スズメバチは樹液が好き?寄ってきやすい樹木も紹介

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雑木林や公園の木には、カブトムシやクワガタ、チョウなどさまざまな昆虫が集まってきます。
狩りを行う肉食のイメージが強いスズメバチも、樹液に集まる昆虫の1種です。
この記事では、スズメバチがなぜ樹液に集まるのか、寄ってきやすい木の種類などを解説します。
- スズメバチが樹液に集まる理由
- スズメバチが好む代表的な樹液の出る木
- 庭木にスズメバチが来たときの対処法
- スズメバチの巣をつくられないための予防策
- スズメバチに遭遇したときの対処法と刺されたときの応急処置
スズメバチは肉食の昆虫?

スズメバチは、他の昆虫を狩る肉食のイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
実際のところ、肉食なのは幼虫だけで、成虫の食性は幼虫とは大きく異なります。
スズメバチが肉食なのは幼虫の時期だけ

スズメバチの成虫は他の昆虫を狩りますが、狩った獲物を自分では食べません。
獲物は肉団子状にまとめて巣に持ち帰り、幼虫に餌として与えます。
肉を消化して栄養を得られるのは幼虫だけで、成虫の消化器系は固形物を消化できない構造になっています。
成虫の体は胸部と腹部の間が細くくびれているため、固形物を腹部まで運ぶことができないのです。
スズメバチの成虫は主に何を食べているのか

固形物を消化できないスズメバチの成虫は、糖分を含む液体から栄養を得ています。
主な栄養源は以下の3つです。
スズメバチの幼虫から出る分泌液

スズメバチの成虫にとって、もっとも重要な栄養源が幼虫の口から出る分泌液です。
成虫が幼虫に餌を運ぶと、幼虫は栄養価の高い分泌液をお返しとして口から出し、栄養を交換しながら、生存を支え合っています。
木に生息する虫が出す排泄物

木に生息するアブラムシやカイガラムシが出す甘露(かんろ)と呼ばれる排泄物も、スズメバチの餌になります。
甘露は糖分を豊富に含んでいるため、スズメバチにとって効率よくエネルギーを補給できる食料です。
花の蜜や果汁

成虫は花の蜜や果物の果汁なども餌にします。
ただし、スズメバチの舌は短いため、筒状の深い花からは蜜を得られません。
スズメバチが好んで訪れるのは、主に蜜腺が外側に露出している、小さな花が密集した緑色や白色の花です。
たとえば、空き地や道端によく生えているヤブガラシの花には、夏から秋にかけてスズメバチが蜜を吸いに集まってきます。
一方で果物については、果皮が柔らかく熟したイチジク・カキ・ナシなどの秋の実に集まることが知られています。
スズメバチが活発になる8〜10月は、これらの果実が熟す時期とも重なります。
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スズメバチが樹液に集まる理由

スズメバチの成虫が摂取できるのは、液体のみです。
そのため、成虫は糖分やアミノ酸を豊富に含む樹液を積極的に摂取します。
樹液に集まる理由は以下の2つです。
樹液を舐めに来ている

スズメバチは、自分の食事をするために樹液が出る木を訪れます。
樹液は糖分やアミノ酸が豊富に含まれており、スズメバチの成虫にとっては効率よくエネルギーを補給できる食料です。
樹液は発酵すると甘酸っぱいニオイを発するため、引き寄せられたスズメバチが集まってきます。
樹液が出る木を狩場にしている

樹液には糖分を好む昆虫が多く集まるため、スズメバチは昆虫を狩る目的でやってくることもあります。
樹液に集まる昆虫は、カブトムシやクワガタ、カナブンやカミキリムシ、チョウなどさまざまです。
スズメバチは自分の巣だけではなく、餌場に対しても縄張り意識を持っています。
そのため、他の昆虫を追い払いながら樹液を独占しようとすることがあります。
昆虫採集などで樹液が出ている木に近づく際は、スズメバチがいないか必ず確認してから近づくようにしてください。
スズメバチが好む代表的な樹液の出る木

スズメバチはカブトムシやクワガタと同様に、広葉樹から出る樹液に好んで集まります。
特に樹液の量が多く、糖分を豊富に含む木に集まる傾向があります。
また、スズメバチは前述したように餌場に対しても縄張り意識があるため、昆虫採集に夢中になってむやみに近づかないように注意しましょう。
ここでは、樹液の出る代表的な3種類の木を紹介します。
クヌギ

| 和名 | クヌギ(櫟、椚、橡) |
| 別名 | ツルバミ |
| 学名 | Quercus acutissima |
| 分類 | ブナ科コナラ属(落葉高木) |
| 主な分布・栽培地 | 山地・丘陵の雑木林(本州(岩手県・山形県以南)・四国・九州・沖縄) |
クヌギはブナ科コナラ属の丸いドングリをつける落葉広葉樹で、樹高は最大15mまで成長します。
北海道と青森を除く本州・四国・九州・沖縄に広く自生しており、雑木林や里山を代表する樹木として知られています。
幹の表面には縦に深い裂け目があり、オレンジ色を帯びているのが見分けるポイントです。
樹液が出る主な理由は、ボクトウガというガの幼虫が木の内部に穴を開けて、樹皮を内側から食べるためです。
その後、スズメバチやクワガタが傷口をさらにかじって広げるため、より多くの樹液が出るようになります。
樹液が出る時期はおおむね6〜9月で、スズメバチが活動する時期と重なります。
樹液の量が多く、スズメバチをはじめカブトムシやクワガタなど複数の昆虫が一度に集まりやすい樹木です。
コナラ

