、音が聞こえる場所の中をチェックしてみてください。
日没後20~30分から頻繁に巣を出入りするため、その時間帯に自宅周辺を観察するのも、巣と侵入経路を特定する有効な方法です。
駆除手順②駆除道具を用意する

アブラコウモリの巣と侵入経路を特定したら、駆除道具を用意します。
主に必要なものは以下のとおりです。
もっとも重要なのはアブラコウモリを追い出すために使う忌避スプレーです。
忌避スプレーには、コウモリの苦手なハッカ成分が含まれており、嫌いなニオイを噴射することで、巣の中からアブラコウモリを一気に追い出します。
巣の清掃時に着用する防じんマスクとゴーグル、ゴム手袋も必須です。
アブラコウモリのフンは空気中に舞いやすく、菌を吸い込むとアレルギーを発症する可能性があります。
アブラコウモリを追い出した後に侵入経路を塞ぐためのコーキング剤や害獣パテ、金網も忘れずに用意しましょう。
駆除手順③忌避スプレーでアブラコウモリを追い出す

必要な道具を購入したら、いよいよアブラコウモリを追い出します。
侵入経路から忌避スプレーを噴射し、巣の中からアブラコウモリを追い出しましょう。
長時間噴きかけるとアブラコウモリが死んでしまう可能性があるため、1回あたり10秒以内で断続的に噴射します。
忌避スプレーは人体に有害ではありませんが、気管支が弱い方はマスクの着用をおすすめします。
また、小さい子どもや高齢者など、免疫力の弱い方がいる場合は、巣からなるべく離れた部屋で待機してもらうと安心です。
駆除手順④巣の清掃と消毒

アブラコウモリをすべて追い出したら、巣の中を清掃します。
巣には大量のフンが溜まっており、直接触れるとアレルギーを発症する危険があるため、防じんマスクとゴム手袋、ゴーグルを着用しましょう。
フンをハンディクリーナーやホウキとちり取りで片づけ、除去した後に巣の中を消毒します。
屋根裏や床下など、広い場所だと消毒液を噴射したほうが手っ取り早いと思うかもしれませんが、直接噴きかけるとフンの菌が舞い散る可能性があります。
そのため、雑巾に消毒液を染み込ませて拭いたほうが衛生的です。
また、フンにおびき寄せられたゴキブリやダニが潜んでいる場合があるため、殺虫剤を用意しておくことをおすすめします。
駆除手順⑤侵入経路を塞ぐ

巣の清掃と消毒が終わったら、侵入経路を塞ぎます。
コウモリは帰巣本能が強く、追い出してもまた同じ場所に戻ってくる可能性があります。
万が一再来しても入り込まないように、侵入経路の封鎖まで確実に行いましょう。
屋根や軒下の隙間や亀裂など、密閉しても生活に支障のない箇所であれば、コーキング剤や害獣パテで塞ぎます。
換気扇や換気口など、完全に塞ぐと生活に支障が出る箇所であれば、目の細かい金網を使いましょう。
侵入経路の形にあわせて金網を切り、コーキング剤で接着します。
駆除手順⑥再来対策
侵入経路封鎖にあわせて、再来対策を行うとアブラコウモリが戻ってくることを強力に防止できます。
忌避剤の設置やハッカスプレーの散布、超音波の発生など、こちらで紹介した方法を試してみてください。
1つだけではなく、複数の対策を組み合わせると効果が上がります。
自分で駆除するのが不安ならプロに依頼
アブラコウモリ駆除は、道具があれば自分で対応できます。
しかし、巣や侵入経路を誤って特定したり、完全に追い出せなかったり、再来防止対策が不十分だったりすると、再びアブラコウモリ被害にあうかもしれません。
自分で駆除するのが不安な場合は、コウモリ駆除専門のプロに依頼しましょう。
綿密に現場調査をしたうえで、豊富な経験と技術を活かし、アブラコウモリを追い出します。もちろん侵入防止対策まで対応可能です。
屋根裏や床下など、立ち入るのが難しい場所に棲みつかれると、一般の方ではそもそも駆除できない場合があります。
自力で立ち向かうのが困難だと判断したら、なるべくはやくプロに相談しましょう。
まとめ
日本に生息するコウモリは、オオコウモリとココウモリに分けられ、その生態を知れば知るほど興味深い動物です。
しかし、そんなコウモリの中でも、住宅街に出現するアブラコウモリは、民家に棲みついて甚大な被害をもたらします。
アブラコウモリに棲みつかれたらすみやかに駆除する必要がありますが、野生のコウモリはおそろしい感染症のウイルスをもっている可能性があり、接触すると深刻な病にかかるリスクがあります。
巣がつくられている場所によっては、高所作業をともなったり点検口を設置したり、一般の方で対応しきれないケースも。
自分での駆除が難しいと思った場合は、コウモリ駆除専門のプロに依頼しましょう。
巣と侵入経路の特定から、アブラコウモリの追い出し、侵入防止対策まで対応します。
ベランダや屋根近くの高所作業も、屋根裏や床下などの侵入が難しい場所への立ち入りも依頼可能です。
害虫害獣コンシェルジュは、プロの経験と技術を活かし、アブラコウモリ駆除を行います。
アブラコウモリ被害にお困りの際はぜひご相談ください。
- 現地調査・お見積り:無料
- 忌避液散布:19,800 円/30㎡まで
- 侵入口閉鎖作業:500 円/箇所~
- 清掃作業:2,200 円/㎡
※現地地調査・お見積りは対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。
害虫害獣コンシェルジュは、害虫害獣に関する正しい知識を発信し、厳格な品質管理基準をクリアした害虫害獣駆除のプロとのマッチングサービスを提供するサイトです。編集部では「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」を明確にし、依頼前の不安解消を目指しています。
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