| 和名 | コナラ(小楢) |
| 別名 | ナラ、ハハソ、ホウソ |
| 学名 | Quercus serrata |
| 分類 | ブナ科コナラ属(落葉高木) |
| 主な分布・栽培地 | 山地・雑木林(北海道北部および沖縄を除く日本各地) |
コナラもブナ科コナラ属に分類される、細長いドングリをつける落葉広葉樹です。
クヌギと同様に雑木林や里山によく生えています。
北海道から九州まで広く分布する身近な樹木で、葉は短くひし形に近い形で、クヌギよりも幅があるのが特徴です。
クヌギと比べて樹皮が薄く、カミキリムシなどの幼虫が内側から樹皮に穴を開けるだけで樹液が出る構造になっています。
そのためスズメバチだけでなく、自分で樹皮に穴を開けることができないチョウやカナブンなど多様な昆虫が集まります。
樹液が出るのはクヌギと同様に夏が中心で、スズメバチが活発になる8〜10月に飛来する傾向にあります。
マルバヤナギ

| 和名 | マルバヤナギ(丸葉柳) |
| 別名 | アカメヤナギ、ケカメヤナギ |
| 学名 | Salix chaenomeloides |
| 分類 | ヤナギ科ヤナギ属(落葉高木) |
| 主な分布・栽培地 | 低地の河原・谷間などの湿地(本州(東北地方中部以南)・四国・九州) |
マルバヤナギはヤナギ科ヤナギ属の樹木で、日本に分布している約30種のヤナギのなかでは、丸みを帯びた広楕円形の葉をしています。
一般的にヤナギといえば、枝が細く垂れ下がるシダレヤナギを思い浮かべる方が多いですが、そのヤナギではありません。
スズメバチをはじめ昆虫が集まるのは、主にマルバヤナギという種類です。
マルバヤナギは河川敷や水辺に多く生育しており、全国的によく見られます。
樹液は主に夏の時期、コナラと同様に幼虫が樹皮に穴をあけることで出やすくなります。
水辺の散策や釣りなどでヤナギの木に近づく際は、スズメバチの有無に注意してください。
シマトネリコ

| 和名 | シマトネリコ(島秦皮、島梣) |
| 別名 | タイワンシオジ、タイワントネリコ、タイトウシオジ、ケタイトウシオジ |
| 学名 | Fraxinus griffithii |
| 分類 | モクセイ科トネリコ属(常緑〜半常緑高木) |
| 主な分布・栽培地 | 台湾・中国南部・フィリピンなどに自生。日本では街路樹やシンボルツリーとして広く植栽されている |
シマトネリコは明るい緑色でツヤのある葉が茂る常緑の広葉樹で、住宅のシンボルツリーや公園の街路樹として人気の樹木です。
カメムシがシマトネリコの樹液を吸うことで幹や枝に傷がつき、そこから染み出た樹液を目的にスズメバチが寄ってきます。
スズメバチが飛来する時期は主に9〜11月の秋で、活動が盛んになる時期と重なります。
ネズミモチ

| 和名 | ネズミモチ(鼠黐) |
| 別名 | タマツバキ |
| 学名 | Ligustrum japonicum |
| 分類 | モクセイ科イボタノキ属(常緑小高木) |
| 主な分布・栽培地 | 関東地方以西・四国・九州・沖縄の山野に自生。生垣や公園の植え込みとして広く利用される |
ネズミモチは大胆な剪定でも樹形を保てるうえに管理しやすいことから、生垣などの庭木として多く利用される常緑の樹木です。
樹木名にネズミやモチが入る由来としては、果実がネズミのフンに、葉がモチノキに似ていることが挙げられます。
先述したシマトネリコと同様に、カメムシが樹液を吸うことでできた傷口から樹液が染み出ます。
スズメバチが樹液を目的に飛来する時期は主に9〜11月の秋です。
また、6月頃に咲く白い小花にも花の蜜を目的にスズメバチが訪れることがあります。
樹液が出ない木にはスズメバチは寄ってこないのか

樹液が出ない木でも、スズメバチが寄ってくることがあります。
スズメバチは樹液だけではなく、果実や花の蜜、木に生息する虫が出す甘露(分泌液)なども吸いに来るのです。
甘露とは、アブラムシやカイガラムシなどが葉や枝の汁を吸った後に排出する、糖分を多く含んだ液体のことです。
甘露は強い甘いニオイを発し、スズメバチを含む多くの昆虫を引き寄せます。
花が咲いていない時期でも、甘露が発生していればスズメバチが繰り返し飛来することがあります。
スズメバチが好む代表的な樹液の出る木で紹介したクヌギやコナラのような森林の樹木に比べ、庭木にスズメバチが飛来する際は甘露や花の蜜が目的のケースが多いです。
ここでは、庭によく採用される、スズメバチが寄ってきやすい樹木とその理由を紹介します。
梅

| 和名 | ウメ(梅) |
| 別名 | 好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ) |
| 学名 | Prunus mume |
| 分類 | バラ科サクラ属(落葉小高木〜高木) |
| 主な分布・栽培地 | 中国中部原産。日本では奈良時代から庭木として栽培され、全国各地に広く植栽されている |
梅はバラ科サクラ属に分類される中国中部原産の落葉樹です。
古くから花や樹形を楽しむ観賞用や実を梅干しなどに加工して食用とする目的で親しまれてきました。
春の開花が早く、庭木として根強い人気があります。
梅にはアブラムシやカイガラムシが発生しやすく、これらの害虫が出す甘露を目的にスズメバチが寄ってきます。
甘露がよく出る時期は、スズメバチが活動する5〜11月と重なるため、実が成る夏以降は特に注意が必要です。
ナンテン

| 和名 | ナンテン(南天) |
| 別名 | ナルテン(成天) |
| 学名 | Nandina domestica |
| 分類 | メギ科ナンテン属(常緑低木) |
| 主な分布・栽培地 | 中国・インド原産。日本では関東以西・四国・九州の暖地に自生または栽培 |
ナンテンは古くから縁起の良い植物として知られ、庭のシンボルや生垣として親しまれてきた常緑の低木です。
難を転じることから厄除けの木としても有名です。
スズメバチは11〜2月に赤色の実がつく前の7〜10月頃に寄ってきます。
この時期に咲く白い小花の蜜や、木に発生したアブラムシやカイガラムシが出す甘露を目的に飛来します。
キンモクセイ

| 和名 | キンモクセイ(金木犀) |
| 別名 | 巌桂(がんけい) |
| 学名 | Osmanthus fragrans var. aurantiacus |
| 分類 | モクセイ科モクセイ属(常緑高木) |
| 主な分布・栽培地 | 中国原産。日本では雄株のみが流通し、庭木として全国に広く植栽されている |
キンモクセイは秋にオレンジ色の小花を一斉に咲かせ、甘く強い芳香を放つことで広く知られた樹木です。
刈り込みや潮風・大気汚染にも強く、古くから親しまれています。
スズメバチは9〜10月の開花期に、花の蜜を目的に飛来します。
蜜腺が露出した小花が密集しているキンモクセイの花は、舌が短いスズメバチにとって蜜を吸いやすいです。
また、枝葉が密集しやすいため、アブラムシやカイガラムシが発生した際には、甘露目的で飛来することも考えられます。
プリペット

| 和名 | プリペット |
| 別名 | プリベット、セイヨウイボタノキ、セイヨウイボタ、ヨウシュイボタ |
| 学名 | Ligustrum sinense(Ligustrum vulgare) |
| 分類 | モクセイ科イボタノキ属(半常緑低木〜小高木) |
| 主な分布・栽培地 | 中国・台湾・ベトナム原産。日本では庭木・生垣として広く植栽。シルバープリペットなどの斑入り品種が流通している |
プリペットは生育旺盛で刈り込みに強く、生垣や庭の植え込みとして広く利用されている半常緑の低木です。
シルバープリペットなどの斑入り品種が特に人気で、洋風の庭によく合わせられます。
スズメバチは6〜7月の開花期に咲く白い小花の蜜を目的に飛来します。
花は小さく目立ちませんが、多くの小花が密集しているため、スズメバチが蜜を摂取しやすいです。
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スズメバチが巣をつくりやすい木の傾向は?

スズメバチが好んで巣をつくる木には、共通した傾向があります。
巣がつくられやすい例として、木の状態や構造が挙げられます。
枝葉の密度が高い
スズメバチは枝葉が密集した茂みの中を好んで、巣をつくる場所を選びます。
外敵から姿を隠しやすく、雨風もしのぎやすいためです。
特に生垣として利用されるベニカナメモチ、ツゲ、コニファーなどは枝葉が込み合い、巣をつくられやすい傾向にあります。
木の洞がある
木の洞(穴)があると、スズメバチが好んで巣をつくることがあります。
洞の内部は外敵から身を隠しやすく、温度や湿度も安定しているため、巣をつくる環境として最適です。
木の洞を好む種の例として、半夜行性のモンスズメバチが挙げられます。
閉鎖的で外光の届きにくい暗い場所を好んで巣をつくる傾向があり、木の洞が当てはまります。
庭木や生垣の周りにスズメバチが集まるときの対処法

スズメバチが繰り返し飛来するときや、安全のために対策を取りたい場合は、以下の方法を参考にしてください。
ニオイで対策をする際は、近隣住民の生活に影響を与える可能性があるため、使用前に一声かけておきましょう。
木酢液を使う

木酢液とは、木材や竹を炭化する際に発生する煙を、冷却・凝縮してつくられた液体です。
酢酸やフェノール類など200種以上の有機化合物が含まれており、独特の焦げたようなニオイがします。
このニオイがスズメバチの忌避に働き、自然由来の成分であることから環境や庭木への影響が比較的少ないことが木酢液の利点です。
主な使い方として、樹液が出ている木に直接散布する、容器に入れて吊るすなどが挙げられます。
スプレーボトルで散布する場合は、以下の手順で行ってください。
- 木酢液を水で1:1程度に薄める
- スプレーボトルに入れ、スズメバチが頻繁に飛来する庭木や生垣の周囲に散布する
- 揮発性があり雨や風でニオイが薄まりやすいため、2週間を目安に散布し直す
容器に入れて木に吊るす場合は、木酢液を薄めずにそのままペットボトルや小瓶などに入れ、スズメバチが飛来しやすい場所の近くに設置します。
ニオイが薄れてきたら中身を新しいものに交換するか、補充するようにしましょう。
濃度によっては庭木や草花が枯れてしまうことがあるため、まずは目立たない箇所で様子を見てから使用してください。
また、独特のニオイが洗濯物に移ることがあるため、散布時は干している洗濯物から距離を取るのも大事です。
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庭木の剪定

枝葉が込み合った状態はスズメバチが巣をつくりやすい環境になるため、定期的な剪定で風通しを良く保つことが重要です。
花が終わった枝や上に向かって勢いよく伸びる徒長枝(とちょうし)を中心に切り落とし、密度を下げましょう。
また、剪定作業中に樹液が出ている箇所を見つけた場合は、コモ(わら製の断熱材)を幹に巻いて覆うことで、スズメバチを引き寄せる原因を減らせます。
ただし、真夏のような高温で庭木が活発に成長する時期に太い枝を切り落としたり、樹形を大きく変える強剪定を行うと、庭木へのダメージが大きく枯れてしまう恐れがあるので注意してください。
スズメバチが苦手なハーブの鉢植えを置く

スズメバチが苦手とされるハーブの香りを利用して、飛来を減らす効果が期待できる方法です。
- ラベンダー
- レモングラス
- シトロネラ
- タイム
- ペパーミント
ハーブは繁殖力が高いため、鉢植えで育てるのがおすすめです。
スズメバチが飛来しやすい庭木の近くや、玄関まわりが効果的です。
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捕獲器を使う

捕獲器は、スズメバチが好む甘いニオイの誘引液でおびき寄せ、容器の中に閉じ込めて駆除するグッズです。
巣に直接近づく必要がないため、市販の駆除グッズのなかでも扱いやすいです。
おすすめの設置時期は、女王バチが単独で巣をつくる3月下旬〜5月頃で、この時期に捕獲できれば、巣の発生を根本から防ぐことが可能です。
ただし、6月以降は女王バチに代わって働きバチが飛来するようになります。
そのため、捕獲器は働きバチを大量に引き寄せてしまう恐れがあります。
6月以降の捕獲器の使用は控えた方が良いでしょう。
設置する際は、以下の点に注意してください。
- 高さ1.5〜2m程度の直射日光が当たらない場所に設置する
- 人の動線から離れた場所を選ぶ
- 誘引液は2週間に1回を目安に新しいものに交換する
- 捕獲後のハチや使い終わった容器は自治体のルールにしたがって処分する
駆除エサ剤を使う

駆除エサ剤は、スズメバチが好む黒蜜や発酵した樹液のニオイで誘引し、毒餌を食べさせることで巣ごと駆除するグッズです。
餌を食べた働きバチが巣に戻り、仲間に分け与えることで毒が巣全体に広がる仕組みです。
巣に直接近づかずに使用できるため、巣の場所がわからない場合や、大きくなった巣の駆除にも適しています。
設置する際は、以下の点に注意してください。
- 巣から10m以上離れた場所に設置する
- スズメバチが餌を探す庭木や草花の近くに設置する
- 高さ2〜2.5m程度を目安に設置する
- 誘引から効果が出るまで2〜3日程度かかる
製品によっては、ミツバチに影響を与える成分が含まれていることがあります。
果樹園や養蜂場の近くでは、使用を避けた方が良いかもしれません。
忌避スプレーを使う

忌避スプレーは、スズメバチを殺さずに寄せつけにくくするスプレーです。
スズメバチが飛来しやすい庭木や軒下、以前に巣がつくられた場所などにあらかじめ噴霧しておくことで、巣づくりの予防に活用できます。
ただし、葉や花に直接噴霧すると葉焼けや変色、枯れなどの薬害が生じる場合があるため、製品の注意事項を確認してから使用してください。
住宅や庭にスズメバチの巣をつくられないためにできること

スズメバチに巣をつくられてしまうと、駆除の手間や費用が発生するだけでなく、刺傷被害のリスクも高まります。
ここでは、巣ができる前に日頃からできる対策をまとめて紹介します。
樹液の清掃と処置
樹液が出ている状態を放置すると、発酵した甘いニオイがスズメバチを引き寄せる原因になります。
餌場の近くに巣をつくる可能性もあるため、気づいたタイミングで処置を行いましょう。
樹液が出ている幹の傷口を水で洗い流して乾燥させ、癒合剤を塗布することが効果的です。
癒合剤とは、剪定後の切り口に塗る保護剤で、雨水や雑菌の侵入を防ぎながら樹液の流出を抑えられます。
殺虫剤を散布する方法もありますが、種類によっては庭木が枯れる恐れがあります。
使用前に庭木への影響を確認し、専用の製品を選んでください。
対策を続けても樹液が止まらず、毎年スズメバチの被害に悩まされている場合は、伐採・伐根も選択肢の1つです。
切り株を放置すると、枯れた木を好むシロアリが棲み着き、住宅の柱や土台を侵食する恐れがあります。
伐採する場合は伐根まで行いましょう。
スズメバチが寄ってくる花や草木を栽培しない
先述した樹液の出る木やその他のスズメバチが好む木、蜜を吸いやすい小さな花が咲く植物などは、スズメバチを引き寄せる原因になるので栽培を避けてください。
すでに植えられている場合は、こまめな剪定が大切です。
植栽を検討する際は、スズメバチが苦手とする香りのハーブや、樹液を出さない木を選びましょう。
甘い香りのするものを置かない
後述するスズメバチに刺されないためにできることでも紹介しますが、スズメバチは甘い香りに引き寄せられる習性があります。
庭や玄関まわりに清涼飲料水やアルコール飲料、果物や食べかすなどを放置しないようにしてください。
また、ゴミ袋を屋外に長時間置いておくことも、甘い香りでスズメバチを招く原因になります。
甘い香りがするものは、できるだけ早く片付けるか、フタ付きのゴミ箱に入れて管理しましょう。
敷地内に不要な物を放置しない
庭に放置された植木鉢・ガーデニンググッズ・ブルーシートなどは、スズメバチが好む環境になることがあります。
気づかないうちに巣がつくられ、大きくなってしまうケースがあるので注意が必要です。
普段から庭に置いてあるものを整理し、不要なものは処分する習慣をつけましょう。
草木の管理が行き届いていない場合は、スズメバチに巣をつくられる環境になりやすいです。
巣がつくられやすい場所を定期的にチェックする
スズメバチは、人目につきにくい場所に好んで巣をつくります。
特に注意したい場所は以下のとおりです。
- 軒下、床下、ベランダ、屋根裏などの雨風をしのげる空間
- 換気口、通気口などの侵入口になる設備
- エアコンの室外機の内部やすき間
- 庭木の茂みや木の洞
- 使わなくなった植木鉢や物置の裏など
スズメバチが巣をつくり始める春(4〜5月)の前後に一度確認しておくと、早期発見につながります。
複数匹のスズメバチを見かけたら、近くに巣がある可能性が高いため、プロへの相談を検討してください。
エアコンの室外機や屋根裏、軒下などのすき間を埋める
スズメバチは住宅のわずかなすき間から侵入し、屋根裏・軒下・室外機内部などに巣をつくることがあります。
以前に巣があった場所は特に再発しやすいため、すき間をしっかり塞いでおくことが重要です。
金網で侵入を防ぐ
通気口や換気口などの空気のとおり道には、目の細かい金網(1cm未満)を設置して侵入を防ぎましょう。
害鳥・害獣用の粗い網目では、スズメバチがとおり抜けてしまう可能性があります。
設置する際はしっかり固定し、周囲にすき間ができないように注意してください。
パテでひび割れを補修する
外壁のひび割れや小さな穴は、パテで埋めて補修しましょう。
小さなすき間でも侵入経路になるため、見落とさず丁寧に塞ぐことが大切です。
施工前にゴミやほこりを取り除いてから使用すると、気密性が高まります。
コーキング剤ですき間を塞ぐ
窓枠まわりや外壁の継ぎ目などのすき間はコーキング剤で埋めます。
施工には専用のコーキングガンが必要です。
広範囲にわたるひび割れや、外壁に劣化が見られる場合は、外壁工事の検討をおすすめします。
忌避・駆除グッズを使う
スズメバチが集まってしまう花や庭木への対処法で紹介した捕獲器と忌避スプレーは、巣づくりの予防にも活用できます。
捕獲器は、女王バチが1匹で巣をつくる春(3月下旬〜5月頃)に設置しておくと、巣をつくられる前に駆除できるので効果的です。
忌避スプレーは、スズメバチが好んで巣をつくりそうな場所(軒下・床下の換気口・壁のヒビなど)や、以前に巣をつくられたことがある場所にあらかじめ噴霧しておきましょう。
定期的に噴霧し直すことで、効果を持続させることが可能です。
スズメバチを見かけたらどうする?

スズメバチは強力な毒針を持つため、見かけた際は近づくのは危険です。
巣がない場所であっても、刺激を与えると攻撃してくる恐れがあります。
巣の近くや、活動が盛んになる夏から秋にかけては、刺傷被害のリスクがさらに高まります。
スズメバチを見かけたときは、以下の行動を意識してください。
巣やハチをみても驚かない

スズメバチに遭遇した際にもっとも重要なのは、慌てず冷静に行動することです。
パニックになって大きな動きをすると、かえってスズメバチを刺激してしまいます。
巣やハチを見つけても騒がない
巣やスズメバチを見つけたときに、大声を出したり手で払いのけたりするのは禁物です。
スズメバチは、横への素早い動きに反応しやすいです。
そのため、手を振り回す行動は攻撃されていると捉えることがあります。
また、巣の近くで大きな振動を与えると、中の働きバチが一斉に飛び出してきます。
近くに巣がある状況では、話し声や足音にも注意が必要です。
その場から静かに離れる
スズメバチを見かけたときは、ゆっくりとその場から離れるのが基本です。
走って逃げると、振動でスズメバチを刺激してしまう恐れがあります。
攻撃されないためにも、姿勢を低く保ちながら、静かに巣から10〜20m程度離れましょう。
もし、スズメバチが顎をカチカチと鳴らし始めたり、体の周りを繰り返し飛び回り始めたら、攻撃直前です。
その場から速やかに離れてください。
スズメバチの巣に近寄らないようにする
スズメバチから身を守るためには、巣に近づかないことが大切です。
複数のスズメバチが同じ方向を何度も行き来しているときは、その先に巣がある可能性があります。
巣の場所がわからないまま動き回るのは危険です。
複数匹のスズメバチを見かける場合は、巣が大きくなる前にプロへ駆除の依頼をおすすめします。
頭や目(黒い部分)に気を付ける
スズメバチは黒いものを優先的に攻撃する習性があります。
特に頭部は髪の毛が黒く、スズメバチに狙われやすい部位の1つです。
スズメバチが飛来してきた際は、姿勢を低くして頭部を隠すようにしながら、静かにその場を離れてください。
帽子や明るい色のタオルで頭部を保護することで、攻撃のリスクを下げられます。
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スズメバチに刺されないためにできること

スズメバチの活動時期に屋外で作業をする際、事前の準備が刺傷被害を防ぐことにつながります。
特に、庭仕事や野外でのレジャー活動などスズメバチに遭遇しやすい場面では、以下の3点を意識してください。
黒い服装を避ける
スズメバチは、濃い茶色や紺色なども含め、黒いものを攻撃する習性があります。
屋外での作業時は、黒やそれに近い服装を避け、白や黄色など淡い色のものを選びましょう。
特に頭部は狙われやすいため、明るい色の帽子で髪を覆うことをおすすめします。
明るく淡い色は他の虫を引き寄せる可能性があるものの、防虫機能に優れていれば寄せつきにくいです。
また、袖や裾の長い服で肌の露出を少なくすることも、万が一の刺傷被害を軽減するのに効果的です。
強いニオイを避ける
スズメバチと遭遇しやすい場面では、強いニオイがする化粧品、柔軟剤、制汗スプレーなどの使用を控えるようにしてください。
スズメバチはニオイに敏感で、香水や整髪料、ヘアスプレーに含まれる成分がスズメバチを興奮させることがあります。
特に、花や果物の甘い香りには注意してください。
清涼飲料水(甘い香りがするもの)は避ける
屋外での清涼飲料水やアルコール飲料の飲食は控えた方がよいでしょう。
スズメバチは甘い香りに引き寄せられる習性があるためです。
開封した飲料を置いたままにしていると、スズメバチが容器の中に入り込み、口の中や喉を刺されることもあります。
屋外で飲み物を飲む場合は、その都度フタを閉める習慣をつけるのが大切です。
ゴミ袋や食べかすなども甘いニオイを発するため、屋外に放置しないようにしましょう。
スズメバチに刺されてしまったら

スズメバチの毒は、毒針を持つハチのなかでも特に強いと言われています。
種類によって毒の量に差があるものの、刺された際の対処法はスズメバチの種類を問わず共通です。
もし刺されてしまったら、まずは慌てずに以下の手順で対処してください。
アレルギー反応が出ていないか全身を確認

スズメバチに刺された際の症状には、刺された部位だけに現れる局所反応と、全身に現れる全身反応(アレルギー反応)の2種類があります。
局所反応は、刺された部位が赤く腫れて強い痛みが生じるのが主な症状です。
痛みは数時間から1日程度で落ち着き、かゆみを伴うしこりが数日で消えるのが一般的です。
一方、全身反応はアナフィラキシーショック(急激なアレルギー反応による血圧低下や意識消失など)につながることがあります。
過去に一度でもハチに刺されたことがある方は、再び刺されると重篤な症状を起こす可能性が高いです。
初めて刺された方でもアナフィラキシーショックを起こすことがあるため、過信しないようにしましょう。
刺された後は、以下のようなアレルギー反応の兆候が出ていないかを確認します。
- 不安感
- ピリピリ感
- 浮動性めまい(ふわふわと浮いているような感覚のめまい)
- 全身のかゆみおよびじんましん
- 唇や舌の腫れ
- 喘鳴(気道が狭くなり呼吸時にヒューヒュー、ゼーゼーと音がする)
- 呼吸困難
- 虚脱(失神を伴わない急激な脱力、血圧の低下)
- 意識消失
いずれかの症状が見られたら、迷わず救急車を呼んでください。
自力で病院へ向かう場合は、途中で症状が急速に悪化する恐れがあるため、一人での移動は避けることをおすすめします。
症状がない場合も、刺された後は20〜30分ほど安静にして様子を見ます。
全身にアレルギー反応の兆候がないことを確認してから、次に紹介する対処法を行いましょう。
対処法を行っている途中で少しでも異変を感じたときは、速やかに医療機関を受診してください。
傷口を流水で洗い毒を取り除く

傷口は、流水でしっかり洗い流しましょう。
針が残っている場合、指でつまむと毒液が再び体内に注入される恐れがあります。
爪や硬いカードのようなものを使って、横にそっと払い除けるようにします。
針が残っていないことを確認したら、傷口の周囲を軽く押して毒液を絞り出してください。
絞り出した後、再び流水で洗い流すのも有効です。
ただし、毒を取り除く際、口で吸い出す行為はやめましょう。
口内に傷があると、ハチの毒が体内に入る可能性があります。
抗ヒスタミン軟膏を塗布し患部を冷やす

傷口を洗い流した後は、抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を患部に塗布します。
炎症を抑えることで、痛みやかゆみの軽減につながります。
市販の虫刺されやかゆみ止め薬でも対応できますが、症状が強い場合は医療機関での処方薬が効果的です。
あわせて、腫れを抑えるためにも、濡れたタオルや冷湿布などで患部を冷やしてください。
ただし、入浴や飲酒は血行を促進して腫れを悪化させる恐れがあるので、症状が落ち着くまで控えましょう。
患部を持ちあげ腫れを和らげる

スズメバチに刺されると、局所反応によって患部が大きく腫れることがあります。
部位によっては、患部を心臓より高い位置に保つと、腫れを抑えることが可能です。
刺されてから1日以上経過しても腫れが引かないときは、蜂巣炎(ほうそうえん)などの感染症の可能性があるため、痛みや赤みが強まる場合も含め、早めに医療機関を受診してください。
スズメバチの駆除方法

ここからは、スズメバチに巣をつくられた場合の駆除方法を紹介します。
スズメバチは木の枝や軒下のような開放空間に巣をつくる種類と、地中・屋根裏・木の洞などの閉鎖空間につくる種類がいます。
手の届かない高所や入り組んだ狭い場所に巣があると、駆除の難易度が高くなります。
自力で駆除をする際は、正しい知識と十分な準備が欠かせません。
スズメバチの自力駆除を考える前に

スズメバチは強力な毒針を持ち、駆除の際に命に関わるリスクを伴うことがあります。
まずは、以下のポイントを確認してから作業に臨んでください。
巣の大きさは直径10cm以下か?
直径10cm以下の場合、まだ女王バチが1匹で巣づくりをしている初期段階の可能性が高く、働きバチの数も少ないため対応できる範囲です。
一方、巣の大きさが直径10cmを超えている場合は、働きバチが増えて巣が急速に拡大している段階のため、自力での駆除を避け、プロへ駆除の依頼をしてください。
どこに巣がつくられているのか?
巣がつくられている場所によって、駆除の難易度は大きく変わります。
軒下や庭木の枝など、目視できる開放空間であれば状況を把握しやすく駆除はそこまで難しくありません。
一方、屋根裏・床下・地中・木の洞などの閉鎖空間は、巣の大きさや働きバチの数の確認が困難なため、駆除の難易度が上がります。
特に地中の巣は、木の根を巻き込んでいることがあり、掘りだす際に想定外の反撃を受ける恐れがあります。
また、高所の巣は転落や逃げ場がないリスクも加わります。
作業しにくい場所に巣がある場合や、巣の位置が特定できないときは、プロへ駆除を依頼しましょう。
アレルギーは持っている?
スズメバチは一度刺されるだけでも、アナフィラキシーショックを起こす可能性があります。
特に、過去に一度でもハチに刺されたことがある方は、ハチ毒に対する抗体ができているため、再び刺されると重篤な症状を起こすリスクが高いです。
ハチ毒アレルギーを持っている、全身症状が出たことがある方は、プロに駆除を依頼してください。
駆除グッズはそろっているか?
安全な駆除には事前の準備が欠かせません。
次で紹介する道具一覧をあらかじめ確認し、不足しているものは作業前に用意しておきましょう。
防護服については、厚さ7mm以上のものを選んでください。
スズメバチの毒針は2〜7mmに達するため、薄手の防護服では貫通して刺されることがあります。
巣がある場所は自分で駆除していい場所か?
巣の駆除を行う際は、自分で作業していい場所かを確認しましょう。
自分の敷地外にある巣を無断で対処すると、トラブルにつながりかねません。
そのため、駆除する際は必ず所有者や管轄先に相談してください。
| 駆除作業を行う前の確認 | |
| 巣の場所 | 管轄 |
| 自宅の敷地内 | 自己判断での駆除作業が可能 |
| アパートやマンション | 管理会社、管理組合の理事会、大家 |
| 自治体運営の公園 | 自治体の担当部署に連絡 ※各役所のホームページに担当部署の連絡先が掲載されています 例)横浜市役所 |
| 電柱 | NTTまたは電力会社 |
安全に駆除するために必要な道具一覧
スズメバチの巣を駆除する際は、攻撃から身を守るための道具を必ずそろえましょう。
刺される被害を防ぐためにも、肌の露出やすき間をなくすことが重要です。
駆除スプレー 2~3本

カダン スズメバチバズーカジェット 550mL まとめ買い3本セット|フマキラー
スズメバチの動きを止める殺虫スプレーです。
作業中にスプレーが切れてしまうと、興奮したハチに囲まれて襲われる可能性があります。
必ず予備を含めて2〜3本用意し、手の届く場所にまとめておきましょう。
購入する際は、ハチの神経系に即効性を発揮するピレスロイド系の成分が配合されたものを選ぶのがポイントです。
余った分は、巣があった場所に帰ってくる戻りバチへの対応や、翌年の巣づくり予防に使えるので無駄にはなりません。
脱脂綿
スズメバチの巣の出入り口を塞ぎ、中からの追撃を封じ込めるために使用します。
ハチがすき間から出てこないよう、穴の大きさに合わせてしっかり詰め込みましょう。
脱脂綿が手元にない場合は、コーキング剤で物理的に密閉する方法でも代用できます。
白い防護服セット※7mm以上の厚手のもの
オオスズメバチの毒針は、最大7mmに達するため、薄手の服や簡易的な防護服では、針が貫通する恐れがあります。
スズメバチ専用で7mm以上の厚みがある防護服を必ず選んでください。
その際、手袋や長靴も白で統一し、袖口や足元からハチが侵入しないよう、セットになっているタイプを選ぶと安心です。
着用後は、ヘルメットとのすき間や、手袋・長靴との接合部に穴がないかを確認しましょう。
虫取り網
巣の出入り口を塞いだ後も、外出していた働きバチが戻ってくることがあります。
また、巣の中にいたハチが異変を察知して、周囲を飛び回って警戒することも考えられます。
こうしたハチを虫取り網で捕獲し、スプレーで素早く駆除することで、作業中に刺されるリスクを抑えることが可能です。
厚手のゴミ袋
スズメバチの動きが完全に止まったことを確認してから、巣を回収する際に使用します。
破れにくい厚手のものを選び、ゴミ袋を二重にすると、万が一生き残っているハチがいた場合も安全です。
ヘラ

SK11 スクレーパー ステンレス金ベラ 45mm|セルプラ商事株式会社
軒下や外壁などに巣がある場合、撤去後も土台部分の残骸がこびりついて残ることがあります。
残骸をそのままにしておくと、他の虫が集まる原因になりかねません。
ヘラを使って丁寧にかき落とし、周囲をきれいに整えることができます。
掃除用具※ちりとりほうきセット
駆除作業後に地面に落ちたスズメバチの死骸や巣の残骸を回収するために使用します。
死骸も毒針が残っている場合があります。
素手では触れずに、ほうきとちりとりを使って回収しましょう。
夜間作業に赤色灯は使える?
一般的にハチ目の昆虫は、赤色を認識しにくいと言われています。
そのため、夜間の駆除作業に赤色灯を使用したり、通常のライトに赤いセロハンを巻き付ける方法が紹介されることがあります。
しかし、近年の研究ではスズメバチの種類によっては、赤色を含む暖色系の光にも強く引き寄せられる事例が確認されています。
赤色灯を使用していても、安全が保証されるわけではなく、夜間の駆除作業は照明の種類にかかわらずリスクがあるので注意が必要です。
ライトは手に持たず、作業場所から離れた位置に設置し、巣の周囲を間接的に照らすようにしてください。
少しでも不安を感じたら、無理せずプロへの依頼をしましょう。
スズメバチ駆除の手順

ここでは、スズメバチを駆除する際の手順を紹介します。
安全に作業を行うためにも、以下のステップを慎重に確認しながら進めましょう。
①必要な道具がそろっているか確認
まずは、道具一覧で紹介したものがすべてそろっているかを確認してください。
わずかなすき間でも、スズメバチは潜り込んでくることがあるため、防護服のファスナーの閉め忘れや、手袋・長靴との接合部にすき間がないかを入念に確かめます。
②スズメバチの巣穴に駆除スプレーを噴射する
駆除スプレーは、風上から3m程度の距離を保ち、巣穴に向けて一気に噴射してください。
スプレーが切れる前に、予備のスプレーも手の届く場所に準備しておきましょう。
羽音がしなくなったら、生き残ったハチが飛び出してこないよう、速やかに脱脂綿を巣穴に詰め込んで密閉します。
③巣を切り離してゴミ袋の中に入れる
巣穴を塞いだことを確認したら、土台から巣を慎重に切り離してゴミ袋に回収します。
地中に巣がある場合は、厚手の手袋を着用したうえで手を使って掘り起こしましょう。
スコップは振動でハチを刺激する他、巣を傷つけて回収が困難になる恐れがあるため、使用は避けてください。
④ゴミ袋を何重にも縛る
回収した巣の中に生き残っているハチがいるかもしれません。
ゴミ袋は二重・三重に覆い、口を堅結びにしてすき間ができないように密閉してください。
⑤戻りバチを防ぐために駆除スプレーを噴霧する
駆除中に外出していたハチは、遠くまで移動しても帰巣本能があるため、元いた場所へ戻ってくることがあります。
巣があった場所を中心に、周辺へ満遍なく駆除スプレーを噴霧しておきましょう。
スプレーに含まれる忌避成分が、戻りバチを寄せ付けにくくする効果を発揮します。
⑥駆除したハチの巣を自治体のルールにしたがって処分する
回収した巣を放置すると、残ったサナギが羽化して成虫になったり、死骸や残骸を目当てに他の害虫が集まったりと、衛生上の問題が発生します。
駆除後はできるだけ早く処分してください。
処分方法は、お住まいの自治体によって異なります。
たとえば横浜市では、ハチの巣は燃えるゴミとして出すことができます。
地域のルールを確認してから廃棄しましょう。
高所や入り組んだ場所の巣は危険度が高い

屋根裏や床下のような閉鎖空間では、外から巣の全体像を把握できないため、想定を超える大きさの巣や働きバチの数に直面することがあります。
また、暗くて足場が不安定な環境での作業は身動きが取りにくく、逃げ場を失うリスクも伴います。
こうした場所での駆除は、難易度が上がるため、無理に自力で行わずプロへの依頼が賢明です。
地中に巣がある場合は、木の根が絡んでいて回収が困難になるケースもあります。
プロの駆除業者は、スズメバチを刺激せずに巣を取りだす技術と経験が備わっています。
自分での駆除が不安な方はプロに依頼したほうが安心
少しでも不安を感じるなら、プロへの依頼を検討しましょう。
閉鎖空間での作業は難易度が高く、巣の規模が想定を超えていた場合、自力での対処が困難になるリスクがあります。
プロのハチ駆除業者は現地を確認し、巣の場所・大きさ・種類に応じて、最適な駆除方法を判断したうえで作業を行います。
専用の防護服・器材を完備しているため、屋根裏や床下、土の中など、一般の方には対応が難しい状況でも安全に駆除を進めることが可能です。
さらに、プロが使用する業務用殺虫剤は、市販品よりも高い致死効果があります。

業務用ハチ駆除用殺虫剤 ハチノックV 480ml|住化エンバイロメンタルサイエンス
ハチノックL・Vは、ハチ駆除の現場で使われる業務用殺虫剤です。
有効成分にはピレスロイド系が配合されており、市販品と比べて即効性・致死効果が高く、短時間でハチを駆除できます。
ただし、ハチノックL・Vは一般利用が推奨されていない業務用薬剤です。
知識や防護装備が不十分な状態で使用した場合、薬剤が皮膚や呼吸器に触れることによる健康リスクが生じる可能性が高まります。
なお、同シリーズにはアウトドア向けの携帯用として設計された、スズメバチから身を守るためのハチノックSがあります。
こちらは一般の方でも使用できる製品ですが、霧状で広角に噴射するタイプで、容量も少なめです。
そのため、直線状で多く噴射できる業務用のハチノックL・Vと用途や効果の強さが異なります。
こうした効果の差は、プロへの依頼を判断する目安の1つです。
害虫害獣コンシェルジュでは、スズメバチの巣か判断がつかない段階からのご相談やお見積りも無料で承っています。
まとめ
- スズメバチの成虫は、糖分やアミノ酸を含む樹液を栄養源とする
- 樹液が出る木には昆虫が多く集まるため、幼虫の餌となる昆虫を狩る目的で訪れる
スズメバチが樹液に集まる理由は、成虫が食事をするためもしくは樹液に群がる昆虫を幼虫の餌として狩るためです。
樹液が出ない樹木にスズメバチが繰り返し飛来する場合は、葉や花の蜜に発生した害虫が排泄する甘露が目的の可能性があります。
身近な樹木にスズメバチを寄せ付けないようにするためには、木酢液や忌避スプレーなどを活用して、飛来しにくい環境を整えることが大切です。
自力での対処に少しでも不安を感じる場合は、プロへ相談することをおすすめします。
害虫害獣コンシェルジュでは、スズメバチ駆除に関するご相談やお見積りを無料で承っています。
お電話またはお問い合わせフォームから、お気軽にご連絡ください。
害虫害獣コンシェルジュは、害虫害獣に関する正しい知識を発信し、厳格な品質管理基準をクリアした害虫害獣駆除のプロとのマッチングサービスを提供するサイトです。編集部では「自分でできること」と「プロに任せるべきこと」を明確にし、依頼前の不安解消を目指しています。
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